軽自動車の場合、走行10万kmを超える中古車は特におすすめしづらくなります。過走行車がどうしても多くなる30万円以下という条件で軽自動車を選ぶ場合、「本当に大丈夫か。故障が多くないか」を一番に心配する人も多いはず。そこで今回は、30万円以下と修復歴なしで検索をかけながらも、走行5万km未満がどの程度あるのかを重要視しておすすめをチョイスしました。少しでもリスクを避けられる支払い総額30万円以下の軽自動車には、どんなクルマがあるのでしょう。
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おすすめのスーパーハイトワゴン
ダイハツ タントから始まった、背の高いボディとスライドドアを持つ軽自動車です。2023年現在、軽自動車市場の中心的存在であり、日本で最も販売台数の多いカテゴリーでもあります。室内空間は頭上のスペースが多く、前後も広く取られていることが最大の特徴で、軽自動車とは思えない広さを実現しています。
スズキ パレット 初代 2008〜13年式
スーパーハイトワゴンの祖でもあるダイハツ タントのヒットを受け、スズキが送り出した初のスーパーハイトワゴンがパレットでした。助手席側だけだったタントと違い、リアのスライドドアを左右両側に設定。すぐに市場で受け入れられ、ヒット商品となりました。
30万円以下なら、このひとつあとの世代である初代スペーシアも狙えますが、こちらはまだ走行距離が多い個体ばかり。その点、パレットなら5万km未満の個体がまだまだ多く見つかります。後々のリスクを考えれば、走行距離の少ないパレットの方がおすすめできます。
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ダイハツ タント 2代目 2007〜13年式
センターピラーレスのスライドドア「ミラクルオープンドア」を採用した、初めてのタントがこの2代目でした。タントの人気を盤石にした立役者でもあり、ライバルメーカーがベンチマークにしたモデルです。
30万円以下ですと、5万km未満の低走行車がまだ多く見つかります。前述のパレットとは年式も被るので迷うところですが、開口部の広さを便利に感じるならタントに軍配が上がります。特に小さな子供がいる家庭や、高齢者の送迎などに使用するのなら、その利便性を強く感じるはずです。ライフスタイルに合わせて選びましょう。
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おすすめのトールワゴン
その名の通り背の高いワゴンボディの軽自動車です。1993年にデビューした、スズキ 初代ワゴンRがこのジャンルの第一人者であり、その後ダイハツ ムーヴやホンダ ライフなど他メーカーが追随。1990年代後半にはカテゴリーが確立し、それまでの背の低いセダンボディから主役の座を奪い取るまで成長しました。
現在では販売台数こそスーパーハイト系にトップの座を譲りはしたものの、人気の衰えない定番カテゴリーとなっています。
スズキ ワゴンR 5代目 2012〜17年
「スズキグリーンテクノロジー」と名付けられたエコ機能を大々的にアピールした5代目（先代）のワゴンRも、30万円以内で見つかるようになりました。走行5万km未満の個体も増えてきて、前期型、後期型、スティングレーそれぞれが探せます。
オルタネーターを高効率化しリチウムイオンバッテリーに蓄電することによりエンジンの負荷を減らすスズキ独自のテクノロジー「エネチャージ」と、蓄冷材を使用したエアコン技術の「エコクール」を合わせたグリーンテクノロジー。後期型ではエネチャージはマイルドハイブリッドへと進化を果たし、呼び名も「S-エネチャージ」と変わりました。
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ダイハツ ムーヴ 5代目 2010〜14年
現行モデルのライフサイクルが長いため、短命に終わったように感じてしまう先代のムーヴ。ライバルよりも一歩進んだ機能と上質感で人気を得た5代目ムーヴも、30万円以下でなおかつ走行5万km未満の個体が見つかるようになりました。
インテリアの上質感は、現行モデルのライバルと比較しても見劣りしないほどの仕立ての良さ。加えて、オートエアコンの全車標準化やマルチインフォメーションディスプレイ、キーロック連動格納ドアミラーなど、登録車同様の装備が与えられていました。衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱防止機能、アダプティブクルーズコントロールなどのADAS（先進運転支援システム）も、オプション設定されています。
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女性におすすめの軽自動車
現行モデルでいうならスズキ アルトラパンのような、かわいらしいクルマが女性向けの定番ではあります。もちろんラパンも先代モデルであれば30万円以下でも見つかりますが、あえて今回は外しています。キュートなスタイルの定番な女性向け軽自動車というよりは、おしゃれでクールなのに愛着のわくクルマをピックアップしました。
ダイハツ ムーヴコンテ 初代 2008〜17年
「カクカクシカジカ」のキャラクターCMで一躍有名になった、スクエアなボディの軽自動車がムーヴコンテです。トヨタのbBやカローラルミオンのような角ばったデザインが好みで、軽自動車の乗りやすいサイズ感が欲しい人には、ちょうどいいクルマと言えます。
30万円以下であれば豊富な数から探すことができますが、中には走行5万km未満の個体も存在します。走行距離の少ない方を優先的に探すのがいいでしょう。よりクールな仕様を希望でしたら、数は少なめですがカスタムも見つかります。状態のいい中古車を、根気よく探してみましょう。
