CO2は増えても減ってもEVはひとつの選択肢【カープレミア編集長のEV談義vol.3】

クルマを選ぶ テーマ別特集

カープレミア編集長のEV談義vol.1では、EVシフトへと舵が切られた背景に迫り、vol.2では、地球温暖化の原因は本当にCO2なのかについて考えてみました。今回は「なぜ、クルマはEVにしないといけないのか?」にフォーカスしたお話です。

「再エネ」と「脱炭素」は異なるテーマに分離できる

「カープレミア編集長のEV談義vol.2」のおさらいからはじめましょう。

今、地球温暖化が進み、このままでは海面が上昇し、日本では海岸線が後退、世界では小さな島がまるごと消えてしまい、異常気象を多発させるという危険性が叫ばれています。また、その原因は二酸化炭素(CO2)をはじめとした「温室効果ガス」とされています。

この定説は、1988年に設立された「IPCC(気候変動に関する政府間パネル =Intergovernmental Panel on Climate Change)」が発表したもので、これについてはエビデンスをもって否定する見解もあり、IPCCが言っていることを信じるのか、信じないのかは「あなた次第」というのが現況です。

世界の至る国と地域で、CO2削減のための策が講じられ、最も大きい市場のひとつを形成していているのが「再生可能エネルギー(再エネ)」です。日本では、環境省が先頭に立って「RE100(Renewable Energy 100% )」が推進されています。

RE100の主旨は「再エネ率100%で脱炭素を達成する」というものですが、ここもIPCCの提唱がベースとなっています。

筆者は、IPCCの言っていることがウソだという論を唱えるつもりはありませんし、真実であるという論も唱えるつもりはない中立的・懐疑的立ち位置です。そこで「再エネ」と「脱炭素」を分離して考えてみたのでした。

「脱炭素」だけに着目した場合、「地球温暖化の主な原因がCO2」という説に完全なエビデンスがないことと、それを否定するエビデンスもありません。そもそも地球は温暖化に進んでいないという説もあります。未来になってみないと、脱炭素が正解なのかどうなのかはわかりません。それが科学というものです。

では、「再エネ」はどうでしょうか?RE100の主旨文脈から「脱炭素」というキーワードを取ると「再エネ率100%を目指す」だけになります。乱暴な言い方をすれば、炭素の発生を増加させても、RE100を目指すのです(科学的な矛盾がありますが)。

「再生可能エネルギー」とは、地球にエネルギー資源である、石油・石炭・天然ガスといった化石燃料を使用せず、太陽光・風力・地熱・水力・波力・バイオマスといった自然界にあるエネルギーを人間が使用する電気エネルギーに再生することをいいます。つまり、自然界の各種エネルギーを電気エネルギーに変換する時点においては、CO2は発生しません。再エネ施設を作るときの工業製品を生産するときや、運搬するとき、建設するときに発生するCO2のみとなります。

再エネの普及が進むにつれて、化石燃料の消費量は少なくなっていきます。化石燃料は有限の資源とされ、このままでは近い未来に枯渇するというのが定説です。また、これも否定する意見があります。

仮に、化石燃料が無尽蔵にあったとしても、化石燃料を使わないエネルギーを確保する研究開発を進めることは、人類にとって大きな宝となるはずです。今まで人類が使ってきていなかったものを新たに開発し普及させることによって、より良い文化が生み出されてきたという歴史は、未来も変わりありません。

人類が必要とする電気を生み出す仕組みの選択肢が増えて、悪い事態に進むという説は筋が通らないと思いませんか?ただ、条件として、その選択肢は人類の文化的生活や健康を脅かさないものとします。

「再エネ」と「脱炭素」は異なるテーマに分けられます。

脱炭素の必要性に対する反対意見、懐疑的な意見は多数見受けられますが、脱炭素の目的を外した再エネそのものについての反対意見、懐疑的な意見はあまり見られません。あるのは、太陽光発電や水力発電は自然環境破壊につながるというなど、個別の再エネ手段の特色から起因する悪影響についての反対意見、懐疑的な意見です。

個別の再エネ手段に悪い問題があれば、それを解決する方法を研究すればいいですし、解決できなければ、その手段をやめてほかの手段の選択を検討することができます。

そして、そもそも、人類が電気エネルギーを使う時点で、少なくとも地球にある何かを消費せねばならず、場合によっては何かを壊さないといけないものです。本当に何も使わない、壊しもしない電気エネルギーの獲得は科学的に不可能なのです。

「EV」もひとつの有効な選択肢

クルマの燃料といえば、ガソリンか軽油です。天然ガスも使われていますし、かつての戦後の日本には、木炭を燃料とするクルマもありました。「再エネ」が電気エネルギー獲得の選択肢拡大戦略であるように、クルマもさまざまなエネルギー源が選択できるようになるのは良いことです。

最近のTVCMで、豊田章男社長が「EVも本気、PHEVも本気、ハイブリッドも本気、水素も本気。我々は選択肢を増やす。最終的に何を選ぶかはお客さま」という旨を語っていました。おっしゃるとおりと筆者は思っています。

ICE(内燃機関)のクルマが悪と決まったわけではありません。EVが善と決まったわけではありません。しかし、クルマの種類にEVが増えること、これを止めさせる正当な理由はどこにもないはずです。

もし、環境負荷がゼロに近く、費用もたいしてかからない再エネでEVが走るとなれば、人類にとって大きな宝を得ます。そのEVに乗りたいかどうかは別のお話です。

「EV」もひとつの有効な選択肢なのです。

目の前にあるEV普及の高い壁と無数の低い壁

「EV」と「再エネ」というツールが純粋に人類と地球にとって悪ではなかろうとしたところで、次から次へと壁が迫ってきています。

筆者は、さまざまなEVに試乗し、至るところを走り回り、その走行総延長は12,000kmを超えています。実感するのは、EVの普及に向けて高い壁と無数にある低い壁です。

次からの「カープレミア編集長のEV談義」のテーマは「EV普及の壁」。

どんな問題があるのかだけでなく、なぜその問題が起こるのか、どうしたら解決できるのかに迫ります。「EV普及の壁」を知ることは、これからEVに乗ろうとすると考えている方への良き参考となるはずですし、クルマ社会全体への問題提起とその共有につながると筆者は思っています。

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※この記事は、2022年2月時点での情報を元に執筆しています。

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