スライドドアのSUVがないのはなぜ?SUVライクなスライドドア車ならある!2023年版

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この記事をご覧になられる大半の方が、ネット検索で「SUV スライドドア」といったキーワードで調べられたと推察します。Googleによれば、「SUV スライドドア」で検索される回数が月に1,600回以上あるようです。

検索結果に表示された「スライドドアのSUVがない」の文字を見て愕然とされた方もいらっしゃるのでは、と推察します。本記事では、なぜSUVにスライドドアが採用されないのか、SUVのスライドドア車を探している方へ、その代わりとしてSUVライクなスライドドア車を紹介します。

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スライドドアのSUVがないのはなぜか?

なぜSUVにスライドドアを採用できないのかは、結論からいうと構造上難しいからです。

スライドドアは重い

スライドドアに対して、普通のドアは「ヒンジドア」と自動車業界では呼んでいます。ヒンジとは、クルマでいうとドアとボディを接続しスムーズに開閉させる機構のことです。

スライドドア車とヒンジドア車の重量の違いは?

この両者の重量を比較するのに、ちょうどいい車種がありました。同じプラットフォームとパワートレイン(エンジンやトランスミッションなど)でスライドドア車とヒンジドア車の2タイプを生産販売しているのは、そう、軽自動車です。スライドドアのスーパーハイトワゴンとヒンジドアのトールワゴンを、同一メーカーの兄弟車で車両重量を比較しましょう。

車両重量比較サンプルの筆頭は、2022年の新車販売台数トップ、新車が20台売れるとそのうち1台はこのクルマだった(2022年の軽自動車と登録車の乗用車販売台数合計3,875,825台に対して、N-BOXは202,197台)というスーパーハイトワゴン・スライドドア車『ホンダ N-BOX』と、その弟分でトールワゴン・ヒンジドアの『N-WGN』で比べます。

1車種だけでは正確性に乏しいかと思われ、もう1セット車両重量が比較しやすいラインナップの日産『ルークス(スライドドア)』『デイズ(ヒンジドア)』で比べます。

なお、グレードによる重量差を考慮するため、最軽量グレードと最重量グレードの両方の数値で比較します。最軽量グレードでは手動、最重量グレードでは電動のスライドドアとなります。

▼最軽量グレードで車重を比較 (kg)
スライドドア ヒンジドア
N-BOX 930 N-WGN 850 80
ルークス 950 デイズ 840 110
※N-BOXはセパレートシートタイプの最軽量グレード
▼最重量グレードで車重を比較 (kg)
スライドドア ヒンジドア
N-BOX 950 N-WGN 850 100
ルークス 1,000 デイズ 880 120

結果、スライドドア車は約100kg重いことがわかりました。なお、スーパーハイトワゴンはトールワゴンより概ね10cmほど車高が高く、もちろん車重にも影響を与えていますが、開発担当は口をそろえてスライドドアは重くなるといいます。

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機構上の問題

スライドドアはヒンジドアに比べると機構が複雑です。ヒンジドアの構造は、ドアパネルをボディと結合するヒンジと、ロックと開閉操作を行うラッチという大きく3つのパーツで構成されています。

スライドドアは、ドアパネルは上下の支柱と、ボディー側には上下1対のレールを備え、さらにスライドをガイドする1対の機構がドアとボディ側に備えて(スライドドア車の車両後方ウィンドウとタイヤハウスの間にある水平のレール)います。文章でわかりやすく表現するには少々難しい構造ですね。

スライドドアは、ヒンジドアより面積が大きくなるので、ドア自体の重量も重くなります。重いドアを支えるための機構も堅牢にする必要があるため、これも重量増の原因となります。

クルマは重いものを装備するときに、そのものを支えるための剛性を確保しなければなりません。

SUVにスライドドアを付けたら不格好になるだろう

筆者はクルマの設計はできませんが、もし、SUVにスライドドアを付けたとしたら、車高が中途半端に高くなり、流麗なデザインを作ることができないだろうなと思います。

少なくとも、スライドドアはスクエアな形状でないと、せっかくの乗り降りのしやすさが失われて「だったらヒンジドアでいいじゃん」となるだろうし、仮につけたとしたらスライドドアを開けたときのために必要なレールを確保するため、少なくともボディの後半はボックス形状にしないとだめでしょうね。

ここまでお読みなられて「スライドドアって大変なのね」と、あきらめていただければ幸いです。

SUVライクなスライドドア車

それでもSUVのスライドドア車を、あきらめきれないあなたのために、SUVライクなスライドドア車をご紹介しましょう。

三菱 デリカD:5

写真1枚でご納得いただけるかと思います。デリカD:5はSUVとミニバンのクロスオーバーともいえます。三菱が日本の自動車の歴史にその名を刻んだクロカンSUV『パジェロ』譲りの悪路走破性能もしっかり。世界的に見ても稀有な成り立ちのクルマです。

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スズキ スペーシア ギア

スズキのスーパーハイトワゴン『スペーシア』をSUVライクに仕立てたのがこちら。このクルマを買って、タイヤをオフロードタイヤに履き替えて、ちょっと車高を上げたら、さらにSUVっぽくなりませんか?ダイハツのタントファンクロス、三菱のeKクロススペースも同様の手法でSUVぽさを売りにしているスーパーハイトワゴンのクロスオーバーです。ホンダのコンパクトミニバン・フリードクロスターも親戚と考えていいでしょう。デリカD:5のような本格的な4WDシステムは備えていませんが、SUVの雰囲気をたたえた一台であることは間違いありません。

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三菱 デリカ ミニ

東京オートサロン2023でも注目を集めた新型SUVライクなスーパーハイトワゴン。ベースは日産 ルークスと共通設計の三菱 eK スペースです。こちらもいかがですか?最低地上高を確保して、eKクロスよりそれっぽい専用のルックスを与えられた期待の新星です。

以上、本記事では全力でSUVのスライドドア車はありえないと書きましたが、もし、スライドドアの新型SUVが出たら、全力で謝罪記事を執筆させていただきます。

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※この記事は、2023年3月時点での情報で執筆しています。

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