セルボ(スズキ)の緑のクルマ

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スズキ セルボ について

車種の特徴

「スズキ セルボ」は、パーソナル指向の車として登場した軽自動車です。
1976年1月、軽自動車の規格が改定されました。改定前の排気量は360ccまでが上限でしたが、車体サイズの規格が大きめに変更されたこともあり、550ccへと上がります。「スズキ セルボ」は、この排気量が上がったタイミングで開発されました。
1971年に発売された、昭和の名車と呼ばれている「スズキ フロントクーペ」のデザインをもとに、新規格に合わせたサイズで登場した初代。当時の排気ガス規定が適用されており、エンジンも昭和53年排出ガス規制に適した550ccが搭載されています。傾斜のあるフロントウィンドーや低い車高は、若い世代の家族や女性の人気を多く集めました。そのほか、跳ね上げ式のバックドアやワンタッチで倒せる後部座席などが装備されており、日常的に使用する軽自動車には必要不可欠な利便性にも富んでいます。
初代よりもさらに女性向けにデザインされた2代目は、外装・インテリアともにオシャレさが追及されました。エンジンを車体の前方に乗せるFFという駆動方式が採用され、室内が広くなっているところが特徴です。オプションとしてカーステレオを搭載することや、フルオートマチック車を選ぶことも可能。さらに2代目には、2シートで後部のスペースが荷台となっているモデルも存在します。ビジネスシーンで活躍する軽商用車としてデビューしました。2代目ならではのファッショナブルなデザインですが、その最大積載量はなんと200kg。ビジネスシーンだけでなく、スポーツやレジャーを楽しむ若者もターゲットとして開発されたモデルです。
3代目は、これまでのクーペ仕様から軽ボンネットバンへと一変しました。商用バン規格でありながら、今までのスタイリッシュな面影も感じられるデザインとなっています。世界で初めて電動式のパワーステアリングが搭載されたのもこの3代目です。4WD車の設定もあり、多様なニーズに応えられるモデルとして登場しました。
1990年に発売が開始された4代目には2つのモデルが存在します。「セルボ・モード」というモデルには、4気筒660ccEPI DOHC ボンネット16バルブインタークーラーターボエンジンが搭載されました。軽自動車で初めてこのエンジンが採用されたのです。3気筒のエンジンよりも振動が少なく、静かな走りを実現しました。もうひとつのモデルは、どこかレトロ感のある「セルボC」。4代目から採用された特徴である丸みを帯びたフォルムに加えて、ヘッドランプやフロントグリルも丸みのあるデザインとなっています。
4代目を期に生産が一時中断されましたが、2006年に5代目が登場しました。コンパクトでありながら、スポーティーさを兼ね備えた高級感あるデザインが特徴的です。軽自動車ならではの経済性の高さがありながら、上質なデザインが採用されたことによって高級感も漂っています。カギを差し込まずにボタンの操作でエンジンをかけるシステムや、Bluetooth®に対応したシステムなど、あると便利な機能がたくさんついているところも5代目の魅力です。
※記載の文章は2022年7月時点の情報です。

車名の由来

「スズキ セルボ」の車名である「セルボ」は、イタリア語の「Cervo(チェルヴォ)」という単語に由来しています。日本語では「牡鹿(おじか)」を意味する言葉です。初代が発売された当時の躍動感ある走り、華麗な牡鹿のイメージを融合させたネーミングとなっています。

最新モデル情報

「スズキ セルボ」は、1977年に初代が発売されてから5回のモデルチェンジが行われ、2006年に登場した5代目を最後に2011年に生産が終了しています。
5代目と同じ時期に開発されたファミリー向けの「スズキ MRワゴン」と比較すると、初代が発売された当初から引き継がれたスタイリッシュさ溢れるデザインが魅力的です。コンパクトで普段使いしやすい軽自動車の要素を持ちながら、スポーティーさのあるデザインを求める男性向けに登場しています。