タイヤ交換しないとどうなる?死亡事故も?
タイヤを交換しないまま走行すると、溝がすり減った状態になり、タイヤの材質が劣化(主に、ゴムに含まれる油分が揮発して柔軟性が損なわれる)し、さまざまなリスクをもってしまいます。
スリップしやすくなる
タイヤがすり減ると、特に雨天時のグリップ力が低下し、スリップしやすくなります。最近の自動車は、横滑り防止装置(2012〜2018年の間で段階的に新型車への装備が義務化されています)や、車両姿勢安定システムの搭載により、スリップが発生したときの事故発生リスクが大きく減少していますが、すり減ったタイヤや劣化したタイヤでは、限界が低くなり予防安全装備でもってしても車両姿勢を保つことができず、事故を起こしやすくなります。
ブレーキが効かなくなる
タイヤの主成分、ゴムは経年劣化をする性質があります。材質が変化すると、タイヤの特性も変化し、制動距離が伸びてしまいます。
バーストによる事故
すり減ったタイヤは、走行中にバースト(破裂)する危険性が非常に高くなります。特に高速走行時のタイヤのバーストは、交通事故につながる恐れもあります。
ハイドロプレーニング現象による事故
タイヤがすり減り、溝がなくなってくると排水性が悪くなります。濡れた路面を走行中、排水性が悪化して排水しきれなくなった水がタイヤの直前に押し出されて、タイヤが水の上に乗ってしまう状態を『ハイドロプレーニング現象』といいます。ハイドロプレーニング現象が起こると、ブレーキ操作、ハンドル操作が効かなくなり、交通事故を引き起こす原因となります。
乗り心地が悪くなる・ロードノイズが大きくなる
すり減ったタイヤや劣化したタイヤでは、本来の性能が発揮できなくなります。乗り心地が悪くなったり、ロードノイズが大きくなったり、ドライブフィーリングの悪化などを引き起こします。
燃費が悪くなる
すり減ったタイヤや劣化したタイヤは、路面抵抗を増加させ燃費が悪化する要因となります。
タイヤの寿命・交換時期はいつ?“都市伝説”に注意
タイヤの寿命・交換時期は、使用期間と走行距離、状態の3つで決まります。
スリップサインが出たら交換は間違い
タイヤの溝は、1.6mm残っていれば良い、という法律があります。タイヤには「スリップサイン」と呼ばれる、残り溝が1.6mmになると、トレッド面(タイヤ表面が地面と接する面)と溝の一部の高さが同じとなって現れる(タイヤ側面に△マークで示されているところ)作りになっています。
しかし、1.6mmの残り溝では、容易にハイドロプレーニング現象を引き起こす危険な状態です。
タイヤメーカーの多くは、残り溝3〜4mm(サマータイヤの場合)が交換時期としています。ブリヂストンの公式サイトでは、残り溝4mmでの交換が推奨されています。これは、タイヤメーカーが、交換頻度を高めて儲けようとしているからではありません。安全な走行のために必要なタイヤの残り溝が最低3〜4mmは必要であるから、が理由です。
「スリップサインが出たら交換」は間違いですので注意してください。
スタッドレスタイヤの交換時期の目安については、以下の記事をご覧ください。
スリップサインが出たタイヤを装着したまま走ると罰金!
整備不良車両となり、「制動装置等の整備不良」の交通違反で点数は2点、反則金(正しくは罰金ではない)9,000円(普通車の場合)となります。
溝が残っていても5年経ったらタイヤ販売店などで点検を
タイヤを装着後、走行距離が少なくほとんど溝が残っていたとしても、5年経ったらタイヤ販売店、整備工場などで点検を受けましょう。ぱっと見、大丈夫そうでもタイヤ材質が劣化していると、バーストや制動距離が伸びる恐れなどがあります。
寿命・交換時期は状況によりばらつきあり
タイヤの交換時期がいつ到来するのか、寿命はどれくらいなのかは、単に時期や走行距離で決まるものではありません。タイヤに負荷がかかる走行が多い方は、仮に同じクルマ、同じタイヤを履いていたとしても、早く寿命・交換時期が到来します。
タイヤの寿命・交換時期には、装着後の期間・走行距離・走行時のタイヤへの負荷状況・クルマの保管方法・天候など、さまざまな要因が複雑に絡んでいますので、一概には言い難いです。
履いていない新品タイヤでも製造後10年で劣化する
一度もクルマに装着されず、しっかりと保管されていたとしても、タイヤは製造後10年で劣化が進み、安全面での性能が保証されなくなるのがほとんどです。タイヤは生モノ。食品でいう「賞味期限」があると心得ておきましょう。
タイヤの交換費用はいくら?持ち込みは安い?
