クルマのコーティング剤は、主成分別に細かく分類すると「油脂系」「ポリマー(樹脂)系」「ガラス系」「ガラス」「セラミック」全5種類になります。それぞれの特徴を解説します。
【油脂系コーティング】実質、普通のワックスだが最もお手軽で安価。耐久性に難あり
油脂系コーティングとは、主成分がワックスのものをいいます。「カーコーティング」という言葉ができる前からある固形や半練りワックスも、コーティング剤の1つとなります。スプレー式ワックスは比較的新しい製品となります。油脂系コーティングは、実質はただのワックスですので、耐久性が求められるカーコーティングとして認識されにくい状況もあります。
油脂系コーティングの効果持続性
標準1ヵ月。製品によっては3〜4ヵ月をうたうものあり。
油脂系コーティングのメリット
・深いツヤが出る
・誰でも簡単に使える
・拭き取りが楽
・価格が安いものがたくさんある
油脂系コーティングのデメリット
・5種類あるコーティング剤の中では最も耐久性・効果持続性が低い
・熱に弱い
・汚れが付着しやすい
油脂系コーティング剤の注意点
・水垢落とし効果を謳う半練りワックスの中には、コンパウンド(研磨剤)が含まれているものがあり、使いすぎると塗装が、はげていくおそれがある
【樹脂(ポリマー)系コーティング】施工しやすくそこそこ耐久性あり
樹脂(ポリマー)系コーティングとは、主成分がフッ素やシリコン、テフロンなどのポリマーのものをいいます。ワックス後に出てきた製品(当時は次世代タイプと呼ばれていました)で、誰でも簡単に使えることと、価格もワックスと同じくらいの買いやすいものが中心となっています。
ちなみに樹脂(ポリマー)系コーティングの成分の1つ、フッ素は、歯科医で虫歯予防のために歯に塗布するフッ素と同じです。
樹脂(ポリマー)系コーティングの効果持続性
ワックスに比べると耐久性が高く、標準3〜6ヵ月ほど効果が持続する。製品によっては、月に1回など定期的にトリートメントを行う必要がある。
樹脂(ポリマー)系コーティングのメリット
・誰でも簡単に使える
・扱いやすい
・買いやすい価格
・ワックスより耐久性がある。1度の雨では落ちない。
樹脂(ポリマー)系コーティングのデメリット
・ワックスほど深いツヤが出ないことが多い
・熱や紫外線に弱い
【ガラス系コーティング】耐久性に優れるが扱いづらい
前述の樹脂(ポリマー)系コーティングに、ガラス繊維を加えたものを「ガラス系コーティング」と呼ぶことが多いですが、後述する「ガラスコーティング」と明確に違いが定義されているわけではありません。DIYで比較的施工できるものが「ガラス系」、カーコーティング専門店が施工するものを「ガラスコーティング」と区別されている雰囲気がありますが、あくまで参考としての記述です。
クルマのディーラーや、ガソリンスタンドなどで、専門店より安い価格で、ガラスコーティングのサービスメニューがありますが、これは、ポリマーにガラス繊維を加えたコーティング剤を使うことがあるようです。
ガラス系コーティングは、油分が含まれないため深いツヤは出せず、自然なツヤとなり、人によってはデメリットと感じることがあります。
ガラス系コーティングの効果持続性
概ね半年以上
ガラス系コーティングのメリット
・樹脂(ポリマー)系コーティングより耐久性に優れる
ガラス系コーティングのデメリット
・DIYでも施工できるがムラができやすく難しい
・下地処理が必要
・一度塗ってしまうと簡単にはがれない(やり直しが効かない)
・熱、紫外線、摩擦に弱い
カーコーティングの仕上がりを左右するのは下地処理
【ガラスコーティング】プロショップはこれ。最も耐久性に優れる
前述しましたが、「ガラス系コーティング」と「ガラスコーティング」は明確に区別されていません。ポリマーコーティングにガラス繊維を加えたものではなく、成分のほとんどがガラス繊維となり、ガラス被膜をクルマの塗装面にコーティングするものを、“系”がつかない「ガラスコーティング」としてご紹介します。
「KeePer」をはじめとするカーコーティング専門店では、ガラスコーティングが主流となっています。最近のガラスコーティング剤は進化し、より輝くツヤも出せるようになりました。
