2022年1月13日、トヨタのミニバン「ノア」と「ヴォクシー」が8年ぶりのフルモデルチェンジをして発売されました。“ノアヴォク”が気になっている方へ、また購入を検討されている方へ、筆者独断による注目すべきポイント6点をご紹介します!
【注目その1】全車3ナンバーへ。ただ、先代のボディサイズを基本的に維持
先代は、標準モデルが5ナンバー、エアロが3ナンバーでしたが、新型は全車3ナンバーになりました。新型のボディサイズは以下のとおり。
新型ノア・ヴォクシーのボディサイズ・先代比 ※単位:mm
新型 | 先代比 | |
全長 | 4,695 | ±0 |
全幅 | 1,730 | エアロ:−5
標準:+35 |
全高 | 1,895 | +70(シャークアンテナ50mm含む) |
ホイールベース | 2,850 | ±0 |
標準モデルで先代比+35mmとなりましたが、全長とホイールベースが変わっていないことと、フロントとリアのオーバーハング(車軸からバンパー端までの距離)も変わっていないことから、先代で定評のあった小回り性の良さ、取り回しの良さは維持されています。
取り回しの良さへの影響が少ない全高はしっかりと上挙げられ、室内空間の拡大に充てられています。
【注目その2】左右のCピラー間が先代比+75mmに拡大
左右のCピラー(2列目シートにある前から3番目の支柱)の間が、先代比+75mmと拡大、頭上空間では、左右それぞれ35mmずつ広げられました。室内高は先代比+5mmとわずかですが、クルマのディメンションにおいては大きな数値。先代よりしっかりと広くなりました。
【注目その3】新世代ハイブリッドを搭載
ついに5世代目となったトヨタのハイブリッドシステム。ノアヴォクに採用されたハイブリッドは、直列4気筒1.8Lガソリン(2ZR-FXE)を先代からキャリーオーバーしつつも、電動システムを全面的に刷新し、さらなる高効率・低燃費と走りの質の向上を両立させました。
燃費は、ノアが23.0〜23.4km/L、ヴォクシーが23.0km/L(2WD車のWLTCモード)と、先代比で約20%も向上しています。これは、単純計算でガソリン代が16%ほど節約できることになります(ガソリン価格が同じであればのお話ですが、いいかげんガソリン価格の高騰を抑えていただきたいですね)。
【注目その4】非電動のカラクリ式「ユニバーサルステップ」
車高が高いミニバンは、子供やお年寄りには乗り降りがしづらいものです。無理しての乗り降りは、転倒を誘発し事故の原因にもなりかねません。ファミリーユースでミニバンに乗るなら、後席のステップは選びたいオプションです。
先代ノア・ヴォクシーでは、電動格納式ステップが約20万円のオプションで設定されていました。新型ノア・ヴォクシーでは、“非”電動格納式ステップ、その名も「ユニバーサルステップ」が、なんと33,000円のオプション価格で設定されました。
ユニバーサルステップは、モーターやアクチュエーターといったコストがかさむ電動パーツは一切使用せず、電動スライドドアが作動する力を使ってステップを展開・格納させる“カラクリ式”です(すなわち、電動スライドドア装備車にしか選べません)。
これは、トヨタらしい発想ですね。約17万円の差は大きい!
【注目その5】後方に危険があったらスライドドアを開けない安全装置
パワースライド装着車では、駐停車時にパワースライドドアを開けてクルマから降りようとしたとき、後方から車や自転車が接近し接触の危険性があるとドアオープン動作を自動で停止する「安心降車アシスト」を装備しています。
勢いよくクルマから降りてしまいがちな子供の安全に役立つ、トヨタの親切設計です。このほかにも、先進安全技術や運転支援機能をふんだんに装備しています。先代ノアヴォクは、先進技術の採用が遅れていましたが、ようやくライバルと肩を並べることができました。
ノアは多彩、ヴォクシーはシンプルなグレード構成。おすすめは?
