プロが選ぶ「カッコいいセダン」3つのスタイル&おすすめ9車種

クルマを選ぶ テーマ別特集

カッコいいからこそ今も支持を得て残っているセダン

昔はファミリーカーといえばセダンで、子どもが描くクルマの絵も大抵ボンネットとキャビン、トランクのあるセダンでした。ところがSUVやミニバン、軽自動車が人気を集めるようになると、セダンはかなり減ってしまいました。しかし、逆風の中でも販売され続けているセダンがあります。SUVやミニバンにはないカッコよさがあるからこそ、今も支持を得ているのです。そんな今も輝き続けているセダンを紹介します。

セダンはコンパクト、ミドル、アッパーミドル、ラージセダンの4サイズ展開

セダンは大きさによってコンパクト、ミドル、アッパーミドル、ラージの4サイズに分けることができます。

コンパクトとは全長4.2m前後で排気量は1.5L以下のセダンを指しますが、残念ながら現在国産車には設定がありません。

ミドルは全長4.5m前後で排気量は2L前後が目安。マツダ3セダンやスバルインプレッサG4あたりです。

アッパーミドルとは4.6m以上で排気量が2.5L以上といったところ。日産スカイラインやマツダ6などが含まれます。

ラージは全長5m前後で3L以上のエンジンを搭載していることが多く、レクサスLSやトヨタセンチュリー、日産フーガが代表例です。

なお2.5Lエンジンだけでなく2Lエンジンも用意しているアッパーミドルセダンもあるなど、低燃費の追求が進む中では、必ずしもボディサイズと排気量は比例するわけではありません。

セダンを大きくわけると走りが楽しい系、ギュッと凝縮系、トレンド最先端系の3種類

ではカッコいいという視点でセダンを見直すと、どんな分け方があるのでしょう。室内の広さや装備面では、同じサイズのカテゴリーであれば大きな差は生まれませんから、独自の軸を持った見た目のカッコ良さが追求されるようになっていきました。そのカッコ良さを今回は「スポーティ」「かたまり感が美しい都会派」「ファストバック風」の3つに分けました。

『スポーティセダン系』

かつて最も消費者にアピールしやすかったのが「走る楽しさ」でした。ファミリーカーの代表格セダンだけど、ドライバーは単なる家族のための運転者じゃない、走らせる楽しさがありますよ、というわけです。その追求姿勢は今も一部車種に綿々と受け継がれ、走行性能とともに、速さを予感させる、さらに走る姿もカッコいいデザインが追求されていきました。

『凝縮感がカッコいいミドルセダン』

またフルモデルチェンジの度に旧型より大きくなるのが当たり前になりましたが、室内がセダンより広いミニバンやSUVが人気で、軽自動車でもトールワゴン系が売れる昨今、小さなセダンは逆に今、見た目が新鮮ではないでしょうか。だいたい道の狭い日本では5ナンバークラスのセダンが運転しやすいはず。かたまり感のあるフォルムは、クルマ本来が持っている工業デザインとしての魅力を改めて見せつけてくれます。

『ファストバック風セダン』

一方で、長年大きく変化のなかったセダンのカタチですが、最近の世界的トレンドはトランクがないように見えるファストバック風スタイル。輸入車のセダンがいち早く採り入れ、国産車でもこのトレンドを採り入れたセダンが現在の主流になってきています。

セダンのカッコいいは3通りある

ここからはみなさんにおすすめしたいカッコいいセダンを紹介します。国産セダンの王道であるスポーティなセダンはFRセダンを中心に今も各社の花形車ですし、ハッチバックやミニバン、SUVとライバルの多いミドルクラスのセダンは、ギュッとしたかたまり感を魅力にライバルと対峙しています。さらに世界的なトレンドとなっているファストバック風味を採り入れたセダンも増えてきました。走りの楽しさを予感させるセダン、日本の街乗りに適しているセダン、あなたならどれを選びますか?

走る姿がカッコいいスポーティセダン BEST3

走りの楽しさがあるのは、やはりステアリングフィールに雑味がなく、アクセルコントロール次第で向きを変えられるFRセダンでしょう。また最近は4輪で路面をつかまえて速く走るスポーツ4WDも人気。そこでFRセダンとスポーツ4WDから、それぞれの走りをデザインにも見事に反映している3台を選びました。

第1位「日産スカイライン」気持ちいい走りを予感させる流麗なフォルム

●435.38〜644.49万円 ●全長4810mm / 全幅1820mm / 全高1440mm(ハイブリッド車)

そう長くはないのに、見る角度によってはロングノーズに感じる流麗なフォルムは、FRセダンであることをさりげなく主張しています

絶対的に速いGT-Rが独立したことで、スカイラインは走りの気持ちよさという感性に訴えかけるようになりました。デザインもまたしかり。ロー&ワイドなそのプロポーションは、躍動感を感じさせてくれますし、フロントトップからリアエンドまで美しい弧を描くようなフォルムは、まさにエモーショナルなスポーティセダンです。