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ダイハツ ミラ ジーノ 2代目 2004〜09年
クラシカルな外観で人気を博したミラ ジーノですが、30万円以下なら初代も2代目も狙えます。某輸入車にそっくりな外観は、初代ならクラシック、2代目なら現在のモデルに似ています。2代目の方が後発で当然のように性能は向上していますので、燃費なども気になる人には2代目がおすすめできます。
注意すべき特徴として、ターボ車をラインナップしていない点が挙げられます。室内が広くなったり、内装の質感が大幅に向上していたり2代目のメリットは多いのですが、ターボの加速感が欲しい人にとっては対象外となるかもしれません。ターボ車を探すなら初代を選びましょう。
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ファミリーユースにおすすめの軽自動車
正直に言えば、前述のスーパーハイトワゴンがファミリー向けには一番おすすめできます。小さな子供が立ったまま着替えができるリアシートや、ベビーカーも荷物もすべて乗せられる広いラゲッジスペースなどは、他のボディ形状では真似ができません。かといって、この価格帯のスーパーハイトワゴンはまだ貴重な存在で、前述の2台くらいしかないのが現状です。
スーパーハイトワゴンの30万円以下という条件だけであれば、旧型のN-BOXや初代スペーシアなども該当する個体がちらほら見つかりますが、そのほとんどが過走行車というのが現状です。正直、10万km前後走行しているスーパーハイトをおすすめはしたくありません。以上のことから、今回はスーパーハイト以外のクルマを選んでいます。
三菱 eKワゴン 2代目 2005〜15年
初代のキープコンセプトで登場した2代目のeKワゴンには、初代にはない大きな特徴がありました。軽トールワゴンでは初となるリアスライドドアを採用していたのです。助手席側の片側だけですが、電動開閉も備わっていました。今のスライドドア付き軽自動車ワゴンのパイオニアだったのです。一部グレードで採用されていた装備でしたので、さすがに中古車市場での個体数はeKワゴン全体からすれば多くはないです。
チャイルドシートに対応したISO-FIX規格アンカー付きは2012年モデルからですので、小さなお子様のいる家庭は探すときに注意が必要です。ただ、30万円以下でも見つかりますので走行距離のなるべく少ないものから候補に挙げていきましょう。
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ホンダ N-WGN 初代 2013〜17年
30万円以下ではそのほとんどが10万kmを超える走行距離の個体になってしまいますが、初代N-WGNも徐々に数を増やし始めています。その中でも走行10万km未満の個体は、ソートすると数台しかヒットしないくらいレアな存在です。
N-WGNは乗り心地のいいところが特徴で、ファミリー向けに使用しても文句が出ることはまずないでしょう。初代N-BOXと同じNシリーズのプラットフォームは、しっかりとした剛性感もあり軽自動車とは思えないほどの操縦安定性をもたらしてくれます。
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通勤・通学・毎日のお買い物におすすめの軽自動車
毎日の移動手段として最適な軽自動車ですが、普段使いしていると気になってくるのはやはり燃費です。燃費の良い軽自動車は最近では多くなってきましたが、ボディが小さく軽いクルマが燃費には有利です。おすすめには、30万円以下で一番個体数が多く探しやすい、コンパクトなベーシックミニをチョイスしました。
スズキ アルト 8代目 2014〜21年
後に「HEARTECT」と名付けられスズキのあらゆるクルマへと展開される、軽量・高剛性な新プラットフォームは8代目アルトから始まりました。650kgにまでしぼられた車重は燃費性能の向上に大きなプラスとなり、当時の市販車トップの燃費性能37.0km/L（JC08モード）を達成しました。
30万円以下の個体は数が多く、走行距離5万km未満でしぼっても豊富な台数が見つかりました。さすがにターボモデルのワークスやターボRSといったホットモデルはないものの、そのほかの一般的なグレードならば好みのクルマが探せそうです。
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ダイハツ ミライース 初代 2011〜17年
電動化技術を使わずエンジンの効率化を高めて低燃費を実現し、車両価格も抑えた「第3のエコカー」ミライース。エンジンだけでなく、高効率CVTやボディの軽量化も功を奏し、発売当時のJC08モード燃費は30km/Lをマークしました。
こちらも前述のアルトと同様に、30万円以下でしぼると多くの中古車が見つかります。走行5万km以内でも様々な個体から選べるのが現状です。なるべく状態のいい個体を選ぶようにしましょう。
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【まとめ】10年以上前のモデルでも魅力は色褪せない
免許を取得した直後に初めて買うクルマであったり、家族のセカンドカーであったり、「ちょうどいい」と感じる価格帯でもあったりする30万円の軽自動車。車両価格自体が高騰している昨今では、高年式や低走行などの条件を加えると厳しくなってきているのが現状です。しかし、今回取り上げた車種のように10年以上前に登場しているクルマでも、その魅力はあせていないはずです。自分のライフスタイルに合っていると思うクルマを、ぜひ探してみてください。
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※この記事は、2023年2月時点での情報で執筆しています。
