ライバル対決「ホンダ ヴェゼル( 2代目・2021〜) vs トヨタ カローラクロス(初代・2021〜)」人気の最新コンパクトSUV、買いはどっち?

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2021年4月に登場した2代目ヴェゼル。先代同様Bセグメントハッチのフィットがベースですが、全長・全幅ともに大幅に拡大し、1クラス上のCセグメントに匹敵する室内空間を手に入れています。そのCセグSUVの真打ちといえるのが、同年9月に発売されたカローラ クロス。こちらも広大な荷室など使い勝手は抜群です。果たしてこの2台、どのような差があるのでしょうか。

【外観スタイル】プレーンなヴェゼル、SUVらしいカローラ クロス

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

ヴェゼルは初代のスポーティなデザインからイメージを一新し、水平基調のプレーンなスタイルに生まれ変わりました。傾斜したリアゲートも特徴で、低い全高と相まってパーソナル感の強いデザインといえるでしょう。ボディカラーはグレードにより設定が異なりますが、標準仕様が6色、最上級のPLaYは2トーンカラーのみの設定で5色をラインナップしています。

一方、セダンだけでなくワゴンの「ツーリング」やハッチバックの「スポーツ」と差別化する意味もあり、SUVらしい重厚さを備えているのがカローラ クロスです。ボディサイズはヴェゼルの全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,590mm(e:HEV Z/PLaY)に対し、カローラ クロスは4,490mm×1,825mm×1,620mmとひとまわり大きく、フェンダーモールや立体的な造形のバンパーなどにより堂々としたスタイルに仕上げられています。なお、こちらのボディカラーはグレードを問わず8色が用意されます。

【インテリア】ヴェゼルは横基調のシンプルな造形。カローラクロスはシリーズ共通のデザイン

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

エクステリア同様、横基調のクリーンなデザインを採用したヴェゼル。視界が広く、手が触れる部位にはソフトな素材を採用することで心地良い空間を創出。シート素材は、G/e:HEV Xがファブリック、e:HEV Z/PLaYがプライムスムース×ファブリックで、シックなブラックを基本にPLaYにはグレージュの明るいコーディネートを採用しています。

横基調なのは同じですが、カローラ クロスはシリーズ共通イメージのインパネデザインとしました。カラーはブラックのみ、最上級グレードのZには本革×ファブリックシート、その他のグレードにはファブリックシートを採用しました。

居住性に関しては両車ともに十分な空間を確保。室内幅と室内高はボディサイズの大きなカローラ クロスのほうが広いのですが、前後長に関してはボディの小さいヴェゼルのほうが長く、特に後席には余裕があります。さらにヴェゼルはフィット譲りの後席座面のチップアップ機構など使い勝手でも差を付けます。

【ラゲッジ】絶対的な広さならカローラ クロス、使い勝手で選べばヴェゼル

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

ラゲッジスペースに関しては、全長が長く幅も広いカローラ クロスに軍配が上がります。ただしヴェゼルでも4個のスーツケースを積み込めるため、ボディの大きさからすれば十分以上の容量といえるでしょう。

カローラ クロスは、FFのみの設定となるガソリン車なら487Lという大容量。4WD車はリアサスペンションがダブルウィッシュボーンに変わり、さらに床下にハイブリッドバッテリーを搭載するため荷室のフロアがやや高くなりますが、それでも400Lを超える容量を確保します。

大きな違いが表れるのは6:4分割可倒式の後席背もたれを倒したとき。ヴェゼルは後席座面が沈み込むダイブダウン機構により低くフラットな荷室が作れますが、そうした機構を持たないカローラ クロスはラゲッジフロアと後席背もたれ背面に大きな段差が生まれます。これを解消するため、フロアをかさ上げするラゲージアクティブボックスをディーラーオプションとして設定しています。

