【STEP 1】#5 中古車を安く買える時期がある「中古車購入ガイド」

クルマを賢く買う 中古車購入ガイド

ぱっと見ただけでは中古車の値段はいつも同じように見えるかもしれません。でも1年という周期の中では、実は同じ車種でも安く買える時期があることがわかります。なぜこのようなことが起こるか。中古車相場が変動する時期、理由を解説します。

中古車には定価がない。だから価格が変わる

新車にはメーカーが定める車両本体価格があります。クルマに限らず多くの商品には定価やメーカー希望小売価格があるので不思議に思わないでしょうが、中古車には新車のような定価が存在せず、販売店がそれぞれ独自に販売価格を決めています。

これは中古車の価格を決めるのがメーカーではなく、需要(クルマを買う人)と供給(中古車の流通量)によって決まる仕組みになっているからです。このような仕組みは「相場」と呼ばれ、株式や金などの金融商品、オークションやフリマサイトでの中古品の売買なども相場によって取引価格が決まります。

相場は需要が増えると上昇し、逆に供給のほうが増えると下落します。中古車も同じ。流通しているクルマの数に比べてそのクルマをほしいと思う人が多い時期は高くなり、探している人が少なくなる時期は安くなります。

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【相場の変動時期1】最需要期である2〜3月

1年のうちでもっとも中古車が売れるのは2〜3月。これは様々な要因があります。

■4月からの新生活に向けてクルマが必要になる人が増える
■3月末に決算を迎える法人が決算前にクルマを購入する
■販売店も3月末が決算なので、ここに向けて販売体制を強化する
■過去3月末までに販売されたクルマが多いので、この時期に車検が切れるクルマも多い。車検タイミングを機にクルマの買い替えを検討する人が増える

この時期はボディタイプに関係なく需要が増えるので、中古車は全体的にほかの月よりも高めの相場になりやくなります。

【相場の変動時期2】4〜5月は前月の反動で安くなりやすい

前述したように中古車は2〜3月が最も売れるため相場が高くなります。すると4〜5月はすでに多くの人がクルマを買った後なので客足が鈍くなります。2〜3月に比べると需要が少なくなるため、この時期は全体的に中古車相場が下がる傾向にあります。

また、軽自動車やコンパクトカーは新車ディーラーが販売台数を稼ぐために自社登録するケースもあります。このようなクルマはすぐに中古車として市場に出てくるため、4〜5月は登録(届出)済み未使用車の流通量が増え、安くなる傾向にあります。

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【相場の変動時期3】毎年1月は相場が動く

中古車は時期により相場が変動しますが、それ以前に大原則として「古くなるほど安くなる」という動きがあります。

年が明けるとクルマの年式は1年古くなるので、その分買いやすい値段になっていきます。

【相場の変動時期4】お店が閑散とする大型連休中〜大型連休後

ゴールデンウィークや夏休み前は、そこに向けてクルマを買う人が増えます。一方で大型連休に入ると多くの人が遊びに出かけてしまうため、中古車販売店を訪れる人は少なくなります。

販売店は少しでも多くの人に来店してもらうため、価格を下げてアピールします。この傾向は大型連休後まで続くケースが多くなります。

【相場の変動時期5】ボーナス前はお買い得感をアピール

新車・中古車を問わず、ボーナスを頭金にしてクルマを買う人は多いもの。そのため、販売店はボーナス前になるとユーザーの購買意欲を高めるためにお買い得な価格設定にする傾向があります。

基本的に競争が激しい中古車業界では最初からギリギリの値付けが行われていることが多いため、値引きには応じづらいという事情があります。ただ、販売店によってはこの時期は普段より話を聞いてもらいやすいというケースもあります。それでも人気があまりない車種の新車のような大幅値引きは難しいので、用品などのサービス・値引きなどで交渉する方が現実的です。

【相場の変動時期6】冬が近づくと4WD車の相場が上がる

ウィンタースポーツを楽しむ人や、雪国で暮らす人が4WD車の購入を考えるため、冬が近づくとSUVの相場が上昇傾向になります。特に軽SUVのジムニーはこの傾向が顕著。

また都市部で大雪が降るとクルマを買おうとしている人の意識が「やっぱり4WDのほうがいいのかな」となり、一時的にSUVの相場が上昇するケースもあります。

【相場の変動時期7】春になるとオープンカーの相場が上がる

SUVを始めとする4WD車と逆の動きをするのがオープンカー。寒い冬の時期はオープンカーに乗りたいという気分になりませんが、暖かい春になるとルーフを開けて開放的な気分を楽しみたいという人が増加します。そのため、中古車相場も上昇する傾向にあります。

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【相場の変動時期8】フルモデルチェンジ後は一気に相場が下がる

クルマがフルモデルチェンジを迎えると、先代モデルに乗っていた人が新型に乗り換えて、先代モデルの流通量が一気に増えます。これにより需要と供給のバランスが崩れて先代モデルの中古車相場が下落することがあるのです。この傾向は人気モデルほど顕著に表れます。

ただ、まれにデビューした新型を見て、「先代のほうがカッコいい」と先代の相場が上がるケースもあります。

【相場の変動時期9】フルモデルチェンジから3年、5年、7年で訪れる車検タイミング

新車を購入したときは3年後、その後は2年ごとに訪れる車検。点検・整備費用だけでなく自動車重量税や自賠責保険の更新も必要になるので、車検を機にクルマを買い換える人が多くいます。

そのため、フルモデルチェンジから3年、5年、7年……といった車検時期を過ぎると、そのモデルの中古車の流通量が一気に増えて相場が下落する傾向にあります。

中古車は欲しいと思ったときが買い時

これまで中古車相場のさまざまな変動要因を紹介しましたが、ここ最近は世界的な部品不足やロジスティクスの停滞により、新車は長期の納車待ちになったり、受注停止になったりする事態が発生しています。この影響は中古車にも及んでいて、相場変動要因にまったく影響されず、常に高値で販売されているモデルも少なくありません。

また、新車と違い中古車は1点ものの商品。欲しいと思ったものが相場の安い時期に都合よく見つかるとも限りません。自分の条件に合うものを見つけたら、時期は気にせず購入するのが正しい判断といえるでしょう。

カープレミアでは、中古車の車両本体価格とともに、「カープレミアクレジット」の月々の支払い額を掲載。月々の支払い額も、一部繰り上げ返済など契約後に支払方法を変更できる長期支払い可能な「最安値プラン」や、ローン期間の最初は支払い額を抑えて、後半に多く納める「初め低額プラン」、最安値プランよりオーソドックスな「均等払いプラン」があり、いずれも一目でわかります。

仮に相場が普段より高い時期でも、無理なく買えるプランが見つかるはず。ぜひカープレミアで満足できる中古車を探してください。

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(イラストレーション:桔川シン)
※この記事は、2022年11月時点での情報で執筆しています。

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