「トヨタ ルーミー」はなぜ売れる?デビュー後5年経っても登録車販売台数実質トップの理由とは?

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2016年11月9日のデビューした、トヨタのコンパクト・トールワゴン「ルーミー」。2020年9月15日にマイナーチェンジを受け、今や登録車販売台数実質トップの爆売れモデルとなりました(本記事執筆時点)。果たして、なぜそんなに売れているのでしょうか?その理由に迫ります。

爆売れ!トヨタ ルーミーの驚異的な販売台数

ルーミーは、ダイハツから「トール」のOEM供給を受けてトヨタが販売するコンパクト・トールワゴン。ダイハツが人気モデル「タント」をはじめとする、軽で培った技術、ノウハウをトールワゴンに投入したら、すばらしいクルマができあがったのでした。
CAP/ルーミーは、フロントフェイスが異なる2モデル体制。多くの軽ワゴンと同じように「カスタム」が設定されている。

CAP/ルーミー カスタム G-T

エンジンは新開発の1.0Lガソリンターボと、自然吸気1.0Lガソリンをラインナップ、軽自動車と同等の取り回しの良いパッケージングで室内空間も広く、使い勝手に優れた1台。日常使いのクルマとして、非の打ち所がありません。

この時点で売れることが約束されているようでもありますが、時代背景やトレンド、トヨタの販売マーケティング手法なども爆売れの要因となっています。

2021年1〜11月 登録車販売台数ランキング

自販連が統計し発表する、2021年1〜11月の登録車販売台数のトップは、トヨタ ヤリスの18万6,260台、2位がルーミーの12万4,937万台となっています。

しかし、この「ヤリス」には、コンパクトSUVの「ヤリスクロス」とスポーツモデルの「GRヤリス」も含まれています。これには、自動車メーカーが新型車発売時に国交省へ届ける車名をベースに、自販連が集計している、という事情があります。トヨタは、ヤリスクロスをヤリスの別車種ではなく、ヤリスのラインナップの一部としています。なお、トヨタに限らず、スズキでは「ワゴンR」に「ワゴンR」「ワゴンR スマイル」が含まれ、日産では「ノート」に「ノート オーラ」「ノート オーラ NISMO」「ノート クロスオーバー」といったモデルが含まれています。
CAP/ルーミー カスタム G-T

ヤリスの販売台数を分けて集計してみると次のような販売台数ランキングとなりました。

順位 メーカー 車種名 販売台数
1 トヨタ ルーミー 124,937
2 トヨタ ヤリスクロス 94,560
3 トヨタ ヤリス 91,700
4 トヨタ アルファード 89,687
5 日産 ノート 81,817
7 トヨタ ライズ 74,786
8 トヨタ ヴォクシー 64,048
6 日産 セレナ 55,970
9 トヨタ シエンタ 54,347
10 ホンダ フィット 53,484

※トヨタ カローラも複数モデルがマージされているため分けて集計した結果、ランキング圏外になりました。

はい、ルーミーがダントツの1位に躍り出ました!

注目したいのは、ルーミーは2016年11月デビューと新しいモデルではない、ということです。2020年9月にマイナーチェンジを受けていますが、マイナーチェンジ前のセールスも実に好調でした。2020年1〜6月の登録車販売台数ランキングでは、8位の37,622台となっています。

マイナーチェンジを受けて販売台数が伸びた、とは言えますが、そこまで大きな改良が入っておらず、マイナーチェンジによる販売台数増加効果は長くは続きません。

しかし、ルーミーはもはや国民車となった、といって過言ではないくらいのモデルに成長しました。

圧倒的な室内空間の広さと使い勝手の良さ

CAP/ルーミー カスタム G-T

ルーミーの最大の魅力は、圧倒的な広さを誇る室内空間でしょう。

ミドルクラスのセダンでも大人4人が乗ると窮屈に感じることは少なくありません。しかし、ルーミーなら窮屈さを感じません。足元と頭上空間の広さはトールワゴンならではの広さがあります。室内長にいたっては、クラウンの1,980mmより長い2,180mm。室内高はもはや比べるまでもありません。

