【日産 アリア 新型試乗】待ちに待った新型EV・SUVの乗り味はいかに!?

クルマを選ぶ 試乗記

振り返れば、アリアが初披露されたのは、ざっくり2年前の2020年7月15日でした。その後のコロナや半導体不足の影響をモロに受けたアリアの生産は遅れに遅れ、ようやく公道で試乗する機会に恵まれました。今回の試乗車は、バッテリー容量が小さいほうの『B6』、2WDモデルです。

かっこいいぞ!アリア

アリアの実物は、日産本社ギャラリーで幾度となくお目にかかっており、内外装の撮影も済ませていました。かっこいいことはわかっていたのですが、見る場所が日常生活に近いところに変わると、その印象は少し異なるものです。

都内某所の一般駐車場に並んだアリアは目立っていました。ほんと、最近の日産はデザインがよくなりましたね。

試乗会では、運良くボディカラーが選べたので(先着順で、早く到着したので)、あえてコミュニケーションカラー(CMやカタログなどで、メインとなるボディカラー)のアカツキや、新色のレッドは外して、ブルーメタリックをチョイス。インテリアカラーは、ブルーグレーという、青系でまとめた1台でした。

ブルーグレーの内装も、かっこいい!ステルスグレーのボディカラーのほうが、さらに似合いそうです。ステルスグレーもいい色です(次は、これに乗りたい!)。

リアワイパーがデザイン上、邪魔かと思ったが実は……

試乗時間が短いので、そそくさと内外装の撮影をしていたところ、リアワイパーがなかったら、もっとスッキリしていいのに、と思いました。スリークなデザインのアリアです。ミニマルデザインが好きな筆者には、とても気になりました。

ジャガーのEV、i-PACEや、ヒョンデのEV、IONIQ 5は、リアワイパーを備えていません。空気の流れでリアウィンドウに付いた水滴を吹き飛ばす仕組みです。アリアも、リアウィンドウ上部に、整流効果のあるウィングを備えていますから、同じことができたはずです。

試乗が終わったあと、開発担当に「デザイン上、リアワイパーはないほうがいいのでは?」と尋ねてみたところ、

「実は、リアワイパーがないと、カメラセンサーの作動に影響が出てしまうんです。水滴は、風で吹き飛ばせても、特に雪道を走ったあとなどのリアウィンドウに付着した汚れは、ワイパーじゃないと取れないんです」

との回答でした。なるほど!そうだったのか!それなら、仕方ないですね。

あとで、リアウィンドウをよく見てみたら、内側にカメラがありました。このカメラは、インテリジェント・ルームミラーの映像も撮影していますので、確かにワイパーがあったほうがいいですね。

実際に走ってみたら……

初めて乗るクルマは、初めて運転する最初の数100mの印象がとても大事です。特に、ボディ剛性の良いクルマは、ものの数10mでわかります。

アリアはどうだったのか?

ファーストインプレッションは、静粛性の高さとスムーズな走り出しでした。サイドウィンドウはすべて遮音ガラスになっていること、ロードノイズを吸収する吸音スポンジを内部構造に備えた専用タイヤで、駐車場内の走行でも静粛性の高さをすぐに実感しました。

EVの駆動モーターの制御、しつけは、日産にとってはお手のものです。さすがです。微妙なアクセル操作もしやすく、加速の所作もすばらしくスムーズです。

短い試乗時間でしたので、走行道路は道幅が狭い生活道路を中心に走りました。取り回し性はとても良かったですね。EVの恩恵となるボンネットの短さは、狭い道ではとても助かります。運転席から見て、ボンネットの両サイドが少し盛り上がっているので、車幅感覚もつかみやすいです。

気になったのは、足まわり。凹凸が多い荒れた路面を低〜中速域で走行すると、どうも車体の上下の揺れが気になりました。バネ・ダンパーとも固い印象です。静粛性が高く、スムーズなモーター制御で上質な走行感を演出しているだけに、路面状況によっては足まわりの衝撃吸収と、ボディの上下動が余計に気になってしまいました。

この点を、試乗後の開発担当者との懇談でフィードバックしたところ、

「今回試乗いただいたのは、アリアで最も軽量なB6・2WDで約1,900kg。アリアで最も重たいのは、B9の4WD、e-4ORCEの2,200kg。アリアのサスペンション・セッティングは、この約300kgの差がある車両重量の中間で合わせています。このため、B6・2WDでは、足まわりが固く感じたのでしょう」

とのことでした。なるほど、車両重量が軽いがゆえの、乗り心地だったのか!とすると、アリアで乗り心地が美味しくなるのは、バッテリー容量が大きいB9か、4WDのe-4ORCEとなります。B6・2WD以外のアリアにも早く乗って確かめてみたいところです。

ただ、この乗り心地は開発時点でもう少しなんとかなったのではなかろうか…

ヒョンデのEV IONIQ 5は、日本の道路事情に合わせて、ぴったりと足まわりのセッティングを決めてきました。IONIQ 5の正式発表前には、あらゆる場所でテスト走行するIONIQ 5が目撃され、SNSでその姿を撮影した画像が拡散されていました。

輸入車は、日本市場導入前に本国を中心とした海外(日本から見て)で発売され、日本市場への導入時期が大きく遅れることが標準的です。このリードタイムの間に、日本ではナンバーを取得して、公道を走り倒すことができます。しかし、国産新型車は、市販完成車両が、公道テストの手続き上の問題で公道テストがしにくくなっている、という背景があります。

国産新型車がデリバリー後、早いサイクルで足まわりに改良が入ったケースは多々あります。アリアもひょっとしたら、このパターンになるかも知れません。

試乗会でのインプレッションはここまで。次はアリアで1,000kmほどの長距離試乗をして、総合力をテストしてみたいと思います。

【動画】アリア試乗会で生活道路を中心に走ってみた

試乗会会場に展示された日産EVの始祖『たま電気自動車』。1940年代に生産されていた。この個体はタクシーとして使用されていたもので、バッテリーは交換式にされており、床下に設置されている。このレイアウトは現在のリーフ、アリアのバッテリー搭載位置に受け継がれている。

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(撮影・文:宇野 智)
※この記事は2022年5月現在の情報に基づいています。

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