ライバル対決「トヨタ シエンタ(2022年〜)vs ホンダ フリード(2016年〜)」人気のコンパクトミニバン、買いはどっち?

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3列シートミニバンの人気は、トヨタ ノア/ヴォクシー、日産 セレナ、ホンダ ステップワゴンなどから、ひとクラス下のシエンタやフリードに移ってきています。その理由は、全幅が5ナンバーサイズに収まるため取りまわし性に優れ、いざというときに6〜7人が乗車できること。今回は必要な機能をしっかり備えたコンパクトミニバン2台を比較してみます。

【外観スタイル】シエンタはフルモデルチェンジでアウトドアテイストを強調

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

ホンダ フリードは2016年9月にデビューし、2019年10月にフロントマスクを変更する改良を実施しました。全長4,265〜4,295mm×全幅1,695mm×全高1,710〜1,735mmで、都会的なすっきりとしたデザインを採用したこともありデビュー以来高い人気を誇っています。マイナーチェンジではフロントマスクを少しあくの強いデザインに変更し、同時にクロスオーバースタイルを採用したクロスターもラインアップに加えました。ボディカラーは、初期モデル、改良後ともに9色をラインアップしています。

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一方トヨタ シエンタの最新モデルは2022年8月に発売されました。それまでの個性的なデザインから、樹脂パーツを多用しアウトドアテイストを強めたデザインに変更。角を丸めつつ四角さも感じる「シカクマル」のデザインとすることで、シンプルで使い勝手にも優れる「道具感」が強いものとなっています。ボディサイズは全長4,260mm×全幅1,695mm×全高1,695〜1,715mmで、フリードと大差ありません。ボディカラーは、モノトーンが7色、2トーンが2色の計9色を用意しています。

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【インテリア】両車ともインパネは横基調の使いやすいデザイン

トヨタ シエンタ

トヨタ シエンタ

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

ホンダ フリード

ホンダ フリード

フリードのインテリアは、木目調やピアノブラック調パネルを使った上品な造形が特徴です。エアコンやシフトレバーをセンタークラスターの1ヵ所にまとめた横基調のデザインとして使い勝手をアップ。

シートは、2列目がベンチタイプの7人乗り、キャプテンタイプの6人乗り、そして2列シート・5人乗りのフリード+(プラス)をラインアップしています。

後期モデルのシート素材とカラーは、フリード/フリード+がファブリックのモカ、クロスターとモデューロXはプライムスムース素材を使ったブラックとなります。

シエンタも操作系をセンター部に集め、そこから横方向に広がる水平基調デザインを採用。こちらは質感の高さよりも使いやすさを重視しており、シフトレバー横にはスマートフォンなどを置けるポケットも用意されています。

シートバリエーションは3列シート7人乗りと2列シート5人乗りの2つで、2列目は全車ベンチシートとなっています。内装色はブラックが基本で、Gはカーキ、Zはカーキとフロマージュを設定しています。

【ラゲッジ】3列目の格納方法の違いで使いやすさに差が付く

トヨタ シエンタ

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

ホンダ フリード

いずれもボディ後端ギリギリまで居住空間としているため、3列目使用時のラゲッジスペースは最小限となります。

シエンタの3列目は、左右分割で2列目の下に収納できるダイブイン機構を備えています。これにより3列目収納時には2列シート・5人乗り車と同等のラゲッジスペースが作り出せます。ただし、3列目を収納するためには2列目を一度折り畳む必要があるので、例えばチャイルドシートなどを取り付けている場合は収納のたびに着脱しなくてはなりません。なお、2列目スライド機構を使えば荷室の広さを調整可能です。

フリードの3列目は左右跳ね上げ式を採用しており、格納するのに2列目の操作は必要ありません。操作はやや重く、跳ね上げたシートによって荷室幅が狭まるのが難点ですが、2列目キャプテンシートタイプならシートの間を使えば長尺物や自転車なども積載可能です。もちろん、2列目シートスライド機構も装備されています。なお、2列シート車のフリード+は床面が非常に低く、荷室用ユーティリティボードを使えばラゲッジスペースを上下2段に分割して使用できます。

