「ミニ ミニ (3代目・2014〜)」走りも楽しい唯一無二のプレミアムコンパクト【人気モデル購入徹底ガイド】

クルマを選ぶ 車種ガイド

BMW傘下に入り復活した、イギリスの名車ブランド。世代を経ると同時にボディバリエーションを増やし、さまざまなニーズに応えています。ここでは、ラインナップの中で一番オーソドックスなミニの3ドアと5ドアモデルの特徴を見ていきます。

【サマリー】ボディをひと回り拡大し5ドアを新たに設定

プレミアムコンパクトカーというカテゴリーを確立したミニの3世代目は、2013年の東京モーターショーでワールドプレミアされ、日本市場へは2014年3月から導入されました。外観のイメージは先代から受け継ぎながらも、プラットフォームは刷新。全長は約100mm延長、全幅はついに3ナンバーサイズの1,725mmまで広がり、ひと回りボディが大きくなっています。全車ターボエンジンとなり、初の5ドアが追加されたこともトピックになりました。

【外観スタイル】ボディ拡張は室内空間とエアロ性能向上のため

前述のようにボディがひと回り拡大し、全長は3.8mをオーバー、全幅は3ナンバーサイズにまで広がっています。全長の拡大は室内空間だけでなくフロントオーバーハングの延長にも影響し、3代目特有の少々とがったノーズデザインを実現。衝突時の衝撃吸収性能と、Cd値0.28という優れたエアロダイナミクス性能を両立しています。デザインコンセプトこそ先代から変化がないものの、進化したボディデザインとなっていることがわかります。

ハイパワー版のクーパーSと最上級のジョンクーパーワークス(JCW)には、専用のエアロパーツを装着。他グレードとの差別化を図りスポーティさを前面に出したデザインが特徴となっています。また、中期型以降は、テールランプにユニオンジャックを模した点灯パターンデザインを採用。イギリス車であることをアピールする、ミニらしいアイコンとなりました。

【インテリア】代名詞だったセンターメーターはディスプレイへ

ダッシュボード中央に大きなセンターメーターを配しているのが、歴代ミニの基本デザインでしたが、この3代目からセンターメーターは廃止に。その代わりにセンターを陣取ったのは、大きなリング状のLEDライトとその中に収まるインフォテインメントシステム用の8.8インチディスプレイでした。メーターはステアリングコラム上に移設され、後期型ではディスプレイタイプへと進化しています。

ボディの拡大は室内の拡大にも影響し、特にリアシートの居住性が向上しました。前後方向のシート面は先代から25mm拡大。大人4人がしっかり座れる空間を実現しています。ラゲッジも同51L容量が増え、211Lへ。リアシートは6:4の分割可倒式を採用しました。

【走り・燃費】トルクが豊かなターボエンジンを全車に搭載

2代目まではNAエンジンも選択できましたが、3代目ミニは全車ターボエンジンとなりました。世界的なダウンサイジングターボの流行もあり、BMWは1気筒500ccのモジュラーユニットを採用したため1.5Lと2Lが主流のエンジンラインナップになっています。トランスミッションは前期型に6速AT、中期以降はガソリン車に7速デュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)を組み合わせています。6速MT車は3ドアのガソリン車のみ設定されました。

ゴーカートフィールと呼ばれる、オン・ザ・レール感覚で走れるキビキビしたハンドリングは3代目でも健在。プラットフォームの刷新によって多少改善はしたものの、少々堅めの乗り心地も継承しています。変速パターン、アクセルやステアリングのレスポンスが変わるドライビングモードのセレクト機能も設定され、標準とスポーツ、エコ重視のグリーンの3種類が楽しめるようになりました。

【安全装備】設定自体が早かったためか性能自体は最新にではあらず

先進安全運転支援システム(ADAS)はデビュー当初から採用してきた、3代目ミニ。緊急自動ブレーキやアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)は選ぶことができました。しかし、標準装備化されるのは2018年に登場した中期型以降で、それ以前はオプション設定でした。

