軽自動車を買いたい・買い替えたい方の「どれを選んだらいいの?」のお悩みにカープレミアマガジン編集長が直接お伝えする記事。今回はパワートレインの選び方です。どうぞご参考に。
【軽自動車の選び方】ボディタイプ別の特徴と使い勝手編 も併せてご覧ください。この記事では、軽自動車選びのファーストステップとなる、ボティタイプを何にするかのポイントを書きました。この記事では、買いたい車種が決まったがエンジンや駆動方式は何を選んだらいいのか、についてご指南します。
2軽自動車の4WD方式
軽自動車の駆動方式は、2WD or 4WDどちらがいいのか?のお話の前に、軽自動車の4WD方式について説明したほうが、より選びやすくなるでしょう。
軽自動車の4WD方式はおもに次の2種類があります。
オンデマンド式4WD
オンデマンド(On Demand)とは、「必要なとき・要求があったときに」という意味があります。インターネットなど映画などのコンテンツを見たいときに見られるサービスは「VOD(ビデオ・オン・デマンド)」と呼ばれています。
オンデマンド4WDは、常に四輪駆動で走行しているのではなく、基本は前輪(FFベースの場合。軽自動車のほとんどはFFベース)のみで走行し、雪などで前輪が滑り出しそうになったときに、自動で後輪へ駆動力を分配して四輪駆動にし、走破性を高める方式です。
「生活四駆」と呼ばれる方式
軽自動車の4WDのほとんどが「パッシブ・オンデマンド4WD」方式で、前輪と後輪をつなぐドライブシャフトの中間に、ビスカスカップリング(多数のブレードの間に特殊なシリコンオイルを満たして密閉された構造をもつ。駆動輪側が滑り出したときに発生する熱でシリコンオイルが膨張しブレードとブレードを圧着し、もう片方の駆動輪へ駆動力を伝達する仕組み)を備えています。この方式は、駆動輪が滑り出してから四輪駆動状態になるまでのタイムラグが発生するというデメリットがありますが、日常生活ではあまり問題にならないレベルで扱いやすいこと、構造がシンプルで安価であることから軽自動車の4WDの主流になったことから「生活四駆」と我々自動車業界では呼んでいます。
パートタイム式4WD
手動で2WD・4WDを切り替えることができる方式の4WDです。この方式を採用している軽自動車は、スズキのジムニーとエブリイ(バン・トラック)とそのOEM車、ダイハツ ハイゼット トラックのMT車とそのOEM車となります。ダイハツのハイゼット カーゴ、アトレーは、電子制御式4WDがクラス初採用され、全後輪の駆動力分配を自動で制御するオートモードと、ボタン操作で4WD走行へ切り替えが可能となっている、オンデマンド式とパートタイム式4WDの両方を備えています。
2WD or 4WD、どっちを選べばいい?
結論から申せば、冬季にスタッドレスタイヤに履き替えることが必要な地域にお住まいの方や、ウインタースポーツをされる方などで雪道を走ることが多い方は4WDを選択、そうでなければ2WDで十分と筆者は考えています。
乗用タイプの軽自動車は、オンデマンド4WDですので(現行モデルにおいて)、雪が積もらない地域でお住まいの方が4WDを買っても、一切四輪駆動走行にならない可能性があります。たまにしか雪道を走らないよ、という方は、2WDを買ってスタッドレスを履かずに、タイヤチェーンを用意する、というのがコストパフォーマンスにも優れますね。
エンジンはターボ or ノンターボ?
今の軽自動車は、どのモデルもエンジンの性能がとても良くなっています。2世代くらい前までの軽自動車では、ノンターボでは非力だからターボがいい、と言い切る人が少なくありませんでした。筆者としては、現行モデルの軽自動車なら、クルマの使い方やよく走る道に応じてターボを選べばいい、と考えています。
ノンターボとターボのパワー差
最高出力(PS) | ターボ(N・m) | |||
---|---|---|---|---|
ノンターボ | ターボ | ノンターボ | ターボ | |
ホンダ N-BOX | 58 | 64 | 65 | 104 |
スズキ スペーシア カスタム | 52 | 64 | 60 | 98 |
ダイハツ タント | 52 | 64 | 60 | 100 |
日産 ルークス | 52 | 64 | 61 | 100 |
ご覧のとおり、パッと見は大差ないスペックになっています。ただ、排気量が小さい軽自動車ですので、10馬力ちょっとの差と約40N・mの差は明らかな走行フィーリングの差が出ます。試乗するときに、同じ車種でもターボに乗ってからノンターボに乗ると、如実にターボのほうがいいと感じてしまいます。逆に、ノンターボだけに乗って市街地を走るぐらいなら、これで十分と感じてしまいます。
燃費は通常走行なら大差なし
カタログスペックの燃費では、ほとんどの車種でノンターボとターボの差は1〜2km/Lです。実燃費においては、負荷をかけた走行をしなければ、カタログ燃費と同等ないしは、ほぼ同等となります。ターボエンジンは、アクセルを強く踏み込む高負荷な走行が多いと燃費の落ちが激しくなりますが、登り坂が多い道ではターボが効いて効率が良い回転数で走行できれば、ノンターボより実燃費が良くなることがあります。高速道路で100km/hで巡航したときは、ノンターボのほうが実燃費がよくなる傾向があります。
燃費は通常走行なら大差なしですが、以下の条件に当てはまる方なら、ターボ車を選んだほうが幸せになるでしょう。
➢大人3〜4人乗車が多い
➢重い荷物を積むことが多い
➢山岳地帯に住んでいる・走ることが多い
この条件に当てはまらなくても、少しでも良い走りを求めるなら、文句なしにターボ車を選ぶべきです。
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軽自動車、どのモデルがおすすめ?
たくさんありすぎる軽自動車のラインナップ、いったい何を選んだらいいのか悩んでいる方は、まずはボディタイプを何にするのかから決めましょう。この点については、【軽自動車の選び方】ボディタイプ別の特徴と使い勝手編 の記事でお伝えしていますので、ぜひ参考に。
ボディタイプは決まったけど、どの車種を選べばいいのかわからない!という方には、おすすめの軽自動車はこれだ!2022 を執筆しましたので、こちらをご参考にどうぞ。
(文:宇野 智 画像:スズキ)
※この記事は2022年11月現在の情報に基づいています。