BMW 3シリーズ ツーリング(6代目F31型・2012〜2019年)」世界中のメーカーからベンチマークされるプレミアムワゴン【人気モデル購入徹底ガイド】

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常に世界のメーカーからベンチマークにされる、BMWの主幹車種が3シリーズです。ツーリングはステーションワゴンボディを表すBMWの伝統的な名称で、中でも3シリーズのツーリングは歴代で高い人気を誇ります。ここでは、2019年まで販売された6代目3シリーズツーリング(F31型)を紹介していきます。

【サマリー】乗り心地と環境性能がいい3シリーズ

セダンに遅れること約7ヵ月の2012年9月に日本でデビューした、F31型3シリーズツーリング。他社のDセグメントカーと同様に、全長4.7m×全幅1.8mの堂々としたボディサイズを誇るステーションワゴンです。

これまで2L以上の直列6気筒が主体だったエンジンラインナップは、環境性能向上のためダウンサイジングされ2L以下の直列4気筒ターボを主軸に変更。後にディーゼルも追加されました。そして3シリーズでは稀に見る、乗り心地の良いしなやかなサスペンションセッティングも話題になりました。

【外観スタイル】伸びやかなフォルムとワイド感を強調するデザイン

先代からさらなるボディ拡大を受けたF31型ツーリングは、全幅こそ1.8mに抑えられているものの、全長は約100mm拡大し4.7mへ。ホイールベースも50mm延長され、室内空間も拡大されました。

外観では、伸びやかなプロポーションに加え、ワイドなキドニーグリルと一体につながったヘッドライト、そして3シリーズでは初採用となるターンシグナル付きドアミラーが特徴となります。バックドアには、使い勝手のいいガラスハッチと電動テールゲートを標準装備しました。

【インテリア】異なるデザインテイストを3種用意

コックピット優先の伝統的なデザインを踏襲し、F31型は運転席側に7度傾斜したインパネを採用。センターの8.8インチワイドディスプレイは全グレードに標準装備化されています。

1シリーズに投入された「デザインライン」というコンセプトを3シリーズでも導入し、スポーツ/モダン/ラグジュアリーの3ラインに、Mスポーツを加えた4つの仕様が選べるようになりました。内外装の仕上げがそれぞれ異なり、好みの仕様を選べるようになっています。

ラゲッジスペースは、通常時で先代比+35Lの495Lを確保。リアシートを倒した最大時には1500Lもの大容量を誇ります。

【走り・燃費】4気筒主体のエンジンと上質な乗り心地

発表当初の設定グレードである328iと320d、そして追加された320iも含め主要なグレードはすべて2Lの直4ターボへと置き換わりました。オーソドックスな320iでも184ps/270Nmの出力を発生し、力強く気持ちのいい走りが味わえます。駆動方式は伝統のFRに加え、4WDのxDriveも用意。すべてのエンジンが8速のATと組み合わせられています。

そして、3シリーズを知っている人ほど驚く、しなやかな乗り心地もこのF31型の大きな特徴です。とても3シリーズとは思えないほど、ソフトでしっとりとした乗り味が体感できます。この後に出た7世代目の3シリーズはまた硬めの足回りに戻ってしまったので、乗り心地の良さを求めるのならこのF31型がおすすめです。

【安全装備】徐々に投入されていったADAS

F31型に先進安全運転支援システム(ADAS)が備わったのは、2013年8月の改良後。それまでは被害軽減ブレーキすら付かず、クルーズコントロールも前車追従無しの従来のタイプを装備していました。

2013年8月に衝突回避・被害軽減ブレーキを、翌2014年8月にはアダプティブ(BMWはアクティブと表記)クルーズコントロール(ACC)をそれぞれ標準化します。これ以降は全グレードにADASが標準装着されました。

【グレード構成】ガソリンとディーゼルから選べたエンジン

発売当初は、328iと320dの2種類からスタートしたF31型3シリーズツーリング。ガソリンとディーゼル、2種の2Lターボエンジンを最初から揃えています。グレード体系はスタンダードなベースグレードに、デザインテイストの異なるスポーツ/モダン/ラグジュアリーの3種、そして最上級にMスポーツという計5グレードが、それぞれのエンジンに用意されていました。

スポーツはスポーティさを、モダンは現代的なデザイン性を、ラグジュアリーはエレガントさをそれぞれ強調したテイストの違う内外装の仕上げが施されます。Mスポーツは、専用のエアロパーツやスポーツサスペンションなどで、スポーツよりもさらにハイパフォーマンス性が強調されました。価格は320dが491〜535万円、328iが591〜632万円という設定でした。

【マイナーチェンジ&改良一覧】マイナーチェンジで新世代エンジンへ切替

2種類のエンジンからスタートしたF31型3シリーズツーリングですが、デビュー年から翌年の2013年にかけてラインナップを拡充させ、基幹グレードの320iや4WDモデル、6気筒搭載モデルなどを揃えました。

BMWは年次改良で仕様が変わることも多いですが、F31型の一番大きな変更は2015年に実施されたマイナーチェンジです。ここでは搭載エンジンのアップデートを行い、新世代モジュラーエンジンへと進化しています。

