軽自動車で快適な車中泊を!改造方法やキットからおすすめモデルまで

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自転車やスノーボード、キャンプ道具など趣味や遊びのアイテムをたくさん積めて、シートを倒すとフラットな寝床になる。大空間と機動力の高さを兼ね備えた軽自動車のスーパーハイトワゴンや、エンジンが前席下にあるキャブオーバーバンを活用した車中泊が流行っています。

しかし、ただシートを倒すだけでは快適には寝られません。車中泊を「苦行」ではなく、快適な「くるま旅」にするためのコツや、車中泊に適したクルマを選んでみました。

快適な車中泊のためのおすすめ改造方法

運転席&助手席の背もたれをリクライニングさせて仮眠や休憩を取るだけでは疲れが取れません。車内でしっかり寝泊まりするうえで快適性を左右するのが、フラットな寝床。乗用車のシートはフルフラットにしても凹凸が生じるので、タオルを重ねて隙間や段差を埋め、テントの中敷きに使うインナーマット、シュラフ(寝袋)を重ねると凹凸がだいぶ解消されてフラットな寝床になります。

就寝スペースを確保できたら、窓まわりの断熱と遮光、結露や酸欠を防ぐための換気、荷物の収納スペース(ルーフキャリアや天井&シート下を活用)、電源の確保(ポータブル電源を利用)など、必要に応じてアレンジしていくと「自分の部屋」のように快適な空間に変身します。

肝はマット!フルフラット時の凸凹をなくす

©湯目由明

シートをフルフラットにした時に生じる段差や凹凸を解消するマストアイテムが、厚みのあるエアマット。車中泊専用品は弾力のあるウレタンフォームで作られていて、段差を解消しながら体圧を支えてくれるので快適な寝心地が得られます。

写真はホンダの純正アクセサリーブランド、ホンダアクセスがアウトドアイベントに出展したホンダ N-VANの車中泊仕様。マルチボードのラゲッジ用とリア用を組み合わせて床をかさ上げし、助手席を折り畳み、運転席をリクライニングした状態でキャンピングカービルダーのホワイトハウスと共同開発したクイックエアマットを敷いています。N-VAN専用設計だから幅と長さがピッタリ。空気入れや収納バッグも付属しています。

車中泊におすすめの便利なキット

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シートをフルフラットにして、エアマットを膨らませて……といった作業が面倒になってくると、常設のベッドが欲しくなります。

写真は引き出し付きの床下収納とベッドマット、システムラックがセットになった、T-STYLEのスズキ エブリイ用アンティークベッドキット(30万8,000円)。

荷室に載せた収納ボックスが引き出し付きの床下収納になる仕組みで、後席をたたんだ上にマットを敷くと全面フラットなベッドが完成します。ベッドマットと同色のシートカバーを装着することで、簡素な軽バンの車内がオシャレで上質な旅空間に生まれ変わります。

軽自動車で車中泊&ソロキャンプを楽しむポイント

©湯目由明

軽自動車の車内で快適に過ごすためには、天井の高いスーパーハイトワゴンやワンボックス車が理想的。中でもN-VANやスズキ スペーシアベース、ダイハツ アトレー、エブリイなど4ナンバーの商用バンは荷物をたくさん積むために内装トリムが簡素化されていて、天井まわりや壁面も曲面をなくしたスクエアな形状。これが棚を付けたり、ベッドを展開するのに好都合なのです。

写真はN-VANでの車中泊をイメージしたホンダアクセスの用品装着車。就寝中のプライバシーを保ち、日差しをさえぎるプライバシーシェード、風通しを良くするテールゲートメッシュ、テールゲート側の延長ルームとして使えるテールゲートカーテン、車内に収まりきらない荷物を載せて運べるルーフキャリアを装着しています。車外も上手に活用することで車内を広く使う「お手本」として参考になります。

