その名のとおり、アルトをベースにより女性向けに仕上げられたセダン型軽自動車。ラパンとはフランス語でうさぎを意味します。開発から女性の意見を多く取り入れたという、3代目ラパンはどのようなクルマなのか、特徴を見ていきましょう。
【サマリー】女性の意見を多く取り入れ開発された
2002年にデビューした初代から数えて3代目にあたる現行モデルは、2015年6月に登場しました。初代、2代目のスクエアなボディ形状から一転、角の取れた丸みを帯びたデザインとなったことが大きな特徴です。
これまでも女性オーナーをおもな対象にしてきたラパンですが、3代目の開発では最初から最後まで女性の意見を取り入れ、徹底した女性視点で作られました。その範囲は、企画・開発からデザイン、装備面、アクセサリー設定まで広範囲に及んでいます。
【外観スタイル】スクエアなのに温かみのある「まる しかくい」デザイン
スクエアなフォルムこそ歴代モデルを継承しているものの、角が取れ丸みを帯びたデザインへと進化した3代目。スズキの開発陣が「まる しかくい」と表現した温かみを感じるデザインが大きな特徴となっています。ヘッドライトは丸型をチョイス。あいだに置かれたシルバーのフロントグリルが上質感を演出しています。
丸型のデザインは、ドアミラーやテールランプにも採用され親しみやすさも感じられるデザインになりました。ボディカラーに2トーンカラーが設定され、選択肢が広がっていることも女性オーナーにはうれしいポイントといえるでしょう。
うさぎのアイコンを使ったエンブレムは健在。フロントグリル中央と、リアのラパンエンブレムのiに使われています。ほかにも内外装のどこかにうさぎのアイコンが隠れていて、オーナーになってこれらを見つけるのも楽しみのひとつです。
【インテリア】自分の部屋のようなくつろぎの空間を目指したインテリア
「わたしの部屋」をコンセプトにしたインテリアは、くつろげる空間を演出しています。ダッシュボードには木目調のカウンターテーブル風のデザインがあしらわれ、加飾パネルにはホーローを思わせる光沢パネルが使用されました。メーターは置き時計風のデザイン、シートにはソファーを思わせるチェックやキルティングの柄を採用。ナビゲーションのディスプレイは、フォトフレームをモチーフにしました。ベージュで統一されたトリムも相まって、落ち着ける部屋のようなインテリアに仕上がっています。
広いガラスエリアと低めに抑えられたダッシュボードによって、開放感と視界の良さを確保しているところもポイントです。フロントドアにUV&IR(赤外線)カットガラスを使用していることも女性に優しい装備。エアコンには、ドライヤーで有名なパナソニックのナノイーが採用されました。
【走り・燃費】新プラットフォームによる120kgのダイエット
アルトから採用された、軽自動車からBセグメントコンパクトカーまで対応する軽量・高剛性の新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」が、3代目ラパンにも使用されています。ハーテクトの効果は絶大で、同じFFのCVT車で比べた場合、先代から120kgもの軽量化を実現しました。この軽量化は燃費性能にも影響し、先代比+37%向上の35.6km/L(JC08モード)を達成しています。
エンジンは全グレードNA(自然吸気)でターボ車はありません。上位グレードにはCVTが組み合わせられ、回生エネルギーを電装系へ再利用するエネチャージも採用されています。エントリーグレードには独自のシングルクラッチAT、5速AGSが設定されました。
【安全装備】レーダーブレーキサポートを全車標準装備
先進安全運転支援システム(ADAS)は全グレードに標準装備化されていました。衝突被害軽減ブレーキのレーダーブレーキサポート、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナルなどが備わります。横滑り防止システムのESPも全グレードに標準装備しています。
車両の前後4ヵ所に設置したカメラによる俯瞰映像をナビ画面に表示する、全方位モニターはオプション設定。メモリーナビゲーションとのセットオプションとなっていました。
【グレード構成】装備の違いで4種類のグレードを設定
