「トヨタ ノア(3代目・2014〜2021年)」トヨタ自慢のハイブリッドを手にしたミドルミニバン【人気モデル購入徹底ガイド】

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トヨタのミドルサイズミニバンとして2001年にデビューしたノア。2014年に登場した3代目では、ついにトヨタの2モーターハイブリッドシステム「THS II」を採用し、燃費性能でもライバルをリードするようになりました。長く支持され続けてきた3代目ノアについて、詳しく見ていきましょう。

【サマリー】クラス初の本格ハイブリッドを搭載

ファミリー向けミニバンとして支持を得てきたノアは、3代目にモデルチェンジする際に大きな武器を手にしました。トヨタが世界に誇る技術、ハイブリッドシステムです。今まで使い勝手の面にだけ注目され、燃費は二の次だったミドルミニバンクラスに初めてストロングハイブリッドが投入されたのです。

トヨタの2モーター式ハイブリッドシステム「THS II」は、プリウスやアクアを始め多くのトヨタ車に採用されているパワーユニット。1.8Lガソリンエンジンと組み合わせられたハイブリッド車の燃費性能は、驚異的な23.8km/L(JC08モード)を記録しました。15km/L走ってくれれば御の字といったミニバンの燃費性能が、一気に覆された瞬間でした。

ハイブリッド以外にも、3代目ノアには様々なトピックがありました。低床フラットフロアを採用し、室内空間と使い勝手を大幅に向上させたこともそのうちのひとつです。多彩なシートアレンジを可能とし、使い勝手の良さにますます磨きがかかりました。

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【外観スタイル】ボディの厚みを活かした押し出し感の強いデザイン

5ナンバーサイズへこだわって作られているため、大きさやフォルムは先代と比べてもそんなに大きく変わりません。その代わり、ノアにはミニバンの王道をいく堂々とした佇まいが与えられました。

フロントマスクは、上下のフロントグリルをひとつにつなげた大型タイプを採用。ヘッドライトも大型化し、上下四隅を強調したワイド感と存在感のある仕上がりでした。サイドビューは前方から後方にかけて水平ではなく、せり上がっていく躍動的なベルトラインを表現し、キャビンの見晴らしの良さと開放感を両立させています。

エアロ仕様はSiと呼ばれるグレードが用意され、ワイドボディ化するフェンダーパーツがより迫力のあるフロントマスクに仕上げています。

【インテリア】低床化を実現し広く使い勝手のいいインテリア

プラットフォームが同型とは思えないほど革新的な低床フラットフロアを採用したことが、3代目ノアのインテリアでは最大のトピックです。クラストップレベルの室内空間を実現するため、スライドドアの乗り込み高さを360mmとし床面はフラットに。全高を1,825mm(従来型比−25mm)まで下げながら、室内高は1,400mm(従来型比+60mm)を実現しました。

同時にセカンドシート、サードシートの膝まわりスペースを140mm拡大。サードシートは薄型化しクオーターウインドウの内側へピタリとはまるように収納できるようになり、荷室スペース拡大の際に役立ちます。7人乗り仕様の2列目には、クラス初の超ロングスライド機構を持ったキャプテンシートを設定。後方までスライドさせることができ、圧倒的な足元空間を生み出します。シートアレンジもより多彩になりました。

ノアのインテリアカラーには、温かみのあるアイボリーとシックなダークブルー&ブラックが用意されました。どちらもリビングのように寛げるような、モダンなインテリアを実現しています。

【走り・燃費】ミドルミニバン初の本格ハイブリッドで好燃費

3代目プリウスで熟成された1.8Lエンジン+ハイブリッドシステムを採用し、ノアに最適化。ミドルクラスミニバンでは驚異的な、23.8km/L(JC08モード燃費)を実現しています。ハイブリッドのバッテリーはフロントシート下に収められました。

2Lガソリンエンジン車は、新開発CVTと組み合わせられ16km/Lの燃費をマークしました。燃費がいいだけではない、力強さも兼ね備えているエンジンです。

【安全装備】ADASの搭載は最初の改良時までなかった

センサーやカメラで認識するADAS(先進安全運転支援システム)の搭載は、登場から2年後の改良を待たなければなりません。デビュー当初にはパーキングアシストやオートハイビーム、急発進の抑制、急ブレーキを知らせる緊急ブレーキシグナルなどが装備されていました。

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【グレード構成】3つのグレード名を両パワーユニットで展開

グレードは大きく分けて3種類用意されました。ベーシックなX、上級グレードのG、そしてエアログレードのSiです。

ハイブリッド車では駆動方式がFFのみで当初はSiが選べず、シートも7人乗り仕様のみでした。ガソリン車はSiが選べ、各グレードでFFか4WD、7人乗りか8人乗りを選べるようになっています。なおガソリン車のXには、アイドリングストップなどの装備を簡略化した廉価グレードのVパッケージが設定されていました。

価格帯はガソリン車のXが221〜260万円、Gが257〜280万円、Siは257〜278万円。ハイブリッド車のXが285万円、Gが297万円とされました。

【マイナーチェンジ&改良一覧】ADASが順を追って入ってくる改良

2014年に登場した3代目ノアですが、登場当初ついていなかったADASが改良を経るたびに内容をアップデートしていきます。最終的には歩行者検知までするADASが備わりますが、それでも最新技術が満載というわけではありません。ACC(アダプティブクルーズコントロール)は結局つきませんので、ライバルの日産セレナやホンダ ステップワゴンに比べると劣って見えてしまう部分でもあります。