なお、電動パワーゲートは、カローラ クロスがZ系グレードに標準、S系にオプションで、ヴェゼルはe:HEV ZとPLaYに標準装備されます。

【装備】両車とも大型のパノラマルーフを設定

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

室内の開放感を高めてくれるパノラマルーフ。カローラ クロス、ヴェゼルともに設定されますが、カローラ クロスは中間グレード以上にオプション設定(11万円)となり、ヴェゼルは最上級のPLaYにのみ標準装備で他のグレードでは選べないという差があります。絶対に必要な装備ではありませんが、欲しいという人は注意が必要です。

ヴェゼルで特徴となる装備が、「そよ風アウトレット」と名付けられたエアコン吹き出し口です。これはエアコン風を拡散して吹き出すもので、サイドウィンドウ沿いに流れることでやわらかい風が乗員を包み込むという、心地いい室内空間を作り出す新装備です。

大型ディスプレイを採用したディスプレイオーディオは両車共通。カローラ クロスが全車標準、ヴェゼルはPLaYにのみ標準で他のグレードはオプションとなります。ナビゲーションシステムは、カローラ クロスは全車がナビキットとしてディーラーオプション、ヴェゼルはメーカーオプションとディーラーオプションから選択可能です。

このほか、カローラ クロスのハイブリッド車にオプション設定される、アウトドアレジャーや災害時に家電製品が使えるAC100V・1500Wアクセサリーコンセントと非常時給電モードも注目装備といえるでしょう。

【先進安全装備】先進安全装備の充実度は甲乙付けがたい

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

カローラ クロスはToyota Safety Sense、ヴェゼルはHonda SENSINGと名付けられた先進安全装備を搭載しています。

両車とも、歩行者や自転車にも対応する緊急自動ブレーキ、前進だけでなく後退時にも作動する誤発進抑制機能は標準装備。また、前走車に自動で追従するACC(アダプティブクルーズコントロール)は渋滞時にまで対応し、車線の中央を維持して走る車線維持支援機能、左右後方の車両を検知して車線変更をサポートするブラインドスポットモニター、後退時に接近する車両を検知する機能や標識認識機能、オートハイビーム、先行車発進告知機能も装備します。

さらにヴェゼルは、路側帯などの歩行者にぶつかりそうなときにステアリングを制御して衝突を回避する歩行者事故低減ステアリング、ホンダコネクトディスプレー+ETC2.0車載器搭載車には前方の信号を通過できる場合にディスプレイに推奨速度を表示する信号情報活用運転支援システムも採用。

一方、車線維持支援機能(LKAS:レーンキーピングアシストシステム)の作動は65km/h以上となり、カローラ クロスのACC連動での全車速制御よりも作動範囲が限定されます。

緊急自動ブレーキや全車速追従機能付きクルーズコントロールなどの先進安全装備は、初期モデルでは全車オプションとなっていました。しかし、2017年に「レクサスセーフティシステム+」として全車標準化し、2019年には車線維持機能を追加するなど機能強化を実施しました。

【パワートレイン】両者ともにハイブリッドとガソリンをラインアップ

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

両モデルともハイブリッド車とガソリン車を設定するのは同じですが、ハイブリッドのシステムには大きな違いがあります。

カローラ クロスのハイブリッドは、基本的にプリウスやカローラシリーズに搭載されるものと同じシリーズ・パラレルハイブリッドシステム、THS IIです。これは、1.8Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたもので、バッテリー残量のある低速走行時にはモーター走行が可能で、速度が上がるとエンジンで走りモーターがアシスト。さらにエンジンは発電も担いますが、これらをシームレスに行うことで、特別な操作を必要とせずに優れた燃費性能と走行性能を両立しています。

こと燃費に関して言えば、クラストップレベルの低燃費を実現しているのが特徴です。パワー/トルクは、エンジンが98馬力/14.5kg-m、モーターが72馬力/16.6kg-m。WLTCモード燃費は、FF車が26.2km/L、4WD車が24.2km/Lとなっています

