【絶対ダメ!軽自動車に軽油】なぜ間違える?給油ランプがついてから走れる距離は?

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2010年代前半でしょうか、「軽自動車に軽油を入れてクルマが壊れた」という話が話題となりました。2012年にJAFが行った全国調査では、その年の5〜6月の約2ヵ月間に給油間違いによるトラブル件数は256件ありましたが、そのおもな理由の中に「軽自動車は軽油だと思っていた」というものがあったそうです。なぜ軽自動車は軽油を入れると思ったのか、その理由を考えていきましょう。

なぜ軽自動車に軽油を入れ間違える事案が起こるのか?

『軽』という文字がつくうえの思い込みが多い?

まず、言葉の問題が考えられます。『軽』自動車の燃料だから『軽』油……という思い込みです。クルマ好きや日常的にクルマに乗って自分で給油している人にとってはまずあり得ない話ですが、クルマに詳しくない人やまったく興味が無い人だと「『軽』自動車の燃料だから『軽』油」と思ってしまうことがあるのかもしれません。

もしそうであれば、軽自動車に軽油を入れる人は昔からいたことになります。しかし、インターネットで期間を限定して「軽自動車に軽油」と検索しても、2010年くらいまでこのワードはほとんど引っ掛かってきません。目立つようになるのは2012年。JAFの全国調査結果があった頃からです。この頃からレンタカーやカーシェア利用者が増えてきたことともリンクしているようです。

自分でガソリンを入れるようになったことが大きな原因

ではなぜ、このころに軽自動車に軽油を入れる間違いが目立つようになったのでしょうか。理由は2つ考えられます。1つはセルフ式のガソリンスタンドが増えたこと。もう1つが、軽自動車人気の高まりです。

セルフ式ガソリンスタンドが認可されたのは1998年ですが、その年は85軒にすぎませんでした。しかし10年後の2008年には7,774軒、翌年には8,000軒を超え、2013年末には9,000軒を突破。店舗数は15年で100倍以上に増え、おおよそ4軒に1軒はセルフスタンドになりました。

セルフスタンドはフルサービスのガソリンスタンドよりも燃料価格の設定が安いため、それまで自分で給油していなかったドライバーもセルフスタンドを利用するようになったのでしょう。特にたまにしかクルマを使わないレンタカーやカーシェア利用者にとって、自分で給油する機会はあまりありません。その際に油種を「『軽』自動車の燃料だから『軽』油」と勘違いしたと考えられます。

軽自動車の大ヒットモデルが数多く登場したことも原因のひとつ

一方、軽自動車の販売台数は、全国軽自動車協会連合会によると2006年度に初めて200万台を超えました。その後やや落ち込んだものの、2012年度に約198万台、2013年度に226万台、2014年に217万台となりました。このころにデビューしたのがホンダの初代N-BOX(2011年)です。2013年には日産も自社ブランドの軽自動車、初代デイズを投入し、スズキは初代スペーシアやハスラーをリリースしました。つまり、のちに人気を博すことになる新規車種の発売が増えた時期だったのです。

2012年度の車種別の軽自動車販売台数ナンバーワンであるN-BOXは年間24万台弱、つまり月販2万台ほどの大人気車種となりました。2位のスズキ ワゴンRも20万台弱、3位のダイハツ ミラは19万台を販売し、4位のダイハツ タント、5位のムーヴもともに16万台以上と、2010年代前半は軽自動車に乗る人が増えた時期といえそうです。

軽自動車ユーザーが増え、セルフスタンドが広く普及したことから、「初めての軽自動車、初めてのセルフスタンドで、給油する燃料がわからなかった」というのが油種を間違ってしまった原因といえるのではないでしょうか。

軽自動車に軽油を入れて走ると廃車に?

軽自動車に限らず、ガソリンエンジン車に軽油を入れてもすぐには気付かないといいます。どれくらいガソリンが残っていたかにもよりますが、ガソリンの成分が多いうちはエンジンがかかり、走行も可能。しかし、しばらくすると加速が鈍くなり、供給される燃料が軽油だけになると排気ガスが黒くなってエンジンが止まってしまうそうです(JAFウェブサイトより)。

ここまで来ると、燃料タンクやホースなどの洗浄のほか、エンジンの修理(オーバーホールなど)が必要となり、その費用は30万円程度かかる場合もあります。買ったばかりの新車ならともかく、価格の安い中古車や年式が古いモデルだと、高額な修理費用を出してまで乗り続けるかどうかは微妙なところでしょう。

誤って軽自動車に誤給油した場合の対処方法とは?

