「ダイハツ アトレーワゴン(5代目・2005〜2021年)」 自分流のカスタマイズも可能な軽ユーティリティワゴン【人気モデル購入徹底ガイド】

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軽自動車の同一車名としては日本一の歴史を持つダイハツ ハイゼット。商用車であるハイゼットに対して、同じシャシーの乗用車として登場したのが、アトレーワゴンです。広大な荷室を持っていることから、最近ではアウトドア系の車中泊ベースとしても注目が集まる、5代目アトレーのワゴンを詳しく解説していきます。

【サマリー】歴代アトレーで一番のロングライフモデル

乗用タイプの軽ワンボックスとして、1981年からダイハツのラインナップを支えるアトレー。元々は4ナンバーモデルでしたが、1999年に発売した4代目モデルから5ナンバーの乗用タイプを追加しました。ボディ形状も軽新規格に合わせキャブオーバーからセミキャブタイプへと大きく変わり、4ナンバー車はアトレー、5ナンバー車はアトレーワゴンという名称に分けられています。

そして5代目は、4代目の途中で生産終了となった4ナンバー車のアトレーはそのまま復活せず、アトレーワゴンのみで2005年5月にデビュー。ハイゼットの兄弟車としてシャシーを共有化することは変わらないものの、全車ハイルーフ仕様のターボエンジン搭載車となりました。兄弟車のハイゼットカーゴと同等の広々とした室内は、当時の軽トップの室内長を誇り、左右分割でスライドと収納が可能なリアシートなど利便性を向上させています。

16年というアトレー史上最もロングライフだった5代目は、一部改良やマイナーチェンジを重ねその時々に応じて進化していきました。特にADAS(先進安全運転支援システム)は2度目のマイナーチェンジ後に当時の最新システムが投入され、軽商用車初のADAS搭載車となったハイゼットカーゴとともに話題となりました。

【外観スタイル】全グレードのカスタムターボ化によりエアロパーツが標準装備

ボディ形状は4代目から変わらずセミキャブタイプを踏襲した、5代目のアトレーワゴン。大型のメッキグリルをはじめ、ハイゼットカーゴとは異なる仕様を採用することによって、ワゴンらしい上質感を演出したエクステリアが特徴です。

グレード構成をエアログレードのカスタムターボ系のみとしたので、前後エアロバンパーやメッキガーニッシュなども全車に標準装備化。ボディサイドからリアバンパー内埋め込みへと変更されたワイドなコンビランプも相まって、力強く安定感のあるデザインに仕上がっています。

【インテリア】カスタマイズが思いのままにできる広大な荷室スペース

インテリアではメタル調の加飾パネルやメッキリング付きのホワイトメーター、専用フルファブリックシートなどによって上質感を演出。そして、最大のウリでもある広大な室内空間を活かしたユーティリティが特徴的でした。

まずリアシートは左右に分割され、それぞれ180mmの前後スライドとリクライニングが可能。またヘッドレストをつけたまま格納でき、シートアレンジの自由度が広がっています。

収納スペースも豊富に用意され、さらには最大容量1,116Lを誇る荷室のカスタマイズが気軽にできるよう、ボルト取り付け用のユースフルナットとパイプ類を取り付けできるユースフルホールを採用。これらに合わせたアクセサリー類も豊富に用意されました。趣味やレジャーに応じてオーナーが思い思いにカスタムできるスタイルが取られています。

【走り・燃費】エンジンは全てのグレードがターボユニット

全グレードDOHC3気筒ターボエンジンを採用し、NAエンジンはラインナップされませんでした。そしてトランスミッションも全グレード4速ATとなり、MTは廃止されています。フロントミッドシップレイアウトと2,450mmのロングホイールベースにより、安定感のある走りを披露してくれました。4WDは全車で選択可能となっています。

【安全装備】ADASが搭載されるのは後期型から

ADASが備わるのはデビューから12年も後になってのことです。衝突安全性能や歩行者障害軽減を考慮されたボディ構造を採用し、運転席助手席両方にはSRSエアバッグも備えています。

【グレード構成】駆動方式に4WDが用意される全4グレード展開

搭載されるエンジンとトランスミッションが1種類のため、グレード構成は単純にベーシックグレードの「R」と上級仕様の「RS」の2種類のみというシンプル構成でした。駆動方式だけが選択可能で、FRと4WDがそれぞれのグレードで選べるようになっています。

デビュー当初の価格は、RのFR車が133.4万円、4WD車が146万円。RSのFR車が142.8万円、4WD車が155.4万円に設定されていました。

【マイナーチェンジ&改良一覧】2回のマイナーチェンジによって前・中・後期に分かれる

2005年に登場し2021年に次世代モデルへとフルモデルチェンジするまで、アトレーワゴンは2回のマイナーチェンジが施されました。この2回に共通することはエクステリアの変更だけではなく、メカニズムにまで変更が及んでいる点です。特に後期で追加されたダイハツのADAS「スマートアシスト」は、ワンボックスタイプとしては珍しい装備で話題になりました。

