「ホンダ ジェイド(2015~2020年)」低床化技術の決定版! ホンダが誇る低全高マルチパーパスミニバン【人気モデル購入徹底ガイド】

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ホンダが確立した低全高ミニバンは、超低床化シャシーが実現したジャンルでした。ジェイドもその中の一台です。登場から徐々にグレード展開が多彩化していった、ジェイドのモデル変遷を見てみましょう。

【サマリー】ホンダ独自の技術を満載した低全高ミニバン

ジェイドは、立体駐車場に入る背の低いミニバンとして人気を博した、3〜4代目オデッセイとストリームの後継モデルとしてデビューしました。1代限りで販売終了してしまったものの、その中身はホンダのM・M(マンマキシマム・メカミニマム)思想を具現化したアイディアと技術の宝庫でした。登場当初はハイブリッド車のみでしたが、後の改良でターボ車が追加され2種類のパワートレインが選べたこともトピックです。

【外観スタイル】3列シート仕様とは思えないほどのスタイリッシュさ

立体駐車場に入る1,530mmの低全高がもたらす、伸びやかでスタイリッシュなワンモーションフォルムがジェイドの魅力です。ミニバンにありがちなスクエアな印象は皆無。初めて見る人は、3列シートが収まっているとはとても思えないでしょう。

前後フェンダーの隆起したデザインにより1,775mmのワイドボディが強調され、走りの良さを感じさせるエクステリアに仕上がっています。

【インテリア】低床化技術の進化がリムジン並みのゆとりを実現

ホンダ独自のM・M思想を徹底的に追求して生まれた、超高密度低床プラットフォームがジェイドの最大の特徴です。フューエルタンクや排気システム、リアサスペンションなどのフロア下に収める部分を、よりコンパクトに薄く仕上げることによって最大限の室内空間を実現しました。

3列目シートはラゲッジ床下に収納でき、2列目はV字にロングスライドさせるアイディアにより足元空間を確保。リムジン感覚のゆとりある空間が味わえるようになっています。

【走り・燃費】DCTに組み込まれた1モーター型ハイブリッド

フィットやヴェゼルと共通の1モーター型ストロングハイブリッドシステム「スポーツハイブリッド i-DCD」を採用。動力モーター内蔵のデュアルクラッチトランスミッション(DCT)に、1.5L直噴VTECエンジンが組み合わせられました。

システム最高出力は152psと必要十分ですが、最大トルク160Nmのモーターとダイレクト感のある7速DCTにより、トルクフルで走りの楽しめる仕様となっています。JC08モード燃費が25km/Lと、優秀な点も見逃せません。

【安全装備】歩行者検知のホンダセンシングを採用

先進安全運転支援システム(ADAS)のHonda SENSINGを設定。上級のハイブリッドXには標準装備し、標準のハイブリッドにはオプション設定しています。ミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせによる検知システムは、歩行者も感知するタイプ。レーンキープアシストは車線中央を維持するタイプで、運転の負担軽減に役立ちます。

【グレード構成】標準と上級のシンプルな2グレード構成

1.5Lエンジンのハイブリッド車のみでスタートしたジェイドには、標準グレードと上級グレードが用意されました。標準はハイブリッド、上級はハイブリッドXと名乗り、パワーユニットは共通。駆動方式もFFのみです。

ハイブリッドXは、標準車と比べると外観のクロームメッキ部が増え、リアスポイラーも追加されています。内装では加飾パネルがカーボン調から木目調へと変わり、シートもファブリックとプライムスムースのコンビシートにそれぞれグレードアップ。そして、先進安全運転支援(ADAS)のHonda SENSINGが標準装備化されているところも見逃せないポイントです。

価格帯はハイブリッドが272万円、ハイブリッドXが292万円でした。

【マイナーチェンジ&改良一覧】マイナーチェンジでグレード体系が大幅変更

ジェイドの改良は、2度のみでした。1回目はターボグレードの追加、2回目はマイナーチェンジです。マイナーチェンジではおもにグレード体系が変更され、RSはターボとハイブリッドの両方を設定。パワーユニットを問わずスポーティなグレードという位置付けになりました。

1.5Lターボ搭載のRSを追加

デビューから3ヵ月後の2015年5月、早くも追加グレードが発表されました。ハイブリッドではなく、1.5L VTECターボを搭載したRSです。ステップワゴンやシビックにも採用された1.5ターボは、7速のパドルシフトを備えたCVTと組み合わせられ常用域で2.4L並みのトルクを発生。

