中古車販売店で、年式に比べて走行距離が少ない車を見かけたことはありませんか。走行距離が少ない=状態が良い中古車と考えてしまいそうですが、本当にその通りなのでしょうか。
今回は、年式の割に走行距離が少ない中古車が生まれる理由や、そのような中古車を選ぶに当たっての注意点を解説します。
中古車を購入する際に気になる走行距離について
メーターなどに表示される走行距離には「総走行距離」と「区間走行距離」の2種類があります。
総走行距離 | 車が工場で作られてから現在までのトータル距離 車のメーターパネルで、ODO(オドメーター)と画面表示の際、記されている距離を見ることで確認できる |
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区間走行距離 | ある区間に走った距離のことで、オーナーがメーターを0㎞にリセットしてから計測した区間 |
車の価値は総走行距離と年式で決まるため、当たり前ですが区間走行距離が車の価値に関わることはありません。
中古車なのに走行距離が少ない理由とは
「走行距離の少ない車が状態の良い車なのでは?」と考えている方も多いのではないでしょうか。それは概ね当たっています。ただ、走行距離が少ないのに前のオーナーがなぜ手放すことになってしまったのか。それが気になる方にその理由を紹介していきます。
走行距離が少ない中古車が出回る理由
年式の割に走行距離の少ない中古車が発生する理由は、多くの場合、その使い方にあります。以下のようなケースが大半です。
車に乗る機会が少ないので売った
もっとも多いのが移動手段として車を購入したものの、意外と利用頻度が少ないまま手放すケースです。またスポーツカーなど趣味のセカンドカーとして購入された車も比較的走行距離が少なくなりがちです。
リセールバリューのあるうちに売った
「リセールバリュー」とは、購入価格と下取り価格の差です。走行距離が少なく、年式の新しい車は下取り価格が高くなる可能性があります。オーナーによっては、欲しい車が出てきた際に今の車を資金源とするため、走行距離が短ければ手放すケースで、このパターンも一般的です。また、最近では3年や5年に設定されることの多い残価設定ローン利用者が買い替えのための手放すケースも増えています。残価設定の場合は年間走行距離に一定の制約があるので、走行距離が極端に多い車は少ないのも特徴です。
試乗車落ち中古車
新車販売店の試乗用の車は、年式が新しく走行距離も2000~3000kmの車がほとんどです。新車発売後、マイナーチェンジなどのモデル変更までの間に使用され、3年程度、遅くとも5年程度で中古に出されるケースが大半です。試乗車落ちの場合は所有ディーラーが自社販売することが多く、一般の中古車市場にはあまり出回りません。
ちょっと残念な理由で走行距離が少ない中古車
走行距離が少ない中古車が出回る理由の中には、ちょっと残念なものもあります。それほど多いケースではありませんが、いくつか紹介しましょう。
買った車に満足しなかった
購入したものの、デザインや乗り心地などが気に入らなかった、思ったより燃費が悪いなどの理由で手放すケースがあります。これは単に購入前と後でのイメージのずれから生じるため、車自体は新しいものが多く状態も悪くないものが多いと言えるでしょう。
乗らずに放置されていた
購入後、しばらくは乗っていたものの、その後ほとんど乗らずに放置していたケースです。特に年式は古いのに走行距離が極端に少ない車、はっきりいえばクラシックカーなどでよくある理由です。最近ではバーンファインド(納屋モノ)として逆に価値が出るというおかしな現象が起きていますが、それはクラシックフェラーリやベントレーなどのごく一部の高級車に限られた話ですので、多くの方は気にされなくて大丈夫です。
放置された状態では車検を通さずメンテナンスがされていない場合が多く、当たり前ですがちゃんと整備し直してからでないと使うのは厳しいものが大半です。
走行メーター数値の改ざん
極端に走行距離が少ない場合、これを疑う人もいまだに多いかもしれません。以前はメーター巻き戻しなどが行われていたのは事実ですが、以下の理由でメーターの改ざんは激減しています。
(1)車検証に検査時の走行距離が記載されるようになった
