近年、販売店だけでなくネットオークションなどでクルマを購入することが珍しくなくなりました。また、友人などからクルマを買ったり譲ってもらったりすることもあるでしょう。そんなときに必ず必要となるのが車検証の名義変更。今回は車検証の名義変更について手続き方法や流れ、注意点などをお伝えしていきます。
どんなときに車検証の名義変更が必要か？
クルマを個人間で売買・譲渡した場合や故人から相続する場合など車検証の名義変更が必要となります。
名義変更とは「所有者」が変わることを意味しており、正式には「移転登録」といいます。また、車検証の使用者が変わる場合は「登録変更」となり住所変更などと同じ扱いになるため名義変更とはまた異なります。
今回は車検証の所有者が変更となる名義変更について詳しく解説していきましょう。
【Q1】クルマの所有者が変わったときに名義変更手続きの流れは？
車検証の名義変更の手続きは普通車の場合は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会で行う必要があります。
各施設の窓口で下記に記載する必要書類に記載し提出することで手続きは完了します。
■普通車を自分で名義変更する場合
1：譲渡証明書（旧所有者の実印の押印があるもの）
2：旧所有者の印鑑証明書
3：新所有者の印鑑証明書
4：新使用者の車庫証明書
5：車検証
6：ナンバープレート
7：申請書（※）
8：手数料納付書（※）
9：自動車税（環境性能割・種別割）申告書（※）
（※）陸運支局で入手可能
■普通車を業者に依頼する場合
1〜9に加え「新・旧所有者双方の委任状」
■軽自動車を自分で名義変更する場合
1：新使用者の住所を証する書面の写し
2：車検証
3：ナンバープレート
4：自動車検査証記入申請書（※）
5：軽自動車税（種別割）申告書（※）
6：軽自動車税（環境性能割）申告書（※）
（※）軽自動車検査協会で入手可能
■軽自動車を業者に依頼する場合
1〜6に加え「新・旧所有者双方の申請依頼書」
【Q2】クルマの使用者が変わったときに名義変更手続きの流れは？
車検証の使用者を変更する場合、名義変更とは異なり正式名称は「登録変更」となります。
結婚などで氏名が変更となった場合、また法人であれば会社名の変更が該当します。
先に上げた名義変更とは別に下記書類を用意したうえで普通車なら陸運支局、軽自動車なら軽自動車検査協会で手続きを行います。
■普通車を自分（使用者）が登録変更する場合（所有者はそのままで使用者のみ変更の場合）
1：車検証
2：申請書 （※）
3：納税証明書（※）
4：戸籍謄本（発行より3ヵ月以内のもの）
5：委任状（所有者と使用者が異なる場合必要。所有者の実印押印）
6：（住所に変更がある場合）住民票や戸籍謄本など変更履歴がわかる書類
7：（住所に変更がある場合）車庫証明書
（※）陸運支局で入手可能
■普通車を業者に依頼する場合
1〜7に加え「申請委任書」
■軽自動車を自分（使用者）が登録変更する場合（所有者はそのままで使用者のみ変更の場合）
1：車検証
2：申請書（※）
3：戸籍謄本（コピー使用可）
4：（住所に変更がある場合）住民票、印鑑証明書いずれか使用者の住所を証明する書類（※いずれも発行されてから3ヵ月以内）
■軽自動車を業者に依頼する場合
1〜4に加え「申請依頼書」
なお、申請手数料は普通車の場合350円必要となりますが、軽自動車の場合は無料です。
【Q3】車検証の名義変更手続きにかかる日数は？
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必要な書類に不備がない場合、普通車、軽自動車ともに手続きは即日完了します。
窓口の混雑具合によって時間は変わりますが、おおよそ30分〜1時間で手続きは完了しますが、月末や年度末など繁忙期には2時間を超えるケースも…。
車検証の名義変更は時間に余裕をもって手続きを行うようにしましょう。
【Q4】車検証の名義変更の手数料・費用はいくら？
気になるのが名義変更にかかる費用。まず普通車の場合、手続きに必要な手数料（移転登録手数料）は500円。ただし軽自動車には手数料がかかりません。
しかし、名義変更に必要な書類の発行費用は別途必要。まず車庫証明書の費用が地域によって異なりますが2,500〜3,000円。印鑑証明や戸籍謄本などすべての書類を発行すると5,000円程度は必要となります。
【Q5】車検証の名義変更を車屋に頼むといくら？
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車検証の名義変更を自分で行う場合、先ほどお伝えしたように手数料のほか印鑑証明書や車庫証明の発行費用などを含めても5,000円程度の費用ですみますが、陸運支局や軽自動車検査協会は平日しか手続きができません。
その場合、ディーラーや販売店などに依頼することになりますが上記費用にプラスして手数料がかかってしまいます。
販売店によってことなりますが手数料を含めた費用は15,000〜30,000円。自分で名義変更するより多くの費用がかかってしまうことを覚えておきましょう。
【Q6】車検証の名義変更をしないとどうなる？
書類を集めることが面倒、平日に陸運支局や軽自動車検査協会へ行くことが面倒などの理由で車検証の名義変更は後回ししたいと思う方が多いことでしょう。
ただ、車検証は道路運送車両法により原則15日以内の手続きをするよう定められています。
名義変更を怠ったことで、車検証の所有者に支払い義務が発生する自動車税の納付書が届かず滞納してしまったり、交通事故や違反が起こってしなった場合、車検証に記載されている所有者が責任を負うことになりトラブルになることも。何より、名義変更を怠ったことで50万円以下の罰金となる可能性があります。
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【まとめ】名義変更は15日以内に行うべし
お伝えしたように、車検証の名義変更は15日以内に行う必要があります。
クルマ購入時に必要な手続きは必要な書類を準備することに時間を要するため面倒ではありますが、車検証の名義変更は必ずやらないといけない手続き。
平日に時間が取れない方も費用は高くなりますが販売店や各種業者、司法書士などに依頼しなるべく早く名義変更手続きを行いましょう。
※この記事は、2022年12月時点での情報で執筆しています。