車中泊に最適な新車&中古車の軽自動車おすすめランキングTop3

車中泊に最適な新車の軽自動車おすすめランキングTop3

【第3位】ホンダ N-VAN 天井は高く、床は低く

低い床を実現するセンタータンクレイアウトはN-BOX譲り。大開口の助手席センターピラーレスや350㎏の最大積載量に対応させるため、リアフロアやサイドシルが専用設計になっています。

荷室から助手席まで完璧にフラットになる床や、スクエアな荷室は車中泊にもぴったり。純正アクセサリーのマルチボードを使えば、簡単に車中泊仕様にアレンジできます。

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【第2位】ダイハツ アトレー 車中泊を想定した造り

従来は商用=ハイゼット カーゴ、乗用=アトレーワゴンという位置付けでしたが、17年ぶりのフルモデルチェンジでアトレーは乗用5ナンバーから小型貨物の4ナンバーに。その目的はベッドや電装品といった車中泊装備の架装を想定し、2名乗車時の最大積載量350㎏を確保するため。

リアシートを格納すると車中泊に適したフラットなフロアになり、壁面と天井に仕込まれたユースフルナットを使って棚やルームキャリアが簡単に取り付けられます。

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【第1位】スズキ スペーシアベース 遊びの基地に最適

スーパーハイトワゴンのスペーシアをベースに、最大積載量200㎏の商用バンに仕立てたスペーシアベース。

車名のベースは文字通り「基地」を意味し、仕事から遊びまで多目的に使えるように、後席を折りたたむとフラットな荷室にアレンジできます。

全車標準装備の荷室のマルチボードは高さを3段階で調整でき、フルリクライニングさせたフロントシートとつなげると簡易的なベッドが作れます。

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車中泊に最適な中古の軽自動車おすすめランキングTop3

【第3位】ホンダ バモスホビオ(初代) 軽バン唯一のMRモデル

エンジンを荷室の床下に置く軽バン唯一のMR(ミッドシップ・リアドライブ)方式を採用。エンジンや駆動系といった重量物が4輪の内側に搭載され前後重量バランスに優れているのと、エンジンがキャビンから離れているために静粛性にも優れています。

写真は4ナンバーのホビオプロ。段差の少ないフラットなフロアを実現する一体式リアシート、パイプや金具を固定するための32ヵ所のユーティリティナットが備わり、車中泊仕様へのアレンジも簡単です。

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【第2位】スズキ エブリイワゴン(2代目) 20年近く前に登場も、いまだ色褪せないデザイン

2005年にフルモデルチェンジした2代目エブリイワゴン。コンセプトは「ファミリーがファーストカーとして満足できる『軽ミニバン』」で、メッキのドアハンドルやスライドドアレールガーニッシュで商用バンのエブリイと差別化しています。

2015年に3代目にフルモデルチェンジしましたが、スタイリッシュなデザインは色あせず。軽バン譲りの広い居住空間と使い勝手のよさで車中泊初心者にもおすすめできます。

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【第1位】ホンダ N BOX+(初代) ベッドメイクが超簡単

燃料タンクを前席下に収めた「センタータンクレイアウト」を採用する初代N-BOXのコンポーネンツを使い、積載&就寝性能を高めるためにリアフロアを新作。

特長は大小2枚のマルチボードとエンドレスボードで構成される「マルチスペースシステム」。フルリクライニングさせたフロントシートとつなげて長さ194㎝のベッドが作れます。

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【まとめ】レジャーやワーケーション、もしもの備えにも使える

軽バン/軽ワゴンでの車中泊はかつてのマニアックな趣味から、ソロキャンや「おひとりさま」が趣味を満喫するための手段として市民権を得ました。車中泊を想定したシートアレンジを採用する新型車や、ベッドマット、ポータブル電源といった車中泊向けのグッズも増えていて、誰でも手軽に車中泊を楽しめる環境が整っています。遊びだけでなく、仕事や災害時のシェルターとしても使える最強のモビリティです。

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この記事は2022年9月の情現在報に基づいています。

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