【STEP 1】#2 新車と中古車のメリット・デメリット比較「中古車購入ガイド」

クルマを賢く買う 中古車購入ガイド

クルマを購入する際は、新車にするか、中古車にするかが最初の悩みどころ。新車はピカピカだけど価格が高い、中古車は安いけれど少し不安、など、どちらにもメリットとデメリットがあります。購入する際は後悔しないためにもじっくり検討しましょう。

新車のメリットとデメリット

【新車のメリット】仕様を自分好みでオーダーできるのが新車最大のメリット

新車とは、生産されてからまだ一度も運輸支局に登録されておらず、購入時に初めてナンバープレートがつくクルマを指します。そのため、中古車販売店でも『新車』が店頭で販売されているケースがあります。

ただ、ほとんど場合は新車ディーラーで注文し、そこからメーカーが工場で製造することになります。新車には以下のようなメリットがあります。

●メリット1:各メーカーの最新モデルが手に入る
新車は各メーカーの最新技術が搭載されています。中でも安全装備は購入段階でもっとも性能が高いものが搭載されているケースがほとんどなので、最新にこだわる人は新車がおすすめです。

●メリット2:仕様を自由に選択できる
グレード、内外装の色を自分好みに注文できます。また、工場での生産時に取り付けるメーカーオプションを選ぶことができるのも新車ならではのメリットです。

●メリット3:使用感がまったくない
工場で生産されたばかりのクルマで、最初のオーナーになるわけですから、ほかの人が使っていた形跡がありません。「新車の香り」といわれたりもしますが、造られたばかりのクルマに乗るのは気持ちがいいものです。

●メリット4:購入時の税金が安い
環境に優しい最新のクルマは購入時にさまざまな税制優遇を受けられるものが増えています。

●メリット5:保証が充実している
ほとんどのクルマは一般保証が3年または6万km、エンジンをはじめとする重要部品は5年または10万kmの特別保証がついています。

【新車のデメリット】新しい分、価格は高くなる

●デメリット1:高い
まだ誰も乗っていない新品の状態なので、中古車に比べると価格は高くなります。注文時にオプションをつけると、その分のオプション代が車両価格に上乗せされます。

●デメリット2:納車まで時間がかかる
新車は注文を受けてから生産されるケースが多いので、納車までにある程度の時間が必要になります。とくに2022年現在、部品の供給不足から長期の納車待ちが発生していたり、一時的な受注停止状態になっていたりするモデルもあります。

●デメリット3:売却時に査定額が新車価格から大きく下がりやすい
クルマは新車にナンバープレートをつけた瞬間から売却時の査定額が下がっていきます。車種により異なりますが、一般的に登録してから間もないほど下落率が大きくなります。

中古車のメリットとデメリット

【中古車のメリット】新車より安い、が最大のメリット!

一度でも運輸支局に登録されてナンバープレートがついたクルマはすべて中古車として販売されます。

新車と違い、購入時は販売店の店頭に並んでいるものから車種や仕様が自分の条件に合うものを選ぶことになります。

●メリット1:新車より安い
ほとんどの中古車は前オーナーが実際に使っていたものということもあり、新車よりも安く購入できます。一方で、登録(届出)だけしてまだ誰も使っていない「登録(届出)済み未使用車」と呼ばれる中古車もあります。これらも少し安い価格で販売されています。そのため、新車と同じ予算でクラスが上のモデルを選ぶことも可能。ただ、最近では新車に長期の納車待ちが発生しているモデルなど、一部の中古車で新車より高い価格で販売されているケースもあります。

●メリット2:納車までの期間が短い
新車と違い中古車は店頭に並んだ商品を買うので、新車よりも納車までの期間が短くなります。購入した人が書類などをそろえるのにどれくらいの時間を要するかにもよりますが、一般的には契約から最短2週間ほどで納車されます。

●メリット3:幅広いモデルから選択可能
新車は現行モデルしか購入できませんが、中古車は最新モデルから数十年前に販売されたビンテージモデルまで、幅広い車種を選ぶことができます。

●メリット4:新車よりも売却時の値落ち額が少ない
新車のデメリットでもまとめたように、クルマは初度登録した瞬間から2年くらいがもっとも下落率が大きくなります。また、仮に新車と同じ下落率だったとしても購入金額が安いので、下落額は新車より少なくなります。ただ、年式や走行距離によっては売却時に値段がつかないというケースもあります。

【中古車のデメリット】購入時はクルマのコンディションを見極める必要がある

●デメリット1:個体ごとにコンディションが異なる
新車と違い、中古車は前オーナーがどのように乗り、どんな整備をしてきたかでコンディションが変わってきます。また、ボディや内装には小キズや汚れがついているケースもあります。中古車はそれを踏まえた価格がつけられているので、購入時は車両状態を把握するとともに、その価格に納得できるか検討しましょう。カープレミアに掲載されている中古車には車両の状態評価(カープレミア評価)が掲載されています。

●デメリット2:メーカー保証が切れているケースがある
新車のメーカー保証はほとんどの場合、一般保証が3年または6万km、特別保証は5年または10万kmになります。そのため、年式や走行距離によってはメーカー保証が切れています。

●デメリット3:好みの仕様を選べるとは限らない
自分の好みで注文できる新車と違い、中古車は店頭にあるものから選ぶため、希望どおりの色や装備のものが見つかるとは限りません。また、メーカーオプションは生産時しかつけることができないため、欲しい場合はついている中古車を探さなければなりません。人気のオプションがついている中古車は、ついていないものより価格が高くなります。

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(イラストレーション:桔川シン)
※この記事は、2022年11月時点での情報で執筆しています。

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