50年以上続く老舗ブランド「日産 スカイライン」歴代モデルを一挙紹介!常に最先端を走り続けてきた日本を代表するスポーツセダン

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日産だけでなく、日本を代表するスポーツセダンとして広く認知されているスカイライン。その名は国内にとどまらず、海外でも有名になるほど知れ渡っています。常にその時代の最先端技術が投入されてきたスカイラインの、60年以上に及ぶ歴史を振り返ります。

【現行型スカイラインの魅力】日産が世界に誇る半自動運転技術「プロパイロット2.0」を初搭載

2014年に登場した現行の13代目スカイラインは、登場当初から革新的な技術が搭載されたことで話題になりました。世界初のステアバイワイヤ「ダイレクトアダプティブステアリング」、インテリジェントデュアルクラッチコントロールを採用した歴代初の「ハイブリッドパワートレイン」、世界最高レベルの安全性能を実現した「全方位運転支援システム」。これらは13代目の登場と同時に搭載された最新技術です。当時提携を結んでいた、ダイムラー製の2L直4ターボを搭載したグレードも話題となりました。

スカイラインの歴史では異例ともいえるロングライフモデルとなっている13代目ですが、2019年のビッグマイナーチェンジでさらに大きな進化を遂げます。外装ではフロントに日産のデザインコンセプトであるVモーショングリルを採用し、リヤのコンビネーションランプには伝統の丸目4灯が復活しました。搭載エンジンも一新し、3LのV6ツインターボをハイブリッド以外のグレードに新採用しています。

プロパイロット2.0。そして400R

しかし一番大きなトピックは、プロパイロット2.0の搭載でしょう。従来からのプロパイロットが進化し、2.0はナビゲーションと連動させた360度センシング技術の進化により同一車線内でのハンズオフ走行を可能としました。これは従来からの手を添える半自動運転であるACC(アダプティブクルーズコントロール)と違い、条件がそろったときに完全にステアリングホイールから手を離せるシステムです。

ハンズオフだけでなく、2.0は車線変更をしての追い越しも提案してくれる機能を持ちます。条件がそろえば、追い越しを提案された時にドライバーはハンドルに手を添えたスイッチを操作するだけで、クルマは自動で前走車を追い越してくれます。未来の自動運転にどんどん近づいている、日産の最新の技術力が体験できる機能です。

そして、通常のグレードで初の400馬力も話題となりました。その名も「400R」の登場です。通常のGTグレードと同じ3LV6ツインターボエンジンで型式もVR30DDTTで変わりませんが、400Rだけスペックが大幅に向上。最高出力はGTが304馬力に対し、400Rは405馬力。最大トルクはGTが400Nmに対し、400Rは475Nmとそれぞれパワーアップされています。

2022年12月現在では、プロパイロット2.0を搭載していたハイブリッド車は販売が終了。V6ターボ車のみのラインナップとなっています。おそらく最後になるであろう純内燃機関搭載のスカイライン。お求めは今のうちかもしれません。

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【初代/1957年デビュー】国産車最高時速を誇った元祖スポーツセダン

まだプリンスが日産と合併していないころ、当時の小型車規格に合わせて作られたのが初代スカイラインです。日本人が憧れていたアメ車のトレンドを取り入れた、リアのテールフィンが特徴的なスタイリッシュなデザインが特徴的でした。パワーユニットはクラス最高出力を誇る60馬力の1.5L直列4気筒OHVエンジンを搭載し、当時の国産車最速となる最高時速125km/hをマーク。その高性能ぶりと「運転する歓び」を味わえるスカイラインは、人々の憧れの存在となっていきました。

1960年のマイナーチェンジで、現在にも残る伝統の丸型テールランプを採用。1962年には、国産車初のスペシャルティカーで4灯のつり目型ヘッドライトが特徴的な、スカイラインスポーツが登場しました。スポーツはイタリアの職人によるハンドメイドのボディが話題となり、2ドアボディのクーペとコンバーチブルの2タイプが生産されました。

【2代目/1963年デビュー】日本グランプリで活躍したスカG『羊の皮を着た狼』

会社勤めの一般人が自分で自家用車を買える時代になり始めたころ、最後のプリンス謹製スカイラインである2代目S50型はデビューしました。1.5Lエンジンを搭載する小型ファミリーセダンとして、上級車種のグロリアと差別化が図られています。