グレードが出揃うのは2014年

ガソリンエンジンの「328i」と、ディーゼルエンジンの「320d」のラインナップでスタートしたF31型ですが、登場から3ヵ月後の2012年12月には早くも量販グレードの「320i」が追加されました。328iと同じ型の2Lターボを搭載しますが、328iの245ps/350Nmに対し、320iは184ps/270Nmと出力が控えめとなっていました。これは328iがあくまでもハイパフォーマンス版という位置付けなのに対して、320iがベーシックグレードという立ち位置なためです。価格は471〜515万円と設定されました。

その翌年、2013年の4月には320iの4WD仕様「320i xDrive」と、3L直列6気筒ターボを搭載するフラッグシップグレード「330i」を追加。そして、さらに翌年の2014年10月には廉価グレードの「320i SE」をリリースし、2015年のマイナーチェンジを迎えることとなります。

段階的に投入されたADAS

ADAS系の装備は、マイナーチェンジ前に段階を経て搭載されていきました。2013年8月に搭載されたのが、緊急自動ブレーキでした。これは翌月の9月にはすぐにアップデートされ、歩行者検知機能が追加されています。

そして同年11月に新たに加わったのがコネクテッド機能。オペレーターとの通話や、スマートフォンでの遠隔操作など、車載通信モジュールを利用しクルマとドライバー、周辺環境がオンラインで繋がるサービスです。

ミリ波レーダーセンサーによって前方車両を検知するACCは、2014年8月に追加されました。車間距離を維持しながら前方車両に付いていく、自動追従型のクルーズコントロールで、低速走行時には車両の停止まで制御しました。セダンのMT車以外の3シリーズ全車に標準装着されています。

ADASの標準化とエンジン刷新、3気筒モデルも追加

2015年8月に行われたマイナーチェンジでは、エンジンをはじめ様々な箇所が変更されています。まずエンジンはガソリン車の全てが刷新しました。1気筒あたり500ccの新世代モジュラーエンジンを搭載し、パワーとレスポンス、環境性能をすべて向上させています。2Lのハイパワー版と3Lは、出力も若干向上しています。

外観ではヘッドライトが新世代デザインへと変わりました。LEDヘッドライトはコロナリング スモールライトが、キドニーグリルへつながる新たなアイコンへと変更。BMWらしさを強調するデザインとなりました。バンパーの両端に埋め込まれたLEDフォグランプと共に、全車に標準装備化されています。

グレード体系も変更されました。デザインラインの一つだったモダンを廃止し、スポーツ/ラグジュアリー/Mスポーツの3グレードへ絞られています。グレード名もエンジン変更に伴い、335iが340iへ、328iが330iへとそれぞれ変わりました。

ADASも、カメラによる危険認識から衝突回避や被害低減を行う緊急自動ブレーキ、前車接近の警告、車線逸脱警告などでアシストする「ドライビング アシスト」と、ミリ波レーダーセンサーによる前走車追従を行う「ACC」を、SEを除く全車に標準装備しています。

ラインナップ全体の価格帯は449〜798万円と設定されました。

その後、2016年5月にはディーゼルエンジンも新世代ユニットへと変更。同年9月には、1.5L直列3気筒ガソリンエンジンを搭載した新たなエントリーグレード、「318i」が追加されラインナップの充実が図られました。

【3シリーズツーリングのおすすめモデル#1】ADASとフルLEDヘッドライトが装着されている後期型

ADASの過渡期に登場したF31型3シリーズツーリングは、初期モデルではADASをまったく装備していません。そのせいもあり、中古車相場は初期モデルとADAS装着後の中期モデル以降とで、価格の開きが大きくなっています。しかし、安全のことを考えればADASは欲しいところ。おすすめは2015年のマイナーチェンジ以降の後期モデルです。

内装では大きな変更点はないものの、外観ではヘッドライトのLED化が進み精悍さが増しています。後々見劣りが少なく感じるのも後期型でしょう。

グレードは、乗り心地と装備を重視するならラグジュアリーを、スポーティさを重視するならMスポーツを選んでおいて間違いないでしょう。

【3シリーズツーリングのおすすめモデル#2】高速道路での移動が多いなら迷わずディーゼル

街乗りしかしないのであれば、後期の3気筒モデルもおもしろい選択ですが、長距離移動することが多いのであればディーゼルエンジン1択でしょう。このF31型のエンジンラインナップの中では、一番環境性能が高いエンジンでもあります。高速道路メインであれば、燃費の良さもアドバンテージになります。

新デザインLEDヘッドライトにこだわらなければ、前期型も狙い目です。なるべくならACCが装着された2014年8月登録以降のモデルをおすすめします。赤いラインが入ったインパネなどカジュアルな仕立てが気になるようなら、グレードはラグジュアリーかMスポーツを選びましょう。

【まとめ】走りにこだわる運転好きにおすすめのワゴン

前後重量配分50:50のこだわりなど、走りの面ではどのライバルにも引けを取らないBMWの快速ワゴン「3シリーズツーリング」。意のままに走らせたい願望を持っている運転好きの人にとっては、最高の相棒になる1台です。

ラインナップが豊富なので、自分に合ったモデルが見つかりやすいでしょう。流通台数も多い車種なので、中古車を選ぶ際にはなるべく状態の良い個体を選ぶようにしましょう。

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※この記事は2022年7月現在の情報に基づいています。

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