ミニのワゴン版である「ミニクラブマン」。3ドアハッチバックをベースにした初代に対し、2015年11月に登場した現行型はひと回り大きくなり、BMWでいえば1シリーズと同じカテゴリーのニューモデルとして登場しました。今回はこの2代目ミニクラブマンを取り上げます。
【サマリー】ひと回り大きくなって「ミニ」人気を支えているモデル
初代のBセグメントサイズから一転、全長4,270mm、全幅1,800mmというCセグメントサイズに成長したミニクラブマン。ミニ一族の中ではSUVのミニクロスオーバーに次ぐ大きさです。
室内が広くなっただけでなく、左右にドアを2枚備えたことで初代よりも乗降性が高くなりました。現行型で最も小さい3ドアのミニと比べて全長が430mmも長いのですが、こうしたボディバリエーションの豊富さがミニの人気を支えているようです。
2021年1〜12月の1年間でミニは「外国メーカー車モデル別新車登録台数」で第1位に輝きました。第1位はこれで6年連続です。
【外観スタイル】大きくなってもバックドアはスプリット方式が採用された
大きくなっても、一目でミニ一族だとわかるエクステリアデザイン。左右に2枚ずつドアを備え、バックドアは初代同様、スプリット(観音開き)方式が採用されました。3サイズは全長4,270mm×全幅1,800mm×全高1,470mm。ボディとルーフの色が異なるツートーン仕様も選べます。
【インテリア】ミニらしい円のモチーフを用いながら、独自のデザインに
インパネ中央に大きな円形センターメーターなど、円をモチーフとしたデザインはほかのミニ同様ですが、センタークラスターの加飾方法などはほかと異なり、ミニクラブマン独自のデザインが与えられています。またドアトリムにはLEDのイルミネーション機能が備えられました。
【走り・燃費】多彩なパワートレインでゴーカートフィーリングを実現
大きくなったとはいえ、ミニらしい地面を這うようなゴーカートフィーリングが味わえます。デビュー時に搭載されたパワートレインは最高出力136ps仕様の1.5Lターボ×6速AT(クーパー)と、192ps仕様の2Lターボ×8速AT(クーパーS)。いずれも2WDです。
その後102ps仕様の1.5Lターボ×6速AT(ワン)やクーパーSの4WD(クーパーS オール4)、150ps仕様の2Lディーゼルターボ×8速AT(クーパーD)とその190ps仕様(クーパーSD)、231ps仕様の2Lターボ×8速AT×4WD(ジョン・クーパー・ワークス)という具合にバリエーションが増やされました。デビュー時のJC08モード燃費は16.6km/L〜17.1km/L。
【安全装備】衝突被害軽減ブレーキはマイナーチェンジで標準装備に
衝突被害軽減ブレーキは、デビュー時はオプションで用意されました。2019年10月のマイナーチェンジから標準で装備されています。
【グレード構成】グレードによってパワートレインが異なるので事前にチェックを
現在ミニクラブマンのラインナップは、パワートレインや駆動方式の違う下記の7モデルが用意されています。
①バッキンガム_最高出力102ps仕様の1.5Lターボ×7速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)×2WD
②クーパー_最高出力136ps仕様の1.5Lターボ×7速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)×2WD
③クーパーD_最高出力150ps仕様の2Lディーゼルターボ×8速AT×2WD
④クーパーSD_最高出力190ps仕様の2Lディーゼルターボ×8速AT×2WD
⑤クーパーS_最高出力192ps仕様の2Lターボ××7速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)×2WD
⑥クーパーS オール4_最高出力192ps仕様の2Lターボ××8速AT×4WD
⑦ジョン・クーパー・ワークス_最高出力306ps仕様の2Lターボ××8速AT×4WD
このようにグレードによってパワートレインが異なるのが、ミニクラブマンの特徴のひとつです。
【マイナーチェンジ&改良一覧】前期型はバリエーション増、後期型は機能の進化が図られた
マイナーチェンジ前に着々とラインナップの拡充が図られる
2015年9月に、最高出力136psの1.5Lターボ×6速AT×2WDの「クーパー」と、192psの2Lターボ×8速AT×2WDの「クーパーS」という2グレードでデビューしたミニクラブマン。その後は下記のようにラインナップの拡充が図られました。
