「トヨタ ヴォクシー(3代目・2014〜2022年)」スポーティさを前面に押し出したミドルサイズミニバン【人気モデル購入徹底ガイド】

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5ナンバーサイズを基本とするミドルサイズミニバンで、サードシートの居住性アップやクラス初のフルハイブリッドシステムを搭載し低燃費でライバルを大きくリード。ここでは2014年1月にフルモデルチェンジした3代目について解説します。

【サマリー】広い室内スペースと低燃費を武器にトップシェアを獲得

乗降性を高める両側スライドドア、多彩なシートアレンジ、多人数乗車を実現する3列シートなどを備え、子育てファミリーに人気のミドルクラスミニバン。かつてはライトエースノア/タウンエースノアの名称でエンジン縦置きのFR(後輪駆動)でしたが、2001年にプラットフォームをFF(前輪駆動)に刷新。当時カローラ店扱いだったタウンエースノアはノア、ネッツ店扱いのライトエースノアはヴォクシーと命名されました。

ヴォクシーの3代目は2014年1月にデビュー。ライバルの日産セレナやホンダのステップワゴンを研究し尽くし、プリウスと基本メカを共用するクラス初のフルハイブリッドを設定するのと同時に、ガソリン車の燃費向上も図られ、クラストップの燃費を実現。低燃費と低床設計を軸にした広い室内と優れた乗降性により、激戦区のミニバン市場でトップシェアを獲得しました。2014年10月には高級志向のエスクァイアを追加し、スタンダードなノア、スポーティなヴォクシーと、多様なニーズに応える盤石のラインナップを構築しています。

【外観スタイル】標準ボディは5ナンバー、エアロボディは3ナンバー

ボディタイプは標準ボディとエアロボディの2タイプ用意されました。

標準ボディのデザインコンセプトは「エモーショナルボックス」で、サイズは全長4695×全幅1695×全高1825mmの5ナンバー。エアロボディのデザインコンセプトは「スポーティ&アグレッシブ」で、サイズは全長4710×全幅1730×全高1825mmの3ナンバーになります。

標準ボディの全長が従来型に対し100㎜延長(エアロボディは75㎜)され、5ナンバーサイズいっぱいの堂々としたボディサイズに拡大しました。

【インテリア】低床化・ホイールベース延長で居住性アップ

低床化によるステップレス構造を採用することで、乗降性が格段に向上しています。さらに低床構造を利用した着座姿勢やシート形状の工夫と、ホイールベースを従来型に対し25mm延長したことで、セカンドシートとサードシートの前後ニークリアランスが大幅(従来型比+140mm)に拡大し、居住性が向上。セカンドシートは7人乗りがキャプテンタイプ、8人乗りは6:4分割チップアップタイプを採用しました。インパネはメーターフードを低く抑え、横幅を拡大することで広がり感を強調しながら、見晴らしの良さを向上させています。

【走り・燃費】ハイブリッド車はプリウスαと共通のシステムを搭載

ミニバンに求められる広さと使い勝手を損なわないように、ニッケル水素バッテリーをフロントシート下に収めた1.8Lハイブリッドはプリウスαと同じメカニズムで、システム最高出力は136馬力。JC08モード燃費は23.8km/L(ハイブリッドV/X)でクラストップの低燃費を実現しました。

2Lのガソリンエンジンは低燃費と高出力を両立するバルブマチック付きで、JC08モード燃費は2WDが16.0km/L、4WDは15.0km/L。ガソリン車でもクラストップの低燃費を実現しています。トランスミッションはハイブリッドがCVT、ガソリン車は7速CVTの組み合わせになります。

【安全装備】2016年1月から先進安全装備を搭載

2016年1月以降のモデルは衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「Toyota Safety Sense C」を設定。さらに、2019年1月の一部改良で歩行者の検知が可能になり、駐車場などでのアクセルとブレーキのペダル踏み間違い時における衝突被害を軽減する「パーキングサポートブレーキ(静止物)」が設定されました。

【グレード構成】ハイブリッド車は7人乗りのみ。ガソリン車は8人乗りも選べる

2014年のデビュー時はハイブリッド車がVとXの2グレードで、7人乗りの5ナンバー、2WDのみでした。ガソリン車は3ナンバー・エアロボディのZSグレードが7人乗りと8人乗りを設定し、5ナンバー・標準ボディがV、X、X Cパッケージで、それぞれに7人乗りと8人乗りを設定。ガソリン車の全グレードで2WDと4WDが選べました。

2017年7月のマイナーチェンジではハイブリッド車がX、V、ZSの3グレード、ガソリン車はエアログレードのZSと標準ボディのV、Xのラインナアップでした。

現在のラインナップはハイブリッド、ガソリン車とも共に3ナンバー・エアロボディのZSのみ。タイヤサイズはハイブリッド車が205/55R16、ガソリン車は205/60R16。専用チューニングサスペンション、専用メーター、アルミペダル、小径ステアリングホイールなどが装着されたスポーツコンバージョン車「GRスポーツ」も選べます。

【マイナーチェンジ&改良一覧】2017年7月のマイナーチェンジで意匠変更と装備を拡充

ノア、ヴォクシー、エスクァイアのキャラクターの異なる3モデルで多様なニーズに応えるミドルクラスミニバンの代表格です。

3代目はプリウスα譲りのフルハイブリッドシステムを搭載し、ライバルを大幅に凌ぐ低燃費を実現しています。ヴォクシーのスタイリングはファミリーでの生活をカッコよく楽しみたいユーザーがクルマやモノに刺激を求めるイメージを「毒気のあるカッコよさ」として表現。