ノアのグレード構成
グレードは、顔つきがおとなしい標準モデルが、ベーシックグレードの「X」、中間グレードの「G」、上級グレードの「Z」の3グレード構成。迫力ある顔つきのエアロ系は、ベーシックグレードXがなく、GとZの2グレード構成で、グレード名の頭にSがついて「S-G」「S-Z」となります。
パワートレインは、全グレードにハイブリッドとガソリンを設定し、駆動方式もおしなべて全グレードに2WD(前輪駆動)と4WDの両方を設定しています。なお、ハイブリッド車の4WDは後輪モーター駆動の「E-Four」、ガソリン車はプロペラシャフトで繋がったいわゆる生活四駆となります。
乗車定員は、最上級グレードの「S-Z」と「Z」が7人乗り、ほかのグレードはすべて7人乗りと8人乗りから選べます。
ヴォクシーのグレード構成
ヴォクシーはノアのように顔つきが異なるモデル設定がありません。ノアでいうエアロ系のみの設定となり、グレード構成にベーシックグレードとなる「X」がありません。グレード命名規則はノアと同じ、パワートレインと駆動方式はノア同様に全グレードに全設定されており、乗車定員もノアと同じく、「S-Z」が7人乗りのみ、「S-G」には7/8人乗りが設定されます。
おすすめグレードとグレード別価格差比較
まずはグレード、パワートレイン、乗車定員別の価格差をまとめます。
ハイブリッド車とガソリン車の価格差は:35万円
X・Gの価格差(エアロも):30万円
ノア G・Zの価格差(エアロも):27万円
ヴォクシー S-G・S-Zの価格差:30万円
ノア エアロ・標準の価格差:7〜8万円
E-Four:22万UP
ガソリン4WD:19.8万UP
7人乗りと8人乗りの価格差:0円
上記はノア・ヴォクシーともに共通です。
価格は、ノアが267〜389万円、ヴォクシーは309〜396万円となっています。一見複雑に見えるグレード構成ですが、多様なユーザーニーズに即した仕様構成になっています。
グレード別の装備差で、タイヤ・ホイールを含めたエクステリアの違いのほか、顕著な装備差はリアの空調。ノア・ヴォクシーともに最上級グレード「Z」「S-Z」のリアはクーラーとヒーターの両方があるオートエアコンが装備されますが、ほかのグレードのリアはクーラーのみとなります。
グレードの価格差から見ると、最上級グレードのハイブリッド車かエントリーグレードのガソリン車がおすすめです(筆者の主観です)。
最上級グレードのハイブリッド車は、所有している間の満足感が高く、リセールバリューも高くなります。エントリーグレードのガソリン車は、リセールバリューを気にせず長く所有する方で、後席オートエアコンはなくても都合が悪くないという方には、コスパが高くなるでしょう。ハイブリッド車とガソリン車の価格差を埋めるほどのガソリン代は、相当な距離を走らないといけません。
比較検討したいライバル車
新型 ホンダ ステップワゴン
新型ノア・ヴォクシーのフルモデルチェンジ発表・発売時期と同じ、2022年1月に新型発表となった、ホンダ ステップワゴン。こちらの発売は未定で、うわさでは同年5月説が濃厚です。なお、予約注文の受け付けは開始されています。
新型ノアヴォクのオラオラ系ど迫力フロントフェイスに、そこまでの魅力は感じないという方は、非オラオラ系ナチュラルテイストのステップワゴンの選択もアリです。
次期新型 日産 セレナ
次期新型セレナは、2022年12月にフルモデルチェンジされるといううわさが流れています。少し先ではありますが、次期新型セレナの発表を待って、ノアヴォク・ステップワゴン・セレナの三つ巴(正確には四つ巴ですね)で比較検討するのもアリでしょう。
セレナは進化した「e-POWER」を搭載することは間違いありません。新型ノート e-POWERのできの良さからすると、相当に期待できるミニバンになりそうです。
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※この記事は、2022年4月時点での情報を元に執筆しています。