軽トラカスタムの静かなブームが続いています。著名人が軽トラをカスタムしてSNSでも話題になっています。今流行のスタイルにカスタムされた1台を取材、試乗してきました。
今回、取材・試乗させていただいたのは、以前に筆者がリフトアップでお世話になった、フォレストオート・ファクトリーさんのデモカー、スズキ スーパーキャリイのカスタム車です。このショップは、スバル R360をカスタムして、東京オートサロン2021で軽部門の最優秀賞を受賞した腕のあるところです。
▼カープレミアなら月々の支払額でクルマを探せる▼
カープレミアで「スズキ キャリイトラック」を探す
▼カープレミアガレージなら安心でお得な整備工場が見つかる!▼
カープレミアで「タイヤパンク・サスペンション(足回り)の修理・整備ができる整備工場」を探す
*メーカー・車種によっては実施できない場合もあります
“チョイ上げ”リフトアップ
費用対効果が高いカスタム、車高を5cmほどリフトアップする“チョイ上げ”。サスペンションで3〜4cmほど、タイヤをインチアップして1〜2cmほど、あわせて5cmほどちょっと車高を上げると、ちょうどいい感じの迫力とかっこ良さが演出できます。
リフトアップは、見た目だけでなく最低地上高を上げることになりますので、悪路走破性が高くなります。積雪地帯では、1cmでも車高が高いほうがいいという声がたくさんあります。実益だけでリフトアップするオーナーも多いそうです。
軽トラのリアサスのリフトアップはスペーサーで
軽トラのリアサスは、リジット式(車軸式)リーフスプリング。リーフスプリングは自動車の歴史の始まり、1886年のダイムラー1号からはじまる定番中の定番。リーフスプリングは構造が単純で安価、堅牢と乗り心地を除けばメリットばかりのサスペンション方式です。
近年のリーフリジットはショックアブソーバーを備えていますが、黎明期はショックアブソーバーがありませんでした。これは、重ねたリーフスプリング同士が動くときに発生する摩擦がショックアブソーバーの役割を果たすためです(厳密にいえば、リーフスプリングの動きを熱に変換する)。現在は、乗り心地と操縦安定性を向上させるためにショックアブソーバーを備えています。
▼カープレミアなら月々の支払額でクルマを探せる▼
カープレミアで「スズキ キャリイトラック」を探す
▼カープレミアガレージなら安心でお得な整備工場が見つかる!▼
カープレミアで「タイヤパンク・サスペンション(足回り)の修理・整備ができる整備工場」を探す
*メーカー・車種によっては実施できない場合もあります
話がそれてしまいました。元に戻します。
軽トラのフロントサスは、純正のスプリングより長いリフトアップスプリングに交換することでリフトアップできますが、リアサスはリーフスプリングの枚数を増加させるわけにはいかない(1枚増やした強化サス仕様が「農繁」などのグレード名称でラインナップされているがリフトアップが目的ではなく、重いものを積んで走るときの操縦安定性向上を目的としたもの)ので、スペーサーを噛ませてリフトアップするのが一般的です。
ただ、前後のサスペンションのバランスが崩れて乗り心地や操縦安定性を悪化させてしまうリスクがあります。フォレストオート・ファクトリーでは、軽トラ用のリフトアップスプリングを開発するときに、バネレートが変えられないリアサスに対して、フロントのスプリングレートを綿密に計算し、乗り心地と操縦安定性を両立させているそうです(相当に苦労したと語っていました)。
インチアップ
インチアップはカスタムの定番中の定番。見た目の良さだけでなく、乗り心地や燃費向上も期待できます。ただ、しっかり考えてインチアップしないと、乗り心地や燃費の悪化、車検に通らなくなる、ブレーキの効きが甘くなるなどの副作用が発生します。
車検に通るタイヤ外径に
インチアップをするとタイヤの外径が大きくなり、スピードメーターと実際の速度との差異にも影響します。標準タイヤでは、実際の速度より高めの速度がスピードメーターに表示されるようになっていますが、タイヤ外径が大きくなると実際の速度よりスピードメーターのほうが遅く表示されることになります。
車検では、実速度40km/hに対してスピードメーターの表示が、平成19年以降に製造された自動車の場合で30.9〜42.55km/hが許容範囲となります。
車種によりますが軽トラのインチアップの最大タイヤ外径は、550〜580mmが目安となります。
▼カープレミアなら月々の支払額でクルマを探せる▼
カープレミアで「スズキ キャリイトラック」を探す
▼カープレミアガレージなら安心でお得な整備工場が見つかる!▼
カープレミアで「タイヤパンク・サスペンション(足回り)の修理・整備ができる整備工場」を探す
