アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンが2022年6月21日に、『ランボルギーニ カウンタック LPI 800-4』の国内披露会を開催しました。この会では、元祖カウンタック LP400 も併せて披露。たっぷりの画像と詳細スペックをお届けします。
正確にはカウンタックではなく「クンタッチ」
まずは、お断りから。タイトルとリード文では「カウンタック」と表記しておりましたが、アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンをはじめ、正しい日本語表記・発音は「クンタッチ」となります。
イタリア語表記では「Countach」で、カウンタックと表記・発音するのが一般的ですので、本記事では「カウンタック」で表記を統一します。
ランボルギーニの命名規則では例外
カウンタック=Countach の由来は、驚きと感嘆を意味するイタリア・ピエモンテ地方の方言「Coon – tach(クンタッチ)」、日本語に訳すなら「ワォ!」とのことです。初代カウンタック LP400を開発中、スタッフが発した言葉からきているようです。
ランボルギーニの車名は、イタリアの伝統競技、闘牛に関連するものばかりです。カウンタックは数少ない、例外的な車名となっています。
【ヤバい技術】スーパーキャパシタ・ハイブリッドシステム
ランボルギーニではシアンに初採用した、スーパーキャパシタを用いた先進的なハイブリッドシステムを、カウンタック LPI 800-4 にも搭載。
スーパーキャパシタとは、一般的なハイブリッドシステム用バッテリーとは異なり、大きな静電容量を持つコンデンサのことをいいます。一般的なバッテリーでは、充電・蓄電された電気を取り出してモーターを駆動しますが、スーパーキャパシタでは、充電・蓄電・放電のサイクルを瞬間的に行うことができ、且つ長寿命といった特徴があります(しかし、めちゃくちゃ高価です)。
ハイパフォーマンス・ハイブリッドシステムでは、いかに電気を素早く充電し、電気をモーターに供給するかが大きな課題となります。スーパーキャパシタはその最適解となるシステムです。
このほか、「水平ダンパー&スプリング付きプッシュロッド式フロント/リア磁性流体アクティブサスペンション」というヤバい足回り、ドライブモードで3種のサーボトロニック特性で制御する、ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)&リア・ホイール・ステアリング(RWS)などなど、ヤバい技術がてんこもりです。詳しくは記事末尾のスペック詳細一覧をご覧ください。
【ヤバいデザイン】初代カウンタックのデザインを現代版によみがえらせた!
1974年にデビューした、カウンタック LP400 は、当時のスーパーカーブームにおけるアイコン的存在でした。その象徴的デザインは、大きく上方に開くシザードア。復活したカウンタック LPI 800-4 にもしっかりと引き継がれています。
このほか、六角形のホイールアーチ、フロントマスク、ボディサイドのエアインテークなど、初代カウンタックの特徴を受け継いでいます。
ランボルギーニは、2代目カウンタックも、見る人に「ワォ!(クンタッチ!)」と言ってもらえることを目指してデザインしたと言っています。
【ヤバい価格】約3億円!限定112台。すでに完売
カウンタック LPI 800-4 は世界限定112台。初代カウンタックのデビュー50周年を記念して制作されたモデルです。そのお値段。200万ユーロ。為替変動がありますが、約3億円という価格となります。
日本には約10台ぐらいが販売されたようで、この披露会ではそのうちの1台が展示されました(展示車両は広報車やプロトタイプではなく、オーナーから借りてきたもの)。
カウンタック LPI 800-4を購入する人のほとんどは、初代カウンタックの所有者で、さらにそのほとんどが所有する初代カウンタックと同じボディカラーをオーダーしたそうです。2世代のカウンタックを広い庭に並べて、ワイングラスを片手に鑑賞する、といったクルマの愛で方で堪能されるのでしょうか…
筆者もその気になれば、ランボルギーニの広報車を借りて乗ることができますが、カウンタック LPI 800-4の広報車はなく乗ることができません。カウンタック2世代の乗り味を比べられる人は、特権ですね。うらやましい…
詳細スペック一覧
※2021年8月13日のプレスリリース時点の情報
内燃機関
エンジン | 60° V型12気筒 MPI |
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排気量 | 6,498cc |
ボア×ストローク | 95mm × 76.4mm |
バルブ数 | 4/シリンダー |
バルブギア | 電子制御式可変バルブタイミング |
圧縮比 | 11.8 ±0.2 |
最高出力 | 780hp(574kW)/8,500rpm |
最大トルク | 720N・m/6,750rpm |
最高エンジン回転数 | 8,700rpm |
エミッションクラス | EURO 6・LEV 3 |