パワートレインは3.5Lエンジン+モーターのハイブリッドと最高出力304psの3Lターボ、そしてスカイライン史上最もパワーのある400psを発揮する3Lターボの3種類。いずれも7速ATが組み合わされます。

第2位「レクサスIS」後輪で勢いよく駆け出しそうな躍動感のあるフォルム

●480〜650万円 ●全長4710mm / 全幅1840mm / 全高1435mm

低く構えたデザインを生むため、小型軽量ランプユニットを新開発して採用。前後異サイズの19インチホイールを履くグレード「Fスポーツ」も用意されています

日産スカイラインと同じくスポーティなFRセダンを標榜するレクサスIS。こちらもワイド&ローなフォルムですが、スカイラインとは違い、力強いラインによってアグレッシブな印象を与えてくれます。注目したいのがリア周り。内側から突き上げて成形する高精度なプレス技術によって、リアフェンダーにシャープなラインを生み、後輪で地面を蹴るような力強さが表現されています。

パワートレインは2Lターボと3.5L、2.5L+モーターのハイブリッドの3種類。トランスミッションは2Lターボと3.5Lが8速ATで、ハイブリッドは電気式無段変速機です。

第3位「スバルWRX S4」輝かしいラリーの戦歴を強く印象づけるスタイル

●400.4〜477.4万円 ●全長4670mm / 全幅1825mm / 全高1465mm

フロントとリアフェンダーには、フロントのリフトアップの抑制など空力的機能のためにエアアウトレットが設けられていますが、これがデザイン上でもアクセントにもなっています。写真は北米仕様で、日本でも11月25日にデビューしました。

伝統の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDで、かつてラリー界を席巻したWRX。登場したての5代目のデザインには、その歴史が色濃く反映されています。シャープな目元や、低いフロントグリル、SUVでもないのに黒く縁取られたフェンダーは、重心の低い水平対向エンジンとシンメトリカル4WDを強くアピール。

搭載されたエンジンは2.4Lターボ。これに新開発された「スバル・パフォーマンス・トランスミッション」と呼ばれるスポーツCVTか、6速MTが組み合わされます。もちろん4WDのみです。

凝縮感がカッコいい都会派セダン BEST3

かつて街にあふれていた5ナンバーサイズのセダンは、現時点では法人向けグレードが辛うじて継続生産されているカローラアクシオ以外、ほぼ消滅してしまいました。しかし全幅や全長がわずかに5ナンバーを超えるけれど日本の狭い道でも取り回しやすい、凝縮感のあるミドルクラスのセダンはいくつかあるのです。そこからカッコいい3台をセレクトしました。

第1位「マツダ3セダン」日本の美意識を礎に、新たなエレガンスを目指した

●222.1389〜361.6963万円 ●全長4660mm / 全幅1795mm / 全高1445mm

見る角度や光の当たり方が変わっても、滑らかな光の反射の動きを生み出すため、最新のコンピューター解析やこれまでの知見、さらにモデラーの匠の技まで総動員したとか

マツダ3が目指したのは、日本の美意識を礎とした新たなエレガンス。引き算の美学のもと余分な要素をそぎ落としたシンプルなフォルムと、繊細な光の表現で、生命を感じさせるというものです。まるで木から仏像を彫り出す仏師のような作業ですが、確かにその意図がしっかりと反映された、思わずうっとりしてしまうフォルムです。

エンジンは1.5Lガソリンと2Lガソリン、2Lディーゼル、それに2LガソリンにISG(モーター機能付き発電機)とバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドがあります。トランスミッションはいずれも6速ATで、4WDも用意されています。

第2位「アウディA3セダン」シャープな線や面なのに、美しくまとめられたセダン

●338.0〜414.0万円 ●全長4350mm / 全幅1815mm / 全高1450mm(30TFSI)

凹んだドアパネルによって大きく膨らんで見えるフェンダー。アウディといえばクワトロという独自の4WD技術が大きな特徴ですから、4WDの力強さが表現されています(写真は欧州仕様)

アウディだと一目でわかる大きなシングルフレームと、それに負けないほど存在感を放つ鋭い目元。折り目がしっかり刻まれたボンネットやドアパネルなど、パキッとメリハリの利いた要素の中にボンネット・キャビン・トランクというセダン要素を美しくまとめたデザインは、さすがアウディ。現在の人気の高さの理由が垣間見えます。

パワートレインは1Lターボにベルト式オルタネータースターターを組み合わせたマイルドハイブリッドと、2Lターボ。いずれも7速Sトロニック(2ペダルMT)が組み合わされ、マイルドハイブリッドは2WD、2Lターボは4WDとなります。

第3位「トヨタカローラ」日本向けにリサイズされてもロー&ワイドを堅持

●193.6〜294.8万円 ●全長4495mm / 全幅1745mm / 全高1435mm

新プラットフォーム「TNGA」により低重心化を手に入れたカローラ。それにあわせ、1700mmは少し超えますが、代わりにロー&ワイドなスポーティフォルムとなりました