2021年式以降の後期型ではACCが全車速対応型へと進化しますが、レーンキープアシストはいまだ装備されず逸脱警報のみです。決して最新式ではないというのがミニのADASの注意点かもしれません

【グレード構成】最初は3気筒と4気筒の2グレード展開

2014年3月に販売開始された3代目のミニですが、最初は3ドアハッチバックのクーパーとクーパーSの2グレードでスタート。エントリーグレードのワンや、ディーゼルエンジン車、5ドアハッチバックなどは、後から徐々に追加されていきました。

デビュー当初の2グレードはエンジンが違い、クーパーには1.5L直3ターボ(136ps/220Nm)が、クーパーSには2L直4ターボ(192ps/280Nm)がそれぞれ搭載されていました。トランスミッションはAT、MTともに6速の組み合わせ。価格はクーパーMTが266万円、クーパーATが280万円、クーパーSのMTが318万円、同じくATが332万円と設定されていました。

ナビゲーションシステムはクーパーSに標準装備。ダッシュボードセンターのサークル部に8.8インチのディスプレイを設置し、メーターはドライバーの真正面に置かれます。先進安全装備も緊急自動ブレーキやACCが用意されていました。また、先代と同様にオプションが豊富に用意され、自分好みの仕様に仕上げられることも魅力のひとつでした。

【マイナーチェンジ&改良一覧】2回のマイナーチェンジにより、前・中・後期に区分される

装備を簡素化したエントリーグレードのワン(ONE)は、デビューの4ヵ月後の2014年7月に追加されました。

エンジンには新開発の1.2L直3ターボ(102ps/180N・m)を採用。6速のATとMTが用意されました。装備系は、USBオーディオインターフェース、フルホイールカバー付き15インチホイールを標準装備にし、ナビゲーションや先進安全装備はすべてオプション扱いになっています。価格はMT車が226万円、AT車が240万円でした。

ミニ史上初の5ドアモデル登場

ハッチバックとしては初めての5ドアモデルは、14年10月に追加されました。

この5ドアモデルをどれだけ本気で開発したのかは、ボディサイズを見ればわかります。3ドアを単に5ドア化したのではなく、全長を165mm、全高を15mm、ホイールベースを70mmそれぞれ拡大しているのです。さらにはホイールベースの延長に伴い、ミニの伝統的なフォルムが崩れないようリアオーバーハングを延長し、テールゲートの傾斜角もより寝かせるなどの徹底ぶり。5ドア専用ボディになっているのです。

このボディ拡大は室内スペースの拡大にそのまま直結しています。3ドアに比べ後席の足元スペースは前後方向に4cm拡大。大人でも余裕で座れるスペースが確保されただけでなく、乗人定員も4名から5名へと変わっています。また、ラゲッジスペースも3ドアから67L拡大し、278Lの容量を実現。利便性を向上させました。

グレード構成はクーパーとクーパーSの2グレード。エンジンは3ドアと同様ですが、MTの設定はなく6速ATのみの展開でした。価格はクーパーが298万円、クーパーSが350万円です。

登場からわずか2ヵ月後の2014年12月には、5ドアにもエントリーグレードのワンが追加されました。装備内容は3ドアと同様で、1.2L直3ターボ+6速ATのパワートレインも同じです。価格は255万円でした。

最速グレードJCW登場

WRCのラリー・モンテカルロを3度制したクラシックミニのチューナー、ジョン・クーパーの名を冠したハイパフォーマンスグレード「ジョンクーパーワークス(JCW)」が、2015年3月に追加されました。

クーパーSの2L直4ターボに専用チューンを施し、ミニ史上最強の231ps/320N・mを発揮。0→100km/h加速は6.1秒を達成しています。トランスミッションは6速のMTとAT両方が用意されました。装備類もエアロパーツ、アルミホイール、Brembo社製ブレーキキャリパー、ステアリングホイール、シート、ドアシルがJCW専用品。独特のレーシングスピリットを彷彿とさせる仕上がりとなっています。