【装備】シエンタは広い空間の快適性を高めるサーキュレーターを用意

トヨタ シエンタ

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

シエンタの特徴的な装備は、天井に装着できるサーキュレーターです。ZとGグレードのオプションですが、車内の空気を効率よく循環させられるため、特に2〜3列目シートの快適性を高めることができます。

車載カメラを使った前後方のドライブレコーダー機能もシエンタならではの装備です。また、ハイブリッド車にオプションで用意されているAC100V・1,500Wのアクセサリーコンセントは、キャンプなどのアウトドアレジャーはもちろん、災害時にも役に立つことでしょう。

フリードは、装備ではありませんが2列目キャプテンシートの設定に注目です。左右席それぞれに両側アームレストが備わり、ベンチシートとは違う快適な座り心地が得られます。ふだん乗るのは4人程度でいざというときに+2人乗れるという使い方が合えば、おすすめの仕様といえるでしょう。

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【先進安全装備】先進安全装備は発売が新しいシエンタが有利

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

両車ともに、人や車両を検知して衝突を回避する衝突被害軽減ブレーキや、前後方向の誤発進抑制機能、前走車との車間を自動で調整しながら追従走行するACC(アダプティブクルーズコントロール)、車線の中央を維持して走る車線維持機能などは標準装備されます。

フリードの安全装備、ホンダセンシングには、10〜40km/hで走行中に歩行者側に車線を逸脱すると予測したときにステアリング操作で衝突を回避する歩行者事故低減ステアリングが含まれています。一方、ACCは25km/h以下では自動解除となり、渋滞には対応しない古いタイプとなるのは設計の古さの影響でしょうか。なお、右左折時にヘッドライトよりも広い範囲を照らすLEDアクティブコーナリングライトがGグレードを除き標準装備されます。

シエンタの先進安全装備は最新モデルらしく、ほぼフル装備といっていいもの。ACCは全車速に対応し、カーブでの速度抑制機能まで搭載する最新型となっています。衝突被害軽減ブレーキは自転車も検知可能で、さらに右折時の対向直進車や右左折時の歩行者と自転車も検知します。

また、歩行者や自転車、バイクなどと衝突する可能性が高く、車線内に余裕がある場合は運転者の回避操舵があると操舵支援を行う緊急時操舵支援機能や、交差点での出合い頭の衝突事故を防ぐ機能も搭載。左右後方の車両を検知するブラインドスポットモニターも標準装備されます。最上級のZグレードには、LEDヘッドライトの点灯制御により対向車にライトが当たる部分を遮光するアダプティブハイビームも採用しています。

【パワートレイン】フリードのハイブリッドは1世代前のスポーツハイブリッドi-DCD

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

フリード、シエンタともに1.5Lのガソリンエンジン車と、1.5Lエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドを用意。4WDは、フリードはガソリン車、ハイブリッド車両方に設定されますが、シエンタはハイブリッド車のみの設定となります。

フリードのハイブリッド車は、110馬力/13.7kgmの1.5L直4ガソリンエンジンに29.5馬力/16.3kgmのモーターと7速デュアル・クラッチ・トランスミッションを組み合わせたスポーツハイブリッドi-DCDです。最新のe:HEVではありませんが、19.8〜20.9km/LのWLTCモード燃費を実現しています。なお、ガソリン車のエンジンスペックは129馬力/15.6kgmで、燃費は15.6〜17.0km/Lとなります。

シエンタは、91馬力/12.2kgmの1.5L直3ガソリンエンジンに80馬力/14.4kgmのフロントモーター(4WDは加えて3.0馬力/4.5kgmのリヤモーター)を組み合わせたハイブリッド車と、120馬力/14.8kgmを発揮する1.5l直3エンジンのガソリン車をラインアップ。燃費性能は、ハイブリッドが25.3〜28.8km/L、ガソリン車は18.3〜18.4km/Lで、フリードを圧倒します。トランスミッションは、ハイブリッドは電気式無段変速、ガソリン車はギヤ機構付きのダイレクトシフトCVTとなります。

