走行距離が10万キロを超えると中古車市場では「多走行車」というレッテルを貼られてしまいますが、最近のクルマなら、きちんとメンテナンス、部品の交換をすればまだまだ元気に走れます。今回は10万キロ走行したクルマのおもな交換部品を10点ピックアップ、交換費用の目安と注意点をまとめてお伝えします。
※本記事で記載される交換費用は、標準的な国産車での目安です。
1【エンジン】タイミングベルト
タイミングベルトとは、エンジンの回転運動に合わせて、カムシャフト(燃料を含んだ混合気や排気ガスをエンジン内のシリンダーから出し入れするバルブ(弁)を動かすシャフト)を動かすベルトのことをいいます。タイミングベルトは、エンジンの回転をトランスミッションに伝えるクランクなどのシャフトと、カムシャフトをベルトでつないでいます。
タイミングベルトがあるのは、SOHCかDOHCエンジンのみで、古い車ではタイミングベルトではなくチェーンが採用されているケースが多々あります。なお、最近の車でもチェーンタイプが復活していることがあります。
概ね、エンジンカバーの内部にあるパーツのため、目視することができませんが、寿命を迎えると最悪エンジンがかからなくなるなどの重大な問題が発生する、重要なパーツです。
タイミングベルトの交換時期の目安は、10万キロが一般的です。交換費用は、パーツ代が5,000〜10,000円、工賃は3〜6万円が相場です(車種や交換する工場によって差異あり)。
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*メーカー・車種によっては実施できない場合もあります
2【足回り】ブレーキローター
ブレーキローターとは、ディスクブレーキを構成するパーツのひとつで、円盤状となっています。ブレーキローターには、ブレーキキャリパーが付属し、この中にあるブレーキパッドが、ブレーキローターをはさみこんで摩擦力を発生させて制動するという構造となっています。
国産車では、ブレーキローターよりも先にブレーキパッドが摩耗するように設計されることが基本となっています。その理由は、日本の道路は諸外国に比べると平均的な走行速度が遅く、ブレーキの効きも高次元にする必要がなく、ブレーキパッドよりパーツ代が高いブレーキローターの摩耗を抑えることで、維持費を安くする効果を狙っているからです。
また、ディスクブレーキは前輪、安価なドラムブレーキを後輪に採用する車も多くあります。ドラムブレーキはディスクブレーキより放熱性が劣りますが、日本の道路事情では基本的に問題がありません。
いっぽう、ヨーロッパや北米では、クルマの平均的な移動速度が速く、高速道路の最高速度も日本より速い(ドイツにいたっては、速度無制限のアウトバーンが今も残っている)ことから、高いブレーキ性能が求められます。このため、輸入車は前輪後輪ともに放熱性の高いディスクブレーキを採用し、ブレーキローターとブレーキパッドの両方を摩耗させて強い制動力を発揮させる設計となっていることがほとんどです。
国産車では、ブレーキローターの交換時期の目安が10万キロとなっていることがほとんどです。ただ、摩耗状態により交換時期は大きく前後します。走行距離が10万キロになったら交換というものではなく、異音やブレーキの効きのムラなどの異常がなければ、点検して摩耗が確認されたら交換、でいいでしょう、
輸入車では、4〜6万キロ、スポーツカーなどでは3万キロあたりから、摩耗が進んで交換時期となることがあります。
ブレーキローターの交換費用は、車種によって大きく異なりますが(ブレーキローターの径による差が大きい)、国産車の場合、2輪(前輪ないしは後輪)で3〜7万円、4輪交換で6〜12万円が多い価格帯となっています。輸入車では、4輪で50万円を超すケースも珍しくなく、価格差は国産車以上に大きくなっています。
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3【足回り】ブレーキキャリパー
前項で挙げたブレーキ関連部品で、ブレーキパッドを保持しブレーキローターを挟みこむように取り付けられたのがブレーキキャリパーです。
ブレーキキャリパーは交換より、オーバーホールをすることが多い傾向にあります。交換よりオーバーホールのほうが安く済むのと、消耗部品ではないため交換するメリットがあまりないのがその理由です。オーバーホールの時期の目安は10万キロ、費用は1〜3万円/1輪が目安です。
ブレーキホース・マスターシリンダー・サイドブレーキワイヤーなどは、ブレーキローターの交換、ブレーキキャリパーのオーバーホールのときに、劣化状態を確認し必要に応じて交換、がおすすめです。
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4【車内】ウェザーストリップ
ウェザーストリップとは、ドアとガラスのあいだにあるゴム製のパーツで、雨水などが車内へ浸入するのを防ぐ役割があります。
ウェザーストリップの交換時期目安を10万キロとしているところがあるようですが、このパーツは安全な車の走行に直接的な影響がないため、劣化具合に応じて適宜交換で問題ありません。
交換費用は、ドアの枚数などにより変わってきますが、数万円から10万円あたりが相場となっています。
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5【エンジン】ウォーターポンプ
ウォーターポンプとは、冷却水を循環させるためのポンプのことで、タイミングベルトで駆動していることが一般的です。
交換時期の目安は、タイミングベルトと同じ10万キロで、タイミングベルトの交換とセットで行うことがよくあります。
