アライメント調整とは?調整すべき場所を紹介!

クルマの故障・修理・整備

「アライメント調整」とは、走行性能を正常に保つために、クルマの車輪・車軸を適正な角度に調整することを指します。今回は、安全な走行を保つためのアライメント調整について詳しく紹介していきます。

アライメント調整の必要性と効果

アライメントとは、車体に対してタイヤやホイールの取り付け角度や位置のことをいいます。アライメント調整をして正常な状態にすることでステアリングの操作が滑らかになり、直進や旋回時の走行安定性が高められます。

自動車メーカーの製造工場で組み立てられたばかりの新車は、mm単位で微調整されています。しかし事故の衝撃、縁石への衝突、ゴム製品の経年劣化などといった変形、インチアップ、車高調整などのメンテナンスやカスタムによってズレが生じることがあります。

アライメントがズレると、クルマの基本性能である「走る」「止まる」「曲がる」ことに支障をきたし、ステアリングを取られやすくなったり、タイヤが偏摩耗するなどのトラブルが発生し、それが引き金となって事故につながるおそれもあります。未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。

アライメントの調整箇所

自動車のホイールはサスペンションによって支えられ、「トー角」「キャスター角」「キャンバー角」でわずかな角度がつけられています。それぞれどのような特徴を持つのか、また役割について詳しく紹介していきます。

トー角

クルマを真上から見たときに、直進方向でタイヤが車体に対してどのような向きになっているかを数値で示したものを「トー角」と呼びます。単位は「mm(ミリ)」や「°(度)」で表示されます。

車軸と装着したタイヤは基本的に90°となっていますが、この状態を「トー角0°」といい、タイヤがまっすぐに前を向いている状態のことを表します。基本的にこの状態のほうがタイヤにとって抵抗が少なく、タイヤが減りにくいものとなっています。

トー角は直進性とコーナリング性能に影響するアライメント数値です。調整は、フロントの場合、タイロッドを調整して行いますが、mm単位のシビアな調整が必要となり、アライメントテスターを使って少しずつ作業を行わなければなりません。リアは調整ができない場合も多いため、店舗に依頼するのがおすすめです。

前方がすぼまった内股の状態を「トーイン」、反対に前方が開いたガニ股の状態を「トーアウト」と呼びます。トーインのメリットは直進安定性が良くなることで、トーアウトのメリットはサーキット走行を行う場合によく用いられ、曲がりやすくなることが挙げられます。

キャスター角

クルマは通常、タイヤの向きをコントロールするステアリングを離してもまっすぐに進むことができ、ステアリングを戻すための力を必要としません。一般的にクルマは常に直進状態の位置にステアリングが戻せるように設計されているからです。この役割を担っているのがキャスターですが、そのほかにも直進を安定させたり、旋回性能を向上させたりすることもキャスターの大きな役割です。

前輪の操舵回転の中心軸と垂直線との傾きをキャスター角と呼びます。キャスター角が大きいとタイヤを進行方向に向ける力が発生して直進性能が良くなります。

キャスター角は通常1〜3°に設定されていることが多いです。キャスター角の左右差が大きいとハンドル流れや、ハンドルを切った際にハンドル戻りに左右差ができ、キャスター角が小さい場合にはふらつきがでて、安定性が低下することがあります。

キャスター角の角度はクルマによって基準値が決められており、その範囲で調整を行うことは可能ですが、正しい知識と工具が必要なため、店舗に依頼することをおすすめします。

キャンバー角

キャンバー角とは車体を前から見たときの地面に対するタイヤの傾き角度のことをいいます。トー角と同様に直進性能とコーナリング性能に影響するアライメントのひとつです。キャンバー角が0°のもの以外にポジティブキャンバーとネガティブキャンバーと呼ばれる角度があります。

タイヤの上部分が外側に倒れている状態(逆ハの字)を「ポジティブキャンバー」といいます。メリットは、昔のクルマだとパワーステアリングがついていないことからポジティブキャンバーに設定をすることで、ステアリングを軽くすることができたことです。しかし現在では、パワーステアリングが普及しているため、ポジティブキャンバーに設定することはほとんどありません。

一方でタイヤの下部分が開いている状態(ハの字)を「ネガティブキャンバー」といいます。ネガティブキャンバーのメリットは、タイヤが内側を向いているためステアリングが回りやすくなり、旋回性能が向上することです。このメリットからネガティブキャンバーに設定しているクルマはレーシングカーで多く見られます。また、コーナリング時のグリップ性能が向上することもメリットです。

ネガティブキャンバーのデメリットは、通常の走行においてタイヤの内側のみが地面に接地している状態のため、タイヤの内側が極端に摩耗してしまうことです。また、タイヤのグリップが一部分しか使えていないため、通常走行時のグリップ性能やブレーキ性能が落ちること、キングピンのオフセットの値が大きくなるためタイヤの向きを変える際に大きな力が必要となり、ステアリング操作が重くなることもデメリットです。

アライメントが不具合を起こしているときのおもな症状

ここまでアライメント調整角度の特徴についてメリット・デメリットに触れて解説しました。では、アライメントが不具合を起こしている場合、どのような症状が現れるのでしょうか?

アライメントがズレて不具合を起こしているときに現れる症状は、以下のとおりです。

・ハンドルが取られる
・タイヤがまっすぐな状態なのに、ハンドルのセンターがズレている
・走行中、車が左右に流れる
・タイヤの偏摩耗で内側だけ減っている
・思いどおりに曲がることができない
・一定のスピードになるとハンドルに振動を感じる

普段よりも運転がしにくいと感じる場合はアライメントの不具合が原因の可能性があるため、調整しましょう。

アライメント調整を行うタイミング

アライメントのズレは経年劣化によっても起こるため、定期的に調整することが大切です。アライメント調整のタイミングは3〜5年に1度が目安ですが、クルマを縁石にぶつけてしまったり、事故などで大きな衝撃がクルマに加わったりした場合には、いつも以上に慎重にチェックするようにしましょう。

また、足回りのパーツ交換を行った場合にもズレることがあるので、パーツ交換と一緒に測定しておくこともおすすめです。

アライメント調整はカープレミアガレージへ

アライメント調整を行いたい場合は、全国に整備工場のネットワークを持つ「カープレミアガレージ」がおすすめです。ここからは「カープレミアガレージ」をおすすめする理由を紹介します。

多くの車種に対応可能

アライメントの調整は車種によって調整可能な範囲が異なるものです。しかし「カープレミアガレージ」なら幅広い車種に対応しています。車種に合わせた整備体制が整っているのは、大きな魅力といえるでしょう。

また、「カープレミアガレージ」の整備士は全員が国家資格を取得しています。整った整備体制のもと、知識豊富で技術力の高い整備士が担当いたします。安心して愛車の修理をお任せください。

カーライフを充実させるならカープレミアガレージへ

「カープレミアガレージ」では、クルマに関するどのようなお悩みも相談可能な「オートコンシェルジュサービス」を提供しています。アライメント調整のほかにも、気になっていることや悩んでいることがあればご相談ください。

まとめ

アライメント調整は、自分自身で行うのは難しいです。クルマの走行性能を向上させるための調整ですが、車軸が適正な角度でないと走行性能が下がるだけではなく、足回りの不調に伴った事故を招いてしまう危険性もあります。アライメントに異変を感じたら、「カープレミアガレージ」での調整をご検討ください。

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