ハイブリッド同士を比較すると、エンジンが主役でダイレクト感が強く走りが楽しいのはフリードの方。一方シエンタは、街乗り、高速道路、ワインディングなど走る場面によりエンジンとモーターの駆動力を自動的に配分するので燃費性能に優れ、過不足のない走行性能も両立しています。なお両車とも、バッテリーに十分な電力があればEV走行も可能です。

フリードの4WDは登坂路やコーナーなど走行状態により自動で後輪に駆動力を配分する電子制御式のフルタイム4WDですが、シエンタは後輪用モーターでリヤを駆動するE-Fourのため、4WDとして走行できるシーンは発進時や前輪のスリップを検知したときなどに限られます。

【価格】2つのパワートレーンと3つのグレードを用意

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

フリードの3列シート車は、ガソリン車、ハイブリッドともにG、クロスター、そしてスポーツグレードのモデューロXという3グレード構成。5人乗りのフリード+はGとクロスターの2グレード構成になります。駆動方式はGとクロスターはFFと4WD、モデューロXはFFのみ。3列シート車の乗車定員は、クロスターは6人乗りのみで、その他のモデルは7人乗りも用意されます。

価格は、フリードが227万5,900円(ガソリンG・FF・6人乗り)から327万8,000円(ハイブリッド モデューロX・FF・7人乗り)、フリード+は236万9,400円(ガソリンG・FF)から308万4,400円(ハイブリッド クロスター・4WD)となっています。

シエンタは、ガソリン車、ハイブリッドともにX、G、Zの3グレードで、それぞれに2列シート5人乗りと3列シート7人乗りを用意しています。駆動方式はガソリン車がFFのみで、ハイブリッドはFFと4WDをラインアップします。

価格は、195万円(ガソリンX・FF・5人乗り)から310万8,000円(ハイブリッドZ・4WD・7人乗り)までで、ベーシックグレードの5人乗りならば200万円以下の価格となります。

【シエンタがおすすめなのはこんな人】ふだんは5人までで、7人乗車はときどきという使い方に最適

2022年登場の最新モデルであるシエンタは、走行性能や安全性でライバルであるフリードに劣る点はほとんどありません。しかし、数少ない弱点と言えるのが3列目の作り。2列目下に収納する構造を採用しているためシートが全体的に小ぶりとなっており、大人が長時間座り続けるのは厳しいといえます。足元スペースもさほど広くありません。

ふだんは収納しておいて大きなラゲッジスペースとして使い、いざというときには7人乗車ができるモデル、それがシエンタといえます。

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【フリードがおすすめなのはこんな人】3列目の使用機会は少なくないがステップワゴンでは大きすぎるという人に

設計は古いものの、室内空間の効率ではシエンタをしのぐフリード。3列目も決して広いとはいえませんが、クッションの厚みもあり足元も広いため、シエンタよりも快適な移動が可能です。また、2列目キャプテンシートはベンチシートよりもリラックスできるため、コンパクトなミニバンが必須で6人または7人乗車の機会が多いという人は唯一無二の選択肢となるでしょう。

空力性能を高める外装パーツや専用サスペンションなどを採用したモデューロXは、このクラス唯一のスポーツモデルであり、ミニバンでもスポーティに走らせたい人におすすめです。

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【まとめ】いざというときに頼りになる、使いやすいコンパクトカー

トヨタ シエンタ

トヨタ シエンタ

ホンダ フリード

シエンタ、フリードともに、人気Bセグメントカーのヤリスやフィットよりも全長が20〜30cm長い程度で、全幅は5ナンバーサイズに収まります。日本の道に適したコンパクトなサイズで最大7人が乗れるモデルはこの2台のほかにありません。5人乗車で3列目スペースを荷室とすればキャンプ道具などを積むのにも適しているので、日常使いからレジャーまで幅広く活躍することでしょう。

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※この記事は、2023年1月時点での情報で執筆しています

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