スカイライン=レース活動を世に知らしめた最初のスカイラインでもあり、GTの名を初めて冠したスカイラインGTという名前で、第2回日本グランプリに出場したエピソードはあまりに有名です。エンジンルームを延長しグロリアの2L直6エンジンを搭載したスカイラインGTは、その当時の最速マシンだったポルシェ904GTSを一時抜き、首位に立ちました。「羊の皮を着た狼」と称されたこのレース車をベースにした市販車「スカイライン2000GT(マイチェン後は2000GT-B)」は、後のGT-Rにつながる特別なモデルとなっています。

【3代目/1968年デビュー】GT-Rの登場でスカイライン人気を不動のものに『ハコスカ』

スクエアなフォルムが特徴的な通称「ハコスカ」のC10型は1968年にデビューしました。広告のキャッチコピー「愛のスカイライン」で、グランドツーリングをパートナーと楽しむクルマというイメージがつき、一躍人気となりました。日産とプリンスの合併後に初めて登場したクルマでもあり、この3代目から日産スカイラインを名乗ります。

デビュー当初こそ1.5L直4エンジンのみの搭載でしたが、のちに2L直6エンジンを積むGTグレードを追加。そして、登場の翌年1969年には2.0L直6DOHCユニット「S20型」を搭載したGT-Rが追加されました。ワイドタイヤを履くために、ボディデザインのハイライトでもあるリアフェンダーのサーフィンラインをカットしてでもフェンダーを広げるなど、レース車両としての性能を重視したモデルでした。

1970年に行われたマイナーチェンジでは、2ドアハードトップ(クーペ)が追加。これに伴い、GT-Rは2ドアボディのみとなりました。ホイールベースをセダンより縮小しているため、レースでの競争力はさらに向上しました。

【4代目/1972年デビュー】歴代最高の販売台数を記録『ケンとメリーのスカイライン』

4代目C110型のデビューは1972年。キャッチコピーであった「ケンとメリーのスカイライン」からケンメリと呼ばれるようになりました。ボディ形状は先代のハコスカ同様、4ドアセダンと2ドアクーペ、ワゴン、バンの4種。クーペは3ボックススタイルではなく、当時アメ車で流行っていたようなリフトバック風のフォルムで、太いCピラーが特徴的でした。スカイライン伝統の丸型4灯テールは、このケンメリから始まっています。

エンジンラインナップは4気筒が1.6Lと1.8L、6気筒の2L。ケンとメリーのCM効果もあって販売台数は順調に増えていき、歴代最高の販売台数である66万台を記録するベストセラーとなりました。

1973年には先代と同じS20型を積んだGT-Rも追加されました。しかし排ガス規制が厳しくなってしまい、ケンメリのGT-Rは3ヵ月間のみ販売されただけでした。市販された台数は195台ともいわれ、現在ではその希少価値の高さから高額で取引されています。

【5代目/1977年デビュー】シリーズ初のターボエンジンを搭載『ジャパン』

5代目C210型は1977年に「SKYLINE JAPAN」のメッセージとともにデビューを飾りました。ジャパンの愛称はこのメッセージから来ているものです。先代のケンメリ時代から続く厳しい排ガス規制の影響を受け、当初はDOHCもターボもない状態で登場しましたが、後期モデルからは2.0Lターボを導入。145馬力のハイパワーを誇り、ターボ設定のなかったライバル勢との差別化が図れました。

デザイン上では、4気筒モデルと6気筒モデルで違いがありました。伝統の丸型4灯のテールランプは6気筒のGT系に。4気筒モデルには新たにTI(ツーリングインターナショナル)のシリーズ名が付き、テールランプは縦に並んだ横長の角形ランプが与えられていました。ボディ形状のラインアップは先代から変わらず、販売のメインは4ドアのセダンと2ドアクーペでした。

