エンジンオイルは定期的な交換が必要な消耗品のひとつで、交換せずに放置していると劣化して黒や茶色になってしまい機能や性能が損なわれます。今回はエンジンオイルが変色する原因や交換時期について詳しく解説します。
エンジンオイルは劣化すると黒や茶色に変わる
エンジンオイルが黒や茶色に変わるのは劣化しているためです。劣化するとエンジン燃焼室の圧縮の維持をはじめ、パーツの潤滑、清浄、冷却などの性能が低下します。具体的にどのように変色するのか確認していきましょう。
黒色や濁った焦茶色となる
新品のエンジンオイルは透明感のある「黄色」「赤茶色」をしていることが一般的ですが、様々な要因によって劣化し少しずつ「黒色」「焦茶色」へと変化していきます。
劣化の原因は主にエンジン内部の汚れ（スラッジ）や熱、エンジンオイルの酸化です。なおスラッジとはエンジン内部で発生した細かい鉄粉やオイルと混ざった燃料、ガソリン燃焼時のスス、燃えカスなど汚れの総称です。
例えば、「オイルに含まれるポリマーがせん断されることによって粘度が低下したり、空気に触れることで酸化したりといった劣化が進行すると、油膜が維持できないために摩擦抵抗が大きくなり細かい鉄粉が発生します。エンジンオイルの潤滑作用によって摩擦は抑えられるものの、100％防止するのは難しく、どうしてもスラッジは生じてしまいます。
加えて、エンジンオイルを長期間交換せずにいると濾過機能を持つエンジンオイルフィルターがスラッジによって目詰まりし、新たなトラブルを引き起こすことがあります。エンジンオイルの色が大きく変化していたら、交換を検討しましょう。
変色せずに劣化していることがある
エンジンオイルが黒や焦茶色になっていないからといって安易に安心することは危険です。ときには変色せずに劣化していることもあるため、もうひとつの判断基準として「オイルの粘度」を確かめましょう。
エンジンオイルの劣化が著しく進むと、オイルの粘り気は強くなったり弱くなったりします。粘度が高くなる原因は主にエンジン燃焼時のススがエンジンオイルに入り込むためで、軽油を使用するディーゼル車で起こりやすい傾向にあります。エンジンオイルの粘り気が強くなると「潤滑性能」が失われ、燃費の悪化につながります。
また、オイルの粘度が低下しサラサラとなるひとつの原因は、ガスやガソリンが混入しエンジンオイルを薄めてしまう「燃料希釈」が発生するためです。未燃焼燃料である「ブローバイガス」やディーゼル車に多く用いられている「直噴エンジン」などが要因となるケースが多いです。粘度が低下することでエンジンオイル本来の性能を発揮できなくなります。
このようにオイルの粘度も劣化の判断基準となりますが、ノウハウがないと誤って判断をしてしまうこともあるため、粘度の確認は業者に依頼することがおすすめです。
エンジンオイルが大きく変色する原因や危険性について
エンジンオイルは空気に触れるだけでも酸化し変色するため、劣化を完全に防ぐことはできません。とはいえ著しい色の変化があった場合、不安になることもあるでしょう。ここでは、エンジンオイルが変色しやすい環境や危険性について解説します。
エンジンオイルが変色しやすい走行環境
エンジンオイルには洗浄作用があり、エンジン内部のスラッジを吸着し取り除く働きがあります。そのため、スラッジが発生しやすいシビアなコンディションでの走行が続くと変色や劣化も早まります。
シビアコンディションとは「悪路や都会の渋滞が多い道路」「短時間運転の繰り返し」などを指し、エンジンへの負荷が大きいといわれています。
加えて、シビアコンディションでの走行が多いと、エンジンオイルだけではなく、エンジンオイルフィルターなどそのほかの部品の交換時期も早まります。業者に点検を依頼する際には併せて確認しましょう。
危険性はあるのか
ここまで紹介したとおり、エンジンオイルの色が変わる原因は様々ですが、いずれの場合においても「オイルは劣化している」といえます。劣化したエンジンオイルは本来の性能が失われつつあり、トラブルを誘発する危険性があります。
特に潤滑作用の低下はエンジン内部を傷つける要因となりやすく、エンジンの異音や振動といった症状を引き起こします。また、エンジンオイルの劣化によってエンジン内部のオイルの流れが悪くなると、最悪の場合「エンジンの焼き付き」につながるおそれがあります。
エンジンの異音や振動、焼き付きは高額な修理費用がかかる場合があるため注意が必要です。
エンジンオイルが変色したらそろそろ交換しよう
ここまで、エンジンオイル劣化の原因や危険性について紹介してきました。
エンジンオイルの劣化や変色に気付いたら交換をおすすめしますが、仮にそのまま交換せずに放置したら、どのようなことが起こるのでしょうか。また、エンジンオイルの変色は判断要素のひとつです。オイル交換した時期からの走行距離や時間経過も考慮して、交換の判断をしましょう。
ここでは「変色したエンジンオイルを放置した場合」や「エンジンオイル交換の留意点」について解説します。
変色したエンジンオイルを放置した場合
先述のとおり、エンジンオイルは多くの役割を持っています。それらの性能が低下した状態で放置すると、燃費が悪化したりクルマの性能を最大限発揮できなくなったりします。さらに症状が進行すると「エンジンの焼き付き」「オーバーヒート」を引き起こす可能性もあります。
エンジンオイルの交換を行わずに放置すると、そのほかの部品の交換や修理が発生するなどますます費用がかかってしまいます。
劣化の症状を確認したら、プロの整備士に点検を依頼しましょう。
交換する際の留意点
エンジンオイルの交換は比較的身近なメンテナンス作業のため、自身で実施しようと考える方もいらっしゃいますが、クルマの知識が少ない状態で行うのは危険です。専用の工具が必要なことに加え、エンジン周辺は高温である場合が多く、しっかりと冷えていない状態で作業を実施するとやけどのおそれがあります。さらに抜き取ったエンジンオイルは各自治体によって処理方法が異なり手間がかかることも難点です。
このように、初心者の方が実施するにはリスクが高く、推奨できないため専門の業者に依頼するようにしましょう。
変色したエンジンオイルを交換するならカープレミアガレージ
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高い技術を持っているから安心
エンジンはクルマを構成しているパーツの中で特に重要な部分であり、その安全を担うエンジンオイルも大切な要素です。「カープレミアガレージ」では国家資格を持った整備士が作業を実施するため、安心して愛車のエンジンオイル交換を依頼できます。
そのほかの部品も確認しよう
エンジンオイルが変色しているということは、エンジンオイルフィルターも交換時期が近い可能性があります。
「カープレミアガレージ」は国産車全メーカー、全車種に対応しているため、エンジンオイルを交換する際にいっしょにほかの部品も確認してもらいましょう。お客様のご要望やクルマの状態に合わせたサービスを提供できます。
まとめ
ここまでエンジンオイルについて、劣化の見分け方や劣化による危険性などについて解説してきました。
エンジンオイルは身近な消耗品であり、大変重要なものです。エンジンオイルの劣化に気付いたら「カープレミアガレージ」に相談してみましょう。
