ヒュンダイ改めヒョンデ日本再進出!EV「IONIQ 5」の7つの注目点

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2022年2月8日、韓国の自動車メーカー「HYUNDAI(読み方は『ヒョンデ』になりました)」が日本市場再進出を表明、BEVの「IONIQ 5(アイオニック ファイブ)」とFCVの「NEXO(ネッソ)」を日本市場で発売することを発表しました。

本記事では、筆者が発表会で「IONIQ 5」を見て触って聞いてきたことから、7つの注目ポイントにまとめてお伝えします。

【注目その1】小さく見えるが実物はデカい

IONIQ 5 は、5ドア・ハッチバック。画像で見ると小さく見えますが、実物はデカい!トヨタ ハリアーより若干小さいディメンションとなっています。ただ、IONIQ 5 はクリーンで先進的な造形をしているため、大きさがより強調され存在感が際立ちます。

スペックは以下のとおり。

単位 IONIQ 5
全長 mm 4,635
全幅 mm 1,890
全高 mm 1,645
ホイールベース mm 3,000
車両重量 kg 1,870-2,100
最小回転半径 m 6
最低地上高 mm 160

IONIQ 5 の全長・全幅・全高は、国産ミドルクラスSUVクラスですが、ホイールベースがなんとラージクラスSUV並の3,000mmもあります!ちなみに、メルセデス・ベンツのラージクラスSUV、GLEのホイールベースは2,995mmです。

この長大なホイールベースは、EVだからこそできたディメンションであり、室内空間を最大限に広くすることに貢献しています。また、長いホイールベースは、直進安定性の高さと乗り心地の良さにもプラスに働きます。

もうひとつ注目したいのが、最低地上高が160mmと、SUVと肩を並べるクリアランスが取られていること。床面にバッテリーが敷き詰められているため、障害物との接触を避ける目的もありますが、この最低地上高があれば、キャンプに行って悪路を走るときなど、お腹をこすることへの心配が大きく減少します。

冒頭でIONIQ 5 を「5ドア・ハッチバック」と紹介しましたが、発表会で配布された紙のカタログの諸元表には「車両の形状:ステーションワゴン」と記載されていました。車検証には「ステーションワゴン」と記載されるのでしょう。ちなみに、SUVは車検証上ではステーションワゴンになります。

【注目その2】高い質感&広い室内空間

撮影が発表会の限られた時間であったため、ガチャガチャしてしまっていますが、シンプルでクリーン、先進的なデザインで質感も十分あることがおわかりいただけるかと思います。

ゆったりとした座り心地の良いシートで、後席の足元と頭上の空間がたっぷりと取られていました。3mのロングホイールベースの恩恵です。

天井には「ビジョンルーフ」と名付けられた大開口のサンルーフを装備し、広い空間に開放感をプラス。全席で高い居住性を感じる移動ができそうです。

ラゲッジスペースもしっかり。容量は527Lと十分にあります。

ボンネットを開けると、ちょっとしたモノを収納できるスペースが用意されています。

ヒョンデ IONIQ 5 諸元
単位 IONIQ 5
室内長 mm 2,013
室内幅 mm 1,631
室内高 mm 1,209
トランク容量 L 527

【注目その3】ライフスタイルや好みに応じて選べる3タイプのパワートレイン

IONIQ 5 は、グレード別に出力や航続距離を変えたラインナップになっています。グレード名がないベーシックグレードとなる無印モデルは、最高出力125kW(170PS)最大トルク350N・m、「Voyage」「Lounge」グレードの最高出力は160kW(217PS)最大トルク350N・mとなります。ここまでは2WDのお話ですが、最上級グレード「Lounge」には前後輪にモーターを配したAWDが設定され、総合最高出力225kW(305PS)最大トルク605N・mというハイパフォーマンススペックになります。

バッテリー容量は、無印が58kWh、そのほかのグレードに72.6kWhの大容量バッテリーが搭載されます。

航続距離(WLTCモード)は、無印が498kW、「Voyage」「Lounge」が618km、4WD「Lounge」が577kmとなっています。

WLTCモード航続距離とバッテリー容量から算出される電費は、無印が8.6km/kWh、「Voyage」「Lounge」が8.5km/kWh、4WD「Lounge」が7.9km/kWhとなります。このWLTCモードベースの電費の80%を実電費予想とすると、無印が6.9km/kWh、「Voyage」「Lounge」が6.8km/kWh、4WD「Lounge」が6.4km/kWhとなり、ライバルとなるBEVと遜色ない良好な数値となります。

ヒョンデ IONIQ 5 電費試算
グレード 航続距離

(km)

バッテリー容量

(kWh)

電費

(km/kWh)

予想実電費
無印 498 58.0 8.6 6.9
Voyage・Lounge 618 72.6 8.5 6.8
Lounge 4WD 577 72.6 7.9 6.4

筆者は本記事執筆時点では試乗していませんが、試乗会に参加したモータージャーナリストのレポートを見ると、かなり走りは良く、乗り心地も良いと高い評価でした。筆者は、現在、広報車の予約を入れているところで、じっくりと試乗する予定。後日レポートします。

