ライバル対決「スズキ ワゴンRスマイル(2021〜)vs ダイハツ ムーヴキャンバス(2016〜)」人気のスライドドア軽ワゴン、買いはどっち?

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スライドドアを持つ、全高がおおよそ1,700mm以下の軽ハイトワゴンとして唯一の存在だったダイハツ ムーヴキャンバス(以下、キャンバス)。その登場から5年後の2021年9月、ついにライバルと呼べる1台が登場しました。それが、軽自動車の代名詞である「ワゴンR」ブランドのニューモデル、スズキ ワゴンRスマイル(以下、スマイル)です。満を持して登場したスマイルは、キャンバスの人気を超えることができるでしょうか。

【外観スタイル】女性をターゲットとするキャンバス、より広い層を狙うスマイル

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

軽で人気の“カスタム系”とは正反対と言える、ボディ全体が丸みを帯びた柔らかなイメージを持つキャンバス。ツートーンのボディカラーや控えめなメッキの使い方、ボンネットから延びる水平のベルトラインにより、シンプルなデザインながら上質感を感じるスタイリングが人気となりました。ボディカラーはモノトーン8色、ツートーンカラー7色を用意。

スマイルもツートーンカラーや水平基調のデザインを採用しますが、こちらは角を丸めつつ箱形のスタイリングを採用したのが特徴で、男性が乗っても様になるデザインと言えるでしょう。また、丸形のヘッドライトとすることで親しみやすさも演出しています。ボディカラーは、モノトーン4色、ツートーン8色とツートーンカラーが中心となります。

両モデルの特徴と言えるのが、リアのスライドドアです。乗り降りがしやすいことから、小さな子供や足腰の弱い高齢者にも人気の装備です。

ボディサイズを比較すると、軽規格目一杯と言える3,395mmの全長と1,475mmの全幅は同じながらも、全高はキャンバスが1,655mm、スマイルは1,695mmと40mmの差があり、これがドア開口部の高さや室内高の違いとなっています。

【インテリア】居住性は同等、デザインや使いやすさは5年の歳月を感じさせる

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

全長×全幅が同じなので居住性はほぼ同等です。室内高はスマイルのほうが45mm高いですが(キャンバス1,285mm、スマイル1,330mm)、両車とも十分な空間を確保しています。異なるのはキャンバスが240mm、スマイルは160mmという後席のスライド量。ただし、両モデルとも最後端にしたときは大柄な男性が足を組めるほどの余裕があります。

左右方向への広さを演出する横基調のインパネを採用したキャンバスに対し、スマイルは大型モニターを高い位置に配置するという近年流行のデザイン。いずれも丸みのある造形ながらも、キャンバスはカジュアル、スマイルはシックと明確な違いがあります。

なお、キャンバスは視線の移動量が少ないセンターメーターを採用していますが、スマイルはオーソドックスなメーター位置としつつ、速度表示やシフト位置などが視線内に入るヘッドアップディスプレイをオプション設定しています。

【ラゲッジ】4人乗車を重視するならキャンバス。スマイルはフラットさで有利

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

後席の左右独立スライドやリクライニング、背もたれの前倒し機構などは共通で装備しており、使い勝手に大きな差はありません。

が、スマイルは後席座面が沈み込むワンタッチダブルフォールディング機構によって、より水平に近いフラットな荷室を作り出せます。一方キャンバスは、後席のロングスライドを使えば4人乗車時の荷室長を稼ぐことが可能です。

【装備】収納スペースは甲乙つけがたいが、快適装備ならスマイルが上

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

ファミリーカーとしても使われる軽ハイトワゴンだけに、ドリンクホルダーや小物入れなどは両車ともに充実しています。スマイルには助手席下に取り外し可能なシートアンダーボックス、キャンバスには後席下にバッグなどを置くための「置きラクボックス」を装備するのが特徴です。

異なるのは快適装備や使い勝手でしょうか。スマイルのハイブリッド車はUSB電源ソケットを標準装備し、スマートフォン連携メモリーナビも全車にオプション設定するなど設計の新しさを感じさせます。

また、後席の電動スライドドアには閉まった後に自動でロックがかかる「予約ロック機構」が備わるのもスマイルだけです(ハイブリッドX/Sのみ)。

なお、電動スライドドアはキャンバスが両側とも全車標準、スマイルはハイブリッド車のみに用意という違いがあります。スマイルはハイブリッド車が販売のメインで、ガソリン車は価格を抑えたい人向けのモデルであると言っていいでしょう。

【先進安全装備】両車とも基本性能は十分ながら、より新しいスマイルに分がある

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

スマイルは「スズキ セーフティ サポート」、キャンバスは「スマートアシストIII」を搭載しており、クルマだけでなく歩行者にも対応する緊急自動ブレーキや前後方向の誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能などは両モデルに標準装備。