ボディ形状は3ドアのみとなり、価格はMT車が398万円、AT車が415万円と設定されました。

燃費性能の向上と、装備内容を変更

15年8月の一部改良では、クーパーSの装備内容変更と、クーパーの燃費性能向上が実施されました。3ドア、5ドア両方ともに行われています。

クーパーSは、オプションだったETC車載器付きの自動防眩ルームミラーが標準装備化。外観ではフロントエアダクト、テールゲートハンドルをハイブラック仕上げにし、スポーティ感を高めています。

クーパーはAT車の燃費性能を向上させ、当時のエコカー減税制度に対応させました。JC08モード燃費で、3ドア、5ドアともに17.9→18.3km/Lへ向上しています。

価格はクーパーSのみ変更。3ドアMTが325万円、3ドアATが339万円、5ドアATが357万円となりました。

グリーンディーゼルモデルの追加

現在では販売の主流となっているクリーンディーゼルエンジン搭載車は、登場から2年後の2016年4月に登場しました。

3ドア、5ドアともにクーパーとクーパーSに追加され、グレード名はそれぞれクーパーD、クーパーSDとなりました。エンジンはDとSDでは違い、Dには1.5L直3ターボ(115ps/270Nm)、SDには2L直4ターボ(170ps/360Nm)を搭載。すべて6速ATとの組み合わせとなり、MTはラインナップされませんでした。

装備やデザインはガソリン車と同様に設定されました。価格は3ドアがクーパーD(300万円)/クーパーSD(364万円)、5ドアがクーパーD(318万円)/クーパーSD(382万円)となっています。

初のマイナーチェンジでユニオンジャック柄が登場

3代目で初となるマイナーチェンジ(MC)は2018年5月に実施されました。

このMCではおもに以下の3点が変更されました。

・ヘッドライト、テールランプの意匠変更に伴い、ユニオンジャック柄が登場
・ガソリン車のトランスミッション全面刷新
・ADASやナビゲーションの標準装備化

ユニオンジャック柄というのは、テールランプのデザインです。オプションで用意されたLEDテールランプは、イギリスの国旗ユニオンジャックを左右に分けたような独特のデザインでした。このデザインは市場に受け入れられ、のちにクラブマンやクロスオーバーなどファミリーの別車種にも広がっていき、ミニの新しいアイコンになりました。なおリアコンビランプ以外にも、インテリアなどのアクセントとしても使用箇所が増えています。ほかに外装ではヘッドライト内のデイライト・ウィンカーが完全なサークル状へと変わりました。前後バンパー形状やホイールデザインにも変更点が見られます。

これまで全グレードにわたって採用されてきた6速ATが、多段化にシフト。ガソリンエンジン車は、JCW以外すべて7速のデュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)へ刷新しました。JCWだけはハイパワー・ハイトルクユニットに対応した8速ATへと進化しています。これに伴い、シフトレバーの形状も変更。俵を平べったくしたような独自の形状となり、シフト操作の特にダウンシフト時の操作がしやすくなっています。MT車とディーゼルエンジン車は従来どおり6速のままとなりました。

大半のグレードでオプション設定とされてきた、ADASやナビゲーションシステムが標準装備化(ワンを除く)されたこともトピックです。ACCの操作ができるマルチファンクションステアリングや、車両外部と通信するコネクティビティ「MINI Connected(ミニ コネクテッド)」もこれに伴い標準装備に加わっています。

このMCで価格も見直され、3ドアが238〜450万円、5ドアが271〜407万円に設定されました。

2019年9月の一部改良では、安全装備や快適装備などの標準化が図られました。

レインセンサー、オンボードコンピューター、ホワイトターンシグナルライトは全グレードで標準装備化。LEDフロントフォグランプ、ドライビングアシストは、ワン以外に。リアパークディスタンスコントロール、MINIドライビングモードはクーパーS系に、それぞれ標準装備化されました。