さらに、専用セッティングのサスペンションや、ブレーキ電子制御システム「アジャイルハンドリングアシスト」を装備し、RS=ロードセーリングの名に恥じないスポーティでスムーズな走りを実現しました。

外観にもRS専用のエアロパーツが与えられながら価格は253万円と、ハイブリッドグレードよりも安価に設定されました。

マイチェンで戦略変更し5人乗りを追加

ハイブリッドとターボの計3グレード体制だったジェイドでしたが、販売面では思わぬ苦戦をしいられました。これを改善するために、マイナーチェンジ(MC)では一気に攻めに転じます。なんと、クルマのコンセプト自体を変えてしまったのです。

これまでは「セダンでもないミニバンでもない新しいクルマ」としていましたが、2018年5月実施のMCでは「ニュースタイルワゴン」と、はっきりワゴンを主張したコンセプトに変更されています。これに伴い2列シートの5人乗り仕様を追加し、主グレードに据えました。

5人乗り仕様のリアシートは、一般的なベンチタイプとは異なるものの独自のアイディアが盛り込まれています。センターアームレストは大型のものをチョイスし、展開時には中央の座面部分を上下反転させることにより小物入れやカップホルダーとして使える、反転テーブルを設定。さらにシート座面も厚くし乗り心地を高めました。

3列6人乗りには2列目のV字前後スライド機能が付いていますが、5人乗りにはスライド機能は付きません。しかし、3列目をなくした分だけリアシート足元スペースには大きな余裕が生まれ、荷室もゴルフバッグが4つ入る容量を確保。6:4分割の背もたれは荷室側からもレバー操作のワンアクションで倒せるなど、ワゴンとしてのユーティリティを向上させています。

外観にも変更が加わりました。RSにはインラインタイプのLEDヘッドライトを新たに採用。メッシュグリルもデザインが変更されています。18インチのアルミホイールも装備し、スポーティさを強調したイメージに仕上がっています。ブラックルーフの2トーンボディカラーも追加されました。

ADASのHonda SENSINGは、全グレードに標準装備化。歩行者事故低減ステアリング機能を追加し、サポカーS ベーシック+に該当させています。

グレード構成は、ターボ車が3種類とハイブリッド車が2種類になりました。ターボの5人乗りはG Honda SENSINGが239.9万円、RS Honda SENSINGが255.9万円。ターボの6人乗りはX Honda SENSINGで274.9万円。ハイブリッドは5人乗りがハイブリッドRS Honda SENSINGで289.9万円、6人乗りはハイブリッドX Honda SENSINGで308.9万円に設定されました。

【ジェイドのおすすめモデル#1】走りも燃費もバランスの良い後期型ハイブリッドRS

ジェイドをミニバンととらえるか、ワゴンととらえるかでおすすめは変わってきますが、後者での使い方をする人には2018年のMC以降のハイブリッドRS Honda SENSINGを推します。

RS専用のチューンがボディやサスペンションに施され、スポーティな走りを実現。外観もメッシュグリルなどスポーティな印象に仕上がっています。リアシートは3人掛けですが、中央のアームレストと反転テーブルを展開すれば、ちょっと贅沢な移動空間に早変わりします。元々3列シート前提で設計されたボディですから、広々としていてどのシートでも快適に過ごせるはずです。

ハイブリッドシステムの乾式のDCTの耐久性を懸念する人も多いですが、乾式DCTが一番苦手とする発進時の半クラッチ状態は、ほぼモーター駆動で代用できてしまうシステムです。あまり心配することはないでしょう。むしろ燃費の良さによるメリットのほうが大きいと思われます。

【ジェイドのおすすめモデル#2】3列シート必須なら、前期型のRS

5人以上で乗る機会が多い人や、3列目シートの必要性を感じている人には、3列6人乗り仕様をおすすめします。中でもジェイドのスポーティな走りをより味わえるRSグレードは、ホンダらしさを体験できる一台といえます。

RSの6人乗りは後期型には設定されていないので、MC前の前期型から探すことになります。ADASのHonda SENSINGはオプション設定でしたので、装着車を選びたいところです。ブラウンの内装色が選べるのも前期型ならでは。ブラックに比べると少なめですので、見つかればラッキーです。

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【まとめ】ホンダだから市販できた唯一無二のクルマ

販売面では以前のオデッセイやストリームほどの成功は収められなかったジェイドですが、その内容はホンダが世界に誇る技術の集大成とも呼べるクルマです。

人も荷物も載せたいけれど、走りも楽しみたい。そんな贅沢な悩みを解決してくれる、ホンダらしい一台といってもいいでしょう。2020年7月に販売を終了していますので、中古車市場に出回っている数だけとなります。お求めはお早めに。

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