*メーカー・車種によっては実施できない場合もあります
タイヤのLI(ロードインデックス=荷重指数)に注意
軽トラのタイヤは、かつてLTタイヤでなければ車検に通らない規定になっていましたが、現在では、LI(ロードインデックス=荷重指数)がクリアしていれば大丈夫になりました。
荷重指数は、タイヤサイズ表記の最後のアルファベットの前の数字2ケタ(例:165/60R15 77Q では「77」)で確認します。各タイヤメーカーのHPで、荷重指数と負荷能力(kg)の対比表がありますので、これと車検証に記載されている前軸重・後軸重と最大積載量からタイヤ1本あたりの耐荷重を求めて比べます。
なお、ホイールは、JWL-T(トラック規格)ではないアルミホイールでも車検対応OKとなっています。
【参考】
前輪の計算式は、(前軸重+110)÷2=フロントタイヤ1本にかかる荷重(kg)
後輪の計算式は、
2人乗り:(後軸重+最大積載量)÷2=リアタイヤ1本にかかる荷重(kg)
4人乗り:(後軸重+110+車検証の()内の4人乗り時の最大積載量0÷2=リアタイヤ1本にかかる荷重(kg)
でいずれか大きいほうをクリアしていること。
マフラー交換
軽トラに限らず、マフラー交換はカスタムの定番ですね。わずかですがエンジン出力向上や、レスポンスの改善などの効果を得られる製品もあります。見た目重視でもマフラー交換するだけでワイルドに、またはスポーティな演出効果ができることには違いありません。
注意したいのは、車検対応であること。非対応のマフラーでは保安基準に適合せず、違反となるものがあります。
カスタムの注意点まとめ
軽トラに限りませんが、どのクルマでも保安基準に適合している必要があります。また、保安基準に適合していても(もしくはその対象とならない場合)、車検に通らないケースがあります。
例えば、リフトアップは車高2mを超えると車検に通らないですし、車検対応をうたうリフトアップスプリングを装着しても、車検時に、直前直左(車両左前部)の死角が確認できないとしてアウトとなる可能性があります(ミラーの追加や、ドラレコのカメラ映像などで視界を確保すればOK)。
車検は検査員によってOK・NGの基準が異なる(検査員が車検基準を誤解していたというケース)ことも念頭に置いてカスタムしてください。もし車検に通らないカスタムがあったときのために、すぐに元に戻すか、対策を講じる費用を備えておくことも大切です。
▼カープレミアなら月々の支払額でクルマを探せる▼
カープレミアで「スズキ キャリイトラック」を探す
▼カープレミアガレージなら安心でお得な整備工場が見つかる!▼
カープレミアで「タイヤパンク・サスペンション(足回り)の修理・整備ができる整備工場」を探す
*メーカー・車種によっては実施できない場合もあります
「カープレミア」で愛車を探そう!
「カープレミア」は提携している全国の中古車販売店から自分に合ったクルマを見つけることができるサイトです。車種やメーカーだけでなく、月々の予算からも探すことができます。
「カープレミアディーラー」は厳選された優良販売店
カープレミアに掲載の中古車販売店は、東証プライム上場のプレミアグループが提携している全国の厳選された優良な販売店です。
オートローンやカーリースのファイナンスサービスの提供を始め、買った後も安心できるアフター保証も取り揃えています。支払いや維持費が心配でも、柔軟に対応してくれるので安心して車を購入できます。
「カープレミアクレジット」なら自分に合った支払いプランが選べる
「カープレミア」のオートクレジットは、新車・中古車問わず、分割払い、ボーナス併用払いや一部繰上返済などの豊富な支払いプランを用意しています。さらに故障保証に加入すれば無料で修理対応が可能です。
「カープレミア故障保証」など充実したアフターサービスで安心のカーライフを
「カープレミア」は購入後のカーライフを支えるサービスも多数提供しています。例えば「カープレミア故障保証」では最長3年、最大437ヵ所以上の自然故障を修理費0円で対応可能です。わかりやすいシンプルな4プランから、自分にあった最適なプランを選べるので、余分な保証費用がかからず、必要最低限の支出で万が一に備えることができます。
また、365日24時間対応のロードサービスも利用可能で、全国9,500ヵ所の拠点からすぐに駆けつけることができます。そのほか、困ったときの相談役になるコンシェルジュサービスを整えており、安心のカーライフをお過ごしいただけます。
▼カープレミアなら月々の支払額でクルマを探せる▼
カープレミアで「軽自動車」を探す
カスタム軽トラ「スーパーキャリイ」試乗レポ
(文・撮影:宇野 智)
※この記事は、2023年2月時点での情報で執筆しています。