キャンピングカーには憧れるけど、普段使いのクルマと2台持ちするのは維持費や駐車場を確保するのが大変…。そこで人気のミニバンやSUVをベースにしながら快適に寝られるフラットなベッドやキャンパー設備を備えた「ネオキャンパー」に注目してみました。
【サマリー】お台場キャンピングカーフェア2022で注目を集めたネオキャンとは?
3年ぶりに開催され大盛況だったお台場キャンピングカーフェア2022。お手頃サイズの軽キャンピングカーからキャブコン、輸入車、トレーラーまで、約120台のキャンピングカーが展示されるなか、都会のど真ん中での展示会ということで注目を集めたのが、一見すると普通のSUVやミニバンと変わらない「ネオキャンパー」でした。
都市部ではマンション住まいの人が多く、キャンピングカーが欲しくても大半の立体駐車場に乗り入れられる全高2.1m以下というハードルをクリアしなければなりません。
さらに、鉄道のアンダーパスなどは上の写真のように高さ制限があるところも。キャブコンの全高は2.5mを超えるものがほとんどで、バンコンのベース車に多用されるハイエースのスーパーロングでも2.3mなので無理。そこで選択肢に入るのがSUVやミニバンをベースにした車中泊モデルや、フラットなベッドにキャンパー設備を加えた「ネオキャンパー」になります。
【ミニバンでも工夫次第で】純正アクセサリーを活用して快適車中泊
一足飛びにネオキャンパーという選択もアリですが、最近のミニバンや軽スーパーハイトワゴンなどは車内での仮眠や車中泊を想定してシートがフルフラットに展開できるモデルも増えています。
写真は新型ステップワゴンに純正アクセサリーブランド「ホンダアクセス」のプライバシーシェード、セパレートカーテンを装着した車中泊シーンのイメージ。前席と2列目はフルフラットになりますが、3列目の背もたれとの間に段差が生じるために、市販の車中泊用エアマット(撮影車はオンリースタイルの車中泊専用マット・ワイドサイズ)を敷いて段差を解消しています。
【過去にはカタログモデルのネオキャンも】ボンゴフレンディのAFT
今のように車中泊がブームになるずっと前に、マツダがカタログモデルとしてラインナップしていたのがボンゴフレンディのオートフリートップ(AFT)。
フルフラットや対座、カーゴなど多彩なシートアレンジだけでなく、屋根上のテントを開くとロフト(屋根裏)空間が出現するオートフリートップ機構を採用。ロフトベッドは大人2人が寝られる広さで、フルフラットにしたシートと合わせてファミリーでの車中泊やオートキャンプにも対応する「元祖ネオキャンパー」的存在です。
中古車サイトを検索してみると、AFTのテント張り替え済みで走行距離の少ない物件だと200万円以上するなど、生産終了後も根強い人気を誇っています。
上の写真は2000年に発売された限定車「シティランナーII」。ノーマルルーフ車に25万円プラスするだけで「車上泊」を楽しめました。
【注目のネオキャン#1】西尾張三菱自動車販売 アウトランダーPHEV E:POP
メーカー純正のポップアップテント車はなくなったものの、根強いニーズに応え続けているのが愛知県にある三菱自動車の正規ディーラー、西尾張三菱自動車販売のキャンパー事業部。
全国のキャンピングカービルダーや販売店が加盟するJRVA(日本RV協会)の会員で、お台場フェアには完成したばかりのアウトランダーPHEVベースの「E:POP」を出展し、来場者の注目を集めていました。
アウトランダーPHEVの魅力はガソリン満タンで一般家庭の12日分の電気量をまかなえる、大容量の駆動用バッテリーとガソリンエンジを組み合わせたPHEVシステム。家庭のコンセントと同じAC100V・最大1500Wの電気を取り出せるので、アウトドアでも電子レンジやホットプレートなどの家電品が使えて、アイドリングをせずにカーエアコンを掛けっ放しで一晩過ごせます。
そんな車中泊との相性抜群のSUVにポップアップテントを架装し、オプションのE:BEDと組み合わせることで大人4人就寝が可能になる「究極の車中泊モデル」に仕立てました。
テントはクローズ/メッシュスクリーン/フルオープンの3通りに展開でき、ロフトベッドのサイズは長さ1,820×幅1,050mm。屋根を閉じた状態の全高はシャークフィンアンテナを含めて約1,920mmに抑えられているので立体駐車場にも余裕で対応しています。
【注目のネオキャン#2】バンテック新潟 MR
新型ノア/ヴォクシーをベースに、176Wの薄型ソーラーパネルや高出力の2000Wインバーター、FFヒーター、電子レンジなどを標準装備した高機能モデルがバンテック新潟のMR(ミニバンレボリューション)。
ガソリン車/ハイブリッド車、2WD/4WDのすべてに対応し、3列目シートを取り外したラゲッジスペースのフロアをフローリング調のタフリューム(重歩行用の床材)で仕上げて、シャワーフォーセット付きのシンクや電子レンジを収めたキャビネットを設置。
2列目シートの背もたれを倒して、専用のレベルクッションを2枚セットしてベッドマットを敷くだけで簡単にベッドメイクできます。さらに、左右キャビネットのあいだにテーブルを渡すとダイネットモードにアレンジでき、テーブルを囲んで食事や団らん、リモートワークがこなせます。
【注目のネオキャン#3】西尾張三菱自動車販売 デリカD:5 D:POP
3列シート・両側スライドドアのミニバンパッケージでありながら、本格クロカン顔負けの悪路走破性を備えたデリカD:5。雪道にも強いレジャービークルの車中泊ニーズに応えたのが、デリカ自慢の強靭なボディ構造「リブボーンフレーム」を切らずにポップアップテントを架装したD:POP。
オプションのベッドキット(サードシートの背もたれを使うD:BED、サードシートを跳ね上げて使うD:BED II)と、テント内のロフトベッドで大人4人の就寝が可能に。オプションのフロント回転シートを使うと2列目シートとテーブルを囲むリビングモードに展開できます。
夏場の車中泊に必須の車載クーラーもオプション設定。電源となるリチウムイオンサブバッテリー、クーラーの室外機は床下に設置しています。
【注目のネオキャン#4】バンテック新潟 MR-S
MRのシンプル仕様がMR-S。2000Wのインバーター、サブバッテリー、走行充電/外部充電、室内LED照明、カーテンなど快適車中泊にマストのアイテムを厳選し、MR同様のフルフラットなベッド展開を可能にしています。
オプションでペット用の2段ベッド、176Wソーラーパネル&チャージコントローラー、FFヒーターを設定し、幅広いニーズに応えます。
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【まとめ】普段使いもレジャーも1台でこなせる万能選手
ミニバンやSUVは便利だけど、シートが完璧にフラットにならず車中泊には不向き。キャンピングカーの居住性はパーフェクトだけど普段使いが厳しい。
相反する要素をポップアップテントの架装やシートアレンジの工夫など独自のアイディアで融合させた「ネオキャンパー」は、普段使いと遊びを両立するマルチユースのレジャービークルとして大きな可能性を秘めています。
宿代を節約しながらの家族旅行やペットとのクルマ旅、ウインタースポーツや釣りなど趣味を楽しむ前の仮眠など、さまざまなシーンで活用できます。
※この記事は2022年11月現在の情報に基づいています。