1BOXタイプの商用バンは、配達や職人さんたちの機材・資材の運搬など『働く人』たちを支える道具として、世界各地で活躍しています。中でもトヨタ ハイエースはタフな1BOXとして絶大な支持を得ています。そんなハイエースの歴史を振り返ってみましょう。
【現行型ハイエースの魅力】2004年のデビュー以来、トップに君臨し続ける絶対王者
通算5代目となる現行型ハイエースがデビューしたのは2004年8月。本稿執筆時点(2022年12月)で18年以上も1BOXビジネスバンのトップに君臨し続けています。
これだけの支持を得る大きな理由は広大な荷室空間がもたらす圧倒的な使いやすさと、抜群すぎる耐久性にあります。また、人気があるがゆえに中古車相場が高値で推移しているため、使い倒しても手放す際に値がつくこともハイエースが支持される理由のひとつです。
現行型は商用モデルであるバンのほかに、乗用モデルのワゴン、コミューター(マイクロバス)をラインナップ。バンはボディ長がロングとスーパーロング、ボディ幅が標準とワイド、ルーフ形状が標準ルーフ、ミドルルーフ、ハイルーフが用意されています。
ビジネス用途以外でもキャンピングカーのベース車両、アウトドアスポーツを楽しむ際のトランスポーターとしての需要も高まっています。また、デザインがシンプルなので、カスタムのベース車両としても人気があります。
2004年のデビュー以来、法規への適合や安全性・快適性の強化のためにさまざまな改良が加えられてきました。最新のハイエースは2020年5月の改良により6型と呼ばれるタイプになりました。
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【初代/1967年デビュー】トラックの派生車種として1BOXが誕生
もともとハイエースは、1954年に登場したトヨペットライトトラックSKB(1959年に登場した2代目からトヨエースの名称に)の小型版として誕生しました。
1BOXはトラックから8ヵ月遅れの、1967年10月にデビュー。この時、リアドアはスライドドアではなく、ほぼ180度まで開くヒンジ式ドアが採用されました。
丸目4灯の愛くるしいフロントフェイスと、真横から見た時に前後がほぼ対称になっている台形スタイルが特徴。当時のカタログにはバイクを積載している写真が掲載されるなど、ビジネス用途だけでなくレジャー用途も意識されていました。
初代のボディタイプは1t積みのトラック、デリバリーバン、コミューター、ワゴンの4種類。搭載エンジンはトヨエースにも採用されていた1.3L直4で、最高出力は65ps/5000rpm、最大トルクは10.3kg-m/3000rpmとなっていました。また、70psを発揮する1.5Lエンジンも用意されました。
1971年2月には1.5Lエンジンが1.6Lエンジンに変更されています。1968年にはスライドドアを採用したデリバリーバンが追加されました。
【2代目/1977年デビュー】現代まで続く、1BOXの王道的な形状を採用
1977年2月に発売された2代目ハイエースの特徴は、フロントフェイスがシンプルな丸目2灯に変更されていること。そしてグリルを持たないツルンとした表情が与えられたことです。また、初代は横から見た時に前後が対称のスタイルでしたが、2代目はリアがほぼ垂直になっています。この変更により積載性が高められました。
ボディタイプは標準ボディのバン、ロングボディのバン、スーパーロングボディのバン、12人乗りと15人乗りのコミューター、シングルキャブとダブルキャブのトラックを用意。トランクにはオープンバンとパネルバンも用意されました。スーパーロングバンはハイルーフ仕様になっています。
バンとコミューターは全モデルスライドドア仕様に。標準ボディとロングボディのバンは片側スライドドアの4ドアと、両側スライドドアの5ドアが用意されました。
搭載エンジンは最高出力80psの1.6L OHVと、最高出力95psの1.8L SOHCの2種類になります。1979年には2.2Lディーゼルが追加されました。
この代からバンとトラックのモデルサイクルが変わり、バンは1982年にフルモデルチェンジされますが、トラックは1985年まで生産されました。
【3代目/1982年デビュー】レジャー志向の高まりにより快適性が高められる
1982年12月に登場した3代目ハイエースはワゴンのイメージがガラリと変わり、縦目4灯のアメリカンなスタイルになり、バンはシンプルな丸目2灯になります。
1970年代に盛り上がったレジャーブームにより、1BOXにもレジャー用途に見合う機能が求められるようになりました。そのため、3代目ではワゴンの居住性や快適性が高められ、1〜3列目までフルフラットにできる機能などが備わります。
最上級グレードとして設定されたスーパーカスタム サン&ムーンルーフには電動サンルーフが搭載されました。リアサスペンションはコイルスプリングになり乗り心地の良さが高められています。
バンは従来の3人乗り、6人乗りのほか、9人乗りも設定。オーバードライブ付きの4ATやパワーステアリング、乗用車並みのフロントシートなどで快適性が高められました。
1985年8月のマイナーチェンジでバンも角目4灯に変更されます。このタイミングでトラックがフルモデルチェンジしましたが、ダイナとボディを共有する形になり、1BOXのハイエースとは別系統になりました。
【4代目/1989年デビュー】快適性が進化した高級モデルに変貌
1989年8月に登場した4代目ハイエースはワゴンの快適性が3代目からさらに進化。カタログに「トヨタの、もうひとつの最高級車。」と書かれるほどゴージャスな仕様になっています。
多くの人が憧れたのは、ワゴンの最上級グレードであるスーパーカスタムリミテッド。全てのシートが厚みのある高級仕様で、センターシートの背もたれを倒すとゆったりとした肘掛けに。セカンドシートには回転機構が備わり、2列目と3列目を向かい合わせにすることができました。オプションで自動車電話が用意されたのも当時ならではの豪華装備です。
おもしろいところでは、走行中に運転席と3列目シートで容易に会話ができるようマイクとスピーカーが内蔵されたジョイフルトークシステムという装備もありました。
一方、バンは商用車として使い勝手を追求するようになりました。
1993年8月には4WDがパートタイム式からフルタイム式に変更され、乗用車としての使い勝手が一層向上しました。
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【まとめ】現行型を中古車で探すなら最低でも3型後期狙いで!
4代目までが担っていたラグジュアリーワゴンとしての役割は、2002年5月に登場したアルファードに引き継がれました。そのため、5代目ハイエースはバンが中心モデルとなります。
ビジネス用途ではなく乗用+トランスポーターとしてハイエースを選ぶ人は、トップグレードのスーパーGLや特別仕様車のダークプライムIIがおすすめ。
ハイエースの中古車はなかなか値落ちしないので、長く乗るつもりなら新車と併せて検討したいところです。中古車を探すなら先進安全装備が搭載された5型(2017年12月〜)以降のモデルに注目。最低でもイモビライザーが搭載された3型後期(2012年4月〜)以降のモデルを探してみましょう。
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※この記事は2022年11月現在の情報に基づいています。