2016年4月には、エントリーモデルとして、クーパーと同じ1.5Lターボ×6速AT×2WDながら最高出力が102psに抑えられた「ワン」と、クーパーS(2Lターボ×8速AT)の4WDモデルとなる「クーパーS オール4」が追加されました。また出力の異なる2種類の2Lディーゼルターボ×8速AT×2WDを搭載する「クーパーD(150ps)」と「クーパーSD(190ps)」も追加されました。
2017年1月には、最高出力231psに高められた2Lターボ×8速AT×4WDの最強グレード「ジョン・クーパー・ワークス」が追加されました。
2017年10月には、「ワン」と同じパワートレインを搭載し、衝突被害軽減ブレーキや純正ナビゲーションなどを標準装備するグレード「バッキンガム」が追加されました。
マイナーチェンジでデザインやトランスミッションが見直された
2019年10月のマイナーチェンジで、リアコンビネーションランプにユニオンジャックをモチーフとしたデザインが採用されるなど、エクステリアデザインが変更されました。
また衝突被害軽減ブレーキが全車に標準装備されたほか、「ワン」「バッキンガム」を除く全車にストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロールが装備されました。さらにオプション(「ワン」「バッキンガム」を除く)でリアビューカメラやパーキングアシスト等が用意されました
同時にガソリン車(ワン/バッキンガム/クーパー/クーパーS)のトランスミッションが見直され、従来の6速ATまたは8速ATから7速AT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)に変更されました。合わせて全車のシフトノブ形状がショートタイプに変えられています。
【ミニクラブマンのおすすめモデル#1】クーパーDかクーパーSD
2030年代初期までに電気自動車ブランドになると宣言されているミニ。すでにヨーロッパでは電気自動車のミニが販売されています。そのため内燃機関に乗れるのはこの世代がラストチャンスかも!?
となればガソリンエンジン車もいいのですが、おそらくガソリンより先に消えてしまいそうなディーゼルエンジン搭載車がおすすめです。ディーゼルは厳しいヨーロッパのCO2規制に合わせるのが難しく、トルクフルなメリットは電気自動車でも実現可能だからです。
それにスポーティなミニを求めるなら、ワゴンのクラブマンではなく、3ドアのジョン・クーパー・ワークスあたりがおすすめです。荷物を積んで遊びに出掛けるスタイルが似合うクラブマンとしておすすめしたいのは、2Lディーゼルターボを搭載したクーパーDかクーパーSD。
クーパーDは最高出力150ps、クーパーSDは190ps仕様の2Lディーゼルターボを搭載しています。トルクフルで低燃費というディーゼルの特徴は、長距離を走るケースが考えられるクラブマンにピッタリではないでしょうか。
【ミニ クラブマンのおすすめモデル#2】クーパーS オール4
6年連続で「外国メーカー車モデル別新車登録台数」第1位に輝いたミニだけに、街なかで他人とカブる可能性は大きくなります。そうなるとほかとは少し変わったミニが欲しくなる人もいるのでは!?
そこでおすすめしたいのが、クラシックミニのトラベラー/カントリーマン時代も含めてワゴンに初めて設定された4WD車で、現在もクラブマンで唯一の4WD車でもある、クーパーS オール4。
搭載された4WDは走行状況に応じて前100:後0〜前0:後100の間で最適にトルクを配分してくれますから、雪道など滑りやすい道はもちろん、ワインディングを攻めて走りたい時も安心感があります。
またクラブマンの中で、ジョン・クーパー・ワークスを除けば最も高いグレードゆえ、装備はいわゆる全部載せ。購入後の満足感も高いでしょう。
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【まとめ】希少性と実用性が両立している個性派ワゴン
今や数が少なくなったワゴンスタイルで、しかも両開きのバックドアを持つミニクラブマン。バリエーションが豊富なミニ一族の中で、最も希少性と実用性を兼ね備えたモデルではないでしょうか。他人と違う車がいいけど、使いやすい車が欲しいという人におすすめです。
この記事は2022年9月の情現在報に基づいています。