カープレミアマガジン編集長へ出された今回のお題は「乗り心地がいい軽自動車と悪い軽自動車をランキング形式でまとめよ」です。いやぁ、ランキングにするのって本当に難しいんですよ。販売台数ランキングのように数値化できないものは正直しんどい。しかし、今までの試乗経験から、筆者の独断と偏見でランキング形式にまとめました。
※本記事は、現在販売中の現行モデルから選出しています。
乗り心地のいい軽自動車ランキング Top5
今どきの軽自動車はどのモデルも品質が高く、乗り心地もいいクルマがほとんどです。入賞しなかったモデルは乗り心地が悪い、という意味ではありません。記事の文字数の都合上、ランキングは5位までとさせていただいたまでです。
【No.5】ダイハツ タント
5位入賞したのはダイハツのスーパーハイトワゴン、タントでした。どれを入賞させるのか、結構悩みました。
現行モデルは、2019年7月にフルモデルチェンジを受けた4代目。新しいだけあって、乗り心地の良さも進んでいます。軽自動車の感じがしない万人受けする乗り心地にうまくセッティングされていました。
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【No.4】スズキ ワゴンR スマイル
2021年9月にデビューした、トールワゴン。通称名は「スマイル」。このクラスでは珍しい後席スライドドア車になります。それまでの後席スライドドアのトールワゴン(スーパーハイトワゴンより概ね10cm車高が低くなる)は、ダイハツ ムーヴ キャンバスだけでした。
スマイルのプラットフォーム、足回り、パワートレインといった基本構造は、スペーシアやワゴンRと同じものを流用していますが、エンジンや足回りのチューニングは、スマイル独自のものにしています。軽自動車も「最新こそ最良」。スペーシアとワゴンRと比べて新しいスマイルは、乗り心地も向上していました。
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【No.3】日産 ルークス/三菱 eKスペース/三菱 eKクロス スペース
日産 ルークス、三菱 eKスペースとeKクロス スペースは、日産と三菱の合弁会社「NMKV」が開発するクルマで、外観に大きな違いがありますが、基本構造やパワートレイン、足回りなどはすべて共通となります。
ルークス系3兄弟は、スーパーハイトワゴンの中で最もホイールベースが長い2,495mmとなっています。ホイールベースの長さは、乗り心地の良さに直結します。また、現行モデルは、軽自動車を作ったことがない日産の主導で開発したことから、登録車(いわゆる普通車)の基準で設計され、結果として軽自動車の域を超えた仕上がりになりました。前席・後席ともにシートの座り心地がよく、乗り心地の良さに貢献しています。
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【No.2】ホンダ N-BOX
幾度となく、新車販売台数1位を獲得するホンダのスーパーハイトワゴン。N-BOXはもはや国民車といっていいでしょう。後述のEVがでなければ、乗り心地のいい軽自動車の1位に選出していました。現行2代目は2017年5月にフルモデルチェンジを受けていますが、その後も改良のたびに足回りは熟成され、より登録車のような重厚な乗り心地になりました。
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【No.1】日産 サクラ/三菱 eKクロス EV
乗り心地に関しては、EVはずるいです。重たいものは、エンジンではなくバッテリーとなるEV。車両重量がエンジン車よりも重たくなりますが、その分、乗り心地は重厚になります。また、重心を低くすることができるため、走行時の車体の揺れも軽減できます。サクラ/eKクロス EVは、軽自動車の領域を斜め上方向に超えてしまいました。自動車評論家らの評判も高く、サクラ/eKクロス EVが、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーの本賞を獲得しました。軽自動車が本賞をとるのは、カー・オブ・ザ・イヤー史上初のことです。
サクラ/eKクロス EVも、日産と三菱の合弁会社「NMKV」が開発するクルマで、外観の違いはありますが、基本構造、パワートレインや足回りは同じです。
乗り心地が悪い軽自動車ランキング Top3
現在新車で販売されている軽乗用車(ワゴン系とハッチバック)で乗り心地が悪いモデルは思い当たりませんでした。乗り心地が悪くて仕方ないのは、軽トラ、軽バンといった商用車。軽トラは除外して、パーソナルユースでも使われる軽バンを含めてランキングにしました。乗り心地が悪い軽自動車は、あの人気のクルマと軽バンになります。
【No.3】スズキ ジムニー
ジムニーは乗り心地が悪いのは仕方ありません。乗り心地が悪いランキングに入るほうが名誉なクルマです。なぜならジムニーは一般道路を走行する乗り心地より、悪路走破性、耐久性を重視した本格的なオフロード4WDだから。
ジムニーは今どきのクルマにはめずらしい、ラダーフレーム(シャシーがラダー=はしご上になったフレームにボディを乗せる構造。普通のクルマはフレームとシャシーが一体となったモノコック構造)、前後輪リジットサスペンション(車軸式ともいわれる、左右が独立した動きができない構造)と乗り心地を犠牲にして耐久性、悪路走破性を高める構造を採用しています。
ラダーフレームは堅牢ですが、振動が発生しやすく直進安定性が悪くなります。リジットサスペンションも堅牢で、車体が左右方向斜めに傾いたときの走破性が高くなりますが、乗り心地にはマイナスとなります。ジムニーに乗って凹凸がはげしい踏切などを越えるときは、飲み物にはきちんとフタをする必要があります。
とはいっても、実際に乗ってみると、ハードコアな乗り心地はなぜか不快に感じさせないものです。ワイルドな印象と乗り心地がマッチしているからでしょうね。
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【No.2】ダイハツ ハイゼットカーゴ/トヨタ ピクシス バン/スバル サンバーバン
現在、新車で販売される軽バンは実質2車種になりました。スバルはサンバーバンの自社生産を2012年でやめており、トヨタは元々、軽自動車を作っていません。ダイハツ ハイゼット カーゴをトヨタ、スバルにOEM供給をしています。外観の違いはエンブレム程度といった、違いがほとんどなく、パワートレインや足回りなどの基本構造はすべて同じです。
ハイゼット カーゴとそのOEM車を2位に選んだのは、後述の軽バンより基本設計が新しく(現行モデルは2021年12月にフルモデルチェンジ)、足回りも見直しされ、乗り心地がよくなったからです。
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【No.1】スズキ エブリイ/日産 NV100クリッパー/マツダ スクラム バン/三菱 ミニキャブ バン
不名誉なランキングではありますが、消去法で1位になってしまいました。エブリイの現行モデルは、2015年2月にフルモデルチェンジを受け、約8年が経過しました。前述のライバル車、ハイゼット カーゴが2021年末にフルモデルチェンジを受けて刷新されてしまった分のアドバンテージがあります。
ただ、エブリイが壊滅的に乗り心地が悪いというわけではありません。軽バンは貨物車として届出がされるクルマで、最大積載量350kgとなっています。この重量を支えるために、後輪のサスペンションは固くしなければならず、この最大積載量に耐える荷重指数をもった乗り心地の悪いタイヤを履かないと車検に通らないといった事情があります。空荷で走ると、段差を超えたときなど後輪が跳ねてしまうのはこのためです。乗り心地は良くないですが、日常生活で乗って具合が悪いことはありません。しばらく乗っているうちに慣れるという人も少なくありません。
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(文:宇野 智 画像:スズキ・ダイハツ・ホンダ・日産・三菱)
※この記事は、2024年6月時点での情報で執筆しています。