地球温暖化の原因は本当にCO2?ちょっと疑ってみた【カープレミア編集長のEV談義vol.2】

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前回は「 なぜEVシフト?源流をたどってみた」についてお伝えしました。源流をたどった先は、1980年代に世界中で叫ばれ始めた『地球温暖化』で、温暖化の原因が二酸化炭素(CO2)だったということでした。

EVシフトの原動力となったCO2排出量削減。しかしここは鵜呑みにせず「本当にそうなの?」という視点で、ちょっと疑ってみることにしました。

科学って、終わって振り返ってみないと正しかったかどうかわからないことが多い

最初は元も子もないお話。科学とは、そのコトが終わって振り返ってみないと正しかったかどうかがわからないことが多いものです。

新型コロナも、第◯波がきたかどうかは、一定期間過ぎてみないとわからないと科学者や偉い人が言っていましたね。

地球温暖化の原因が本当にCO2なのかどうか、これも終わって振り返ってみないとわからないことかもしれませんし、すでに実証されたものかもしれません。

筆者は「地球温暖化の原因は本当にCO2?」と全力で疑ってみます。

『マツダ MX-30 EV Model』EVで四国遍路を巡ったときの1コマ。

やっぱりあった!二酸化炭素の増加が地球温暖化の原因ではない説

それでは、スマートフォンでGoogleを開いて、検索窓にあるマイクのボタンをタップ「地球温暖化の原因は本当に二酸化炭素?」と尋ねてみました。

ほーら、でてきた。やっぱりあった!地球温暖化の原因がCO2ではない説が、検索結果1ページ目に出てきています。

検索結果の1番目の記事から20番目の記事を、すみずみまで読みました。わかったことは、

  • 地球温暖化“説”は肯定派と否定派に分かれている
  • 地球温暖化のおもな原因は、CO2、メタンガス、一酸化窒素、フロンガス。そして、水蒸気説も。

の2点。

地球温暖化“説”と表現したのは、地球は温暖化している説と、そうではない説、むしろ寒冷化している説があり、そもそも地球温暖化は科学的根拠に基づいて確定したコトではない、からでした。

地球上で初めて気温が計測されたのは、16世紀末。ガリレオ・ガリレイが、空気を詰めたガラス吸管の先を水に沈めて、管の中の水の高さの変化で気温を測定したのが始まりでした。明確な時期は不明ですが、遅くとも1593年には、この「ガリレオ温度計」が発明されたようです。

地球の長い歴史からすると、気温計測が開始されたのは、ほんの昨日か、数時間前のような時期となります。それ以前の気温は、科学研究による類推で、タイムマシンで過去の気温を計測して戻ってきたわけではありません。

「地球温暖化の原因は本当にCO2?」という命題で調べていましたが、ここで命題の変更が必要なようです。

そもそも地球は本当に温暖化?

変更後の命題は「そもそも地球は本当に温暖化?」です。地球温暖化についての肯定説と否定説を簡単にまとめます。

【肯定説】地球は温暖化している!

科学の力でもって、過去の地球の気温をシミュレーションすると、1900年代から1960年代のあいだと、1960年代から2010年代のあいだの世界平均気温を比較すると、約1℃上昇したとのことです。

これは、1988年に設立された「IPCC(気候変動に関する政府間パネル =Intergovernmental Panel on Climate Change)」が発表したものです(前回の記事「 」の年表にも記載)。

温室効果ガスの増加が地球温暖化の原因

地球温暖化肯定説と表裏一体としてある説が、温室効果ガスの増加が地球温暖化の要因である、というものです。

温室効果ガスは複数あり、そのうち最も排出量が多いのが二酸化炭素(人によるエネルギー起源が全体の約85%)、つづいて、メタンガス、一酸化窒素、フロンガスがマイノリティーとしてあります(出典:資源エネルギー庁)。

