SUVブームの今、爆発的なヒットを記録するジムニー。伝統の本格オフロード性能に加え、移動の快適さを追求することで、老若男女を問わず、多くの人たちを虜にしています。しかし、元々は、厳しい環境下で移動するための実用車であり、快適性については優先順位が低かったのも事実。そんな軽クロカンを軽SUVへと生まれ変わらせる大きな一歩を踏み出したのが、先代ジムニーの大きな功績のひとつ。今回は、より多くの人にジムニーの愉しさを広めた、先代を振り返ります。
【サマリー】おしゃれで現代的となった3代目
1986年登場の2代目は、軽規格の変更などの時代に合わせた進化を遂げていたものの、昭和生まれという古さが目立っていたのも事実。そこで1998年登場の3代目では、再び軽自動車規格の改正も伴って、大幅なアップデートが図られました。
そのフレッシュさをアピールすべく、デザインもおしゃれなものとし、伝統のオフロード性能を磨きつつ、オンロード走行性能や乗用車性能も追求されました。その結果、より幅広く人々に愛されるジムニーへと進化を遂げました。その完成度の高さから、歴代モデル最長となる20年のロングセラーモデルとなりました。
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【外観スタイル】愛嬌たっぷりなやんちゃ坊主に
伝統となる3ドアハードトップのショートボディを受け継ぎつつ、全体的に丸みを帯びた愛らしいスタイルに進化。その狙いは、親しみやすさに加え、空力特性の向上にもありました。
現在の軽規格に合わせ、ボディも最大化されており、旧規格となる先代よりも全長と全幅を拡大。ロングホイールベース化も図ることで、乗り心地の向上やキャビンの拡大も図られています。
【インテリア】使いやすさを優先した実用キャビン
キャビンは、機能性を優先したシンプルなデザインで、大人4名の乗車スペースを確保。フロントシートは、悪路走破を意識し、ホールド性に優れるセミバケット形状となっています。乗員スペース優先のため、ラゲッジスペースは小さめ。その分、小物入れの充実化が図られています。
メーターパネルは視認性に優れるアナログ2眼式となっており、AT車はシフトポジション表示付きに。ATは、当時流行していたゲート式が採用されたことも注目すべきところ。さらにトランスファーコントロールが、モデル途中で、シフト式からボタン式に変更され、センターコンソールに内蔵されました。
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【走り・燃費】伝統のラダーフレーム×パートタイム4WDによる高い走破性
ジムニー最大の魅力が、高い悪路走破性です。厳しい環境下での安全な移動を最優先とした設計は、今も昔も変わりません。
伝統のラダーフレーム構造を継承し、駆動切り替えが可能なパートタイム4WDのコンビが、道なき先にある目的地へと導いてくれます。前後のリジットアクスルでは、コイルスプリングとショックアブソーバーを分離させることで、乗り心地の改善も図られていました。
搭載されるエンジンは、660㏄直列3気筒DOHCターボで、最高出力64ps、最大トルク103Nmを発揮し、力強い走りをサポート。5速MTに加え、ATを4速化したことで、オンロードでの快適性や高速走行も改善されています。
【安全装備】いざというときの衝突安全にも配慮
スズキ独自の安全ボディである「TECT」を採用することで、衝突安全性能も向上。運転席と助手席のSRSエアバックも採用され、モデル途中で標準化が図られています。また乗車位置が高いため、視認性にも優れ、ボディも形状のつかみやすいスクエアなスタイルなので、日常での扱いやすさも3代目ジムニーの魅力となっていました。
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【グレード構成】分かりやすいシンプルな構成!