現在世界150ヵ国以上の国と地域で販売され、世界一売れているトヨタカローラ。この12代目の日本仕様車は、実は海外販売モデルより全長が135mm短く、全幅も35mm狭められています。これは日本を代表するセダンとして、日本での取り回しやすさが考慮されたからです。それでも低重心でワイド感のあるグローバルイメージがしっかり表現されています。

パワートレインは1.8Lガソリン×7速CVTと、1.8L+モーターのハイブリッド(電気式無段変速機)の2種類。ハイブリッドには電気式4WDも用意されています。

今どきのファストバック風がカッコいいセダン BEST3

トランクがなく、テールエンドへルーフ後端が流れるように伸びるファストバック風セダン。ドアが4枚あると気づかなければクーペと見間違えるような流麗なフォルムが現在の主流です。その中から特に美しいリアのフォルムを備えた3台を紹介します。

第1位「ホンダアコード」フロントに厚みを持たせたスポーティなファストバック

●465万円 ●全長4900mm / 全幅1860mm / 全高1450mm

フロントノーズはバッサリと裁ち落としたような厚みがあります。複雑に抑揚する面が緻密に整理されて美しいフォルムを形成しています

F1に参戦するなど、走りにこだわりのあるホンダ。路面に吸い付くような走りの性能を手に入れたことで、デザインではその視覚化を図りました。

結果生まれたのが、フロントフェンダーに膨らみを持たせ、ルーフラインが運転席あたりを頂点になだらかに下がり、リアですべてが結実するような、流れるファストバック風スタイル。グローバルモデルらしく、世界的トレンドが採り入れられました。

パワートレインは2Lエンジンに2つのモーターを組み合わせたハイブリッドのモノグレード。トランスミッションは電気式無段変速機で、2WD(FF)のみとなります。

第2位「トヨタMIRAI」FRであることを印象づける美しいクーペフォルム

●710〜860万円 ●全長4975mm / 全幅1885mm / 全高1470mm

トヨタクラウンと同じプラットフォームを使用。エンジンがないことを示すように、フロントグリルがありません。上下2段に分かれたヘッドライトとともに、次世代感が演出されています

水素と酸素を反応させて電気を生み、モーターで走るトヨタMIRAI。そのエコロジーな仕組みについ注目が集まりますが、忘れてはいけないのが、フロントにモーターを搭載し、後輪を駆動させるFRであること。特に次世代のクルマというポジショニングゆえ、先代モデルにとらわれず、4ドアながらFRクーペのような美しいフォルムになりました。

満充填での航続可能距離は約850km。水素ステーションのインフラ整備はもう少しといったところですが、関東圏などこれだけ走れば十分使えるという人もいるのではないでしょうか。水素の充填時間が3分とガソリン車並みに短いのもMIRAIの魅力です。

第3位「トヨタクラウン」FRらしいロングノーズを強調するファストバックスタイル

●509.9〜739.3万円 ●全長4910mm / 全幅1800mm / 全高1455mm(2WD)

クラウン史上最も開口部が大きいのではと思うほど、上下に大きく開いたグリル。深い彫りのフロント周りのデザインと相まって、アグレッシブな走りをイメージさせてくれます

一時期スポーティなアスリートと、ラグジュアリーなロイヤルの2本立てだったトヨタクラウン。この15代目で「スポーティセダン」に一本化されました。FRらしいノーズの長さを強調するため、キャビン以降に伸びやかなプロポーションを求めた結果、ファストバック風となったのです。

パワートレインは2Lターボと、2.5Lエンジンまたは3.5Lエンジンにモーターを組み合わせた2種類のハイブリッド。2Lターボは8速ATと、2.5Lハイブリッドは電気式無段変速機、3.5Lは電気式無段変速機にATを組み合わせたマルチステージハイブリッドトランスミッションが組み合わされます。

ところで今どきセダンに乗るのはカッコいいのか?

ミニバンやSUVが主流の中、セダンに乗ることはカッコ悪いのか? 決してそんなことはありません。そもそも物理の法則で言えば、背の高いミニバンやSUVは車重が重くなり、上部が振られやすいため足回りを固める必要があります。

しかしミニバンやSUVと比べたら軽いセダンは「走る・曲がる・止まる」というクルマの三大原則で有利ですし、乗り心地も余計なさじ加減が不要になります。つまり素の味のいいのがセダン。最近は台数が減っているからこそ、セダンに乗っている人は「味がわかっている」ということでもあります。それってカッコいいと思いませんか。

カッコいいセダンでカーライフを存分に楽しもう

「走る・曲がる・止まる」というクルマの三大原則で有利なセダンは、本来の目的である「A地点からB地点までの移動」を最も快適に実現できるクルマと言えるでしょう。あとはその道中を走りで楽しむか、あるいは到着した際に振り返ってそのフォルムに改めて魅了されるか。あなたなりのカッコいいセダンを見つけてみてください。

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