温室効果ガスが地球を温暖化させるメカニズム

もし、仮に地球の大気に温室効果がなかったとしたら、地球は太陽から受けたエネルギーと同じ分、赤外線を宇宙に放出してトントンになります。

温室効果ガスの代表、CO2を大気に混ぜると、CO2が赤外線を吸収・放出する媒体のような存在になります。

CO2が放出する赤外線は、宇宙方面だけでなく、地表に向かっても放出されるため、温室効果が働きます。

大気中のCO2が増えれば増えるほど、地表に届く赤外線が増えて、温暖化が促進されます。

このメカニズムを裏付ける証拠に、金星が挙げられていました。

金星は、大気の約97%がCO2と、温室効果ガスで満たされた星で、地表温度は摂氏480℃以上になるようです。

【否定派】地球は温暖化していない。寒冷化に向かっている

「地球温暖化の原因は本当に二酸化炭素?」でググって出てきた、否定派の研究結果や意見を、簡単にまとめると次のようになりました。

  • IPCCのデータが間違っている。都合よく補正されている。辻褄が合わない。
  • 温室効果のメカニズムが間違っている。実証できない。
  • 地球温暖化の要因は、太陽光、水蒸気でCO2ではない。
  • 大気中のCO2濃度が増えても、気候変動は起きない。
  • 地球温暖化で約1℃上昇したとしているが、誤差の範囲を超えていない。
  • ヒートアイランド現象を地球温暖化と混同している。

これらの否定派の論理に共通していることは「IPCCが言ったことへの懐疑論」になっているところでした。中には、単にIPCCを叩いているだけで稚拙な論もありましたが、非常に興味深い理路整然とした懐疑論もありました。筆者が「お!」と思ったものを紹介します。

温室効果を実験してみたら、違っていた

地球温暖化のメカニズムは、前述したように、二酸化炭素が太陽エネルギーを吸収・放出するもので、その放出される赤外線(熱エネルギー)が地表を暖めるものです。

「地球の温室効果」とは、農業で使用される温室と同じことが地球で起きているということで、これがそもそも間違っていることを実証する実験を実際の温室で行ってみたところ、「気温上昇の80%が、単に暖まった空気が逃げ場もなくよどんでいるだけで、残りの20%が温室効果のメカニズムによるものであった」と認められた、とのことでした。

また、ほかの懐疑論では「熱エネルギーは、熱いものから冷たいものに向かっていく。赤外線は宇宙に向かっていくため、地球を温暖化させることはない」というものもありました。

世界平均気温1℃上昇は誤差

IPCCが2014年に発表した第5次評価報告書によると、1880〜2012年の世界平均気温は0.85℃上昇したと伝えられています。これは、2001年発表の第3次評価報告の0.6℃より大きくなっています。

しかし、現在発表されている世界平均気温はいくつかの報告があり、最も低いもので14℃、最も高いもので18℃となっています。この差は4℃で、地球規模では誤差の範囲、IPCCが発表した0.85℃も誤差の範囲ではないか、という懐疑論がありました。

また、日本の平均気温も、2008年から過去100年間の平均気温の推移を見ると、約1℃上昇しており、温暖化への警鐘を鳴らした報告があります。

これに対しては「ヒートアイランド現象が考慮されていない。その100年で田舎でも道路が舗装され、自動車が増え、ヒートアイランド現象が起きている。その分が考慮されていない」などという懐疑論があります。

そもそも、地球温暖化とヒートアイランド現象は切り分けて考えないといけないようです。

本当に地球温暖化なのか、信じるのはあなた次第!?

ほかにもたくさん肯定論・否定論(懐疑論)で説得力がある興味深いものがありましたが、記事原稿の文字数制限がありますので、このあたりでやめておきます。さらに知りたい方は、ぜひググってください。

さて、「地球温暖化の原因は本当にCO2?ちょっと疑ってみた」のタイトルテーマに戻ります。

結論は、地球温暖化への警鐘を鳴らすIPCCが言っていることを信じるのか、IPCCが言っていることが間違っているという話を信じるのかは「あなた次第!」となりました。

筆者の結論は「どっちも信じない」です。

冒頭で伝えたとおり「科学って、終わって振り返ってみないと正しかったかどうかわからないことが多い」からです。

ただ、地球温暖化がホントだろうとウソだろうと、クルマをEVにして普及推進されること事態は間違ってはいない、と筆者は考えています。しかし、急激な「EVシフト」は様々な“条件付き賛成”にしないと、経済や生活が大変なことになってしまうだろう、とも考えています。

次回は「なぜ、クルマはEVにしないといけないのか?」にフォーカスした談義にします。

※この記事は、2022年2月時点での情報を元に執筆しています。

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