また、後席両側スライドドアは、鬼に金棒の使い勝手をもたらします。スクエアな室内空間のルーミーは、自転車をそのまま積み込めるほどの余裕があります。

最寄り駅まで自転車で通勤・通学する家族がいて、雨の日には車で駅まで迎えに行く、というシーンは多々あります。そんなときにルーミーは、迎えに行く家族と自転車をいっしょに乗せて自宅まで帰ることができます。

ナイスな価格設定と高い経済性

ルーミーの主力グレードの価格帯は100万円台というのも、大きな魅力です。車両価格は、ノンターボ・2WD車が155万6,500〜191万4,000円、ターボ(2WD車のみ)が204万6,000円、ノンターボ・4WD車が173万2,500〜191万9,500円、ターボ・4WD車が209万円という軽ハイトワゴンと大差ない価格設定です。タントと比較した場合、約10〜15万円プラスといったところ。

軽ハイトワゴンもいいけれど、乗車定員が1人足りないといったユーザーや、軽自動車ではちょっと不安といった方も気兼ねなく選べるのがトール。また、コンパクトカーから乗り換えや、ミニバンやセダンなどからのダウンサイザーも多いと聞きます。

車両価格だけでなく、維持費の安さも売れる理由のひとつです。自動車税は登録車で最も安い、29,500円(減税前)のリッタカー。排気量1.0Lを超え1.5L以下は34,500円となり、年間5,000円の差があります。たかが5,000円ですが、ルーミーなら空になったガソリンを満タンにすることができます(ガソリンタンク容量は2WD車が36L、4WD車が38L)。

ハイブリッドモデルはありませんが、燃費は悪くなくノンターボ・2WD車で18.4km/L、ノンターボ・4WD車で16.8km/L、ターボ車(2WDのみ)が16.8km/L(いずれもWLTCモード)と経済的です。

仮にハイブリッドモデルが設定されていたとして、車両価格の差を燃料代で穴埋めするのは至難の技で、一般的ではない走行距離を走ってようやく元が取れるという状況ですから、ルーミーはガソリンモデルだけのラインナップで十分に経済性に優れると言えます。

アイポイントが高く運転しやすいパッケージング

CAP/ルーミー カスタム G-T

ルーミーは、アイポイントが高く、運転がしやすいことも特徴です。ファミリーユーザーが多いトールワゴンは、購入前の試乗で運転のし易さが大きなポイントとなります。財布のヒモを管理する奥様が、いかに運転しやすいか、は購入するかどうかを決める大きな要素です。

運転しやすいパッケージングのみならず、シビアではなく穏やかなステアリング特性や乗り心地の良さ、視界の広さ、充実した予防安全装備といったところも、販売台数を伸ばし続けている理由です。

トヨタ全ディーラー全車種併売化、タントと統合も追い風に

東京地区では2019年5月からはじまり、2020年5月から全国展開された、トヨタの販売ディーラー統合。それまでは4系列のディーラーがあり、取り扱い車種が分かれていたところ、全ディーラー全車種取り扱い可能になりました。この大胆な販売戦略は、隣接する別系列ディーラーはどうなるのかなど、ちょっとした物議を醸しましたが、結果として成功に至っています。元々車種ラインナップ数の多いトヨタ。全店が「クルマのデパート」状態となったのは、ディーラー営業サイドも売りやすくなったと高評価のようです。

また、トヨタは全国で約4,600店舗となったディーラー店舗があり、ライバルの日産とホンダがそれぞれ約2,100店舗台という店舗数の違いは、トヨタ車全体の販売台数の押し上げに貢献しています。

さらに、この全店併売化に伴い、ルーミーの姉妹車であった「タンク」が整理されたのも、ルーミーの爆売れの要因となりました。

こういった様々な要因が、ルーミーの爆売れにつながっているようです。

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