オーバーヒートする 原因を解決する方法

オーバーヒートするのイメージ

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員/一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • ラジエター本体から冷却水が漏れ出すと、きちんとエンジンを冷やすことができなくなりオーバーヒートする。
  • 渋滞時などに水温が上昇する場合は、冷却ファンモーターに不具合がある可能生が高い。
  • 他にもウォータポンプ、サーモスタット、ラジエターキャップ、冷却ファン自体に不具合がある可能生もある。

もっとも多い原因はラジエター本体からの冷却水漏れ

エンジンがオーバーヒートした場合、原因としてまず考えられるのはラジエター本体からの冷却水漏れです。オーバーヒートとはエンジンが規定の範囲よりも熱くなりすぎている状態のこと。通常はエンジンが熱くなりすぎないよう冷却水を循環させてエンジンを一定温度に保っています。ラジエターはエンジンの発する熱を吸収した冷却水を冷やすための重要なパーツです。

ラジエターは冷却フィン(フィン部)の付いた部分とタンク部で構成されています。多くの場合、経年劣化でフィン部とタンク部の接合部分から冷却水漏れが発生します。ラジエターの不具合の場合は本体(ASSY)交換となります。

また、冷却水を循環させる役割を担っているウォーターポンプのシール部分などから冷却水が漏れ出し、エンジンの冷却ができなくなる場合もあります。ウォーターポンプは消耗部品の一つで、一般的には走行10万kmを目安に交換します。

冷却ファンモーターの不具合でラジエターに冷気が当たらないケースも

エンジンの冷却水はラジエターに送られ、走行中の風で冷却されます。ただ渋滞などではラジエターに十分な風が当たらないため、冷却用のファンを回して強制的にラジエターに風を当てます。

冷却ファンのモーターに不具合があるとファンを正常に回すことができなくなるため、クルマの速度が遅いときや停車した時に水温が上昇する症状が現れます。

冷却ファンモーターの修理は、平均すると工賃込みで3万5000円〜4万円程度になります。

他にもサーモスタット、ラジエターキャップ、冷却ファン自体に不具合がある時も、オーバーヒートの症状が現れます。

クルマがオーバーヒートしたら安全な場所に停車し、ボンネットを開けてエンジンに外気が当たりやすくします。この際、エンジンは切らずに冷却水を循環させるようにしてください。

そして無理して走行せずロードサービスなどに連絡して、整備工場に持ち込んで原因を特定してもらいましょう。

(高橋 満)

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柴 健太郎

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