タイヤをどこで交換するかにより、費用のバラツキはありますが、参考となるのは、大手自動車用品店のタイヤ交換費用でしょう。
例えばオートバックス公式HP(出典)によると、タイヤ・ホイール交換1本が1,000円〜、ホイールバランス調整1本1,000円〜、タイヤ履き替え(付け替え)1台分2,000円〜と表記されています。なお、但し書きに、価格が店舗によって異なること(価格表示はもれなく「〜」が付いている)が記されています。
タイヤの交換費用は約5,000〜10,000円(4本・1台)が相場と考えてよいでしょう。ただ、カーショップやタイヤ販売店では、タイヤを買ってくれたら交換費用サービスということもよくありますので、タイヤの価格も考慮しなければ比較にならず、一概にいえなくなってしまいます。
持ち込みタイヤ交換は安い?
一般的に、タイヤ交換する店でタイヤを買うより、持ち込みでタイヤ交換するほうが工賃が高めです。タイヤをどこでいくらで買うのか、トータルコストで比較しなければなりません。多くの場合、タイヤ専門店やカーショップでタイヤを買って交換しても、ネットでタイヤを安く買って持ち込みしても、結果的には大差ない金額となります。
タイヤ交換の作業時間はどれくらい?
待ち時間を除いた、単純なタイヤ交換にかかる時間は、概ね30分から1時間です。これは、作業員の人数も大きく影響しています。だいたい、1本の交換にかかる作業時間は15分です。単純計算で4人で作業すれば15分で終わり、1人で作業すれば1時間かかることになります。
ガソリンスタンドでのタイヤ交換は高い?
結論から言えば、ガソリンスタンドでのタイヤ交換は、ほかより高いこともあれば、安いこともあります。ガソリンスタンドが特定の銘柄のタイヤを大量仕入れした場合は、タイヤ本体の価格が安くなり、工賃を払ってもおトクにタイヤ交換できるなど、状況は様々です。
純正装着タイヤで交換しないといけない?
車種によっては、そのクルマ専用に開発されたタイヤが装着されていることがあります。タイヤサイズ(厳密にいうと速度記号やロードインデックスも)さえ合っていれば、どんなタイヤでも装着可能ですが、カタログスペックの通りの燃費や、納車時のドライブフィーリングは得られなくなる可能性があります。純正タイヤは割高ではありますが、メーカーがクルマを開発したときのポテンシャルが損なわれることはありませんので、愛車のドライブフィールに強いこだわりのある人は純正タイヤを装着することをおすすめします。
ただし純正タイヤよりドライブフィーリングや燃費が良くなるケースもあります。特に、軽自動車やコンパクトカー、ミニバンなどの純正タイヤはコスト制約が厳しいため、アフターマーケットのコンフォート系のタイヤに換えると、静粛性や乗り心地が良くなることも意外とあるのです。
「カープレミアガレージ」とは
「カープレミアガレージ」では、国家資格を持った整備士が点検に対応するため、クルマに関する疑問点や不安点は何でもご相談いただけます。また、定期点検などのサービスも行っているため、長期的なクルマの管理も安心して任せることができます。
また、カープレミアでは「カープレミアパーツ」としてリビルト・中古部品を推奨しており、自社グループ会社においても、リユースの生産から販売まで自社工場を有し低価格の実現を進めています。
「カープレミアパーツ」とは?
カープレミアのグループ会社が提供する自動車パーツです。整備・修理の際に、主に「中古・リビルト部品」といった「リサイクル・リユース部品」などの低価格で安心のパーツを提供しています。
中古・リビルト部品って何?
中古部品(リユース)は、使用済み自動車等から取外され、テスターによる点検、清掃などを行い商品化された部品です。リビルト部品は、中古車(コア)を分解洗浄、消耗品交換や故障個所の交換を行い、性能をほぼ新品同等に回復させた部品です。
リビルト部品をオススメする理由
1.新品部品を利用するよりもコストパフォーマンスが良い事
2.リサイクル、リユースといった資源の有効活用に繋がること。
3.品質基準をクリアした部品で安心して使用できること。
中古・リビルト部品のメリット
新品部品と比較して部品にもよりますが、20%~30%ほど部品代金が抑えられるケースがあります。
その他、万が一の故障時に0円で修理対応する故障保証や、24時間365日対応可能なロードサービスなどのサポートも充実しています。安心・快適なカーライフは、「カープレミアガレージ」にお任せください。
※故障保証の利用は車両購入時に別途加入が必要です
※この記事は、2022年4月時点での情報を元に執筆しています。