BMWは自社のSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)を、あえてSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼んでいます。ほかのSUVとは違う、ということです。そんなBMWの最小SAVがX1。どんな車なのか、見ていきましょう。
【サマリー】日本の道も走りやすいFFコンパクトSAV
初代X1は当時の1シリーズ(FR)をベースにしていたため、FRベースのSAVでしたが、2015年10月に登場した2代目は1シリーズに先駆けてFFプラットフォームを採用しました。ライバルはメルセデス・ベンツGLAやGLB、アウディQ3といったところ。国産車でいえばマツダCX-5くらいのサイズで、狭い日本の道も走りやすく人気の高いモデルです。
【外観スタイル】一目でBMWのSAVだとわかる、たくましいデザイン
大きなキドニーグリルとBMW伝統の4灯式ヘッドライトだけで、同社のSAVだと一目でわかります。先代と比べ全長を−30mm、全高+35mmとしたボディは、X5など兄貴分と同様、たくましく力強いフォルムが与えられました。
【インテリア】カーナビ等を制御するiDriveは全車に標準装備
初代と比べて着座位置が前席で36mm、後席で64mm高められたことで、良好な視界の獲得と乗降性の向上が図られました。カーナビゲーションやオーディオ、車両情報等を統合制御するiDriveは全車に標準装備。指による地図の拡大/縮小等が可能なタッチパッド付きコントローラーが備わります。
【走り・燃費】最初のパワートレインは3種類、のちにディーゼルが追加された
デビュー時に用意されたパワートレインは1.5Lターボ×6速ATと最高出力192psの2Lターボ×8速AT、最高出力231psの2Lターボ×8速ATの3種類。2Lターボ車は4WD、1.5Lターボ車は2WDとなります。2016年10月には2Lディーゼルターボ×8速ATが追加されました。デビュー時のJC08モード燃費は14.3〜15.6km/L。
【安全装備】デビュー時から全車に衝突被害軽減ブレーキは標準装備
デビュー時から全車に衝突被害軽減ブレーキは標準装備。またコーナリング時の走行安定性とハンドリング性能を高めるパフォーマンス・コントロールも全車に標準で備わります。
【グレード構成】現在の新車は2種類のパワートレインに集約されている
現時点での新車のグレード構成は1.5Lターボ×7速ATのsDrive18i(2WD)と、2LディーゼルターボのxDrive18d(4WD)の2種類です。sDrive18iはSUVらしさを強調した内外装を備えたxLineのみで、xDrive18dはxLineと、MスポーツサスペンションなどBMW M社が手がけた専用装備を備えたM Sportの2グレード展開です。
【マイナーチェンジ&改良一覧】年々パワートレインも装備も進化している
デビュー時のラインナップは1.5Lターボ×6速ATのsDrive18i(2WD)、192psの2Lターボ×8速ATのxDrive20i(4WD)、231psの2Lターボ×8速ATのxDrive25i(4WD)。いずれもベースグレードとSUVらしい内外装を備えたxLine、BMW M社が手がけた専用装備を備えたM Sportの3種類がそれぞれ用意されました。
2016年10月に2Lディーゼルターボ×8速ATを搭載したxDrive18d(4WD)が追加されました。
2017年8月にはsDrive18iのトランスミッションが、6速ATから7速AT(デュアルクラッチ)に切り替わりました。
2018年5月に電動テールゲートの標準化などxDrive20iの装備の充実化が図られました。またxDrive18dとxDrive20i、xDrive25iのM Sportにパドルシフトが備わりました。
2019年10月マイナーチェンジ: ディスプレイが大型化
2019年10月のマイナーチェンジでキドニーグリルやエアインテークが大型化されるなどエクステリアが変更されました。
一方、装備面ではディスプレイが8.8インチから10.25インチになり、フルカラー・ヘッドアップディスプレイや携帯電話のワイヤレス充電がオプションで用意されました。また乗降時に「X1」の文字が足元に浮かび上がる「ロゴプロジェクター」も備わりました。
2021年4月にはxDrive18dの装備の充実化が図られ、ストップ&ゴー機能付きACCや電動フロントシート、電動テールゲートが標準装備されました。
合わせてラインナップが整理され、1.5LターボのsDrive18i(2WD)と、xDrive18d(4WD)のみとなりました。
本国では既に新型X1が発表されていますから、間もなく日本も新型へ切り替わると思われます。
【X1のおすすめモデル#1】xDrive18d
いくらコンパクトSAVとはいえ、X1のほとんどは4WD(xDrive)。そのためどうしても重量がかさみ、燃費が悪くなってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、4WDでも燃費の良いディーゼルターボ×8速ATのxDrive18d。JC08モード燃費は19.6km/Lで、X1の中でトップなだけでなく、輸入車のライバルたち(いわゆるプレミアムコンパクトSUV)と比べてもトップクラスです。
またディーゼルターボですからトルクが大きく、発進時や加速時の出足もよく、軽油ですからハイオク仕様のガソリン車と比べると維持費が大きく変わってくるはずです。
もちろん装備は、他グレード同様充実。予算が許すのであれば、ストップ&ゴー機能付きACCが標準装備された2021年4月以降のモデルがおすすめです。
【X1のおすすめモデル#2】2019年10月のマイナーチェンジ後のsDrive18i
X1の中では最廉価グレードに位置づけられているsDrive18iですが、基本的に小排気量で2WD(FF)になることから他グレードに比べて手頃な価格になっている、と捉えて差し支えなく、装備面で劣るということはありません。
一方で4WDではないため、他のガソリン車より燃費はよく、2017年8月の一部改良でトランスミッションが7速DCTに切り替わったこともあり、WLTCモードでディーゼルターボのxDrive18dの15.3km/Lに次ぐ13.0km/Lです。
それでいて新車時の車両本体価格はX1の中で最も安い438万円(2019年10月のマイナーチェンジ時)。特にディスプレイが大型化され、LEDヘッドライトが備わった2019年10月のマイナーチェンジ後のsDrive18iは装備がさらに充実。新車で買う場合はもちろん、中古車でもほかより安く狙えるのであれば、おいしいグレードだといえるでしょう。
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【まとめ】BMWらしさがつまったプレミアムコンパクト
日本で街乗りするSUVとして、このサイズ感は国産・輸入車を問わず人気です。その中でX1はBMWらしいスポーティ感と力強さ、さらにプレミアムをうたうだけあり装備の充実ぶりやデザインで勝負しています。また、たとえFRではなくても、BMWらしい走りの楽しさは健在。ぜひ検討してみてください。
※この記事は2022年7月現在の情報に基づいています。