2回目のMCでフロントマスクを大幅変更

モデルライフ7年目となる2021年5月に実施された2回目のMCでは、内外装の変更がおもな変更点となりました。

フロント周りでは、グリルの形状変更と大型化が図られました。これまではアッパーグリルとバンパー部をひとつに囲んだクローム縁のグリルでしたが、アンダーグリルまですべてをシングルフレームで囲んだデザインに変更。縁もクロームからブラックに変わり太くなりました。グリルの形状変更に伴い、フロントフォグランプは廃止。新たにバンパーの両サイドにエアカーテンが設けられ、空力性能の向上にひと役買っています。なお、人気オプションだったユニオンジャック柄のテールランプは、このモデルから全車標準装備化されました。内装では、ワン以外のグレードにフルディスプレイタイプのメーターが標準装備となりました。陸上競技場のトラックのような形状のタブレットタイプディスプレイで、運転席周りをモダンに印象付けます。センターの8.8インチディスプレイは全グレードに標準装備化。ディスプレイ自体の表示モードを切り替えると、室内のLED間接照明も連動してカラー変更が行われるようになりました。

内外装以外では、ACCが全車速対応タイプへとバージョンアップし、車線逸脱警告のレーンディパーチャーウォーニングをミニとして初搭載しました。スマートフォンでロックの開施錠や車両位置の確認、非常時のSOSコールなど車両外部と通信できるミニ コネクテッドは、全グレードに標準装備しています。

3ドアモデルが273〜482万円、5ドアモデルは290〜427万円の価格帯で設定されています。

【ミニのおすすめモデル#1】ユニオンジャック付きの中期型以降

ミニを選ぶ時点で、ミニらしい外観デザインは選択理由の最優先となるでしょう。そんな人には、ユニオンジャック柄のテールランプが採用された2018年式以降の中期型をおすすめします。ヘッドライトのデイライトも下端が欠けた下向きのC型ではなく、クルッと丸を描いたサークル状の意匠に変更されています。

グレード選択は好みがありますので、あえて選択するならクーパー系をオススメに挙げたいです。クーパーS以上は正直パワーがありすぎな感じがあり、スポーティすぎずミニらしい軽やかな走りが味わえる点ではクーパー系のほうがベターです。一方でワンは装備が簡素化しすぎているので、ADASなどのある程度現代的な装備が欲しいようでしたらクーパー系を選びましょう。

MT派はガソリン車を、燃費などの経済性重視であればディーゼル車と、好みによって選択肢があることもポイントです。

【ミニのおすすめモデル#2】即ゲットしたい激レア車「JCW GP」

数多くの特別仕様車・限定車の中で特別異彩を放っているのが、ミニ史上最速モデルといわれる「JCW GP」です。とにかく速い、スペシャルなモデルを求めるならこれ以上おすすめのミニはありません。

全世界3,000台限定のうち、日本へ上陸したのは240台だけ。JCWをベースに過激なチューンが施され、2L直4ターボは75馬力アップの306ps/450Nmを発揮。0→100km/h加速はわずか5.2秒を誇ります。外装も専用のエアロパーツが満載。空力が考慮されたカーボン製のオーバーフェンダーは、ひと目見ただけでほかのミニとは違うことがわかるほどの迫力です。ちなみに新車時の価格は576万円と、金額もスペシャルです。

サーキット走行も楽しみたい、最速ミニをお探しの人には、間違いなくおすすめです。二度とお目にかかれないほど台数が少ないので、見つけたときが買い時かもしれません。

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【まとめ】種類も台数も多いから選び放題?

唯一無二ともいえるスタイルが魅力のミニ。エンジンの種類やボディ形状など、多彩なラインナップをそろえていますので、好みの1台は必ず見つかるはずです。中古市場に出回っている数も多いですから、ある程度選択肢は用意されていると思っていいでしょう。プロパーのモデルだけでなく、限定車や特別仕様車にも装備面やカラーが魅力的な個体があるかもしれません。条件に合う中古車にめぐり合うまで、根気よく探すのもひとつの方法でしょう。

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