ライバル比較「マツダ CX-5(2代目・2016〜)vsトヨタ RAV4(5代目・2019〜)」人気のミドルサイズSUV、買いはどっち?

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1994年に、今で言うコンパクトクロスオーバーSUVとして登場したRAV4。日本のラインナップから外れていた時期もありますが、現行型である5代目はボディを大型化したワールドモデルとして日本に凱旋しました。一方CX-5は、2012年にミドルクラスのクロスオーバーSUVとして誕生。現行型は2代目となります。サイズも近く、ライバルと言える両車を比較してみましょう。

都会的なルックスのCX-5に対し、RAV4はアウトドアテイストを強調

 

▲マツダ CX-5

▲トヨタ RAV4

両車のボディサイズは、CX-5が全長4,575mm×全幅1,845mm×全高1,690mm、RAV4はグレードにより若干異なり全長4,600〜4,610mm×全幅1,855〜1,865mm×1,685〜1,690mmで、非常に近いサイズとなっています。しかしデザインテイストはまったく異なり、CX-5の滑らかさのあるシンプルな造形に対し、RAV4はエッジを効かせた迫力あるスタイルを採用しています。

このデザインの違いを簡単に言えば、都会的なCX-5とアウトドアテイストのあるRAV4と言えるでしょう。CX-5に近いのはRAV4の兄弟車であるアーバンSUV・ハリアーのほうで、逆に言えばハリアーがあるからRAV4はここまで力強いデザインを採用できた、とも言えます。

それぞれのデビューは、CX-5が2016年12月、RAV4は2019年4月と2年半の違いがあります。そのためCX-5は4回の改良と1回のマイナーチェンジを実施していますが、RAV4は2回の改良にとどまります。

CX-5のマイナーチェンジは2021年12月で、このときにはフロントまわりのデザインを変更。SUVらしさを感じさせる力強いものとなりましたが、それでもマツダらしいスタイリッシュさは変わっていません。

シンプルなCX-5、立体的なRAV4。インテリアもエクステリアと同じテイスト

▲マツダ CX-5

▲トヨタ RAV4

CX-5のインテリアは、SUVらしいアップライトさを除けばマツダ車共通の横基調でクリーンなもの。力強さを表現しつつ、シンプルに仕上げられています。また、レザーシートの設定に加えて、アームレストやドアの内張、ニーパッドなどにも合成皮革を採用。一部グレードにはピュアホワイトの内装色を採用し、特別仕様車にはディープレッド内装も用意されるなど高い質感を持っています。

一方RAV4も、合成皮革のシート、ピアノブラックや高輝度シルバー塗装のセンタークラスターなど質感は十分。デザインはCX-5よりも立体的なため、より力強さを感じるはずです。外観にマッチした造形と言えるでしょう。カラーは、ブラック内装を基本に、アドベンチャーにはブラウン×ライトグレーンのオーキッドブラウン内装も設定されます。

このアドベンチャーは、各部にオレンジのパーツを配置しているのが特徴です。CX-5も2021年のマイナーチェンジで設定された特別仕様車、フィールドジャーニーはエアコンルーバーベゼルなどにライムグリーンの差し色が入りました。いずれもアウトドアテイストを高める、個性的なカラーリングです。

荷室の広さは同等、使い勝手はCX-5、アウトドアレジャーユースならRAV4が有利か

▲マツダ CX-5

▲トヨタ RAV4

フル乗車時のラゲッジスペースはCX-5が505L(サブトランク含む)、RAV4は580L(デッキボード下段時)の容量が確保されています。また、高さを2段階で調整可能なデッキボード(フロアボード)、リアバンパー下に足を出し入れすることでリヤゲートを開閉できるハンズフリーパワーバックドア(ハンズフリーパワーリフトゲート)も両車に用意されます。

CX-5はリアシート背もたれの4:2:4分割可倒機構を装備。長尺物を積むときは中央部だけを倒せばいい便利装備です。RAV4は一般的な6:4分割式ですが、デッキボード裏面が樹脂製のため、アウトドアレジャーなどで汚れたものを載せても拭き取りやすくなっています。なお、洗車道具などふだん使わないアイテムを入れるのに重宝するフロア下の小物入れは、CX-5が大容量のサブトランク、RAV4は浅めのデッキアンダートレイとなっています。

