長年メルセデス・ベンツのエントリーモデルという役割を担ってきたCクラス。名車190EをルーツにもつコンパクトFRセダンです。今回は2014年7月から2021年6月まで販売されていたW205型を取り上げます。
輸入車Dセグメントの販売台数ナンバーワン
かつてのエントリーモデルだった190Eがルーツの、同社の中では“コンパクト”とされていた4ドアセダン。Cクラスと名前が変わっても、常にDセグメントの指標とされています。
最近ではAクラスなど、より手頃で小型のモデルが登場していますが、現在でも同社のFRモデルの中ではベーシックラインを受け持っています。
今回取り上げるモデルはセダンとステーションワゴンを合わせて日本で累計10万台以上が売れ、2015年から2019年まで年間の輸入車Dセグメントのナンバーワンを獲得するなど大ヒットしました。
伝統に従い当時のSクラスをコンパクトにしたようなデザイン
同時期のSクラス(W222型)をそのままコンパクトにしたようなデザインは、190E以来続くCクラスの伝統。先代(W204)では2種類のフロントグリルがありましたが、この旧型ではスリーポインテッドスターが中心に備わるグリルのみになりました。3サイズは全長4,690mm×全幅1,810mm×全高1,445mm。
エレガントなインテリアデザイン
曲線が多用されたエレガントなインテリアデザイン。コラム式シフトレバーが採用され、センターコンソールにはマウスのようにカーナビやオーディオ等を操作できるCOMANDシステムの操作レバーが備わります。車内照明を3色から選べるアンビエントライトや、パフュームアトマイザー機能などが用意されました。
パワートレインは度々入れ替わっている
生産終了までに搭載されたパワートレインは、1.6Lターボと2Lターボ、2.2Lディーゼルターボ、2Lターボ+モーターのPHEV、1.5Lターボ+小型モーターがあります。トランスミッションはガソリン車とPHEVが7速AT、ディーゼル車は9速AT。のちにガソリン車も9速ATに変わっています。
また2Lターボや1.5Lターボには4WDが用意されました。サスペンションは走行状況に応じて減衰力を調整するアジリティコントロールサスペンション、スポーツサスペンションと、Cクラス初となるエアサスペンションの3種類。JC08モード燃費は16.5~20.3km/L。
先進安全運転支援機能の「レーダーセーフティパッケージ」を用意
全車に「レーダーセーフティパッケージ」がオプションまたは標準で用意されました。同パッケージには衝突被害軽減ブレーキのほか、アダプティブクルーズコントロールやレーンキーピングアシスト機能などが含まれています。2018年7月のマイナーチェンジでさらに進化しています。
デビュー時のグレード構成は4グレード
2014年7月のデビュー時は1.6LターボのC180とC180アバンギャルド、2LターボのC200アバンギャルド、出力違いの2LターボのC250スポーツという4グレードが用意されました。車両本体価格は419万~644万円。以降、度々グレード構成が変わります。
【マイナーチェンジ&改良一覧】パワートレインと安全機能の向上に注意
デビュー時は1.6LターボのC180とC180アバンギャルド、2LターボのC200アバンギャルド、出力違いの2LターボのC250スポーツが用意されていましたが、その後、新しいパワートレインを搭載したモデルが続々と登場します。
まず2015年9月に2.2LディーゼルターボのC220dアバンギャルドが、2015年12月に2Lターボ+モーターのPHEV、C350eアバンギャルドが追加されました。
また2017年2月にはC200に4WD(C200 4マチック)も用意されています。合わせてC180とC200のトランスミッションは全車9速ATとなりました。
マイナーチェンジでパワートレインを変更
2018年7月のマイナーチェンジで、まずパワートレインが大きく変更されました。C200アバンギャルドは従来の2Lターボから1.5L+小型モーターのマイルドハイブリッドになり、C220dアバンギャルドは2.2Lから最新の2Lディーゼルターボに切り替わりました。ただし「220d」の数字はそのままです。
さらに「レーダーセーフティパッケージ」にも、ウインカーを出すだけでクルマが安全を確認して自動で車線を変更してくれる機能が追加されるなど、同時期のSクラスに合わせて大きく向上しています。
そのほかエクステリアとインテリアも変わるなど、変更部品点数は約6,500にものぼるといわれています。
2019年以降もパワートレインが変更された
パワートレインの変更や安全機能の向上はマイナーチェンジ後も続きます。
まず2019年9月にはPHEVのC350eアバンギャルドが追加されました。マイナーチェンジ前の2015年12月に追加されたモデルと同名で、2Lターボ+モーターという構成も同じですが、モーターが高出力タイプに切り替わり、システム全体で最高出力279ps/最大トルク340N・mから、320ps/700N・mへと大きく向上しています。
またモーターのみでの航続距離は最大約30kmから約54kmへと延びています。
同時にC180/C180アバンギャルドは、1.5Lターボに切り替えられました。
モデル末期となる2020年2月には、従来「レーダーセーフティパッケージ」がオプションだったグレードも標準装備とし、全車で標準装備となりました。
【メルセデス・ベンツCクラスのおすすめモデル#1】C220dアバンギャルド
電動化が進む中、ディーゼルエンジンの新規開発は今後進まないと思われます。しかしディーゼルエンジンには低燃費&高トルク、ガソリンよりも安い軽油で走るという魅力があり、もし味わったことがないのであれば一度乗ってみることをおすすめします。
特にメルセデス・ベンツは日本で国産車より先にクリーンディーゼルを投入したメーカー。そのクオリティには一日の長があります。
C220dアバンギャルドは先進安全運転支援機能の「レーダーセーフティパッケージ」が標準で備わりますから、安全性能はもちろん、高速道路でのアクセル・ブレーキ操作が不要になり、ステアリング操作もアシストしてくれるのでとても楽に運転できます。
【メルセデス・ベンツCクラスのおすすめモデル#2】C200アバンギャルドAMGライン(後期型)
走る・曲がる・止まるという基本性能が高いCクラス。そのため世界基準車と呼ばれているわけですが、これだけ基本性能が高いと、ちょっと飛ばしただけでもその底力を実感できるはず。
そこでおすすめしたいのがC200アバンギャルドAMGライン(後期型)です。
確かに上を求めれば、CクラスにはC63を筆頭にAMGモデルがありますが、そのポテンシャルを引き出すにはサーキットに持ち込むほかないでしょう。
しかしC200アバンギャルドAMGライン(後期型)なら、ちょっと郊外のワインディングを走るだけでも「ほぅ」と思えるはず。
そんな日常でのちょっとした楽しみを味わえるのが、1.5L+小型モーターを搭載したC200アバンギャルドで、トルクの細い小排気量エンジンを小型モーターがカバーして、俊敏な加速力を発揮します。
そのAMGラインを選べばスポーティな足回りによるシャキッとした走りを楽しめます。もちろん「レーダーセーフティパッケージ」が標準で備わります。
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迷ったらなるべく高年式車を選ぼう
約7年間の間に度々ラインナップが変更されたCクラス。それだけパワートレインの種類が豊富だという証しなのですが、逆に迷ってしまうという人もいるはず。そんなときはなるべく予算内の高年式車をおすすめします。パワートレインが年々変わるのと同様に、例えばマイナーチェンジで約6,500点も部品が変更されているといわれるように、随時改良も行われているからです。