グレード構成は、実にシンプル。最終仕様では、エントリーグレード「XG」と充実装備の「XC」のみに。
ただ実用的なXGといえど、エアコン、運転席・助手席SRSエアバック、ABS、パワーステアリング、パワーウィンドウ、パワードアロック、キーレスエントリーなど、必要な機能は完備。
さらにXCでは、CDプレーヤー付ラジオ&フロント2スピーカー、ヒーター付き電動格納式リモコンカラードドアミラー、ラゲッジルームランプ、UVカットガラス、後部スモークガラス、アルミホイールなどが追加されます。
定期的に装備向上やドレスアップを図った「ランドベンチャー」などの特別仕様車も投入されていました。
【マイナーチェンジ&改良一覧】長い歴史の中でオフロード性能を進化させていった
2WD仕様が登場
1999年10月、一部改良。運転席と助手席のシートベルトに、フォースリミッターを追加し、安全性を向上。一部グレードで、装備や機能を向上させました。
2000年3月、「ジムニーL」を追加。新設された後輪駆動専用グレードで、専用ボディカラーとして、パールホワイトを用意。街中にも映えるカジュアルでしゃれたジムニーが目指されました。エアコンやラジオ付きカセットステレオの標準化など基本装備も充実。エンジンやトランスミッション設定は、ほかのモデルと同様でした。
2001年2月、「ジムニーJ2」を追加。後輪駆動専用グレード「ジムニーL」の後継車として、ドレスアップを図った新グレードです。ジムニーの持つワイルドさを抑え、ファッション性を高めています。そのために、ボンネットやグリルなど専用パーツを採用。タイヤを15インチ化することで、全高を35mm抑え、乗降性を向上させています。
2002年1月、一部改良。ボンネットやフロントグリルを変更するフェイスリフトを実施。またインテリアでは、シート表皮とデザインも変更し、装備の追加などによる機能の向上も図られています。メカニズムでは、エンジンのインタークーラーの大型化やインテークマニホールドの形状を変更により、低速時のトルク感を高めています。
2WD⇔4WDの切り替えをボタン式に変更
2004年10月、一部改良。ダッシュボードや操作系等の変更が行われました。大きなポイントは、FRと4WDを切り替えるトランスファーコントロールが、シフトレバー式からスイッチ式に置き換えられたこと。さらにATは、スポーティなイメージを持つゲート式が採用されました。インテリアでは、シート表皮の素材やデザイン、ダッシュボードデザインを変更することで、質感と機能の向上が図られています。またエクステリアも、黒色のフロントグリルを採用し、より精悍な顔付きとしています。
2008年6月、一部改良。エンジンのシリンダーヘッドが改良され、加速感と扱いやすさが向上。さらにバックドアに装着されるスペアタイヤにシルバーのスペアタイヤハーフカバーが採用されました。
2012年9月、一部改良。衝突時の歩行者頭部への衝撃緩和のために、フロントフードを改良。後席シートに、ISOFIX対応チャイルドシート固定用アンカーが採用されました。
2014年8月、一部改良。メーターやシート表皮を新デザインに変更しました。
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【ジムニーのおすすめモデル#1】ドレスアップされたカッコよさ「ランドベンチャー(2014年~)」
20年にもおよぶロングセラーだった3代目ジムニーだけに、中古車の流通量も豊富です。また、カスタム済みの車両も多いのも特徴です。
しかし、相棒に選ぶならば、ノーマルがベター。でもちょっとワイルドな仕様に憧れる人におすすめなのが、純正カスタムが施された「ランドベンチャー」です。幾度か設定された特別仕様車で、最終型となる2014~18年までのモデルにもラインアップされていました。このため、流通台数も多く、比較的新しいものが見つけることが容易です。
最終仕様の内容は、ブラック塗装を施したメッキフロントグリルやフェンダーガーニッシュ、高輝度ダークシルバー塗装の16インチアルミホイールなどでドレスアップ。インテリアもレザーステアリングやメッキパーツなどが追加された豪華な仕上げとなっています。さらにシート表皮も、撥水機能に加え、夏は熱くなりにくく、冬は冷たく感じにくい「クオーレモジュレ」という特殊素材が使われ、前席がヒーター付きに。ユーザーの冒険を快適にしてくれます。
【ジムニーのおすすめモデル#2】シンプルにジムニーの魅力を楽しむならば「XC」
3代目ジムニーを気軽に味わいたいという人には、やはり標準車の上級グレード「XC」が良いでしょう。派手な装飾はありませんが、そのプレーンな姿こそ魅力。XCならば、実用的な装備の抑えられており、リアもプライバシーガラスに。地味に便利なヒータードアミラーなどの冬場やアウトドアで重宝する機能もあります。また少しずつ自分好みに仕上げていくという楽しみ方にも最適です。
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【まとめ】日常使いもし易くなった小さな冒険家
大ヒットの4代目の陰に隠れてしまった感のある3代目ジムニーですが、その成功の立役者であることは間違いありません。シティユースにも映えるスタイルが目指されたことで、今も古さを感じさせないことは魅力のひとつ。そして、何よりも20年もの長きにわたり、現役であり続けたことは、ポテンシャルの高さの証といえるでしょう。
最新ジムニーも魅力的ですが、今、SUVテイストを強めた3代目を、さらりと乗るのもカッコイイと思いますよ。
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※この記事は、2023年2月時点での情報を元に執筆しています。