ウォーターポンプの交換費用は数万円台からとなりますが、タイミングベルトといっしょに交換すれば、工賃が割安となりやすいでしょう。
また、併せてラジエターホース、ラジエターキャップ、サーモスタットといった冷却系パーツも予防的に交換しておくと安心です。
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6【電装】オルタネーター
オルタネーターとは、エンジンの回転を利用して発電するパーツです。オルタネーターはモーターと同じ構造(小学校で行うモーターを手で回して豆電球を点灯させる実験の仕組みと同じ)で、内部はブラシが磁石とこすれ合うようになっています。このブラシが摩耗すると、磁石との接点がなくなり、発電ができなくなり、車は止まってしまいます。
オルタネーターの寿命は10万キロが目安です。調子が悪くなってから(車が止まってしまってから)の交換でも構いませんが、10万キロを超えたら交換が安心です。
交換費用は数万円から10万円が相場となっています。
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7【外装】ヘッドライトレンズ
ヘッドライトレンズは、直接的に走行に支障を及ぼしませんが、曇りがひどいと光量不足になり、夜間の安全な走行に悪影響となります。
走行距離10万キロが交換時期の目安という根拠はありませんが、ヘッドライトクリーナーを使っても曇りがとれないときなどは、交換がおすすめです。
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8【エンジン】フューエルフィルター・ポンプ
燃料タンクからエンジンに燃料を供給するためのポンプ、燃料に混入する異物などを除去するフューエルフィルターも、走行距離10万キロが交換の目安です。
フューエルフィルターのつまりやポンプの故障は前兆がなく、突然エンジンがかからない、止まるなどの症状を引き起こすことがよくあります。10万キロを超えたら予防交換がおすすめです。
交換費用は、3〜7万円が目安となります。
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9【足回り】ブッシュ・ブーツ
サスペンションを構成するゴムでできたパーツがブッシュ、ドライブシャフトなどの可動部分を覆うゴム製のカバーがブーツです。
ブッシュは劣化すると、サスペンションの動きを悪くし乗り心地や操縦安定性を損ねてしまいます。交換時期の目安は、体感できる乗り心地やハンドリングの悪さを感じてからでも問題ありませんが、走行距離10万キロを超えてくると劣化が進むので、交換するほうがいいでしょう。
ブーツは、点検のときに割れなどの劣化を確認した時点で交換でいいでしょう。
なお、ブッシュの交換は大変な作業で、交換部品数も多いため工賃が非常に高額となります。20〜30万円、それ以上となることもあります。ディーラーや自動車整備工場と相談しながら進めましょう。
ブーツだけの交換なら、数万円で済むことが多々あります。
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10【足回り】ショックアブソーバー
ショックアブソーバーとは、サスペンションを構成する円筒形のパーツで、スプリングの動きを制御する役割(スプリングだけでは、上下運動が長く続いてしまう)を持っています。
ショックアブソーバーは、走行距離10万キロを超えるとヘタりが出て、乗り心地の悪化や、ハンドリングの良さがなくなるなどの症状が出てきます。
前述のブッシュと一緒に交換することがおすすめですが、足回りの交換は作業工程数が多く、工賃が高くなります。
ショックアブソーバーのみの品代では1本数万円ですが、基本的に4輪まとめての交換となり、10〜20万円、場合によってはそれ以上の費用がかかることがあります。
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10万キロ走行した愛車の修理・整備は安心でお得な整備工場へ!〜「カープレミアガレージ」とは
「カープレミアガレージ」では、国家資格を持った整備士が点検に対応するため、クルマに関する疑問点や不安点は何でもご相談いただけます。また、定期点検などのサービスも行っているため、長期的なクルマの管理も安心して任せることができます。
また、カープレミアでは「カープレミアパーツ」としてリビルト・中古部品を推奨しており、自社グループ会社においても、リユースの生産から販売まで自社工場を有し低価格の実現を進めています。
「カープレミアパーツ」とは?
カープレミアのグループ会社が提供する自動車パーツです。整備・修理の際に、主に「中古・リビルト部品」といった「リサイクル・リユース部品」などの低価格で安心のパーツを提供しています。
中古・リビルト部品って何?
中古部品(リユース)は、使用済み自動車等から取外され、テスターによる点検、清掃などを行い商品化された部品です。リビルト部品は、中古部品(コア)を分解洗浄、消耗品交換や故障個所の交換を行い、性能をほぼ新品同等に回復させた部品です。
リビルト部品をオススメする理由
1.新品部品を利用するよりもコストパフォーマンスが良い事
2.リサイクル、リユースといった資源の有効活用に繋がること。
3.品質基準をクリアした部品で安心して使用できること。
中古・リビルト部品のメリット
新品部品と比較して部品にもよりますが、20%~30%ほど部品代金が抑えられるケースがあります。
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※故障保証の利用は車両購入時に別途加入が必要です