(2)業者オークションで重点的に検査され、またその時点での走行距離がデータで残るようになった
(3)車の走行距離計がデジタル化され巻き戻しの難易度が上がった
そもそも当時からメーター巻き戻しが行われていたのは一部の人気車種や高性能車、高級セダンが大半でした。現在では、多くの一般的な車種の中古車で巻き戻しを心配する必要はあまりないと言って良いでしょう。それでも心配な方は定期点検記録簿付きの車を選ぶべきです。
走行距離が少ないことのリスクと対策と対応
ここまで年式の割に走行距離が少ない中古車が生まれる理由について説明してきました。
多くの場合、そういった車はポジティブに捉えるべきですが、一方で年式を重ねている場合は以下のようなリスクがあるのも事実です。さらにリスクへの対策・対応についても解説します。
必要なメンテナンスを受けていたかを必ず確認
車の部品は走行距離によって消耗するものばかりではありません。エンジンや内外装に使われているゴムや樹脂製パーツなどは経年劣化が起こります。燃料ホースなど重大な故障を引き起こす可能性のあるパーツもそれに含まれます。ですので走行距離が少なくても年式が7~8年以上経過している車は、12ヶ月点検や24ヶ月点検などの法定点検で適切なメンテナンスを受けているのかは必ず確認しましょう。
できれば試乗して調子を確かめたい
車はある程度、定期的に動かしていた方が調子がよく、故障しにくいと言われています。多分に都市伝説的な話でもあるのですが、近所のチョイ乗り主体だった車の中には、確かに調子が今ひとつなものがあるのも事実です。特にクリーンディーゼル車はその高効率性ゆえにエンジンが温まるのに時間がかかるため、近所への数キロの買い物ばかりに使っていると煤の燃え残りによる問題などが起きることもあります。ただ、多くの場合はエンジンオイルなどの油脂類をリセットし、長距離ドライブに連れ出すことで解消すると(これも都市伝説ですが)言われています。
またエンジンを長い間掛けていないと油膜切れによるドライスタートでオイル漏れを誘発するという話もあります。理屈の上ではそうですが、3ヶ月動かさないでエンジンをかけることが8年落ちの車で何回ありうるのかと考えると、計算上は32回です。精密加工されたパーツがキツキツに組まれた超高性能エンジンならともかく、実用車の場合はそれほど心配することではないでしょう。
カープレミアのサービスを利用した中古車購入を紹介
ここまで、走行距離の少ない中古車の特徴、購入する際のリスクと対策を解説してきました。購入する際のリスクは最小に抑えて安心のカーライフを送りたいものです。
カープレミアは多様なケースに応じて、利用できるクレジットや、リースを中心としたファイナンスサービスを提供し、すてきなカーライフを送るためのサポートを行っている会社です。新車・中古車問わず、分割払い・ボーナス併用払いや一部繰上返済などさまざまなクレジットサービスを取り扱っています。
カープレミアで中古車を購入するメリット
中古車を購入した後のトラブルを防ぐためには、安心できる販売店で購入する必要性をお伝えしましたが、カープレミアを利用することでリスクを未然に防ぐことができます。
ここでは利用するメリットを4つ紹介していきます。
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カープレミアで中古車を購入するメリットの1つとして、故障保証があります。中古車を購入する際に、プレミアが提供している故障保証に加入すると、自然故障の際に保証適応範囲において無償で修理を行います。購入後の故障修理に対する不安を取り除くことで安心したカーライフを送ることができます。
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まとめ
今回ご紹介したように、中古車の走行距離は少ないほど良いという考え方は概ね当たっています。しかし短いからといって良い車とは限らないことも時にはあります。購入前の確認が不十分だと、購入後のトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。中古車は信頼できる販売店での購入をおすすめします。