候補車が絞れてきたら見積りの作成を依頼し、その内容を確認しましょう。合計金額はもちろん、諸費用に含まれる手数料や整備費用、保証などの内容も必ずチェックすることが肝心です。さらに中古車の値引き事情についても解説します。
中古車を購入する際に、見積りで確認したいことは？
候補車がある程度決まったら、最終判断するために各車の見積りを取り、その内容を比較しましょう。
見積書には支払総額だけでなく、諸費用の項目が記載されています。
諸費用は大きく「法定費用」と「販売店手数料」の2種類にわけることができます。「法定費用」は中古車の車検時期や排気量等によって支払う金額は異なりますが、全く同じ中古車であればどのお店で買っても同じ金額です。
「販売店手数料」は、そもそも独占禁止法により、販売店ごとに料金が異なるため、候補車の販売店が異なれば、その料金や名称等も違います。
このように、中古車は1台ごとに見積りの「法定費用」や「販売店手数料」が異なり、それにより支払総額も変わるのですが、その中で何をチェックすればいいのでしょうか。下記でおもなチェック項目を紹介します。
「法定費用」では間違えて請求されていないか確認
法定費用とは購入時に支払う税金等のことです。見積書でチェックしたいのは下記の項目です。
■自動車税種別割
いわゆる自動車税のこと。毎年4月1日現在の所有者が5月末までに納めます。購入時は登録月の翌月から年度末までの額を納めます。月割り額は各都道府県のホームページ等で確認しておきましょう。
■軽自動車税種別割
いわゆる軽自動車税のこと。自動車税同様毎年4月1日現在の所有者が5月末までに納めますが、自動車税のように月割りで支払う必要はありません。つまり4月2日以降に購入した場合、その年の軽自動車税種別割は不要です。
■自動車重量税
車両重量に応じて課税される税金です。軽自動車は一律の税額となります。車検時に必要な費用ですから、購入車の車検期間がまだ残っているなら支払う必要はありません。
■自賠責保険料
いわゆる強制保険のこと。すべてのクルマに加入が義務付けられています。車検時に次の車検までの期間分を支払います。車検残のある中古車なら本来新オーナーが支払う義務はありませんが、販売店が前オーナーに未経過分を支払い、その分を「自賠責保険未経過相当額」として新オーナーに請求することが一般的です。
■消費税
商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税金です。自動車税などの税金や自動車リサイクル料金にはかかりません。
なお、注意したいのは「自賠責保険未経過相当額」や「未経過自動車税」については消費税が課税される点です。
どちらも、本来は前オーナーが支払っているため新オーナー（購入者）が支払う必要はないのですが、販売店によっては前オーナーが手放した以降の分（未経過分）を、前オーナーに支払い、その未経過分を新オーナーに「未経過分相当額」として請求する場合があります。
この「未経過分相当額」には消費税が課税されます。
■自動車リサイクル料金
リサイクル法に基づき、原則新車時に購入者が「リサイクル預託金」を支払います。この法律は2005年1月1日から施行されたので、現在ではたいていの中古車は「リサイクル預託金」が支払われています。
このリサイクル預託金がすでに支払われている中古車を購入する場合、前オーナーにはリサイクル料金が返金されます。一方で新オーナー（購入者）はリサイクル料金を支払う必要があります。リサイクル料金は車両本体価格に含まれている場合と、含まれていない場合がありますから、見積り時にどちらなのか確認しましょう。
また購入時には車検証等とともに、支払い済みであることを示す「リサイクル券」があることを確認しましょう。
一方、リサイクル預託金が支払われていない古い車の場合、購入時にはリサイクル料金は不要です。ただし、その車を廃車にする際にリサイクル料金が発生します。
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販売店手数料は代行してもらう内容を確認
販売店手数料とは、購入した車の登録に関する手続きを、販売店に代行してもらうために支払う費用のことです。見積書で特にチェックしたいのは下記の項目です。
■納車費用
購入者の自宅などへ購入車両を運ぶための費用です。本来は販売店まで自分が取りに行けば不要ですが、販売店によっては車両保管場所から販売店へ輸送するための陸送費用などを納車準備費用として請求するケースもあります。
自分で取りに行くにも関わらず、納車費用が見積書に記載されていたら、その内容について尋ねるようにしましょう。
■納車点検費用
納車前に点検整備する費用です。販売店によって12ヵ月または24ヵ月の定期点検整備を指す場合と、販売店独自の整備を指す場合があります。購入した車が、どのような点検整備を受けるのか確認しましょう。
■車検整備費用
車検が切れている中古車の場合、車検を取る必要がありますが、そのための費用のことです。この費用は、車両本体価格に含まれている場合と、含まれていない場合がありますので、見積り時に確認しましょう。
このほかにも販売店手数料には販売店によってさまざまな名称や種類があります。その内容や金額について不明な点があれば、必ず契約する前に販売店に確認するようにしましょう。
強引な値引き交渉は逆効果、あくまでお願いしてみる姿勢で
見積りを見た上で、値引きをお願いしようと思っている人もいると思います。しかし新車と違い、中古車では値引きしてくれるのはまれなこと。強引に値引きを迫ると、むしろ販売店が「この人には売りたくないな」と逆効果です。
そこでおすすめなのが、消耗品のサービスをお願いしてみることです。具体的には「タイヤが減っているので、安く新品になりませんか？」とか「エンジンオイルを無料で交換してもらえるとうれしいのですが」といった具合です。
もちろん、その作戦が成功するかどうかはそれまでの態度、例えば「傷が多いな」という具合にケチを付けるのではなく「この傷って直りますか？」など相談する姿勢などが、販売店に好印象を与えているかどうかにもよります。
購入後の安心を得るためにもカープレミア故障保証を
見積りと同様に、確認したいのが保証内容です。販売店によって期間や補償対象が異なるので確認しておきましょう。
ただし、新車と比べて中古車は故障リスクが高く、一方で中古車販売店の無償保証は短いのが一般的です。長く乗り続けるつもりの人は少々不安に感じるのではないでしょうか。
しかし「カープレミア故障保証」へ加入すれば、そうした不安が解消されます。同保証なら、万が一の修理費は0円ですし、保証範囲は約最大400ヵ所以上。カープレミアに掲載されている中古車の多くが加入可能で、申し込みは購入の契約時に行います。詳しくはこちらのリンク先（https://car-premium.net/after-service）から。
せっかくおトクに手に入れた愛車なのに、高額な修理費がかかったら……なんて不安を解消するためにも、カープレミア故障保証がオススメです。見積り時に販売店に問い合わせて、料金を確認してみましょう。なお中古車の保証事情については「【STEP 1】#4 いまや中古車にも保証は当たり前」で詳しく解説しています。
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また、365日24時間対応のロードサービスも利用可能で、全国9,500ヵ所の拠点からすぐに駆けつけることができます。そのほか、困ったときの相談役になるコンシェルジュサービスを整えており、安心のカーライフをお過ごしいただけます。
（イラストレーション：桔川シン）
※この記事は、2022年11月時点での情報で執筆しています。
