ベッドや流し台、給電システムを備えたキャンピングカーはライフラインが整った、いわば「走る家」。特に8ナンバー登録の本格キャンパーの場合、冷蔵庫やシャワー、トイレ、エアコンも付いて超快適……と思いがちですが、フル装備のモデルはごくわずか。キャンピングカーの構造要件に関わる装備以外はオプション扱いで、用途や予算に応じて選ぶことになります。ここではキャンピングカーオーナーに人気の、使い勝手や快適性を高めるアイテムを紹介します。
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【サマリー】キャンピングカーオーナーに人気のアイテムとは?
キャンピングカーオーナーが実際に使ってみて便利に感じている装備とは? キャピングカービルダーと販売店が加盟する日本RV協会(JRVA)が数年前に実施したアンケートでは、
1位:FFヒーター
2位:冷蔵庫
3位:トイレ機能(ポータブルタイプ、カセットタイプを含む)
という結果になりました。
FFヒーターはアイドリングストップ状態で車内を温められる暖房器具で、エンジンの騒音や排ガスを出さないためにキャンピングカーでは広く普及しています。冷蔵庫は食材の鮮度保持やドリンクの保冷に重宝し、車内にトイレがあれば夜間や悪天候時に車外のトイレを利用するわずらわしさから解放されます。
上位3アイテム以外にも、例えば季節ごとに気温の変化が大きい日本では空調や断熱が快適性を大きく左右し、空調を旅先で不自由なく使うためには電装品の強化が必須になるなど、キャンピングカーライフを快適に過ごすために装着しておきたいアイテムは数多くあります。次項ではキャンピングカーオーナーに人気&おすすめのアイテムを紹介していきます。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#1】FFヒーター
環境保護や騒音防止の観点から、車中泊時にエンジンを掛けっぱなしでカーエアコンを使うことは憚られます。
FFヒーターは車両の燃料(ガソリン/軽油)を使い、着火や送風に必要な電力をサブバッテリーから供給することでエンジンを切ったまま動かせる暖房機器。車外から燃焼に使う空気を取り込み、二酸化炭素は車外に排出する仕組みで、車内の空気はクリーンに保たれます。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#2】冷蔵庫
旅先で購入したお土産や食材の鮮度を落さずに持ち運べることから、長期のクルマ旅には必須のアイテム。
8ナンバーのキャンピングカーには据え付けられていることがほとんどで、車内レイアウトに合わせて上開き式と横開き式を設定しています。ポータブルタイプはアウトドアに持ち運べる使い勝手のよさが魅力。冷蔵・冷凍に加えて、保温機能の付いたものもあります。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#3】トイレ
道の駅や高速道路のSA/PAには24時間利用できるトイレがあるから必要ない……と思いがちですが、車内にトイレがあれば雨の日や夜間でもクルマから降りる必要がなく、大渋滞にハマっても安心できます。
キャンピングカー用のトイレには据え付けタイプの「カセット式」と持ち運べる「ポータブル式」があり、ポータブル式はアウトドアや災害時にも活用できます。
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【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#4】ソーラーパネル
消費電力が少ないLED照明も、長時間使うとバッテリー上がりが心配。屋根の上にスリムなソーラーパネルを設置して充放電コントローラーを組み合わせれば、ソーラーパネルで発電した電気を効率よくサブバッテリーに充電できます。
外部電源が取れない駐車場でもバッテリーに補充電できるので、バッテリー上がりを防げます。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#5】サブバッテリー
エンジンの始動やカーエアコンなどの電装品に使う走行用のメインバッテリーとは別に、クルマのオルタネーターやソーラーパネルで発電した電気、外部電源から取り入れた直流の電気を蓄えておくバッテリーです。
これがあると冷蔵庫や照明といったキャンピング設備の電力の供給源になります。最近では従来の鉛タイプに比べ、軽量コンパクトで大容量のリチウムイオン電池の人気が高まっています。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#6】クーラー&エアコン
夏場の熱さ対策は長年キャンピングカーの課題でしたが、ここ数年で従来の鉛バッテリーから軽量コンパクトかつ大容量のリチウムイオン電池が普及し、発電機や外部電源に依存せず、サブバッテリーだけで家庭用エアコンや車載クーラーの長時間運転が可能になりました。
スペースに限りのある軽キャンパーやバンコンに取り付ける場合、室外機の搭載方法を工夫する必要があります。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#7】電子レンジ
コンビニ弁当やお総菜の温めに便利な電子レンジも、キャンピングカーのマストアイテムになりつつあります。
主流はAC100V仕様の家庭用で、消費電力が大きいために大容量のサブバッテリーとインバーターの組み合わせが必須です。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#8】サイドオーニング
バンコンのスライドドアやキャンピングカーのエントランスドアの上に展開する収納式の「日よけ」。
使わないときはボディ側面やルーフに取り付けたケースのなかにコンパクトに収まり、手動または電動で幕を引き出します。サイドに覆いを装着すると拡張ルームとして使えます。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#9】シャワー
ペットが車内に乗り込む前に足を洗ったり、趣味のギアに付いた海水や泥汚れを洗い流したりするのに重宝します。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#10】マルチシェード
天井と壁面、床に断熱処理が施されたキャンピングカーの盲点が「窓ガラス」。ここをふさがないと冷気が車内に入り込むだけでなく、車内と屋外の寒暖差から結露が発生してびしょ濡れになります。
車種専用設計のマルチシェードを使えば、断熱性向上と結露の防止、遮光、プライバシー保護が期待できます。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#11】外部電源入力
自宅や電源付きのキャンプサイトなど、AC(交流)電源の取れる場所でキャンピングカーの電気設備を作動させるために、直流(DC12Vまたは24V)に変換する装置(AC/DCコンバーター)や、外部電源と接続することでサブバッテリーに充電を行なうチャージャーなどで構成されるシステム。
コンセントの接続口は車体側面や後部(バンパーなど)に設けられています。
【キャンピングカーに絶対付けたいアイテム#12】ベンチレーター
車外から新鮮な空気を取り入れ、車内の汚れた空気を排出するクルマ用の換気扇。網戸と併用することでペット特有のニオイを効率よく排出でき、通気性も高められるので、人もペットも快適に過ごせます。
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【まとめ】最新アイテムを活用すれば中古車も快適に
バッテリーやソーラーパネル、インバーターなどの電装品は日進月歩。中古でキャンピングカーを入手した場合、電装系を最新スペックのものに更新すれば快適でストレスフリーなキャンピングカーライフを送れます。
また、シンクやシャワー、トイレといった水回りも経年劣化しやすい部分なので、予防整備を兼ねて新品に入れ替えると気分を一新でき、水漏れなどのトラブルを防げます。
※この記事は、2023年1月時点での情報で執筆しています。