ガラスコーティング剤はネット通販でも販売されていますが、下地処理の難しさや、塗布後の硬化までに時間を要するなど、DIYには不向きです。
専門店での施工は、当然ながら工賃がかかり高くなりますが、オーナーの洗車頻度や洗車する環境によっては、トータルコストでトントンになるケースもあります。
ガラスコーティングの効果持続性
1〜5年。概ね年に1回メンテナンス。
ガラス系コーティングのメリット
・最も耐久性に優れる
・最近のガラスコーティング剤は、ツヤも良い
ガラス系コーティングのデメリット
・DIYでの施工が難しく、専門店での施工となり高価
・しっかりとした下地処理が必要
・自己修復機能のクリア塗装が採用されている車種はガラス系コーティングを施工した場合、自己修復機能が損なわれる可能性がある
【セラミックコーティング】最高級コーティングはこれ
ガラスコーティングの上を行くのが、セラミックコーティング。セラミックで皮膜を作るコーティングとなります。耐久性に最も優れ、美しさにも優れます。価格も最も高くなります。なお、セラミックコーティングは、プロが施工するのが標準です。
セラミックコーティングの出始めのころは、費用対効果がないなどあまり評判がよくなかったようでしたが、最近では、ガラスコーティングよりもあらゆる点で優れるコーティングとして、注目を集めています。
セラミックコーティングの効果持続性
5〜7年
セラミックコーティングのメリット
・高い耐久性
・美しく持続するツヤ
セラミックコーティングのデメリット
・価格が高い
コーティング5種類の特徴を5段階評価で比較表にまとめ
油脂系 | 樹脂系 | ガラス系 | ガラス | セラミック | |
---|---|---|---|---|---|
価格の安さ | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
施工のしやすさ | 5 | 5 | 2 | 1 | 1 |
耐久性 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
ツヤ | 5 | 4 | 3 | 3 | 5 |
汚れの付着 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
「カープレミアガレージ」とは
「カープレミアガレージ」では、国家資格を持った整備士が点検に対応するため、クルマに関する疑問点や不安点は何でもご相談いただけます。また、定期点検などのサービスも行っているため、長期的なクルマの管理も安心して任せることができます。
また、カープレミアでは「カープレミアパーツ」としてリビルト・中古部品を推奨しており、自社グループ会社においても、リユースの生産から販売まで自社工場を有し低価格の実現を進めています。
「カープレミアパーツ」とは?
カープレミアのグループ会社が提供する自動車パーツです。整備・修理の際に、主に「中古・リビルト部品」といった「リサイクル・リユース部品」などの低価格で安心のパーツを提供しています。
中古・リビルト部品って何?
中古部品(リユース)は、使用済み自動車等から取外され、テスターによる点検、清掃などを行い商品化された部品です。リビルト部品は、中古部品(コア)を分解洗浄、消耗品交換や故障個所の交換を行い、性能をほぼ新品同等に回復させた部品です。
リビルト部品をオススメする理由
1.新品部品を利用するよりもコストパフォーマンスが良い事
2.リサイクル、リユースといった資源の有効活用に繋がること。
3.品質基準をクリアした部品で安心して使用できること。
中古・リビルト部品のメリット
新品部品と比較して部品にもよりますが、20%~30%ほど部品代金が抑えられるケースがあります。
その他、万が一の故障時に0円で修理対応する故障保証や、24時間365日対応可能なロードサービスなどのサポートも充実しています。安心・快適なカーライフは、「カープレミアガレージ」にお任せください。
※故障保証の利用は車両購入時に別途加入が必要です。
※この記事は、2022年5月時点での情報を元に執筆しています。