【6代目/1981年デビュー】4バルブDOHCエンジン搭載のRS登場『ニューマンスカイライン』

6代目から型式がRで始まるようになります。R30型は1981年に発売され、CMにはアメリカの俳優であるポール・ニューマンが起用されました。ここからニューマンスカイラインの愛称がついたようです。セダン、クーペ、ワゴンの他に、新たなボディタイプの5ドアハッチバックが追加され4タイプのボディ形状が選べました。ちなみにハッチバックはスカイラインの歴史上初めての試みで、この6代目のみの形状でもありました。

グレード展開は、先代のジャパンで始まったTIグレードとGTグレードの分け方を継続。4気筒搭載車がTI、6気筒搭載車がGTと分けられました。しかし、R30型で有名となったのはこの2グレードではなく、後に追加されたホットグレードのRSでした。RSはFJ20型という新エンジンを搭載。1気筒あたり4バルブの直4DOHCで150馬力を誇るスポーツグレードで、たちまち人気を得ました。

1983年にマイナーチェンジを迎えますが、その直前にRSはさらにターボを装着します。出力は一気に190馬力まで向上。そしてマイナーチェンジでグリルレスの通称「鉄仮面」になると、インタークーラーで武装されたRSが登場。こちらはついに200馬力をオーバーする205馬力までパワーアップを果たします。走りで日本をリードするスカイラインが再び誕生したのです。

【7代目/1985年デビュー】プレミアム路線へと舵を切った『セブンス』

1985年に登場した7代目のR31型は、先代で築き上げたスポーツセダン像を一気に方向転換する、高級路線を打ち出してデビューしました。その理由は、ライバルのトヨタがマークⅡ3兄弟などのハイソカーで市場を席巻していたためです。スカイラインも搭載エンジンをすべて新型のRB型へ刷新し、4ドアセダンをピラーレスハードトップにするなど抵抗を試みますが、トヨタの勢いには及びませんでした。

しかし1986年にワゴンと2ドアクーペを追加すると、先代までのスポーツ路線が一気に復活。特に2ドアクーペに設定された新たなグレードGTSシリーズは、セラミックターボやGTオートスポイラー、4輪操舵システムのHICAS(ハイキャス)などの新技術が惜しみなく投入され、一気にスポーツクーペのイメージを戻すことに成功しました。

1987年のマイナーチェンジ後には、グループAのホモロゲーションモデルである限定車GTS-Rが登場。日産が久々にグレード名へRをつけたと話題になりました。210馬力まで向上させたエンジンを搭載し、国内レースで多くの勝利を挙げています。

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【8代目/1989年デビュー】スポーティに原点回帰しGT-Rも復活『R32』

走行性能を徹底的に追求するため、ボディを縮小し丸みを帯びたデザインへと進化した8代目R32型。先代の反省からか、発売当初からスポーティな面を大きく打ち出し1989年にデビューしました。2Lの直6ユニットをラインナップの主軸にし、4輪マルチリンクサスペンションや電子制御4WD「アテーサE-TS」などの新技術を投入。走行性能向上のための機能を満載していました。

そして、R32型の一番のトピックと言ったらやはりGT-Rの復活です。

2ドアクーペを専用のブリスターフェンダーでワイド化し、フロントグリルとリアウィングを新設。見るからにただものではない風貌に仕上がっています。RB26DETTという型番の専用エンジンは、通常グレードと同じRB型ではあるものの、その中身はまるで別物。レースでの使用に耐えられる強度と耐久性を備え、ツインターボ+インタークーラーで武装されていました。2568ccという一見中途半端に見える排気量は、ターボ係数を見越しての最適解。まさにレースの勝利のために作られたクルマでした。

【9代目/1993年デビュー】全車3ナンバー化しGT色を強めた『R33』

居住性や快適性などを犠牲にしてしまった先代の反省を活かし、9代目のR33型は再びボディを大型化しました。コンセプトは「卓越した走りの本流グランドツーリングカー」。スカイライン史上初めて全グレード3ナンバー化しています。エンジンは2.0Lから2.5Lを中心としたラインナップ。大型化しながらも、軽量化や重量配分改善なども同時に施されていました。

そして、GT-Rも1995年にモデルチェンジ。ワイドフェンダー化や専用フロントマスク、リアウィングなど、R32型同様に通常グレードと差別化されています。フロントのグリルは桟のないメッシュタイプへと変わり、GT-Rのエンブレムが真ん中につきました。このフロントのGT-Rエンブレムは、このR33型から始まり現代のGT-Rまで続いています。エンジンを始めとするメカニズム系はすべて、先代のR32型から踏襲。280馬力はそのままでしたが、トルクが36kgmから37.5kgmまで引き上げられました。