ヒョンデ IONIQ 5 スペック
単位 IONIQ 5
最高出力 kW(PS) 125(170)

160(217)

225(305)

最大トルク N・m 350

605

駆動方式 後輪駆動(RR)

4WD

サスペンション/前 ストラット
サスペンション/後 マルチリンク
ブレーキ/前 ベンチレーテッドディスク
ブレーキ/後 ディスク
タイヤサイズ/前後同一 235/55R19

255/45R20

航続距離(WLTC) km/L 498

618

577

バッテリー容量 kWh 58.0

72.6

【注目その4】一歩先を行く先進技術を満載

衝突被害軽減ブレーキや、運転支援システムはひととおり備えており、グローバルで見ても機能的に遜色はありません。さらに、AR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイはナビ連動で、進行方向がフロントウィンドウに浮かび上がり、ドライバーの視線移動を最小限にして安全運転と疲労軽減に貢献。また、ウィンカーと連動して車両の視覚をディスプレーに映し出す機能もあります。

加えて、車から降りてスマートキーの操作で自動駐車が行える「リモートスマートパーキングシステム」なども装備。IONIQ 5 の一歩先を行く装備が満載されています。

これら、先進技術が生きた道路でどれくらい使えるものなのかは、後日レポートしたいと思います。

【注目その5】V2H・V2Lに対応

V2Hとは「Vehicle to Home)」の頭文字をとった略称で、クルマから家に電気を供給するシステムのことをいいます。輸入車ではコストがかさむことなどから、V2H対応へのハードルが非常に高くなり、非搭載車も多くなっています。IONIQ 5 は、V2Hに対応。被災時の電力確保ができ、導入時の補助金プラス対象(実施時期のありなしがあります)にもなります。

V2Lとは「Vehicle to Load」の頭文字をとった略称で、車内外で消費電力の高い家電製品などが使用できるシステムのことをいいます。例えば、車内でドライヤーが使え、車外では電子レンジが使えます。また、プロジェクターや音響機器も使えますので、キャンプで屋外上映会や、バンド演奏を楽しむ、という使い方もあります。

【注目その6】グローバルでは高い評価

ヒョンデは、欧州、北米で高い人気と評価を受けており、グループ別の自動車メーカー規模では、世界第6位。2022年ドイツのカーオブザイヤーでは、IONIQ 5 が受賞するなど、実績のあるモデルです。

グローバルでは実績のあるBEV、IONIQ 5 は満を持して日本市場導入となりましたが、今後どこまで販売を伸ばしていくのか注目です。

【注目その7】前衛的・先進的なデザイン

IONIQ 5 の個性的なデザインは、街を走っていたら二度見されること間違いなし。前衛的で先進的なデザインは、エクステリアだけでなくインテリアにも。本記事末尾の画像ギャラリーでご確認ください。

ライトはピクセルドットのデザイン。

車両価格と販売体制

グレード 車両価格(円)
無印 479万
Voyage 519万
Lounge 549万
Lounge AWD 589万

日本市場に再参入するヒョンデは、販売ディーラーを持たず、オンラインで購入からサポートまでを実施する体制となるとのことです。メンテナンスや修理は、横浜に新たに建設されるサービスセンターを中心に、全国の自動車整備工場と提携、順次直営サービス拠点を展開していくようです。

また、DeNA SOMPO グループとも提携し、カーリースとカーシェアでヒョンデブランドのモデルに乗る機会を提供していくとのことです。

ボディカラーラインナップは、白・黒・グレーメタリック・ゴールド・グリーンのメタリックの計6色展開。個人的には、赤や青などあざやかな色もラインナップしてほしかったなと思う次第。

水素で走るFCV「NEXO」

水素を燃料として車内の機関で電気を起こして走るFCV「NEXO(ネッソ)」もIONIQ 5 と同時に日本上陸しています。排気ガスは発生せず、きれいな水と空気を排出するクリーンなZEV(Zero Emission Vehicle)で、“走る空気清浄機”とも呼ばれる機構をもったモデルです。トヨタ ミライが、同じFCVですね。

NEXOのスペック、価格は次のとおりです。

全長 mm 4,670
全幅 mm 1,860
全高 mm 1,640
ホイールベース mm 2,790
車両重量 kg 1,870
最小回転半径 m 5.7
最低地上高 mm 162
室内長 mm 1,923
室内幅 mm 1,530
室内高 mm 1,228
トランク容量 L 461
最高出力 kW(PS) 120(163)
最大トルク N・m 395
サスペンション/前 ストラット
サスペンション/後 マルチリンク
ブレーキ/前 ベンチレーテッドディスク
ブレーキ/後 ディスク
タイヤサイズ/前後同一 245/45R19
航続距離(WLTC) km/L 820
車両価格 776万8,300円

画像ギャラリー

発表会

左から、Hyundai Mobility Japan R&Dセンター デザインチーム長 占部 貴生氏、同社マネージングダイレクター 加藤 成昭氏、同社シニアプロダクトスペシャリスト 佐藤 健氏

IONIQ 5

NEXO

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※この記事は、2022年2月時点での情報を元に執筆しています。

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