一方、1.5Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせるヴェゼルのハイブリッドシステム、e:HEVは、基本的にモーターのみで走行しガソリンエンジンは発電のみを行うシリーズハイブリッドです。ただし、高速道路などモーター走行の効率が悪くエンジンの負荷が低い状況ではエンジン直結モードで走行します。こちらもその切り替えはスムーズで、ドライバーはモーター走行とエンジン走行の切り替えを意識する必要はありません。

パワー/トルクは、エンジンが106馬力/13.0kg-m、モーターが131馬力/25.8kg-m。WLTCモード燃費は、FF車が24.8〜25km/L、4WD車が22km/Lとなっています。

【価格】ヴェゼルはハイブリッド中心。カローラ クロスは幅広いラインナップが魅力

ホンダ ヴェゼル

トヨタ カローラクロス

カローラ クロスは、ガソリン車がG X/G/S/Zの4グレード(FF車のみ)、ハイブリッドはG/S/Zの3グレード(それぞれFF車と4WD車を用意)、計10グレード展開となります。最も安価なのはガソリン車のG Xで199.9万円、高価なのがハイブリッドZの4WD車で319.9万円です。外観上の違いはホイールサイズやデザイン、ルーフレールの有無や前後バンパー下部のカラーなどと大きくなく、グレード差はおもに機能装備や内装素材の差といえるでしょう。

ヴェゼルは、ハイブリッドがFF車3グレード、4WD車2グレード、ガソリン車がFF車/4WD車それぞれ1グレードずつ、計7グレードを用意。最安価グレードはガソリンのFF車の227.92万円、最も高価なのはe:HEV PLaYの329.89万円です。ちなみにガソリンのGグレードの装備はハイブリッドで最も安価なe:HEV Xに近く、ハイブリッドの中上級グレードになると快適装備や各部の素材がアップグレードされます。

なお、デビューから間もないということもあり、カローラ クロスがハイブリッドのZ、ヴェゼルも同じくハイブリッドのe:HEV Zと、比較的上級グレードが人気のようです。

【ヴェゼルがおすすめなのはこんな人】使い勝手に優れるパーソナルクロスオーバー

初代ヴェゼル同様、フィットをベースとするコンパクトSUVですが、室内の広さはファミリーユースでも不満のないもの。後席を倒した2人乗車であれば前輪を外した自転車が積み込め、フラットな荷室では車中泊も可能。

また、初代よりもパーソナル感を強めており、広さだけでなく使い勝手や快適性を高めたのも特徴。日常の足としても便利ですが先進安全装備も充実しているので、安全で快適な長距離移動ができるなど趣味の相棒としても頼もしい一台です。アクティブなイメージのSUVが欲しい、でもあまり大きなクルマは苦手という人にピッタリなモデルといえるでしょう。

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【カローラクロスがおすすめなのはこんな人】大きな荷物を積むファミリーやアウトドアレジャー派に

必要十分以上の居住空間、大容量のラゲッジスペースを持つカローラ クロスは、荷物を満載にするアウトドアレジャーや、ベビーカーや子供用の自転車などを積むファミリーに適したモデルです。

ガソリン車であれば200万円台半ばで手に入る価格設定も魅力。ボディはヴェゼルよりも大柄なものの、堂々としたSUVスタイルが好きという人ならこちらのほうが満足度は高いといえます。

また、燃費を重視する人ならハイブリッド車の優れた燃費性能に驚かされるはず。それも、街乗りから高速走行まで走行シーンを問いません。ミニバンほどの乗車人数は必要ないけれど荷物はたくさん載せたいという、ファミリーユースの要望に応えてくれるのがカローラ クロスです。

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【まとめ】ボディサイズと荷室容量に差があるが、最大の決め手はデザインか

サイズ感を重視するならヴェゼル、ラゲッジスペース容量ならカローラ クロスが優位ですが、選ぶときの最大のポイントは、SUVらしいスタイルか、シンプルなデザインかという点になるかもしれません。カローラとフィットというベストセラーモデルのSUVだけに、使い勝手で大きな不満は出ないはず。それだけに好みのデザインで選んでも間違いはないといえます。

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