排ガス制御システム | ラムダセンサー付き触媒コンバータ |
冷却システム | 可変エア・インレット付き&油冷式クロスフロー冷却システム |
エンジンマネジメントシステム | イオン電流解析機能付きランボルギーニ・イニエツィオーネ・エレットロニカ(LIE) |
潤滑システム | ドライサンプ |
電動ユニット
スーパーキャパシタ電圧 | 48V |
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スーパーキャパシタ出力密度 | 2,400W/kg |
最大動作電流 | 600A |
最高出力 | 34hp |
最大トルク | 35N・m |
電動モーター+スーパーキャパシタ重量 | 34kg |
ドライブトレイン
駆動方式 | 4WD(Haldex Gen. IV) |
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トランスミッション | 7速ISR・AMT |
電動モーター駆動輪 | リア |
1速ギア比 | 3.909 |
2速ギア比 | 2.438 |
3速ギア比 | 1.810 |
4速ギア比 | 1.458 |
5速ギア比 | 1.185 |
6速ギア比 | 0.967 |
7速ギア比 | 0.844 |
後退ギア比 | 2.929 |
ファイナルギア(リア) | 2.867 |
ファイナルギア(フロント) | 3.273 |
クラッチ | ドライダブルブレードクラッチ(径235mm) |
パフォーマンス
最高速度 | 355km/h |
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0-100km/h加速 | 2.8秒 |
0-200km/h加速 | 8.6秒 |
100-0km/h制動距離 | 30m |
ボディサイズ・重量
全長 | 4,870mm |
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全幅(サイドミラー除く) | 2,099mm |
全幅(サイドミラー含む) | 2,265mm |
全高 | 1,139mm |
ホイールベース | 2,700mm |
トレッド(フロント) | 1,784mm |
トレッド(リア) | 1,709mm |
最低地上高 | 115±2mm(リフト時フロント 155mm) |
乾燥重量 | 1,595kg |
総重量 | 2,100kg |
重量配分(フロント:リア) | 43:57 |
容量
燃料タンク | 70L |
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エンジンオイル | 13L |
エンジン冷却液 | 25L |
トランク | 63L |
燃費(NEDCサイクル) | 認証待ち |
Co2排出量 | 認証待ち |
シャシー・ボディ
シャシー | カーボンファイバー製モノコック構造、アルミニウム製フロント/リアフレーム |
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ボディ | カーボンファイバー製(エクステリア・インテリアトリム(リアパネル、ドアパネル、トンネル、ラゲージコンパートメント) |
サスペンションタイプ | 水平ダンパー&スプリング付きプッシュロッド式フロント/リア磁性流体アクティブサスペンション |
サスペンション・ジオメトリー | アルミニウム製ダブルウィッシュボーン式、完全独立型フロント/リアサスペンション |
ESP | ESC(ABS&TCS統合)特性はドライブモードにより異なる |
ブレーキ | アルミ製モノブロック固定キャリパー・カーボンセラミックブレーキ
フロント:径400×38mm・6ピストン、リア:径380×38mm・4ピストン |
ステアリング | 油圧式パワーステアリング
ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)&リア・ホイール・ステアリング(RWS):ドライブモードで3種のサーボトロニック特性で制御 |
ステアリングホイールレシオ | 10:1〜18.1 |
ステアリング ロックtoロック | 2.1〜2.4 |
ステアリング ホイール直径 | 358mm |
タイヤ | ピレリ ゼロコルサ
フロント:255/30 ZR20・リア 355/25 ZR21 |
ホイール | フロント:9″ JX20″ H2 ET 17.2
リア:13″ JX21″H2 ET 51.7 |
最小回転半径 | 11.5m(平均値。LRS動作状況により異なる) |
ミラー | ヒーター付き電動調整・格納式サイドミラー |
リアスポイラー | 3ポジション電動リアスポイラー、総パネル張りアンダーボディ |
エアバッグ | 運転席・助手席・サイドエアバッグ |
新旧カウンタックが揃った披露会の取材動画
(撮影・文:宇野 智)
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※この記事は2022年8月現在の情報に基づいています。