荷室に関しては、一般的な使い方では大きな差はありません。ただし、アレンジが多彩で長い荷物を積んでも4人乗車できるCX-5、レジャーユースで威力を発揮するRAV4というのはスタイリングや内装のイメージの通りと言えるでしょう。

RAV4のハイブリッド車にはAC100V・1500Wの給電機能を設定

▲トヨタ RAV4

ハイブリッドをラインナップするRAV4の特徴的な装備と言えるのが、AC100V・1500W給電システムです。これはハイブリッドバッテリーからの給電により家庭用の電気機器を使うことができるもので、ハイブリッド車にオプション設定されています。キャンプなどアウトドアレジャーで電化製品を使用できるほか、災害時などでも活躍します。なお、RAV4 PHVにはAC100V・1500WのアクセサリーコンセントとAC外部給電システムが標準装備されています。

室内の開放感を高められるサンルーフは両車に設定されますが、RAV4の中上級グレードとRAV4 PHV全グレードにオプション設定されるパノラマムーンルーフはガラス面が後席の頭上まで広がり、明るい車内を作り出してくれます。

RAV4のXグレードとCX-5のディーゼル車の一部には一般的なサンルーフがオプションで用意されています。

渋滞時にも対応するレーダークルーズコントロールや車線維持機能は両車に標準装備

▲トヨタ RAV4

昼夜の歩行者にも対応する緊急自動ブレーキだけでなく、前走車に追従し速度を調整するレーダークルーズコントロールや、車線の中央を維持して走るレーントレーシングアシスト(レーンキープ・アシスト・システム)、前後両方向の誤発進抑制機能などは両車に標準またはオプション設定されています。

車両の斜め後方を走るクルマを検知しインジケーターで知らせるブラインドスポットモニター、車両を上空から見たような映像で駐車を支援するパノラミックビュー(360°ビュー)、車両の前方をワイド画面で映すワイドフロントビューモニターなども両車に装備されています。

このように大きな差はありませんが、RAV4には緊急自動ブレーキの自転車検知機能が備わります。またCX-5には白線のない道路では前走車に沿って走るクルージング&トラフィック・サポートや、運転者の異常検知システムであるドライバー・アテンション・アラートを搭載しています。

なおCX-5のMT車は、レーダークルーズコントロールやステアリング制御が全車速ではなく30km/h以上で作動します。また、誤発進抑制機能もクラッチペダルがあるMT車には設定されないので注意が必要です。

RAV4はハイブリッドやPHV、CX-5はクリーンディーゼルをラインアップ

▲トヨタ RAV4

▲マツダ CX-5

RAV4のガソリンモデルのエンジンは2L(171馬力/21.1kgm)ですが、2.5Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車が用意されており、さらに18.1kWhという大容量リチウムイオンバッテリーと外部充電機構を搭載したPHV(プラグインハイブリッド)もラインナップされます。

ハイブリッドとPHVはモーターを前後に搭載する電気式4WD、E-Fourを採用(ハイブリッドのXグレードのみFFも用意)。ハイブリッドのシステム最高出力は222馬力(FFは218馬力)で、PHVは306馬力と大幅にアップされます。

WLTCモード燃費は、ハイブリッドが20.3〜20.6km/L(FF車は21.4km/L)、PHVが22.2km/Lと、2Lガソリン(FF15.8km/L、4WD15.2km/L)を圧倒します。

RAV4の2Lガソリン車はFFと4WDが設定され、全車CVTが組み合わされます。ベースモデルの4WDシステムはFFと4WDを自動で切り替えるダイナミックトルクコントロール4WDですが、上級グレードのアドベンチャーとG Zパッケージの4WDは後輪左右のトルク配分も行うダイナミックトルクベクタリング4WDにアップグレードされます。悪路の走破性で言えば、ハイブリッドのE-Fourよりもガソリン車のほうが優れています。