スカイラインの40周年記念で登場した、4ドアのGT-Rも話題になりました。オーテックバージョン40thアニバーサリーと名付けられて1998年から販売された初代ハコスカ以来の4ドアGT-Rは、4ドアボディをワイド化するために新たにプレス型を導入するほどの力の入れようで、まさに羊の皮を着た狼の復活でした。

【10代目/1998年デビュー】最後の直列6気筒、最後の第二世代GT-R、最後の日本向けスカイライン『R34』

先代のGT寄りな性能と拡大したボディを改善するべく、再びボディとホイールベースをコンパクト化。徹底したボディ剛性向上が施され、「ボディは力だ」のキャッチコピーで1998年に10代目R34型はデビューしました。走行性能重視のスカイラインが再登場となりましたが、丸みを帯びていたR32、R33型とは違いボディは角張ったフォルムへと変わっています。RB系のエンジンはこの世代で最後となり、初代から続いていた直列6気筒エンジン搭載の伝統はR34型で幕を閉じることとなります。

GT-RもこのR34型が第2世代最後となりましたが、進化は最後の最後まで続きました。歴代最強のRB26DETTは最大トルクが40kgmまで向上。グレード展開も走りを重視したVスペックに加え、快適性を重視したMスペックが初登場し、GT-Rの可能性を存分に高めています。量産車初のオートクレープ製法によるカーボンディフューザーも装備され、アンダーボディのエアロダイナミクスを重視。マイナスリフトまで達成するほどに性能向上が果たされました。

【11代目/2001年デビュー】FMパッケージ+V6エンジンの新世代スカイライン

R34型の登場からわずか3年。11代目V35型スカイラインは、これまでの伝統や歴史を覆すまったく新しいGTカーとして登場しました。R34までは国内向けに仕立てられていたスカイラインですが、このV35からは北米などで販売されるインフィニティブランドのモデルとの共用となりグローバル色豊かになりました。FMプラットフォームと呼ばれるフロントミッドシップパッケージを採用し、ホイールベースはロング化。エンジンも直列6気筒からV型6気筒のVQ型へ変更されターボを廃し、2.5、3、3.5Lと排気量も大型化しました。ボディデザインも流線型で空気抵抗の少ないフォルムへと変わり、空力性能を上げています。これまでの走行性能重視の路線から、明らかに違うグランドツーリング性能を重視したクルマへと変貌を遂げました。2003年には、2ドアクーペも追加されています。

【12代目/2006年デビュー】洗練さを高めプレミアムスポーツセダンへ

国内では目立った販売台数を残せなかったものの、国外ではインフィニティブランドのプレミアムセダンとして好評を得てきたV35型を踏まえて、12代目V36型スカイラインは方向転換することなくGTカーとして進化する道を選びました。FMプラットフォームやVQ型エンジンなどV35型からキャリーオーバーするものが多いものの、それぞれ新たに開発しているため別物と思えるほどの進化を果たしています。

上級グレードは3.5Lから3.7Lへと排気量をアップし、ATも7速を採用。プラットフォームの剛性向上とフロントサスペンション形状をダブルウイッシュボーンへと変更したことも相まって走行性能は引き上げられ、プレミアムスポーツセダンとしての魅力を高めました。なお、2ドアクーペはこのV36型が国内では最後の販売となっています。

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【まとめ】栄光と挫折から復活を味わえる現行型

プリンスから日産にかけて、メーカーを代表する基幹モデルであり続けてきたスカイライン。成功しているモデルととられがちですが、その歴史は栄光と挫折の繰り返しでした。

しかし一貫しているところは、その時代の日産が持てうる最高の技術を惜しみなく投入されているということ。いつの時代のスカイラインを見ても魅力的に映るのは、開発陣が精魂込めて一切の妥協なく仕上げてきたからでしょう。これからの時代、スカイラインがどう進化していくのかを見守るのが楽しみです。

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※この記事は、2023年1月時点での情報で執筆しています

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