2016年1月:トヨタセーフティセンスを初めて導入

登場から2年後の2016年1月に最初の一部改良が行われ、ADASのトヨタセーフティセンスCが設定されました。ただし全グレード標準装備とはいかず、ガソリン車のXのみはオプション扱いとなりました。

セーフティセンスCは、レーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせた認識システムを使用。衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームがセットになっています。

グレード体制も変更され、ハイブリッドでもエアログレードのSiが選べるようになりました。価格はガソリン車のXが228.5〜268.5万円、Gが269.6〜293.1万円、Siが271.0〜293.4万円。ハイブリッド車が299.7〜322.9万円となっています。

2016年4月:トヨタGAZOOレーシングのプロデュースグレードを追加

スポーツコンバージョン車シリーズと呼ばれる、トヨタのレース部門「トヨタGAZOOレーシング」が手がけたG’sグレードが、先代に引き続き2016年4月に追加されました。エアログレードのSiをベースに、専用チューンのサスペンションや剛性アップパーツ、アルミホイールやエアロパーツなどを装着。ベース車とはまた違う仕上がりになっています。

ガソリン車のみの設定で、価格は311.9万円とされました。

2017年7月:マイナーチェンジでより精悍な印象へ

2017年7月には初めてのマイナーチェンジが実施され、おもに外装の意匠が大幅に変わりました。

薄型のLEDヘッドライトを採用することにより、従来の大型なヘッドライトは鳴りを潜め精悍な顔つきになっています。グリル部分もシルバーの加飾部分が大幅に増え、上級車種のアルファードに近いような押し出し感のあるデザインへと変わりました。リヤのコンビネーションランプも面発光のLEDを採用し、縦長のライン2本が光る仕様へと変わっています。

インテリアではメーターに丸型リングが追加され、室内色に新色のフロマージュ&ブラウンを設定。ハイブリッド車にはセンターコンソールボックスを標準装備し、背面には後席用のUSB端子を備えました。USB端子は、インパネのセンターロア部にも追加。助手席のシートバックには格納式テーブルも備わりました。

そのほか、空力パーツの追加やボディ剛性の補強、ショックアブソーバーの改良など気持ちいい走りを追求したアップグレードも行われています。

価格は、ガソリン車が246.7〜299.1万円、ハイブリッド車が315.1〜335.9万円と設定されています。

2019年1月:昼間の歩行者も検知するADASを導入

2019年1月の一部改良では、ADASのトヨタセーフティセンスがアップデートされています。プリクラッシュセーフティの検知対象が昼間の歩行者にまで増え、アクセルとブレーキの踏み間違い時の衝突被害を軽減するインテリジェントクリアランスソナーを新たに加えました。

価格はガソリン車が250.9〜300.9万円、ハイブリッド車が300.3〜328.6万円とされています。

なお、セーフティセンスのプリクラッシュセーフティに関しては、この改良以前のクルマに対してもアップデートをかければ歩行者対応にすることができます。

【ノアのおすすめモデル#1】2017年7月マイナーチェンジ以降のモデル

3代目ノアはADASにこだわる人でも、年式が新しいクルマを買う必要がありません。Toyota Safety Senseさえ備わっていれば、アップデートがかけられるからです。モデルチェンジ直後のセーフティセンスなしを買わなければ、ADASに関してはみな同条件と考えていいでしょう。

そういった意味では、LEDヘッドライトが刷新された後期型を狙うのが一番得かもしれません。2017年7月にマイナーチェンジを行った直後のモデルです。これよりも年式が新しいものは、逆にあまり狙う意味がないかもしれません。ADASの更新はわずか4,200円ほど。必ずアップデートしてから乗るようにしましょう。

【ノアのおすすめモデル#2】押し出し感が苦手なら前期のADAS付き

後期型の押し出し感が強いフロントマスクが苦手と思うのなら、前期型の方がまだおとなしい顔つきだと感じるでしょう。そういった人には前期型がおすすめできます。

アップデート可能なADASがついている方が得ですので、必ず2016年1月以降の一部改良後を選びましょう。ハイブリッド車かガソリン車かは好みもありますので、どちらがいいとはおすすめしません。ただ、前期型ですと年数も経っていますのでハイブリッドでも安価な物件に出会えるかもしれません。

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【まとめ】アップデートできるADASは中古車の魅力が上がる

トヨタのミドルサイズミニバン「ノア」は、人気が高いクルマということもありなかなか安くていい中古車に出会えないかもしれません。ハイブリッドの燃費性能はズバ抜けていますし、使い勝手も申し分なし。最近はアウトドアブームも重なり、ミニバンの需要もまた上がっています。気に入ったクルマが見つかれば即決してしまわないと、すぐになくなってしまう可能性もあります。

ADASがアップデートできる点も見逃せないポイントです。最新スペックのクルマを買わなくても後からソフトウェアだけアップデートできるとは、いい時代になったものです。

ヴォクシーとエスクァイアとの3兄弟ですが、この中でいうとノアが一番根落ち率が高いので得に購入できるかもしれません。ハイブリッド車やエアログレードのSiは人気が高いですから、根気良く探してみましょう。

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※この記事は、2023年1月時点での情報で執筆しています

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