油種の間違いに気付いた時点ですぐにエンジンを止め、ガソリンスタンドのスタッフに相談しましょう。その場で対応できない場合、JAFや保険会社などのロードサービスや修理工場/自動車ディーラーに連絡します。走行前であれば燃料を抜いて洗浄するだけで済むことが多いので、出費は数万円程度で済むはずです。

ロードサービスや修理工場/ディーラーに連絡するのはエンジンが停止するまで走ってしまった場合も同じですが、エンジンの調子がおかしいと思ったらすぐに安全な場所にクルマを止めましょう。走行不能になるまで走らせてしまうといつどこで停止するかわかりません。例えば車線の真ん中や追い越し車線で動けなくなったら非常に危険です。

「カープレミアガレージ」とは

「カープレミアガレージ」では、国家資格を持った整備士が点検に対応するため、クルマに関する疑問点や不安点は何でもご相談いただけます。また、定期点検などのサービスも行っているため、長期的なクルマの管理も安心して任せることができます。誤って軽自動車に誤給油した場合の対処方法とは?

また、カープレミアでは「カープレミアパーツ」としてリビルト・中古部品を推奨しており、自社グループ会社においても、リユースの生産から販売まで自社工場を有し低価格の実現を進めています。

「カープレミアパーツ」とは?

カープレミアのグループ会社が提供する自動車パーツです。整備・修理の際に、主に「中古・リビルト部品」といった「リサイクル・リユース部品」などの低価格で安心のパーツを提供しています。

中古・リビルト部品って何?

中古部品(リユース)は、使用済み自動車等から取外され、テスターによる点検、清掃などを行い商品化された部品です。リビルト部品は、中古部品(コア)を分解洗浄、消耗品交換や故障個所の交換を行い、性能をほぼ新品同等に回復させた部品です。

リビルト部品をオススメする理由

1.新品部品を利用するよりもコストパフォーマンスが良い事
2.リサイクル、リユースといった資源の有効活用に繋がること。
3.品質基準をクリアした部品で安心して使用できること。

中古・リビルト部品のメリット

新品部品と比較して部品にもよりますが、20%~30%ほど部品代金が抑えられるケースがあります。

その他、万が一の故障時に0円で修理対応する故障保証や、24時間365日対応可能なロードサービスなどのサポートも充実しています。安心・快適なカーライフは、「カープレミアガレージ」にお任せください。

※故障保証の利用は車両購入時に別途加入が必要です

軽自動車で給油ランプがついて走れる距離は60kmほど

ちなみに、給油ランプ(燃料残量警告灯、エンプティランプともいいます)が点灯した場合どれくらいれるのかというと、これは車種によりまちまち。ランプが点灯したときに残っている燃料は、ホンダ N-BOXの場合はFF車がおよそ4L、4WDは3.7L、ダイハツ ムーヴキャンバスはFFが4.5L以下、4WDは5.5L以下、日産 デイズは6.5L以下となっています。これに普段の燃費をかければ予測はできます。例えば、N-BOXのFF車でふだんの燃費が15km/Lなら約60kmとなります。

最近の軽自動車は、燃費性能が向上したことや軽量化のために燃料タンク容量が少ない車種が増えています。軽乗用車では25〜30Lというモデルが多いので、ランプが点灯したときの残燃料も少なめになっているようです。

【まとめ】入れる燃料がわからない場合は必ずその場で確認を!

「『軽』自動車の燃料だから『軽』油……」という話は実際に起きたことのようですが、その話題が広まった現在では「都市伝説」といえなくもありません。

ただし、クルマの燃料に種類があることを知らない、忘れている人は珍しくないでしょう。特に、しばらくの間運転をしていない人や免許取り立ての人、自分のクルマは持たずカーシェアリングなど借りた人だと、入れるべき燃料の種類がわからないということはあるはずです。

なお、燃料キャップなど給油口周辺にエンジンの種類や油種のステッカーが貼ってあり、車検証にも「燃料の種類」が記載されていますので、たいていはそのどちらかを見れば入れる燃料は判別できます。それでもわからない場合は、たとえセルフ式のガソリンスタンドだったとしても、スタッフの方に確認して油種を間違えないように気を付けましょう。

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※この記事は、2022年9月時点での情報を元に執筆しています。

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