ATFの交換費用を紹介!オートマオイルは絶対に変えないといけない?

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ATF(オートマチックトランスミッションフルード)は動力の伝達や潤滑油としての役割を果たすオイルです。メーカー・車種によっては無交換としているところもありますが、クルマを長く使うのであれば定期的な交換が、変速ショックの増大や故障などのリスクを下げるのも事実です。

今回はATFの交換にかかる費用について紹介していきます。フルードの種類や規格によって費用が異なり、クルマごとに適したATFへの交換が必要な場合があるため、理解をした上で検討をするようにしましょう。

ATFとは?

エンジンオイルがエンジン内部を保護するためのオイルなのに対し、ATFとはオートマチックトランスミッション(AT=自動変速機)内部の部品保護専用のオイルです。ATFは、動力の伝達を主な役割としています。加えて、潤滑油としてギアの摩耗を抑制する役割も果たしています。ATFがなければ金属部品同士が直接接触し、内部で破損してしまうため非常に危険です。

なお、オートマチックトランスミッション(自動変速機)とは、本来であれば運転者が行うクラッチ操作やギアチェンジを自動で行う機構を指します。この機能があるからこそ、運転者はブレーキとアクセル、ハンドルの操作のみで自動車を運転することが可能となっています。

広義のオートマチックトランスミッションは、主に軽自動車やコンパクトカー、ミニバンなどに採用されているCVT(無段変速機)と、SUVや上級セダンなどに搭載されているトルコン式(ステップ)ATが存在します。このうち、ATFが必要なのはトルコン式ATです。

ATFを交換する理由

ATFは無交換でも問題ないメーカーや車種もありますが、クルマを長く使うのであれば、定期的に交換する必要があります。交換サイクルはエンジンオイルよりも長いですが、交換せず放置していると故障につながるおそれがあります。

ここではATFを交換する理由について紹介していきます。

ATFは主に4つの役割を持っている

ATFは主に下記の4つの役割を持っています。

・潤滑性能
・動力伝達機能
・ギアを冷やす
・油圧作動

1つずつ見ていきましょう。

潤滑性能

ATFはエンジンオイルと同様に構成部品を保護する役割を持っています。
オートマチックトランスミッションのケース内にATFを循環することにより、内部のギアを保護し、変速時の動きをスムーズにする潤滑性能を維持する役割があります。

動力伝達機能

オートマチックトランスミッションなしでエンジンのパワーをドライブシャフトに直接伝達すると、ドライブシャフトはエンジンのパワーに耐えることができません。そこで、滑らかにパワーを伝達させるためにATFがトランスミッションを介して動力伝達をする役割を担っています。

ギアを冷やす

ATFはオートマチックトランスミッションケース内および、各ギアを冷やす役割を果たしています。ATFを循環させることで走行中にも各ギアを冷やし、焼き付き等を防止します。

油圧作動

オートマチックトランスミッションはマニュアルトランスミッション(MT)とは異なり、クラッチ・ギア操作が不要です。マニュアルトランスミッションとは構造が異なるため、ギアポジションの切り替えには油圧制御装置が用いられています。ATFは、シフトチェンジの際の油圧制御を行う作動油の役割も果たしています。

定期的に交換しないとトラブルが起こりやすくなる

ATFは、熱による酸化や摩耗粉が混入することで劣化し、放置すると故障の原因となります。ATFの交換を怠ると燃費が悪くなるだけでなく、変速ショックが大きくなっていきます。ATFの劣化によって変速に重要なバルブボデイの詰まりやソレノイドバルブの動作不良などを引き起こし、最悪の場合は変速不能・走行不能に陥るケースもあるのです。

バルブボディが詰まってしまった場合は、オートマチックトランスミッションのオーバーホールまたは損傷部品の交換が必要となり、大掛かりな修理となるため費用面の負担が大きくなるでしょう。

ATFの交換費用と交換時期の目安

ATFの交換にかかる費用の相場は、オイルのブランドや作業を依頼する業者の時間単価などによっても異なりますが、およそ8,000円〜30,000円前後となっています。また、ATFの交換サイクルはメーカーや車種によって交換時期は異なり、100000km無交換でも問題ない場合がありますが、変速ショックなどを予防するためには交換するほうが良いとされています。

なお、オートマチックトランスミッションの構造上、ATFの全量交換は難しく、新油の占める割合を100%にしようとしても限界があります。そのため、オイルチェンジャーを使用して何回か交換を繰り返すことで理想に近い状態にしていきます。

一部の車種には「ストレーナ」と呼ばれるフィルターがあり、このフィルターがある場合はATFと同じタイミングで交換する必要があります。そのため、先程のATFの交換費用のほかにフィルターの交換費用がかかるということを覚えておきましょう。

費用はATFの種類によっても異なる

ATFにかかる費用は種類によっても異なります。使用しているオイルのグレードが低ければ比較的低価格ですが、高ければ高額となるケースもあります。

鉱物油と全合成油の違い

ATFには鉱物油と全合成油の2種類のオイルがあり、​​オートマチックトランスミッションの種類によってどちらかが採用されています。

鉱物油が技術の進歩やATFの低粘度需要に応えることが困難になってきており、全合成油が主流となっていますが、従来の鉱物油と比較すると全合成油のほうが高価な傾向にあります。

規格の違い

ATFを選択する際、最も望ましいのは自動車メーカー指定のATFです。メーカー指定以外のオイルを選択するのであれば、メーカーが推奨する規格に合ったATFかどうかを購入する前に確認する必要があります。

ATFの規格には、海外ではゼネラルモーターズが承認した「DEXRON」とフォード社による「MERCON」があります。日本では、JASO規格によって「JASO 1A」や低粘度オートマオイル採用車向けの「JASO 1A-LV」が定められています。

ATFをオイル交換する際には、必ず取扱説明書のサービスデータを参照しましょう。

費用を抑えてATFを交換するならカープレミアガレージ

ATF交換のほか、クルマに安全に乗り続けるためには定期的なメンテナンスが必要となります。

「カープレミアガレージ」なら、維持費をできる限り抑えてカーライフを楽しむことができます。ATFのことはもちろん、それ以外にもクルマに関する様々な課題を解決することが可能です。ここでは、「カープレミアガレージ」のサービスについてご紹介します。

お客様目線でサービスを提供しているため相談しやすい

「カープレミアガレージ」ではお客様目線に立って様々なサービスを提案しています。その提案の中にはライフプランやご予算を考慮して、お客様の暮らしに負担をかけないような提案もしています。

また、「カープレミアガレージ」では国産車の全メーカー、全車種に対応しており、各自動車メーカー推奨の規格に合ったATFを探すことが可能です。特殊なクルマで規格どおりのATFが見つからない場合などにも、おすすめできるサービスです。

ATF周辺の部品交換にも同時に対応

国家資格を持つ「カープレミアガレージ」の整備士によるメンテナンスではATFの交換時に、周辺部品の点検も同時に行うことができます。そのため、何度もクルマの点検にお越しいただく必要はなく、時間もお金も節約することができます。

まとめ

ATFは交換頻度が少ないため、こまめな交換を必要とするエンジンオイルの交換と比較すると重要性を忘れがちです。劣化したまま放置してしまうと故障などの大きなリスクが伴います。紹介した内容を参考に、適切な交換時期、目安を把握し、快適なカーライフを実現しましょう。

クルマに関するお困りごとがある際は「カープレミアガレージ」までご相談ください。

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