気軽に乗れるモビリティとして若者からシニアまで幅広く支持される軽自動車。特に地方では「1人1台」が当たり前であり、家族全員がそれぞれの軽自動車を所有していることも珍しくありません。
軽自動車が人気を集める理由は、取り回しのいいボディサイズに加えて、税金、保険、ガソリン代などの維持費が普通車(=登録車)に比べてリーズナブルなことが挙げられます。しかし、普通車でもコンパクトクラスのハイブリッド車は燃費が良く、安全性や居住性の高さも見逃せません。そこで、軽自動車と普通車の維持費を項目別に比較して「お得度」を検証してみました。
軽自動車の維持費を計算!シミュレーションしてみよう
軽自動車を維持するために必要な費用は、おもに保険料、ガソリン代、税金、油脂類、クーラント、ブレーキパッドなどの消耗品代など。ローンで購入する場合は月々の返済金、月極駐車場の場合は駐車場代が加わります。
軽自動車と普通車の保険料の違いとは?
保険料にはすべての自動車に加入が義務付けられている「強制保険」と呼ばれる自動車損害賠償責任保険=自賠責保険と、「任意保険」と呼ばれる自動車保険があります。自賠責保険料(12ヵ月)は軽自動車が1万2,550円、普通車が1万2,700円です。
軽自動車の任意保険料の相場はいくら?
自賠責保険で補償されるのは対人事故の賠償損害のみ。任意保険は自賠責ではカバーされない対物、自動車の損害などを補償するためのもの。保険会社や補償内容によって金額は異なりますが、「損害保険料率算出機構 自動車保険の概要2021年度版」をもとに年間の任意保険料を算出(軽四輪自動車・乗用車の保険料総額を契約台数で割った金額)すると、平均で5万694円になります。ちなみに、自家用自動車(小型)の平均は5万7,706円です。
軽自動車の普通車の年間維持費を比較
軽自動車と普通車の年間維持費の比較 | 備考 | ||
---|---|---|---|
軽自動車(例:N-BOX) | 普通車1000㏄超1500㏄以下(例:フィット1300) | 年間走行距離は1万㎞で試算 | |
自動車税(種別割)※軽は軽自動車税 | 1万800円 | 3万500円 | |
自賠責保険(強制保険)料 | 1万2550円 | 1万2700円 | |
自動車保険(任意保険)料 | 5万694円 | 5万7706円 | 「損害保険料率算出機構 自動車保険の概要2021年度版」をもとに算出 |
法定12カ月点検費用 | 1万4300円 | 1万6500円 | ディーラー整備を想定 |
エンジンオイル交換費用 | 約7000円 | 約1万円 | 5000㎞ごとにオイルのみをディーラーで交換 |
ガソリン代(163円/L)と仮定 | 7万6887円 | 7万9902円 | WLTCモード燃費(N BOX:21.2㎞/L、フィット20.4㎞/L)で算出。 |
年間の維持費合計 | 17万2231円 | 20万7308円 |
コンパクトカーなら普通車でも軽自動車と維持費が変わらない?
急激に進む円安やウクライナ侵攻などの影響を受けて、ガソリン価格が高止まりしています。年間の維持費を大きく左右するのが燃料代ですが、軽自動車のなかでもホンダ N-BOXやスズキ スペーシア、ダイハツ タントなど背の高い「スーパーハイトワゴン」は車重が重く、燃費だけを比較するとハイブリッドのコンパクトカーのほうが優れているケースがあります。
例えば、N-BOXのノンターボ・FFの燃費は21.2km/Lですが、フィットのハイブリッド・FF(e:HEVベーシック)は29.4 km/L。年間の走行距離が多いほど燃料代はコンパクトカーのほうが有利になり、税金や保険料といった軽自動車のアドバンテージが相殺されます。
軽自動車の維持費についてよくある質問
軽自動車の年間・月間維持費はいくらですか?
比較表で示したように、軽自動車の年間維持費は17万円弱、月間維持費は1万4,000円弱。これには駐車場代や車検費用(初回車検は新規登録から3年、以降2年ごと)は含まれていません。こうした維持費が車両代とセットになって均一な支払いができるカーリースやサブスクリプションなどの定額プランが人気を集めています。
軽自動車の保険料はいくらですか?
すべてのユーザーに義務付けられている自賠責保険ですが、軽自動車と普通車の差はごくわずか(軽のほうが150円安い)。対物や自車の損害など、自賠責でカバーされない範囲の損害を補償する自動車保険は年間7,000円ぐらいの差です。万が一のことを考えると自動車保険の加入は必須です。
軽自動車と普通車の維持費を比較するといくら差がありますか?
軽自動車の維持費でもっともメリットを感じられるのが毎年払う自動車税。軽自動車税が1万800円なのに対し、総排気量1,000㏄以下のコンパクトカーは2万5,000円、1,500㏄超2,000㏄以下は3万6,000円と大きく差が開きます。
さらに、有料道路の通行料金でも軽自動車は優遇されています。例えば首都高速の上限料金は軽自動車1,590円、普通車1,950円(現金料金)。バッテリーやタイヤ、エンジンオイルといった消耗品も普通車に比べて軽自動車用のサイズは小さく、その分リーズナブルな価格で購入でき、これらも含めると軽自動車と普通車の年間維持費の差は大きく開きます。
軽自動車とコンパクトカー、維持費は変わらないですか?
軽自動車と車両価格が大差なく、購入時に比較検討されるのが総排気量1,000㏄以下のコンパクトカー。軽自動車でも人気のスーパーハイトワゴンやSUVの上位グレードは150万円超えが当たり前。この価格帯だとトヨタ ヤリスのガソリン1,000㏄モデルとバッティングします。
自動車税はヤリスが2万5,000円なのに対し、軽自動車は1万800円。継続車検の費用(点検整備費や自賠責保険料、重量税、印紙代、手数料込み)はディーラーに依頼する場合、N-BOXは6万円台~、小型車は8万円台~。車両価格では差がなくても、ランニングコストでは軽自動車のほうが有利になります。
あまり乗らない場合の軽自動車の維持費はいくらですか?
年間1万km乗る人も、週末しか乗らない人も税金や自賠責保険、駐車場代、ローンの支払い額は同じです。
走行距離によって差がつくのが消耗品のランニングコスト。例えばエンジンオイルは5000kmごとに交換すると仮定して、年間1万km走る場合は2回、5000kmの場合は1回で済みます。タイヤやブレーキパッドの消耗具合も概ね走行距離に比例します。
走行距離の少ない人は自動車保険が年間走行距離に応じて保険料が変わる「リスク細分型」を選べば、保険料を抑えられます。
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【まとめ】ランニングコストで圧倒的に有利な軽自動車…ですが
軽自動車税が普通車の自動車税の3分の1と、税制的に優遇されている軽自動車。普通車と維持費を比較するとオイルやタイヤなどの消耗品や車検費用なども含めると年間で6万円以上の差がつきます。
コスパ的には軽自動車が圧倒的に有利ですが、軽自動車は「エンジン総排気量は660㏄以下で、全長3,400×全幅1,480×全高2,000mm以下、乗車定員は大人4人まで」という縛りがあり、居住スペースや走りのゆとり、衝突安全性など普通車が勝る部分も多々あります。
軽自動車/普通車それぞれのメリットを知ることで、ライフスタイルを豊かにする最良の1台とめぐり合えるはずです。
この記事は2022年9月の情現在報に基づいています。