ただし、より新しいスマイルは、さらに後退時ブレーキサポートが備わり、ハイブリッド車には全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)や標識認識機能がオプション設定されるなど、装備内容には差があります。

なお、エアバッグもキャンバスは運転席・助手席とそのサイドのみですが、スマイルは加えてカーテンエアバッグも装備されます。こと安全性に関しては、開発時期の違いが大きいと言えるでしょう。

【パワートレイン】エンジン性能は大差ないものの、スマイルのマイルドハイブリッドは魅力

自然吸気の直列3気筒DOHCエンジンにCVTを組み合わせる両車。パワー/トルクは、キャンバスが52馬力/6.1kg-m、スマイルは49馬力/5.9kg-mとスペック上はキャンバスが上ですが、車両重量はスマイルのほうが50〜80kg軽いため動力性能はほぼ同等。

ただし、スマイルには2.6馬力/4.1kg-mのISG(モーター機能付き発電機)と、3Ahのリチウムイオンバッテリーを備えたマイルドハイブリッドモデル、ハイブリッドXとハイブリッドSをラインアップしています。

このマイルドハイブリッドシステムは、EV走行はできないものの発進時や加速時にエンジンをアシストしてくれるため、特に発進加速では十分以上の力強さが得られます。また、アイドリングストップからの始動が非常にスムーズなのもメリットです。燃費もキャンバスの20.6km/Lに対し、スマイルのハイブリッドモデルは25.1km/Lと大きな差があります。ちなみにスマイルはガソリンモデルでも23.9km/Lとキャンバスをしのぎます(数値はいずれもFF車/WLTCモード)。

乗り心地はスマイルが優勢とはいえ、キャンバスのマイルドな乗り味も悪くありません。ハンドリングもスマイルのほうが優れていますが、ターボエンジンを搭載するようなスポーツモデルではないためあまり気にならないでしょう。

【価格】両車の価格差は非常に小さい。キャンバスには個性的な特別仕様車を用意

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

両車の価格帯は、キャンバスが143〜171.05万円、スマイルは129.69〜171.6万円です。スマイルのほうが安く感じますが、これはマイルドハイブリッドシステムを搭載しないベーシックモデルがあるため。ハイブリッド車は147.29万円〜となり、両車の差はほとんどありません。

なお、スマイルのハイブリッド車に設定されるACCやヘッドアップディスプレイはセーフティプラスパッケージとして4.62万円のオプションになります。

人気グレードは、スマイルはLEDランプやメッキパーツが標準となる最上級グレードのハイブリッドX(159.28〜171.6万円)、キャンバスは特別仕様車のGメイクアップVS SA III(162.8〜175.45万円)となります。発売からの期間が長いキャンバスにはこれを含め、いずれも個性的なアクセントカラーを採用した4つの特別仕様車が用意されているのも特徴です。

【スマイルがおすすめなのはこんな人】燃費と走り、使い勝手を両立したい欲張りな人に

スズキ ワゴンRスマイル

最新の安全装備を採用し、街乗りから高速道路まで不足を感じない走りが得られるスマイルは、老若男女問わず多くの人におすすめできる軽ハイトワゴンです。

人気のホンダ N-BOXやスズキ スペーシア、ダイハツ タントといった、同じくリアスライドドアを持ち全高が1,700mmを大きく超える軽スーパーハイトワゴンと比較すれば横風にも強く、空力にも優れるため燃費性能も上々。これほど隙のない軽自動車はほかにはそうありません。軽でも使いやすさで妥協したくないという人にピッタリの1台と言えるでしょう。

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【キャンバスがおすすめなのはこんな人】スタイリングが最大の個性。走行性能も必要にして十分

ダイハツ ムーヴキャンバス

キャンバスのオーナーの多くが、そのスタイリングが気に入って購入していることでしょう。ライバルであるスマイルが登場したあとでも、キャンバスのデザインは色あせません。

また安全装備も、緊急自動ブレーキや誤発進抑制機能など基本性能は十分と言えます。難点は燃費性能がやや劣ることですが、クラシカルなバスを思い起こさせるかわいらしいスタイルはそれを補ってあまりあると言えます。なお、シックなボディカラーを選べば男性にも似合うはずです。

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【まとめ】重視するのはデザインか、クルマとしての完成度か

スズキ ワゴンRスマイル

ダイハツ ムーヴキャンバス

今なお魅力たっぷりのデザインを持つキャンバスと、最新モデルらしい基本性能の高さを備えたスマイル。いずれもスライドドアによる使い勝手の良さが特徴ですので、日常の足であればどちらを選んでも大きな不満は出ないはず。

ただし、高速道路を走る機会が多いのならば、スマイルにセーフティプラスパッケージを追加するのがおすすめです。全車速追従機能付きACCにより、疲労の少ないロングドライブを楽しめます。

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