インテリアもノアがアイボリー基調なのに対し、ヴォクシーはダークブルーを基調とするなど、キャラクターを色濃く反映しています。

2014年11月:特別仕様車「ZS煌(きらめき)」設定

ZSをベースに、フロントグリルにメッキ+ブラックメタリック塗装を施し、マルチインフォメーションディスプレイにシルバー加飾を施すなど、煌びやかでクールな印象を演出。ワンタッチスイッチ付きデュアルパワースライドドアやスーパーUVカットグリーンガラスを特別装備するなど、装備も充実。現行モデルでも黒艶塗装のフロントロアグリルや専用シート表皮などを採用した「煌III」がラインナアップされ、根強い人気の特別仕様車として進化を続けています。

2016年1月 一部改良:Toyota Safety Sense Cを採用

衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「Toyota Safety Sense C」を設定。レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせて、異なる2つのセンサーで高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能にしました。さらに、小さなスリ傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を全外板色に採用し、新車時の光沢とカラーを長期間維持します。

2017年7月 マイナーチェンジ:ヴォクシーの個性を際立たせるエクステリアに意匠変更

ヴォクシーの個性である「スポーティさ」を際立たせるエクステリアに意匠変更。Bi-Beam LEDヘッドランプ(オートレベリング機能付き)と面発光のLEDクリアランスランプを採用し、先進性と精悍さをプラス。2段積みのヘッドランプがシャープな表情を作り出し、エアロ仕様の「ZS」はハの字をテーマにしたスタイルでスポーティかつアグレッシブなイメージを強調。さらにZSには切削光輝加工にダークグレーメタリック塗装を施した専用の16インチアルミホイールを設定しています。

ライバルに対する商品力を高めるために装備も拡充しています。室内装備は助手席シートバックの格納式テーブルや、インパネのセンターフロアに充電用のUSB端子2口を全車標準装備。快適装備はアクセルを踏まずに定速走行できるクルーズコントロール、紫外線を99%カットし、赤外線を効率よく遮断するウインドシールドガラスを全車標準装備。
このほか、スライドドアにシールを追加して遮音性を高めるとともに、空力パーツの追加やボディ剛性の向上、ショックアブソーバーの改良を施し、優れた操縦安定性と乗り心地、静粛性を実現しています。

2019年1月 一部改良:歩行者も検知するToyota Safety Senseを採用

衝突回避支援パッケージのToyota Safety Senseに、昼間の歩行者を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ(レーザーレーダー+単眼カメラ)を採用。さらに、駐車場などでのペダル踏み間違い時の衝突被害を軽減する先進の安全機能インテリジェントクリアランスソナー「パーキングサポートブレーキ(静止物)」を新たに設定しています。

【ヴォクシーのおすすめモデル#1】2017年7月以降のZSハイブリッド

先進安全装備のToyota Safety Sense Cが搭載された2016年1月の一部改良後のモデルがマストですが、さらに薄型のLEDヘッドランプや存在感のあるフロントグリルなど、エクステリアのデザインが刷新された2017年7月のマイナーチェンジ以降のモデルなら、3代目ヴォクシーのデビュー以降に登場したセレナやステップワゴンなどのライバルと比較しても古さを感じさせません。

なかでもヴォクシーのキャラクターを色濃く体現するのがエアロ仕様のZS。ハイブリッド車のアルミホイールはBBS製の鍛造16インチというのもクルマ好きにはたまりません。

ちなみにToyota Safety Senseはソフトウェアのアップグレードが可能で、プリクラッシュセーフティの検知対象が車両のみのモデル(ヴォクシーは2016年1月~2019年1月までが該当)に、税込み4180円で昼間の歩行者検知機能を追加できます。

【ヴォクシーのおすすめモデル#2】G’s/GRスポーツ

ヴォクシーのスポーティなルックスにふさわしい走りを実現したのが、GAZOO Racing Companyがニュルブルクリンク24時間耐久レースや全日本ラリーなどのモータースポーツ活動で得た知見やノウハウを注ぎ、シャシーや足まわりを鍛え上げて「走りの楽しさ」「操る喜び」を追求したスポーツコンバージョン車のG SPORTS(通称G’s)。ヴォクシーには2016年4月に設定され、2017年9月に「GR」シリーズに統一されました。

ベースグレードはガソリン・7人乗り2WDのZSで、全高を約15㎜ダウンさせた専用チューニングのサスペンションや、剛性を高めるブレースの追加で操縦安定性と乗り心地を改善。加えて、GRロゴ付きの専用メーター、アルミペダル、小径ステアリングホイール、本革巻きシフトノブをあしらい、スポーティな雰囲気を演出。次期モデルはハイブリッド車がメインになることが予想されるので、「純内燃機関のスポーティなミニバン」として希少価値が高まりそうです。

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【まとめ】たゆまぬ改良で商品力を保ち続ける

ライバルに先駆けてハイブリッドシステムを搭載し、低床化やホイールベースの延長によるサードシートの居住性改善、軽い力で跳ね上げられて荷室を拡大できる5:5分割ワンタッチスペースアップシートなど、使い勝手の良さと優れたパッケージングはミドルサイズのミニバン随一。先進安全装備が充実した2016年1月以降のモデルなら、優秀なファミリーカーとして長く付き合えます。

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