2007年9月:新型ターボエンジンと電動スライドドアを導入

2007年9月に実施された最初のマイナーチェンジで、アトレーワゴンは中期モデルへと変わります。

まず外観では、フロントグリルが左右のヘッドライトを水平につなぐ形状へと変わり、さらに横桟を4本へ増やして高級感を向上させました。これに合わせ、フロントバンパーも意匠変更されよりワイド感を強調したデザインとなっています。上級グレードには、ターンシグナル内蔵ドアミラーも採用されました。リアコンビランプがクリアレンズへと変わったのも、この中期型からです。

インテリアはベージュ基調の内装色を2トーンにし、上質感を演出。自発光式のメーターも採用されています。オートエアコンやセキュリティアラームも標準装備化されました。

そして大きく変わったのはターボエンジンでした。排ガス規制に対応するため新型へと刷新され、同時に低回転域からのトルク感を増やし扱いやすくしています。新型ターボは、全グレードに搭載されました。

機構としては、電動スライドドアが採用されたこともトピックです。上級グレードのみ、左側のみと制約はあるものの、挟み込み防止機能がしっかりと備わったパワースライドドアが設定されました。これで利便性を大きく向上させています。

ラインナップは最上級にRSリミテッドが加わり、RS、Rとの3グレード展開となりました。価格はRが136.5万円、RSが148.1万円、RSリミテッドが154.4万円で、4WDもそれぞれのグレードで用意されました。

2017年11月:スマートアシストIIIを採用しサポカーSワイド対象車へ

2回目のマイナーチェンジを迎える前に、一部改良が3回ありました。いずれも小変更と呼べる規模で、2010年8月の改良では荷室のアクセサリーソケットを追加。2015年4月には4速ATが電子制御化し電子スロットルを採用しました。2015年11月にはIR&UVカットガラスを標準化し、スピーカー径も拡大されています。

そして迎えた2度目のマイナーチェンジは、2017年11月に行われました。大きく変わったのは初めてADASが備わったことです。スマートアシスト(スマアシ)と呼ばれるダイハツのADASですが、アトレーワゴンにはそれまでのレーザーレーダー+単眼カメラのスマアシIIではなく、ステレオカメラで認識する当時最新のスマアシIIIが与えられ、全グレードに標準装備化しました。併せて、リアコーナーセンサーや歩行者も認識する緊急自動ブレーキも備え、踏み間違い防止機能を前進・後退ともに完備しています。

同時に内外装にも改良が行われています。外装では、グリルセンターのダイハツマークを中心にした新デザインのフロントグリルが目立ちます。グリルとヘッドライトが薄型化し、フロントバンパーには台形の大きな開口部ができたこともデザイン上の特徴といえます。インテリアはブラック基調のカラーリングになり、シルバーを随所に配した高級感のある仕様になりました。

ラインナップはまた2グレード体制へと戻り、RSリミテッドとRSを設定。それぞれに4WDが用意されました。価格は153.4〜178.7万円となっています。

この後、2019年11月と2020年8月に一部改良でヘッドライトのLED化とオートライト装備を加え、2021年12月のフルモデルチェンジを迎えます。

【アトレーワゴンのおすすめモデル#1】ADASは付いていて越したことはない!スマアシIII搭載の後期モデル

クルマに乗る以上、安全装備にはこだわりたいと考える人が多くなっています。それはADASの進化にも関係していると思いますが、このような運転を補助してくれるシステムは後付けできないのが世の常。おすすめとなると、最初からついているクルマがどうしても優先されてしまいます。アトレーワゴンの場合は、2度目のマイナーチェンジで登場した後期モデルがこれに該当します。

スマアシIIIと呼ばれるADASは、ステレオカメラを使用した高精度のシステム。動き始めの前進と後退をサポートする、ペダルの踏み間違い誤発進抑制機能もつくので安心感が高いところがポイントです。前・中期モデルに比べるとフロントフェイスがだいぶイカツイ印象ですが、ADAS付きに勝るものはありません。多少好みでなくても、ADAS付きをおすすめします。

【アトレーワゴンのおすすめモデル#2】電動スライドドア付きの中期モデル

今や当たり前のように軽自動車にも普及したリアの電動スライドドア。アトレーワゴンには、2007年9月にマイナーチェンジした中期モデルから搭載されました。

スライドドア自体は左右両側にあるものの、電動なのは左側だけ。しかしあれば便利なことがすぐに実感できる装備でしょう。ターボエンジンもこの世代から新型に変わっていますので、価格以外にあえて前期型を選ぶ理由は見当たりません。

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【まとめ】アウトドア・レジャー用にも使える便利な軽ワンボックスカー

昨今のアウトドアブームで軽のワンボックス型に注目が集まっています。広い室内は荷物の積載だけではなく、車中泊も快適に過ごせる優れた機能を生まれながらに持ったクルマといえます。ユーザーの思い通りにカスタムしやすいという点からも、このアトレーワゴンはおすすめできる存在です。ただ、クルマの性格から中古車の使用状態はかなりムラがあります。購入時は信頼できるお店でなるべくいい状態(特に内装)のものを選んでください。

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この記事は2022年9月の情現在報に基づいています。

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