CX-5は、2Lガソリン(156馬力/20.3kgm)に加えて、2.5Lガソリンエンジン(FF190馬力/25.7kgm、4WD188馬力/25.5kgm)と2.2Lディーゼルエンジン(200馬力/45.9kgm)もラインナップ。注目はディーゼルエンジンで、ガソリンエンジンで言えば4Lクラスの大トルクが大柄なボディを楽々と加速させます。

燃費性能も優れており、2Lガソリンの14〜14.6km/L、2.5Lガソリンの13〜13.8km/Lに対し、16.6〜19.5km/Lを達成。なお、このディーゼル車には6速ATだけでなく6速MTが用意されるのも特徴です(その他のモデルはATのみ)。

一部の特別仕様車を除き、全グレードにFFと4WDを用意。この4WDは悪路でのスタック脱出を補助するオフロード・トラクション・アシストを搭載するiアクティブAWDで、ステアリング操作に合わせ後輪のトルクを増加させることでスムーズなコーナリングを実現しています。

また、ガソリン車にはノーマルとスポーツモードを切り替えられるMi-Drive(マツダ インテリジェント ドライブセレクト)を採用。スポーツモードでは応答性がアップし、より走りを楽しむことができるようになりました。また、特別仕様車のフィールドジャーニーのみ、トラクションを重視したオフロードモードも搭載しています。

価格帯は近いが、ハイブリッドやPHVがあるRAV4は高価格モデルもある

▲マツダ CX-5

▲トヨタ RAV4

CX-5の価格帯は290万9500円(20S プロアクティブ・FF車)から375万1000円(XD Lパッケージ・4WD車)まで、RAV4は277万4000円(2Lガソリン・X・FF車)から410万6000円(ハイブリッド アドベンチャー・4WD車)までと、RAV4のほうが価格帯は広くなっています。ただし、大容量バッテリーを搭載しパワーも大幅にアップするRAV4 PHVは、全車4WDということもあり469万円(G)から539万円(ブラックトーン)までとかなり高価になります。

CX-5には買い得な特別仕様車が多数設定されています。例えば、2Lガソリンエンジンを搭載する20SスマートエディションのFF車は267万8500円と、RAV4の最安グレードよりも安価です。装備内容はやや劣りますが走行性能に標準グレードとの差はないので、実用性で選ぶならこうしたモデルも選択肢に入れるといいでしょう。

【CX-5がおすすめなのはこんな人】人気のSUVでも都会に似合うスマートなデザインが好みの人に

▲マツダ CX-5

CX-5の最大の個性と言えるのが、躍動感がありながらスマートに見えるエクステリアデザインに他なりません。従来のステーションワゴンに代わるモデルと言え、積載性や居住性とスポーティな走りを見事に両立しています。手ごろな2Lとスポーティな2.5Lガソリン、そして力強い2.2Lディーゼルという3つのエンジンが用意されているのも魅力。安全装備も充実しているので、街乗りから高速道路を使ったロングドライブまで、力強い相棒となってくれるでしょう。

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【RAV4がおすすめなのはこんな人】アウトドアユースにピッタリなタフさと、先進的なハイブリッドの二面性

▲トヨタ RAV4

RAV4の人気の理由は、力強い造形と高い悪路走破性にあります。クロスカントリー4WDからSUVと名が変わり、乗用車的なモデルが増える中でこの個性が引き立ったと言えるでしょう。その一方で、街乗りユーザー向けにハイブリッドやPHVも用意しています。高速道路などでも優れた燃費性能を享受できますし、ロングドライブも楽々こなします。走破性ならガソリン4WD、ふだん使い中心であればハイブリッド……トヨタらしいそつのないラインナップが最大の魅力と言えるかもしれません。

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使い勝手や走行性能は両モデルともに十分。デザインやパワートレーンで選ぼう

▲マツダ CX-5

▲トヨタ RAV4

CX-5、RAV4ともに積載性や居住性、優れた走行性能を持っており、どちらを選んでも満足できるはずです。ただし、ハイブリッドはRAV4にしか設定がなく、またディーゼルはCX-5にのみ用意されます。デザインとともに、このパワートレインも選ぶ理由になるはずです。購入時にはどちらか一方だけでなく、是非とも両車に試乗してみてください。

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