3代目ラパンは4グレード展開でスタートしています。グレード名は上位からX、S、L、G。このうちエントリーグレードのGだけエネチャージが装着されず、5速AGS仕様となります。あとの3種はすべてエネチャージが付き、CVTを搭載しました。駆動方式は全グレードにFFと4WDが用意されています。
上位グレードのXとSは、ボディカラーに2トーンカラーが選択でき、木目調ダッシュボードやホーロー風加飾パネルが備わります。最上位のXは、シートカラーにベージュと、キルティング柄のキャメル、チェック柄のブラウンの3種が設定され、ボディカラーとの組み合わせで選択できます。ナノイーエアコンもXだけの快適装備です。
GとLは内外装の仕様はほぼ共通で、モノトーンのみのボディカラーやインテリア加飾がよりシンプルになります。シートはベージュのみです。
価格は、Gが107.784万円、Lが120.204万円。4WD車はそれぞれ11.16万円高。Sは128.52万円、Xが138.996万円。これらの4WD車はそれぞれ10.26万円高と設定されました。
【マイナーチェンジ&改良一覧】ADASや快適装備をアップデートする一部改良を2回実施
2019年6月に最初の改良が行われ、ADASのアップデートが行われました。衝突被害軽減ブレーキは、車両や歩行者を検知するデュアルセンサーブレーキサポートへと変わり、後退時の緊急ブレーキ「後退時ブレーキサポート」を追加。全グレードに標準装備されました。あわせて最上級グレードのXで選べる内装に、新色スカーレットが追加されています。
続く2回目の改良は2020年10月に実施。Sグレードが廃止され、Lグレードに電動格納式リモコンドアミラーと、フルオートエアコンが、XとLにステアリングオーディオスイッチがそれぞれ標準装備として加わっています。エントリーグレードのGはパワートレインが変更され、他グレードと同じエネチャージ付きエンジンとCVTの組み合わせへ変わっています。従来型のNAエンジンと5速AGSの組み合わせは、廃止になっています。ラインナップ全体の価格帯は121〜154.99万円に設定されました。
【ラパンのおすすめモデル#1】ADASが進化した19年6月の改良以降のモデル
2回の改良があったとはいうものの、見た目ではほとんど見分けがつかない3代目ラパン。でしたら、一番得をしそうなのは初期型かもしれません。しかし、少しでもいいものが欲しいと考えるのなら、やはり改良ポイントはチェックしたほうがいいでしょう。
最初からADASが標準装備だったラパンですが、前述のとおり最初の改良でシステム自体のバージョンアップが行われました。おすすめはズバリ最初の改良、2019年6月の改良以降のモデルです。数は少ないかもしれませんが、この改良で追加されたスカーレットの内装色を狙うのもいいかもしれません。
【ミニのおすすめモデル#2】シックな色が好みなら特別仕様車の「モード」
やわらかみのあるパステルカラーではなく、もっとシックなカラーが好みの人もいるでしょう。そんな人には、2018年12月に登場した特別仕様車「モード」がおすすめです。
ボディカラーの選択肢は4種のみ。ホワイト、ブラック、ベージュ、そして濃紺の「ノクターンブルーパール」から選べ、クロームメッキの専用フロントグリルによって落ち着いた雰囲気に仕上がっています。外装に合わせ、インテリアは専用のネイビーカラーでコーディネート。シートやドアトリム、フロアマットがネイビーになり、ベージュとネイビーの2トーンがグッと大人の雰囲気を演出します。インパネの木目もヘリンボーン模様の専用品があしらわれています。
このモードの仕様なら、正直男性が乗っていてもおかしくないくらい落ち着いた雰囲気に仕上がっています。ノーマルのパステル系がちょっと苦手という人にぜひおすすめしたい仕様です。
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【まとめ】スーパーハイトワゴン全盛の時代でも中古車の台数はたくさん!
ラパンが持つ温かみのある雰囲気は、多くの女性に支持されていることからもわかるとおり、唯一無二の魅力といってもおかしくないものです。ひと目見てボディデザインやインテリアの雰囲気が気に入ったのであれば、ラパンを選んで間違いないでしょう。ほかのクルマでは、まずこの雰囲気は味わえないからです。
2015年の登場時から、大きな変化のないままで販売が続いています。市場に出回っている台数も多いので、好みのクルマは案外見つけやすいかもしれません。