「パンクしない走行可能なタイヤ」として知られるランフラットタイヤ。ちょっとした誤解もあるようです。この記事では、ランフラットタイヤについての正しい知識から、価格や寿命までをまとめてお伝えします。
ランフラットタイヤとは？
ランフラットタイヤとは、パンクしても走行可能なタイヤのことです。英語では「Run flat tire」と書きます。この場合の「flat」は、タイヤの空気圧が失われてフラットになった、という意味になります。
ランフラットタイヤの構造は、サイドウォールに強化したゴムで補強をして、空気圧が0になっても、補強したゴムで車両の重量を支えることを可能にしています。
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ランフラットタイヤは絶対にパンクしない？
前述したとおり、「ランフラットタイヤとは、パンクしても走行可能なタイヤ」であって「パンクしないタイヤ」ではありません。この点、よく勘違いされます。
ランフラットタイヤには、普通のタイヤと同じように内部に圧力をかけた空気が充填されています。釘などの鋭利なものを踏むなどしてタイヤに穴があくと、ラインフラットタイヤも普通のタイヤと同じように空気が抜けて、「パンク」状態になります。
ただ、ランフラットタイヤはパンクしても、サイドウォールが強化されているため、空気圧が0になってもタイヤがぺしゃんこになりません。
ランフラットタイヤはパンク後「しばらく」走行できるに過ぎない
ランフラットタイヤは空気が抜けても延々と走り続けられる、という勘違いもよくあります。
空気圧が0になったランフラットタイヤは、しばらく走行可能ですが、できるだけすみやかにタイヤを交換する必要があります。
空気圧が0になったランフラットタイヤは時速●kmで○km走行できる
ISO（国際標準化機構）技術基準に基づいた試験条件では、ランフラットタイヤの空気圧が0になった状態で「80km/h以下で80kmまで走行可能」としています。市販されているランフラットタイヤは、すべてこの条件の範囲内でとなります。
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ランフラットタイヤは一度パンクすると修理不可能、新品交換となる
ランフラットタイヤは、鋭利なものなどが刺さるなど、タイヤを貫通する損傷があると新品交換となります。普通のタイヤでは、釘が刺さった程度の損傷箇所が小さい場合は、ゴムで穴をふさぐなどする修理ができますが、ランフラットタイヤは、サイドウォールの補強ゴムが劣化しているおそれもあり、修理対応不可となっています。
ランフラットタイヤの価格は高い？
ランフラットタイヤは、普通のタイヤと構造が異なるため、価格はどうしても高くなります。
ランフラットタイヤの価格と普通のタイヤの価格差は、どの製品で比べるかにより差がでますが、15〜40％程度高くなります。
ランフラットタイヤと普通のタイヤの見分け方
ランフラットタイヤは、サイドウォールのタイヤサイズの刻印の、インチ径の前に「F」の1文字が加わります。
例えば、普通のタイヤで「225/50R17」というタイヤサイズの場合、同じサイズのランフラットタイヤは「225/50RF17」と表記されます。
ランフラットタイヤの交換時期・寿命は？
ランフラットタイヤは、普通のタイヤの交換時期・寿命と同じと考えてください。製品の違いによって、耐摩耗性が異なる点を無視すれば、タイヤがすり減るトレッドの部分は、ランフラットタイヤと普通のタイヤは同じです。
ランフラットタイヤだからといって、普通のタイヤとは異なる素材がトレッド面に使用されることはありません。ランフラットタイヤも普通のタイヤと同じように、耐摩耗性に優れるタイヤ、優れないタイヤが存在します。
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主要ランフラットタイヤブランド一覧
【ミシュラン】Pilot Super Sport
ミシュランはこのほか、『Pilot Sport 4』『Primacy 4』などにランフラットタイヤを設定しています。
【ブリヂストン】POTENZA
ブリヂストンは、このほか、『TURANZA』『DUELER』シリーズ、スタッドレスタイヤ『BLIZZAK』シリーズにランフラットタイヤを設定しています。
【ダンロップ】SP SPORT MAXX
【ピレリ】CINTURATO
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※この記事は、2023年3月時点での情報を元に執筆しています。
