タイヤローテーションとは?交換時期や方法を解説

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タイヤの位置の交換を定期的に行うことは、車を良い状態に保つための重要な要素のひとつです。このことをタイヤローテーションと呼びます。ここでは、タイヤローテーションの時期やその方法について解説します。

タイヤローテーションについて解説

車を長い間利用していると、タイヤの前後左右の減りが非対称になることがあります。これは、車にかかる重量の違いや前輪と後輪で摩耗(すり減ること)の度合いが違うことが関係しています。これらを放置してしまうと、安全面の問題やタイヤの持ちが悪くなってしまうことを引き起こしかねません。タイヤローテーションは、タイヤの位置を定期的に変えることで長持ちさせる重要な作業です。

タイヤローテーションを行う理由

タイヤはローテーションせず長期間使用すると、偏摩耗(タイヤが偏ったすり減り方をすること)を起こしてしまいます。
まずFR(後輪駆動)車の場合は、操舵輪(ハンドル操作で動くタイヤ)である前輪は外側、駆動輪(エンジンの動力が伝わるタイヤ)である後輪は中心に摩耗が起きやすくなります。また、FF(前輪駆動)車の場合は前輪が操舵輪と駆動輪を兼ねているため、前輪の摩耗が非常に早くなります。そうした状態を防ぎ4輪すべてのタイヤの摩耗を平均的にするために、タイヤの位置を定期的に入れ替える作業が必要です。
また、偏摩耗によって起こりやすい騒音や振動を防止することもタイヤローテーションのメリットです。

タイヤローテーションの時期

日頃からタイヤの摩耗に注意しておき、偏摩耗の兆しが現れたらローテーションを行うことが大切です。しかし、一般的にローテーションを行う時期は、走行距離によって判断することになります。目安としては走行距離5千kmごとに行うのが推奨されています。
タイヤに過度な負担をかける走り方や常に過度な積載をするなどの例外的な使用をすると、偏摩耗しやすくなってしまいます。このような場合、5千kmにこだわらずに早めにローテーションをする必要があります。
(参考元:https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/rotation/)

タイヤの交換時期の目安

タイヤの交換時期は、摩耗の度合いが交換サインになる場合と製造から5年程度経過した場合があります。
摩耗による交換時期の判断基準としては、タイヤの残溝が4mm以下になった場合、あるいはサイドウォールのヒビに深いものがある状態が挙げられます。

ここでいうサイドウォールとはタイヤの側面にあたり、走行する際にタイヤの中で最も変形が大きい部分です。走行中はこのサイドウォールがたわむことにより、路面からの衝撃を吸収してタイヤを路面に密着させる役目を持っています。このサイドウォールに石や縁石によって傷がつくと、その傷の程度によっては空気の漏れや場合によってはバースト(破裂)を起こし、重大な事故につながります。

また、経年劣化によりひびが入ることがあります。なお、オークションサイトなどで安売りしているタイヤなどを購入する際は、念のためサイドウォールの画像や製造年月日の確認を求めるなどの注意が必要です。

要交換のサイン

タイヤの交換が必要となる判断基準のひとつが、タイヤのスリップサインが一ヵ所でも出ている状態です。スリップサインとはタイヤの側面にある三角マークで、三角マークの延長線上の溝を見るとゴムが盛り上がった部分があります。これがスリップサインです。
タイヤの溝の深さが1.6mmになると、スリップサインはタイヤの表面と同じ高さになります。この状態で雨天時に走行するとスリップの原因となり、ブレーキの制動距離が延びるなど大変危険です。車検では1.6mm未満の場合、不合格となります。

タイヤローテーションの方法

タイヤローテーションを正しく行うには、安全な作業環境を確保することが必要不可欠です。タイヤローテーションの正しい方法と注意点を紹介します。

タイヤローテーションのポイント

タイヤローテーションは、車からタイヤを外し、取り付ける位置を入れ替え、装着するという作業工程になります。基本的にはタイヤの前後を入れ替えます。FF、FRといった駆動方法の違いやタイヤの種類によって交換位置が決められている場合があるため注意が必要です。
一般的に販売されている車で最も多い駆動方式のFF(前輪駆動)車は、操舵輪と駆動輪の役割を兼ねている前輪に大きな負荷がかかり、摩耗が後輪より2~3倍早く進む傾向があります。

その特性を踏まえたFF車のタイヤローテーションは、前輪右は後輪右に、前輪左は後輪左に、後輪右は前輪左に、そして後輪左は前輪右に入れ替える方法をとります。
後輪駆動のFR車と4WDの車のタイヤローテーションは、FF車と少し異なります。駆動輪である後輪に負荷がかかるので、FF車よりも後輪の摩耗が早く進みます。

4WDは四輪を駆動しますが、通常は2WDとなっているケースが多いため、FFがメインの 4WD車ではFF車のローテーションで、後輪がメインの4WD車はFR車の方法を採用します。常時四輪を駆動するタイプの場合はFR車と同様の方法を採用します。
FR車および4WDの車の場合、前輪右は後輪左に、前輪左は後輪右に、後輪右は前輪右に、そして後輪左は前輪左に移動させます。

いずれも遊輪と駆動輪間、および回転方向を逆に(回転方向に指定のあるタイヤの場合はNG、タイヤのサイズが異なる場合もNG)交換を実施することが重要です。また、新品タイヤの装着時は早めにローテーションをすることが望まれます。

自分でタイヤローテーションを行うのは大変

自分でタイヤローテーションを行う必要な工具としては、十字レンチ、トルクレンチ、リジッドラック(ジャッキスタンド)、そしてジャッキがあります。手順としては以下の通りです。

(1)まずタイヤのホイールナットを十字レンチで緩める
(2)クルマをジャッキアップし、リジッドラックで車をささえる
(3)タイヤを外し、入れ替え、再び十字レンチでそれぞれのタイヤのホイールナットを締める
(4)トルクレンチで増し締めして完了

このように自分でタイヤローテーションを行うことは可能ですが、そのためには平坦で舗装された安全な場所を確保する必要があります。そのうえ重労働で危険を伴う作業となります。
そのため、最も安全で簡易な方法は整備工場に依頼することです。経験豊富な整備士が対応するので安心なうえ、定期点検や車検時に頼めば手間も省けます。専門家に任せることが、安心で安全なカーライフを過ごす早道といえます。

タイヤローテーションはプロに依頼するのがおすすめ

ここまででタイヤローテーションの必要性と自身で行うことは難しいことを紹介しました。
タイヤの点検は安心できるプロに依頼して、安全に走行できる状態にしておきたいものです。
そんな期待に応えるのが「カープレミアガレージ」です。「カープレミアガレージ」ではタイヤローテーションの他にもさまざまな点検を行っています。国家整備士が国産全メーカーの全車種に対応しており、中古部品を利用したエコ修理も行うことができます。タイヤの空気圧をチェックするだけでも、お気軽にご依頼ください。

まとめ

事故に繋がる可能性がある偏摩耗を防ぐために、タイヤローテーションは定期的に行う必要があります。しかし、自分自身で行うには難しいと感じた方は、安心して依頼できる整備工場「カープレミアガレージ」を活用してみてはいかがでしょうか。タイヤローテーションだけではなく、タイヤの状態をチェックし、空気圧の点検も行っています。

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